沈み鳥居の鬼—愛してはならない者を愛した罪—

神鬼と人がまだ同じ世界にいた頃のお話――。
叡智と音の神であり、また戦闘神としても崇められていた弁財天神には、彼女に仕える童子が十六人いた。

童子達は悪さをする鬼達を退治するのが生業だったのだが、弁財天神に関する悪い噂が立ち始める。

弁財天に祈りを捧げると、夫婦は別れ、女は嫉妬されると言う根も葉もない噂だったが、人々は信仰をやめ、弁財天神の存在自体が危ぶまれ出した。人を助けていた童子達まで追いやられることになり————。

愛してはならないものを愛する事は、罪なのか。この世の縛りは何のためにある———?

実在する「沈み鳥居」にインスパイアされて書いた昔々の物語。
あなたはこの結末を受け入れる事が出来ますか。

尚、この物語はフィクションであり史実とは異なります。
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