【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい

斑目 ごたく

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第二章 王国動乱

意外な結末

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「「いっけぇぇぇ!!!」」

 カンパーベック砦のある一室にて、無骨な兵士達がひしめいているその建物には似つかわしくない明るく無邪気な声が響く。

「う、う、うおおおおぉぉぉぉん!!!」

 その声の主である黒と白の毛玉を両肩に乗せた褐色の肌の巨人が雄たけびを上げる、彼はその二人が掛け声と共に指し示した方向へと向かい我を忘れて突進する。
 彼が向かう先には、その身に纏った服装に負けぬ立派な髭と体格をした老人が佇んでいた。

「・・・そんなものか?」

 老いた武人という風格を漂わせる老人の体格は、褐色の巨人よりも一回りも二回りも小さい。
 それでも彼は褐色の巨人の突進を真正面から受け止めると、そう呟いてニヤリと笑った。

「と、言いたいところじゃが・・・油断したわ。まさかこんな可憐な娘っ子が、あのような力を持つとは、な・・・」

 突進を受け止めた老人の額から、一筋の血が垂れ落ちる。
 それが床を汚す様を見守った老人は力なく笑うと、ゆっくりと後ろへ崩れ落ちていくのだった。

「勝った・・・勝ったのボク達?」
「うん、うん!やったねネロ!!」

 褐色の巨人ヌーボの肩に乗り、その突進に耐えて見せた老人の姿にオロオロとしていた黒い獣耳の少女ネロは、倒れていく老人の姿に勝利が信じられないように目を丸くしている。
 そんな彼女に、反対側の肩へと乗っていた白い獣耳の少女プティは満面の笑みを見せると、そこから乗り出すようにして勝利を告げていた。 

「やった・・・やったー!!」
「わわわっ!?」

 ポカンとした表情で姉妹である少女の顔を見つめていたネロの顔にもやがて喜びが広がっていき、それが顔全体に行き渡る頃には喜びが爆発したのか彼女は目の前の少女へと飛びついていた。
 元々不安定な肩の上に乗っていたプティに、ネロのそんな突然の行動を支え切れる筈もなく、彼女達は縺れ合いながら転げ落ちていく。
 そんな幼さゆえの戯れが悲劇に終わらなかったのは、ヌーボが転げ落ちる彼女達の身体をその巨大な手の平で慌てて受け止めたからであった。

「お、おでも、が、頑張ったんだな」
「あ!?ご、ごめんねヌーボ!そうだよね、ヌーボが一番頑張ってたもんね。ほらおいで、よしよししてあげる」

 危機一髪な所を救われ、安心したのか自らの手の平の上でじゃれ合っている姉妹に、ヌーボは怨めしそうな視線を向ける。
 それに慌てて身体を跳ね起きさせたプティは、ヌーボの大きな頭を抱きかかえるように腕を伸ばすと、それを優しく撫でてやっていた。

「あー、いいなー!!ヌーボばっか、ずるーい!!ボクも褒めてよ、ねーねー?」
「もぅ、仕方ないなぁ。ほらネロもおいで?」
「むふー!」

 背伸びをするようにヌーボの頭を抱きかかえ優しく撫でるプティ、その服の裾をネロがくいくいと引っ張っている。
 自分も褒めてほしいとねだってきた彼女にプティは仕方ないなと微笑むと、片手を彼女の頭へと伸ばしていた。
 その手つき大雑把なもので、ネロの頭はくしゃくしゃになってしまっていたが、彼女は至極満足そうに頬を上気させていた。

「凄いじゃない貴方達!!あんな強そうな人を倒しちゃうなんて・・・流石は私の妹達ね!!」

 そんな若干のカオスな状況へとなっている彼女達に、感嘆の声が飛ぶ。
 それは彼女達の戦いぶりに驚き、興奮したに目をキラキラと輝かせている黒髪の美少女、エスメラルダのものだった。

