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第二章 王国動乱
尋ね人
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「あの、すいません。少しお聞きしてもよろしいですか、ユーリ―――」
「あぁ?少しお聞きしてもよろしいだぁ?うるせぇ!こっちは今、忙しいんだよ!!ったく、戦争だってのに呑気なもんだな!!」
「あぅ!?」
王都クイーンズガーデンのある街角、少女が通りがかる男へと控えめに声を掛けている。
しかし男はそんな少女の腕を振り払うと、足早に立ち去っていく。
見れば周囲の人々もどこか忙しなく、暗い表情で先を急ぐ人ばかりであった。
それはこの王都に降りかかる、戦乱の空気がそうさせているのだろう。
男に振り払われた少女は、短く悲鳴を上げると地面へと蹲ってしまっていた。
「うぅ・・・全然うまくいかない」
地面へと蹲る黒髪の少女は、そこで俯いたまま弱音を漏らす。
「うぅん!諦めちゃ駄目、エスメラルダ!!お父様も、マーカス兄様も頼りにならないんだから!私がユーリ兄様を見つけ出すの!!」
そう口にしこぶしをグッと握りしめた黒髪の美少女、エスメラルダ・オブライエンは立ち上がると、決意を新たにした表情で空を見上げる。
そうして彼女は、再び雑踏の中へとその小さな身体を躍りこませるのであった。
「うぅ・・・全然うまくいかない」
先ほどの意気込みはどこに行ったのやら、エスメラルダは再び深く落ち込むと、公園のベンチに座ってはがっくりと項垂れていた。
「はぁ・・・何でだろう?誰もちゃんと話を聞いてくれない・・・もう諦めて、帰っちゃおうかな?」
オブライエン家という名家に生まれた彼女は、生まれてからずっと周りが自分を一番気にかけてくれる環境にいたのだろう。
その彼女にとって、こちらの事を全く気にかけてくれない相手と会話を続けることは難しかった。
それでも街がこんな状況でなければ、そんな彼女でも幾らかは成功しただろう。
戦乱の気配にピリつく街の空気は、大貴族の娘としてぬくぬく育てられてきた彼女にとってとても相性の悪く、最悪と言ってもいい環境となっていたのだった。
「うぅん、駄目駄目!私が諦めちゃったら、誰がユーリ兄様を・・・ん?ユーリ兄さまの名前?誰かがユーリ兄様の名前を・・・向こうから、聞こえた気がする。気のせいじゃ、ないよね?」
それでも彼女は諦めることなく、再び両手を握り締める。
そんな彼女の耳に、どこかから彼女の尋ね人の名を口にする声が聞こえてきていた。
それは絶望に喘ぐ彼女の耳が生み出した幻聴かもしれない、しかし他に頼るもののない彼女はそれに一縷の望みを掛けると、慌ててベンチから飛び降りそちらへと駆け足で向かう。
「ねぇねぇ、おじさんおじさん!おとーさんがどこにいるか知らなーい?」
「だ、駄目だよネロ!おとーさんじゃなくて、ちゃんと名前を言わないと!」
「あぁ、そうだったそうだった!ユーリ・ハリントン!ユーリ・ハリントンって人がどこにいるか知らない?」
その声の主はこの王都ではあまり見かけない獣人で、まるで鏡合わせのようにそっくりな黒と白の耳を持った少女達であった。
「ユーリ・・・ハリントン?オブライエンじゃないんだ・・・じゃあ、ユーリ兄様とは別の人?」
彼女達が通りがかる人々に聞いて回っているのは、ユーリ・ハリントンという名前の人物についてだった。
であれば、エスメラルダが探しているお兄様、ユーリ・オブライエンとは別人だと彼女は落ち込む。
「うぅん、違うわエスメラルダ!ハリントンって名前、どこかで聞いた事があるような気がしない?そうあれは確か、ユーリ兄様が昔・・・そうよ!ハリントンって、ユーリ兄様のお母様の家名じゃない!!」
しかし彼女は思い出していた、そのハリントンという名をどこかで聞いた事があると、そしてそれが確かに彼女のお兄様であるユーリと関係ある名前であったと。
それを思い出し、彼女達が探している人物が自分の尋ね人と同じだと確信したエスメラルダは、さらに彼女達へと関心を強め、聞き耳を立てていた茂みへとさらに深く顔を突っ込ませる。
「あ、あれ?どこいっちゃったんだろう、あの子達・・・?」
しかしその向こうに、彼女達の姿はなくなってしまっていた。
「あー!いけないんだー!!」
「そ、そうだよ!覗き見なんて、しちゃ駄目なんだから!めっ!!」
