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少年編 第1章
13-主人の涙
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レナードに触られてから、自分でしてみるけれど、彼にしてもらった時の様な快感が得れなくて、何だか物足りない気分になってしまうのは何故なのだろう…。
無垢なエリアスは自分の股間を見下ろし悩んでいた。
あれから朝に勃ち上がる時にも、部屋で一人でやって見た。精液は出るけれど、あんなに気持ちよくならない。
教えてもらったのになぁ…。やり方が違うのかな…?
もう一度レナードに聞いてみようとするけれど、何だか恥ずかしくてあれ以来当たり障りのない会話しか出来ずにいる。
よし、勇気を出して、今夜こそもう一度レナードに聞いて、どうすればあの時見たいに気持ちよく出来るのか聞いてみよう。
性にやっと目覚めたエリアスだったが、その夜悲しい光景を目撃する事になる。
――――――――――――
レナード以外に話を聞かれたくないから、夜に彼の部屋を訪れる事にした。
執事の部屋は主人の建屋の一階にある。階段を下りていくうちに、どこからか声が聞こえだした。
「…ぁ…ぁ!…はぁ……んん…。」
それは建屋の中からではなく、主人の建屋と世話人たちの建屋との間にある、外の倉庫からのようだった。
ドキッとする。女の人のそんな声を聞くのは初めてだ。
高等部に通う青少年である。興味を惹かれて、庭へ出ると、その倉庫を好奇心で覗いてしまった。
薄っすらとともる小さな明かりで部屋全体が見えるわけではないが、窓から人の動きが見える。
ドキドキしながらそっと覗くと、見たくないものを目にしていた。
「!!!!!!」
エリアスはその光景に驚愕し、声を出してしまいそうで自分の口を自分の手で塞いだ。
女中の一人がうつ伏せで顔を下にして机を抱え込んでおり、スカートは腰まで捲り上げられ、お尻を男の方にむき出しにしていた。
男は黒い服を着ており、そそり立った肉棒を女のそこに入れては出し、入れては出し、卑猥な水音を作り出している。
腰を打ち付ける度に女中が嬌声を上げた。
「アンッ!アアッ!ハッ!!イイッ!アンッ!!」
男の顔はちょうどその場所からは見えないが立ち姿だけでもエリアスにはそれが誰だかわかった。
(レナード…)
間違いなく僕の執事…。
ショックで後ずさりした際に、気付かなかったブロックにつまづき、音を立てて転んだ。
ガタッ!ドタンッ!
(しまった!!)
レナードはピタリと動作を止め、音に気付いて振り向くと、窓の外に人影を見た。
ずるりと女から離れると窓に駆け寄る。
窓際に倒れて、こちらを見ていたその目は、レナードがいつもその瞳に映りたいと願って止まない美しい人のものだった。
暗がりでもエメラルド色の瞳が輝いて見える。
そしてそれは今までに見た事がないほど悲しい色をしていた。
「バンペルノ様!!!」
レナードに声を掛けられたが、エリアスは、何も言わずそのまま駆け出し部屋まで走って逃げた。
(レナードが!レナードが女の人と!!)
エリアスはベッドに駆け込み、布団をかぶって泣いた。
泣いている理由は自分では分からなかった。
泣きながら考えた。
レナードは執事だ。健全な男子だ。女の人とするのは当たり前だ。
まだちゃんと知らないけど、男性は女性とするのが当たり前ってこと位どれほど疎くたって僕も知ってる。
どうやるのかまだ知らなかったけど、さっき分かった。あれは愛の行為なんだろう?
レナードに好きな女性くらいいるさ。
その人とSEXだってするさ。
よかったじゃないか、彼に恋人が出来て。彼が幸せなら。
そう思うのに、何故こんなに悲しいのだろう?
どうしてこんなに胸が痛いのだろう?