「えへへ、どんなもんだい!です」
「ねー、凄いでしょ!ねーさまだけに教えてあげるけど、この力はねーおとーさんから貰ったんだよ?ね、驚いた?」

 感嘆の声を漏らすエスメラルダに、ネロとプティの二人はヌーボの手の平の上からぴょんと飛び降りると彼女の下へと駆け寄ってくる。

「ユーリ兄様から?そんな大袈裟な・・・あら?でも二人は養子の筈、ならユーリ兄様から才能を受け継いだ訳は・・・あぁ、教えを受けたって意味ね。ん、でもユーリ兄様、魔法なんて使えたかしら?」

 自分達の力を大好きなおとーさんの妹に褒められたのが嬉しかったのか、ネロとプティの二人はそれぞれのやり方で自慢げに振舞っている。
 そんな彼女達が口にした言葉にエスメラルダは何か気になる事があったのか、一人何事かをぶつぶつと呟いていた。

「し、信じらんねぇ。あんなガキんちょ共が、こんな力を・・・一体何者だってんだあいつら?」

 彼女達の戦いの一部始終を目にしたもう一人の同行者、うっすらと緑色の肌をした小人ガララは、信じられないと目を剥き出しにしている。
 それもその筈で、彼が視線を向ける先には先ほどの戦いの痕跡が広がっており、そこには石の表面に跡を残すほどの火力の痕跡や余りの破壊力に壁が崩れ落ちてしまっている箇所まである始末だった。
 それらは全てネロとプティが作り出した戦いの跡であるというのだから、彼が驚くのも無理がないというものだろう。

「ね、ね?この人すっごく強い人だったし、実はここの偉い人なんじゃないかな?それを倒しちゃったボク達って凄くない?」
「この砦の偉い人って言うと、ガウンスト将軍の事か?んな訳ねぇだろ」
「ぶー!!そんなの分かんないじゃーん!ガララの分からず屋ー!」

 ネロは床に倒れ伏した老人の周りをぐるぐると回りながら、自分達の倒した相手が凄い人何じゃないかと言っては興奮していた。
 そんな彼女にガララは肩を竦めると、そんな訳がないと冷たく吐き捨てる。

「ね、このまま皆でこの砦を占拠しちゃおうよ!ボク達なら出来るって!!」
「あぁ?んなこと出来る訳ねぇだろ?寝言は寝て言えよ!折角騒ぎが起きて牢屋から抜け出せたんだ、このままずらかるぞ!」
「えー!?つまんなーい!!」

 彼らはこのカンパーベック砦に起きた原因不明の騒動に紛れて、牢屋を抜け出していたのだった。
 それに乗じてこのままこの砦をずらかるぞと駆け出すガララに、ネロは両手を下に伸ばしては不満を全身で表していた。

「んー、私もそうした方がいいと思うな?」
「ほらな?そっちのガキんちょもそう言ってるぞ?さっさとずらかろうぜ!ヌーボ、そいつらを乗っけてついて来るんだ!遅れんなよ!!」
「ぶー!!横暴だ、横暴ー!!」

 頬に手の平を当てながら消極的な賛成を示したプティの言葉に勢いづいたガララは、元々の相棒であるヌーボに指示を出すとそのまま先頭に立って駆け出していく。
 ガララの指示を受けたヌーボがその身体を掴み無理やり肩へと乗せても、ネロはまだ不満そうに暴れていたが、その扱い自体には抵抗はしなかった。

「・・・似てる」

 戦いも終わり、その場からあっという間に立ち去っていくネロ達、彼女達が立ち去った後に一人、エスメラルダだけがその場へと残り何やら気になる事でもあるのか、倒れ伏した老人の顔をじっと見つめていた。

「ねーさま、どーしたの?」

 いつまで待ってもやって来ないエスメラルダに、ヌーボの肩に乗って走るアトラクションにすっかり機嫌を直したネロが彼らと共に戻ってきては心配そうな顔を見せる。

「おい、遅れるなつってんだろ!!ふざけてんのか!?」
「もー、うるさいなー!!ほら、ねーさま行こ?」
「うん、今行く!」

 先頭を行き、周りを警戒しながら先導していたら誰も後について来ていなかった、そんな状況に怒り散らすガララの声にネロがうんざりと答える。
 そうしてネロが伸ばしてきた腕に導かれるように、エスメラルダは立ち上がるとそちらへと駆けていく。

