119 / 210
第二章 王国動乱
そして彼は姿を消す
しおりを挟む
「あー・・・やっちまったぁ」
王都クイーンズガーデン、その大通り沿いにある宿の二階の部屋からは陰気な声が響いていた。
その声の主、ユーリ・ハリントンはベッドの上に深々と腰を下ろしては頭を抱え、ぶつぶつと後悔を呟き続けていたのだった。
「ヘイニーさん、申し訳ありません。俺、貴方にも迷惑を・・・」
どんよりとした表情のユーリが横に顔を向けると、そこには同じく暗い表情の彼の主人、ヘイニー・ユークレールの姿があった。
「気にしないでくださいユーリさん、貴方は当然の事をしただけです。娘を守ろうとしただけなのですから。それでお咎めがあるなら、王の方が間違っているのです」
「ヘイニーさん・・・」
知らなかったとはいえ王を一方的にボコボコにしてしまったのだ、そのことが大問題にならない訳がない。
そして事の大きさは、それがユーリ個人の問題では済まず、主であるヘイニーにも類が及んでしまう可能性があるという事を示していた。
しかしそれでもヘイニーは優しく微笑むと、自分は気にしていないとユーリに語り掛ける。
その主人の余りの寛大さに、ユーリは思わず感動し薄っすら涙ぐんでいた。
「しかし、やはり事はそう簡単にはいかないでしょう。ユーリさん、貴方はしばらく身を隠した方がいい。幸い近くの領主に知り合いがいますから、そこで匿ってもらえるよう交渉しましょう」
「や、やっぱりそうなります?分かりました、急いで準備します!」
自分は気にしないと口にするヘイニーも、周りも同じだと思うほど夢想家ではなかった。
ヘイニーはユーリの身が危険だと考え彼に身を隠すことを勧め、ユーリ自身もそれに従うと慌てて身支度を開始していた。
「・・・おとーさん、あのね」
「ん?どうしたんだ、プティ?」
そんなユーリの服の裾を、プティがおずおずと引っ張る。
「うん。そのね、おとーさん・・・ジョン君は、話せば分かってくれると思うの」
「そうだよ、おとーさん!あの時は変になってたけど・・・普段はそんなに悪い奴じゃないんだ!だから、ね」
プティとネロの二人はユーリを上目遣いで見つめると、ジョンはそれほど悪い奴ではないと口にする。
そうして彼女達は、ユーリに彼を直接会って話し合うように求めていた。
「えぇ!?そうは言ってもなぁ、相手は王様だぞ?うーん、まぁ会うだけなら何とかならなくもないかもだけど」
二人の要求に、ユーリは頭を掻いて困っている。
しかし可愛い娘二人からのおねだりに、ユーリは負けるとジョンに会って話すことを考え始めていた。
「私は反対です、マスター。危険すぎます」
ユーリの言葉に、手を上げて喜ぶ二人。
しかしそんな二人に、エクスが冷たい言葉を投げかけていた。
「えー!何でさー、エクスー!!」
「うー・・・エクスの言う事も分かるけど。で、でもねエクス!悪い子じゃないのは本当なんだよ?」
今になって王に会いに行くなど危険だと説くエクス、それに反論するネロとプティ。
それぞれに意見を異にする娘達に挟まれ、ユーリは困った表情を浮かべていた。
「開けてください、開けて!!」
その時、部屋の外から扉をノックする激しい物音が響き、次いで怒鳴りつけるようなその声が聞こえてきていた。
「・・・何でしょうか?エクスさん、お願い出来ますか」
「承知いたしました」
突然のその訪問に、ヘイニーは首を捻るとその対応をエクスに頼む。
エクスはそれに立ち上がると、扉の方へと歩いていく。
「ボクが出るー!」
「あっ、待ってよネロ!」
そんな彼女の脇をすり抜けて、黒と白の獣耳が駆けていく。
「あっ、こら!この役目は、私が頼まれたものですよ!」
「ふふーん、早い者勝ちだよー」
自分が任された仕事を横取りしようとするネロとプティの二人に、エクスは声を上げる。
そんな彼女の声に振り返ったネロは勝ち誇った表情で、伸ばした手で扉を開いていた。
「あっ!隣の部屋の・・・どうされたんですか?」
そこに立っていたのは、この宿で隣部屋を取っている若い夫婦の妻の方だった。
「プティちゃん、それにネロちゃんも・・・あ、あのね、うちの人が酒を飲んでどこかにいってしまったの。また一緒に探してもらえる?」
「えー、またー!?もぅ、しょうがないなー」