エリアスは一晩声を立てず泣き続けた。
悲しいのにレナードの赤い肉の塊が何度も女の中から出入りする艶かしい映像を思い出さずにはいれなかった。
無垢なエリアスは自分の股間を見下ろし悩んでいた。
あれから朝に勃ち上がる時にも、部屋で一人でやって見た。精液は出るけれど、あんなに気持ちよくならない。
教えてもらったのになぁ…。やり方が違うのかな…?
もう一度レナードに聞いてみようとするけれど、何だか恥ずかしくてあれ以来当たり障りのない会話しか出来ずにいる。
よし、勇気を出して、今夜こそもう一度レナードに聞いて、どうすればあの時見たいに気持ちよく出来るのか聞いてみよう。
性にやっと目覚めたエリアスだったが、その夜悲しい光景を目撃する事になる。
――――――――――――
レナード以外に話を聞かれたくないから、夜に彼の部屋を訪れる事にした。
執事の部屋は主人の建屋の一階にある。階段を下りていくうちに、どこからか声が聞こえだした。
「…ぁ…ぁ!…はぁ……んん…。」
それは建屋の中からではなく、主人の建屋と世話人たちの建屋との間にある、外の倉庫からのようだった。
ドキッとする。女の人のそんな声を聞くのは初めてだ。
高等部に通う青少年である。興味を惹かれて、庭へ出ると、その倉庫を好奇心で覗いてしまった。
薄っすらとともる小さな明かりで部屋全体が見えるわけではないが、窓から人の動きが見える。
ドキドキしながらそっと覗くと、見たくないものを目にしていた。
「!!!!!!」
エリアスはその光景に驚愕し、声を出してしまいそうで自分の口を自分の手で塞いだ。
女中の一人がうつ伏せで顔を下にして机を抱え込んでおり、スカートは腰まで捲り上げられ、お尻を男の方にむき出しにしていた。
男は黒い服を着ており、そそり立った肉棒を女のそこに入れては出し、入れては出し、卑猥な水音を作り出している。
腰を打ち付ける度に女中が嬌声を上げた。
「アンッ!アアッ!ハッ!!イイッ!アンッ!!」
男の顔はちょうどその場所からは見えないが立ち姿だけでもエリアスにはそれが誰だかわかった。
(レナード…)
間違いなく僕の執事…。
ショックで後ずさりした際に、気付かなかったブロックにつまづき、音を立てて転んだ。
ガタッ!ドタンッ!
(しまった!!)
レナードはピタリと動作を止め、音に気付いて振り向くと、窓の外に人影を見た。
ずるりと女から離れると窓に駆け寄る。
窓際に倒れて、こちらを見ていたその目は、レナードがいつもその瞳に映りたいと願って止まない美しい人のものだった。
暗がりでもエメラルド色の瞳が輝いて見える。
そしてそれは今までに見た事がないほど悲しい色をしていた。
「バンペルノ様!!!」
レナードに声を掛けられたが、エリアスは、何も言わずそのまま駆け出し部屋まで走って逃げた。
(レナードが!レナードが女の人と!!)
エリアスはベッドに駆け込み、布団をかぶって泣いた。
泣いている理由は自分では分からなかった。
泣きながら考えた。
レナードは執事だ。健全な男子だ。女の人とするのは当たり前だ。
まだちゃんと知らないけど、男性は女性とするのが当たり前ってこと位どれほど疎くたって僕も知ってる。
どうやるのかまだ知らなかったけど、さっき分かった。あれは愛の行為なんだろう?
レナードに好きな女性くらいいるさ。
その人とSEXだってするさ。
よかったじゃないか、彼に恋人が出来て。彼が幸せなら。
そう思うのに、何故こんなに悲しいのだろう?
どうしてこんなに胸が痛いのだろう?
エリアスは一晩声を立てず泣き続けた。
悲しいのにレナードの赤い肉の塊が何度も女の中から出入りする艶かしい映像を思い出さずにはいれなかった。
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