「・・・まさか、ね」

 その最後に、エスメラルダは立ち止まり後ろへと振り返る。
 彼女は、そこに倒れ伏したままの老人へと視線を向けていた。
 その顔がかつて見た誰かに似ていた気がしたのだ、そういつか目にした事のある著名な状軍の顔に。
 彼女はそう呟くと、やがて立ち去っていた。
 その場に残されたのは静寂と、名前も知らない老いた武人だけであった。

◇◆◇◆◇◆

「あ、あれ?誰もいない?」

 カンパーベック砦の最上階、この砦の最後の関門たるガウンスト将軍が待ち受ける執務室の扉を押し開いたユーリは、その予想だにしない展開に素っ頓狂な声を漏らしていた。
 そう、そこにガウンスト将軍どころか誰の姿もなかったのだ。

「どういう事?」
「い、今調べてみます!!」

 その状況に戸惑い立ち竦むユーリの脇を抜け、シャロンとデズモンドは室内を調べていた。
 しかしそこにも誰の姿もなく、首を捻るシャロンの姿にユーリは慌てて荷物から筆記用具を取り出すと、自らの能力である「自動筆記」を発動させる。

「えーっと、トイレに起きた!?これだから年寄りは!それで何々、不審者に遭遇したのでそちらに向かった?でもこれは俺達の事じゃないよな、どういう事だ?」
「ふーん、不審者ねぇ。あたし達以外にもそんな人がいたのねぇ、誰なのかしらその不審者って?」

 ガウンストの行動履歴を「自動筆記」で書き上げていくユーリは、それを書き上げながら読み上げていく。
 その内容は老人特有の下の事情と、自分たち以外の不審者の存在という意外な真相が含まれていた。

「あ、調べてみます!えぇとその不審者は、ネロにプティそれに・・・えぇ、あの二人が!?」

 ユーリが口にした自分達以外の不審者の事が気になると話すシャロンに、その横で無言で頷くデズモンド。
 二人の興味に応えてそれを調べ始めたユーリは、紙の上に書き出される意外な名前に素っ頓狂な声を上げていた。

「まぁ!?どうしたのユーリちゃん!?」
「い、いやそれが、実は知り合いの名前が―――」

 ユーリが突然上げた奇妙な声に驚くシャロン、彼らからすればほとんど初めて耳するその名前に思い入れがないのは仕方がないことだろう。
 しかしユーリにとって、その名前は何よりも代え難いものなのだ。
 それを説明しようとユーリが口を開くと、どこかから慌ただしい足音が響き渡っていた。

「こいつらだ!こいつらが仲間を!!」
「くっ、これで全部かよ!砦に残った兵を掻き集めったってのによ!好き放題やりやがって、もう許さねぇぞ!!」

 その足音は、侵入者である彼らを追って集まってきた兵士達であった。
 これまで散々手こずらされ、仲間もやられた彼らの怒りは強い。
 その怒りに血走った目は、ユーリ達を血祭りに上げるまで決して止まりそうにはなかった。

「あわわ・・・こ、こんな時に」

 強敵との戦いを覚悟し張っていた気は、彼が不在だったことで緩んでいる。
 そんな時に突然やって来た敵に、ユーリは慌てふためき動揺してしまっていた。

「あら、お客さん?もぅ、しつっこいわねぇ!」
「・・・だが、これで最後だ」

 しかし、その二人は揺るがない。

「ふふっ、それもそうね。さぁ、最後の仕上げよ!ユーリちゃん、デズモンドちゃん、張り切っていくわよ!!」

 それぞれの得物を構えたシャロンとデズモンドは床に座り込んでいるユーリの前に立つと、ゆっくりと左右に分かれていく。
 そしてシャロンの掛け声と共に、二人は敵の真っただ中へと突っ込んでいた。
 カンパーベック砦奪還戦、その最後の戦いがここに始まっていた。
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