慌てた様子で駆け込んできた隣の部屋の若妻は、どうやら夫が酒を飲んで姿を消したことに焦っていたようだった。
その捜索を申し訳なさそうに依頼してくる彼女に、ネロを腕を頭の後ろで組んで文句を言いながらも、仕方がないという表情で頷いて見せていた。
「やれやれ、全く人騒がせな」
隣の若妻は頼みを受けてくれたネロとプティの二人に安堵の表情を浮かべると、その二人から色々と事情を尋ねられている。
そんな彼女達の姿へと視線を向けながら、ヘイニーは深々と息を吐いていた。
「・・・何故、ヘイニー様はこのような宿にお泊りなのですか?貴族の方々は皆、この街に邸宅を持っていると聞きましたが」
「あぁ、それはですね。お恥ずかしながら、売ってしまったのですよ。ユーリさん達はやってくるまでは、私の領地は台所事情が厳しくて・・・でもそうですな、ユーリさんのお陰で財政状態も良くなりましたし、買い戻しても・・・おや、ユーリさんはどこに?」
貴族であるヘイニーが、何故このような一般人も宿泊するような宿に泊まっているのかと、疑問を口にするエクス。
それにヘイニーは照れくさそうに頭を掻くと、この街に持っていた邸宅を売ってしまったのだと白状する。
そうしてユーリのお陰で余裕も出来たから邸宅を買い戻そうかと口にしたヘイニーは、そのお金を作った当人、ユーリへと声を掛ける。
しかしそこに、ユーリの姿はなかった。
「・・・マスター?」
さっきまでそこにいた筈のユーリ、そこに彼の姿はなく、代わりに開け放たれた窓とそこから吹き込んでくる風に揺れているカーテンの姿だけが、その場に残されていた。
王都クイーンズガーデン、その大通り沿いにある宿の二階の部屋からは陰気な声が響いていた。
その声の主、ユーリ・ハリントンはベッドの上に深々と腰を下ろしては頭を抱え、ぶつぶつと後悔を呟き続けていたのだった。
「ヘイニーさん、申し訳ありません。俺、貴方にも迷惑を・・・」
どんよりとした表情のユーリが横に顔を向けると、そこには同じく暗い表情の彼の主人、ヘイニー・ユークレールの姿があった。
「気にしないでくださいユーリさん、貴方は当然の事をしただけです。娘を守ろうとしただけなのですから。それでお咎めがあるなら、王の方が間違っているのです」
「ヘイニーさん・・・」
知らなかったとはいえ王を一方的にボコボコにしてしまったのだ、そのことが大問題にならない訳がない。
そして事の大きさは、それがユーリ個人の問題では済まず、主であるヘイニーにも類が及んでしまう可能性があるという事を示していた。
しかしそれでもヘイニーは優しく微笑むと、自分は気にしていないとユーリに語り掛ける。
その主人の余りの寛大さに、ユーリは思わず感動し薄っすら涙ぐんでいた。
「しかし、やはり事はそう簡単にはいかないでしょう。ユーリさん、貴方はしばらく身を隠した方がいい。幸い近くの領主に知り合いがいますから、そこで匿ってもらえるよう交渉しましょう」
「や、やっぱりそうなります?分かりました、急いで準備します!」
自分は気にしないと口にするヘイニーも、周りも同じだと思うほど夢想家ではなかった。
ヘイニーはユーリの身が危険だと考え彼に身を隠すことを勧め、ユーリ自身もそれに従うと慌てて身支度を開始していた。
「・・・おとーさん、あのね」
「ん?どうしたんだ、プティ?」
そんなユーリの服の裾を、プティがおずおずと引っ張る。
「うん。そのね、おとーさん・・・ジョン君は、話せば分かってくれると思うの」
「そうだよ、おとーさん!あの時は変になってたけど・・・普段はそんなに悪い奴じゃないんだ!だから、ね」
プティとネロの二人はユーリを上目遣いで見つめると、ジョンはそれほど悪い奴ではないと口にする。
そうして彼女達は、ユーリに彼を直接会って話し合うように求めていた。
「えぇ!?そうは言ってもなぁ、相手は王様だぞ?うーん、まぁ会うだけなら何とかならなくもないかもだけど」
二人の要求に、ユーリは頭を掻いて困っている。
しかし可愛い娘二人からのおねだりに、ユーリは負けるとジョンに会って話すことを考え始めていた。
「私は反対です、マスター。危険すぎます」
ユーリの言葉に、手を上げて喜ぶ二人。
しかしそんな二人に、エクスが冷たい言葉を投げかけていた。