姿を消した彼女達にエスメラルダが首を捻っていると、その声は彼女のすぐ上から響いていた。
「わわっ!?」
それに驚き、尻餅をつくエスメラルダ。
茂みに突っ込んでいたため顔に張り付いた葉っぱに遮られた視線の向こうには、彼女が探していた二人の少女達の姿が。
そんなエスメラルダの姿に、彼女達は楽しそうにケラケラと笑い声を響かせていた。
「間違いない、この二人のおとーさんがユーリ兄様だ!」
エスメラルダが先ほど座っていたベンチ、その近くにあった東屋で二人から話を聞いた彼女はそう確信する。
「てっきりユーリ兄様の結婚相手の連れ子なのかと思ってたけど、聞いてみたらお母さんはいないって話だし・・・きっとその境遇を哀れんだユーリ兄様が引き取ったのね!もぅユーリ兄様ったら、お人よしなんだから!子供を引き取るのって、そんな簡単な事じゃないのに!全く、いつもそうやって・・・そっか、変わってないんだユーリ兄様」
二人から事情を聞いたエスメラルダは当初、彼女達をユーリが結婚した相手の連れ子だと考えていたようだ。
それを想像して顔を真っ青にしていた彼女はしかし、二人がどうやらユーリが引き取った子供らしいと知ると、安心したのかほっと胸を撫で下ろす。
彼女はそんな事をしているユーリをお人よしだとぷりぷりと怒っていたが、その表情はどこか嬉しそうであった。
「ねー?さっきから一人で、何話してるのー?」
「あっ!ご、ごめんね!ちょっと考え事をしてて・・・それで何の話をしてたんだっけ?」
「え、えっとね。おとーさんがどこにいるのかって話してたの。私達はそれをずっと探してるんだけど、全然手掛かりが掴めなくて・・・」
何やら一人でぶつぶつと呟き勝手に納得しているエスメラルダに、黒い獣耳の少女ネロが腕を組みながら不満そうにしている。
それを慌てて誤魔化したエスメラルダに、今度は白い獣耳の少女プティが窺うような視線を向けてきていた。
「二人は、ユーリ・ハリントンていう人を探してるんだよね?」
「うん、そーだよ」
「そしてその人は王殺しの罪で捕まって、今は懲罰部隊の指揮官をしている・・・間違いない?」
「う、うん、そうなの。でもその懲罰部隊がどこにいるか分からないの・・・」
こちらへと視線を向けてきている二人の顔を、エスメラルダはじっくりと見つめ返す。
そうして彼女は確かめるようにその事実を口にすると、意味深に笑って見せる。
「だったら心配いらないわ。だって私、その懲罰部隊がどこにいるか知っているもの」
そしてエスメラルダは口にする、自分はその居場所を知っていると。
「「えぇーーー!!?」」
その衝撃の事実に、ネロとプティの二人は目の前のテーブルに身を乗り出すと大声を上げる。
そしてエスメラルダの左右に寄ってきては激しく問いかけてくる二人に、彼女は戸惑いながらもどこか楽しそうにしていた。
(ふふふ、二人とも可愛いなぁ。私にもし妹がいたらこんな感じなのかな?そっか妹か、妹・・・)
エスメラルダの発言に食いつき、頬を摺り寄せるようにして激しく問い詰めてくるネロとプティの二人。
そんな二人に挟まれながら、エスメラルダはそんな場違いな妄想に耽っていたのだった。
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見れば周囲の人々もどこか忙しなく、暗い表情で先を急ぐ人ばかりであった。
それはこの王都に降りかかる、戦乱の空気がそうさせているのだろう。
男に振り払われた少女は、短く悲鳴を上げると地面へと蹲ってしまっていた。
「うぅ・・・全然うまくいかない」
地面へと蹲る黒髪の少女は、そこで俯いたまま弱音を漏らす。
「うぅん!諦めちゃ駄目、エスメラルダ!!お父様も、マーカス兄様も頼りにならないんだから!私がユーリ兄様を見つけ出すの!!」
そう口にしこぶしをグッと握りしめた黒髪の美少女、エスメラルダ・オブライエンは立ち上がると、決意を新たにした表情で空を見上げる。
そうして彼女は、再び雑踏の中へとその小さな身体を躍りこませるのであった。
「うぅ・・・全然うまくいかない」
先ほどの意気込みはどこに行ったのやら、エスメラルダは再び深く落ち込むと、公園のベンチに座ってはがっくりと項垂れていた。
「はぁ・・・何でだろう?誰もちゃんと話を聞いてくれない・・・もう諦めて、帰っちゃおうかな?」
オブライエン家という名家に生まれた彼女は、生まれてからずっと周りが自分を一番気にかけてくれる環境にいたのだろう。
その彼女にとって、こちらの事を全く気にかけてくれない相手と会話を続けることは難しかった。
それでも街がこんな状況でなければ、そんな彼女でも幾らかは成功しただろう。
戦乱の気配にピリつく街の空気は、大貴族の娘としてぬくぬく育てられてきた彼女にとってとても相性の悪く、最悪と言ってもいい環境となっていたのだった。
「うぅん、駄目駄目!私が諦めちゃったら、誰がユーリ兄様を・・・ん?ユーリ兄さまの名前?誰かがユーリ兄様の名前を・・・向こうから、聞こえた気がする。気のせいじゃ、ないよね?」
それでも彼女は諦めることなく、再び両手を握り締める。
そんな彼女の耳に、どこかから彼女の尋ね人の名を口にする声が聞こえてきていた。
それは絶望に喘ぐ彼女の耳が生み出した幻聴かもしれない、しかし他に頼るもののない彼女はそれに一縷の望みを掛けると、慌ててベンチから飛び降りそちらへと駆け足で向かう。
「ねぇねぇ、おじさんおじさん!おとーさんがどこにいるか知らなーい?」
「だ、駄目だよネロ!おとーさんじゃなくて、ちゃんと名前を言わないと!」
「あぁ、そうだったそうだった!ユーリ・ハリントン!ユーリ・ハリントンって人がどこにいるか知らない?」
その声の主はこの王都ではあまり見かけない獣人で、まるで鏡合わせのようにそっくりな黒と白の耳を持った少女達であった。
「ユーリ・・・ハリントン?オブライエンじゃないんだ・・・じゃあ、ユーリ兄様とは別の人?」
彼女達が通りがかる人々に聞いて回っているのは、ユーリ・ハリントンという名前の人物についてだった。
であれば、エスメラルダが探しているお兄様、ユーリ・オブライエンとは別人だと彼女は落ち込む。
「うぅん、違うわエスメラルダ!ハリントンって名前、どこかで聞いた事があるような気がしない?そうあれは確か、ユーリ兄様が昔・・・そうよ!ハリントンって、ユーリ兄様のお母様の家名じゃない!!」
しかし彼女は思い出していた、そのハリントンという名をどこかで聞いた事があると、そしてそれが確かに彼女のお兄様であるユーリと関係ある名前であったと。
それを思い出し、彼女達が探している人物が自分の尋ね人と同じだと確信したエスメラルダは、さらに彼女達へと関心を強め、聞き耳を立てていた茂みへとさらに深く顔を突っ込ませる。
「あ、あれ?どこいっちゃったんだろう、あの子達・・・?」
しかしその向こうに、彼女達の姿はなくなってしまっていた。
「あー!いけないんだー!!」
「そ、そうだよ!覗き見なんて、しちゃ駄目なんだから!めっ!!」
姿を消した彼女達にエスメラルダが首を捻っていると、その声は彼女のすぐ上から響いていた。
「わわっ!?」
それに驚き、尻餅をつくエスメラルダ。
茂みに突っ込んでいたため顔に張り付いた葉っぱに遮られた視線の向こうには、彼女が探していた二人の少女達の姿が。
そんなエスメラルダの姿に、彼女達は楽しそうにケラケラと笑い声を響かせていた。
「間違いない、この二人のおとーさんがユーリ兄様だ!」
エスメラルダが先ほど座っていたベンチ、その近くにあった東屋で二人から話を聞いた彼女はそう確信する。
「てっきりユーリ兄様の結婚相手の連れ子なのかと思ってたけど、聞いてみたらお母さんはいないって話だし・・・きっとその境遇を哀れんだユーリ兄様が引き取ったのね!もぅユーリ兄様ったら、お人よしなんだから!子供を引き取るのって、そんな簡単な事じゃないのに!全く、いつもそうやって・・・そっか、変わってないんだユーリ兄様」
二人から事情を聞いたエスメラルダは当初、彼女達をユーリが結婚した相手の連れ子だと考えていたようだ。
それを想像して顔を真っ青にしていた彼女はしかし、二人がどうやらユーリが引き取った子供らしいと知ると、安心したのかほっと胸を撫で下ろす。
彼女はそんな事をしているユーリをお人よしだとぷりぷりと怒っていたが、その表情はどこか嬉しそうであった。
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そしてエスメラルダの左右に寄ってきては激しく問いかけてくる二人に、彼女は戸惑いながらもどこか楽しそうにしていた。
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