「えー!何でさー、エクスー!!」
「うー・・・エクスの言う事も分かるけど。で、でもねエクス!悪い子じゃないのは本当なんだよ?」
今になって王に会いに行くなど危険だと説くエクス、それに反論するネロとプティ。
それぞれに意見を異にする娘達に挟まれ、ユーリは困った表情を浮かべていた。
「開けてください、開けて!!」
その時、部屋の外から扉をノックする激しい物音が響き、次いで怒鳴りつけるようなその声が聞こえてきていた。
「・・・何でしょうか?エクスさん、お願い出来ますか」
「承知いたしました」
突然のその訪問に、ヘイニーは首を捻るとその対応をエクスに頼む。
エクスはそれに立ち上がると、扉の方へと歩いていく。
「ボクが出るー!」
「あっ、待ってよネロ!」
そんな彼女の脇をすり抜けて、黒と白の獣耳が駆けていく。
「あっ、こら!この役目は、私が頼まれたものですよ!」
「ふふーん、早い者勝ちだよー」
自分が任された仕事を横取りしようとするネロとプティの二人に、エクスは声を上げる。
そんな彼女の声に振り返ったネロは勝ち誇った表情で、伸ばした手で扉を開いていた。
「あっ!隣の部屋の・・・どうされたんですか?」
そこに立っていたのは、この宿で隣部屋を取っている若い夫婦の妻の方だった。
「プティちゃん、それにネロちゃんも・・・あ、あのね、うちの人が酒を飲んでどこかにいってしまったの。また一緒に探してもらえる?」
「えー、またー!?もぅ、しょうがないなー」
慌てた様子で駆け込んできた隣の部屋の若妻は、どうやら夫が酒を飲んで姿を消したことに焦っていたようだった。
その捜索を申し訳なさそうに依頼してくる彼女に、ネロを腕を頭の後ろで組んで文句を言いながらも、仕方がないという表情で頷いて見せていた。
「やれやれ、全く人騒がせな」
隣の若妻は頼みを受けてくれたネロとプティの二人に安堵の表情を浮かべると、その二人から色々と事情を尋ねられている。
そんな彼女達の姿へと視線を向けながら、ヘイニーは深々と息を吐いていた。
「・・・何故、ヘイニー様はこのような宿にお泊りなのですか?貴族の方々は皆、この街に邸宅を持っていると聞きましたが」
「あぁ、それはですね。お恥ずかしながら、売ってしまったのですよ。ユーリさん達はやってくるまでは、私の領地は台所事情が厳しくて・・・でもそうですな、ユーリさんのお陰で財政状態も良くなりましたし、買い戻しても・・・おや、ユーリさんはどこに?」
貴族であるヘイニーが、何故このような一般人も宿泊するような宿に泊まっているのかと、疑問を口にするエクス。
それにヘイニーは照れくさそうに頭を掻くと、この街に持っていた邸宅を売ってしまったのだと白状する。
そうしてユーリのお陰で余裕も出来たから邸宅を買い戻そうかと口にしたヘイニーは、そのお金を作った当人、ユーリへと声を掛ける。
しかしそこに、ユーリの姿はなかった。
「・・・マスター?」
さっきまでそこにいた筈のユーリ、そこに彼の姿はなく、代わりに開け放たれた窓とそこから吹き込んでくる風に揺れているカーテンの姿だけが、その場に残されていた。
5
お気に入りに追加
2,413
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる
日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」
冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。
一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。
「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」
そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。
これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。
7/25男性向けHOTランキング1位
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる