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第二章 王国動乱
大人の都合と子供の事情
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「そうですか、そんな事が・・・」
ユーリ達が宿へと帰っても、ヘイニーは所用で出かけており姿がなかった。
そのため彼にユーリ達がオリビア達の事情を説明したのは、翌日になってからの事だった。
「ヘイニーさん、父さんに・・・じゃない、ジーク・オブライエンに抗議しましょう!!こんな卑怯な手で女子供を誘拐するなんて、許される事じゃない!!」
まだ日が昇って間もない早朝の大通り、それに面した宿の二階から机を叩くような音が響く。
それは事情をようやく聞き終えたばかりのヘイニーに、その目の前の机へと手をついては前のめりでそう迫っているユーリが立てた音であった。
「・・・それは止めておいた方がいいでしょう」
真剣な表情で迫るユーリにヘイニーが言葉を詰まらせたのは、彼が口走った不可解な言動も影響があるだろう。
しかしやがてその重い口をゆっくりと開いた彼は、首を横に振りながら否定の言葉を告げる。
「っ!どうしてですかヘイニーさん!?娘が誘拐されたんですよ!!」
その彼の言葉に、ユーリは信じられないと再び机を叩く。
「誘拐されたといっても、証拠はありませんよ。それにオリビアは今、王女となったリリーナの侍女をしているのでしょう?王族などの高貴な身分の女性に、貴族の子女が侍女として仕えるのは珍しくない・・・周りは、私が自ら娘を働きに出したと思っているでしょうな。それどころか、突然現れた王族に素早くコネを作る抜け目のない男だとすら考えているかもしれない」
「そ、それは・・・」
ユーリの不満に、ヘイニーは淡々とそうする事が出来ない理由を述べている。
その淡々とした語り口調に、ユーリの勢いは衰え彼はするすると自らの席へと戻っていた。
「で、でもですねヘイニーさん!オリビアや貴方が主張すれば!」
「どうにかなると?相手はあのジーク・オブライエンなのですよ?同じ四大貴族といっても、没落しかけていた私達と国政を牛耳り続けてきたオブライエン家とでは天と地ほどの権勢の違いがあります。彼の言葉と私達の主張、世間がどちらを信用するかなど火を見るよりも明らかですよ」
そう口にするヘイニーの口元には、どこか自嘲げな笑みが浮かんでいる。
その自らを嘲るような彼の言葉には、こんな時に何も出来ない自らを戒めるような響きがあった。
「それに考え方を変えれば、二人はあのジーク・オブライエンの庇護下にあるのです。この世の誰よりも安全と言えるじゃないですか?」
「ヘイニーさん・・・」
そう語るヘイニーの表情には、諦めの色が浮かんでいる。
彼のそんな表情を目にしてユーリが微妙な表情を浮かべたのは、彼の口から自らの父親へのある意味での信頼を聞いたからだ。
「それにねユーリさん、実はそろそろキッパゲルラに帰ろうと考えているのですよ。オリビアにリリィ・・・今はリリーナか、二人も見つかった事ですし」
「えっ、キッパゲルラに帰るんですか?そんな急に・・・どうして?」
ユーリの父親との確執を考えれば、その父親に対する信頼を他の人の口から聞くのは何とも言えない気分だ。
そんなユーリに対して、ヘイニーはキッパゲルラに帰ろうと考えていると話す。
「向こうの復興についても気になりますし・・・それにねユーリさん、実はこのところどうもきな臭いのですよ」
「きな臭い、この王都がですか?」
ユーリの疑問に対し表向きの理由を口にしたヘイニーは、机の上へと身を乗り出すと声を潜めて本当の理由を話し始める。
それはこの王都に、何やらきな臭いものを感じているというものであった。
「えぇ、それがですね・・・例のジーク・オブライエンなんですが、彼がどうも中央から遠ざけられているようなのですよ。何でも、幼王ジョンから嫌われたという話なんですが・・・その裏にはどうも幼王の母親である太后が絡んでいるようでして。今の宮廷は彼女に牛耳られているのだとか・・・その彼女があまり評判の良い人物とは言えなくて、自らの夫を毒殺したという噂もある人物なんですよ」
「夫を毒殺!?物騒ですね」
「えぇ、ですのでこの王都の情勢も不安定になるのではと。実際多くの貴族が火の粉がかかるのを恐れて、早々に地元に引き上げているようなのです」
「それは確かに、余り長居はしたくないですね・・・」
ヘイニーは声を潜め、真剣な表情で王都の情勢について話す。
彼が語る不穏な情勢にユーリはごくりと生唾を飲み込むと、冷や汗を垂らしていた。
「ねーねー、なに話してるのー?難しいお話ー?」
大の大人が真剣な表情で向き合っている机の下から、突如ひょっこりと可愛らしい顔が覗く。
それに先行して現れた黒い耳をピクピクと動かして、その可愛らしい顔の持ち主ネロは二人の顔を不思議そうに見比べていた。
「うおわぁ!?な、何だネロか・・・びっくりさせないでくれよ」
不吉な話をしている最中、突如現れた彼女の姿にユーリは思わず悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちそうになってしまう。
何とかそれを持ち直したユーリは、自らの娘の顔をまじまじと見詰めると胸を押さえて深々と安堵の息を吐いていた。
「だ、駄目だよネロ!お話の邪魔しちゃ!」
「えー?別にいいじゃーん。あ、それよりおとーさん!今から遊びに行ってもいい?」
彼女の背後、同じくらいの身長の白い髪の少女がお話の邪魔をしては駄目だと彼女を引っ張っている。
その少女、プティの注意を特に気にした様子もないネロは、ユーリの前の机へと身を投げ出すと、寝っ転がった姿勢で彼を見上げ遊びに行きたいとおねだりしていた。
「んー、今からか?別に構わないけど、あんまり遅くなるんじゃないぞ?」
「やったー!ほら行くよ、プティ!」
「う、うん!行ってくるね、おとーさん!」
机の上へと寝っ転がったネロの髪をくしゃくしゃにかき混ぜながら、ユーリは彼女に遊びに行く許可を与える。
彼女はそれに跳ね起きると、すぐ近くでその様子を羨ましそうに眺めていたプティの手を取って駆け出していく。
「おー・・・あ、そうだ一応聞いとかないと。お前らー、どこに遊びに行くんだー?」
「んー?オリビアのとこー!」
部屋の出入り口まで駆けていき、そこでエクスとプティの二人に髪を整えてもらっているネロに、ユーリはどこに遊びに行くのかと手を振りながら訪ねる。
それに彼女は一言で答えると、そのまま扉の外へと駆けていった。
「あぁ、オリビアの所ね・・・んんっ!?オリビアの所!?」
ネロの言葉に何だいつもの事かと頷いていたユーリは、ヘイニーへと向き直った所で何かに気付き振り返る。
彼女は今、オリビアの所に遊びに行くと言わなかったか。
彼らが散々話し合い、今は取り返すことの出来ないと諦めた彼女の下へと。
「子供の行動力というのは、恐ろしいものですね」
「は、ははは・・・そ、そうですね」
呆気に取られた表情で、二人の父親は苦笑いを漏らす。
その視線の先では、窓の向こうでオリビア達の下へと真っ直ぐに駆けていく子供達の姿が映っていた。
ユーリ達が宿へと帰っても、ヘイニーは所用で出かけており姿がなかった。
そのため彼にユーリ達がオリビア達の事情を説明したのは、翌日になってからの事だった。
「ヘイニーさん、父さんに・・・じゃない、ジーク・オブライエンに抗議しましょう!!こんな卑怯な手で女子供を誘拐するなんて、許される事じゃない!!」
まだ日が昇って間もない早朝の大通り、それに面した宿の二階から机を叩くような音が響く。
それは事情をようやく聞き終えたばかりのヘイニーに、その目の前の机へと手をついては前のめりでそう迫っているユーリが立てた音であった。
「・・・それは止めておいた方がいいでしょう」
真剣な表情で迫るユーリにヘイニーが言葉を詰まらせたのは、彼が口走った不可解な言動も影響があるだろう。
しかしやがてその重い口をゆっくりと開いた彼は、首を横に振りながら否定の言葉を告げる。
「っ!どうしてですかヘイニーさん!?娘が誘拐されたんですよ!!」
その彼の言葉に、ユーリは信じられないと再び机を叩く。
「誘拐されたといっても、証拠はありませんよ。それにオリビアは今、王女となったリリーナの侍女をしているのでしょう?王族などの高貴な身分の女性に、貴族の子女が侍女として仕えるのは珍しくない・・・周りは、私が自ら娘を働きに出したと思っているでしょうな。それどころか、突然現れた王族に素早くコネを作る抜け目のない男だとすら考えているかもしれない」
「そ、それは・・・」
ユーリの不満に、ヘイニーは淡々とそうする事が出来ない理由を述べている。
その淡々とした語り口調に、ユーリの勢いは衰え彼はするすると自らの席へと戻っていた。
「で、でもですねヘイニーさん!オリビアや貴方が主張すれば!」
「どうにかなると?相手はあのジーク・オブライエンなのですよ?同じ四大貴族といっても、没落しかけていた私達と国政を牛耳り続けてきたオブライエン家とでは天と地ほどの権勢の違いがあります。彼の言葉と私達の主張、世間がどちらを信用するかなど火を見るよりも明らかですよ」
そう口にするヘイニーの口元には、どこか自嘲げな笑みが浮かんでいる。
その自らを嘲るような彼の言葉には、こんな時に何も出来ない自らを戒めるような響きがあった。
「それに考え方を変えれば、二人はあのジーク・オブライエンの庇護下にあるのです。この世の誰よりも安全と言えるじゃないですか?」
「ヘイニーさん・・・」
そう語るヘイニーの表情には、諦めの色が浮かんでいる。
彼のそんな表情を目にしてユーリが微妙な表情を浮かべたのは、彼の口から自らの父親へのある意味での信頼を聞いたからだ。
「それにねユーリさん、実はそろそろキッパゲルラに帰ろうと考えているのですよ。オリビアにリリィ・・・今はリリーナか、二人も見つかった事ですし」
「えっ、キッパゲルラに帰るんですか?そんな急に・・・どうして?」
ユーリの父親との確執を考えれば、その父親に対する信頼を他の人の口から聞くのは何とも言えない気分だ。
そんなユーリに対して、ヘイニーはキッパゲルラに帰ろうと考えていると話す。
「向こうの復興についても気になりますし・・・それにねユーリさん、実はこのところどうもきな臭いのですよ」
「きな臭い、この王都がですか?」
ユーリの疑問に対し表向きの理由を口にしたヘイニーは、机の上へと身を乗り出すと声を潜めて本当の理由を話し始める。
それはこの王都に、何やらきな臭いものを感じているというものであった。
「えぇ、それがですね・・・例のジーク・オブライエンなんですが、彼がどうも中央から遠ざけられているようなのですよ。何でも、幼王ジョンから嫌われたという話なんですが・・・その裏にはどうも幼王の母親である太后が絡んでいるようでして。今の宮廷は彼女に牛耳られているのだとか・・・その彼女があまり評判の良い人物とは言えなくて、自らの夫を毒殺したという噂もある人物なんですよ」
「夫を毒殺!?物騒ですね」
「えぇ、ですのでこの王都の情勢も不安定になるのではと。実際多くの貴族が火の粉がかかるのを恐れて、早々に地元に引き上げているようなのです」
「それは確かに、余り長居はしたくないですね・・・」
ヘイニーは声を潜め、真剣な表情で王都の情勢について話す。
彼が語る不穏な情勢にユーリはごくりと生唾を飲み込むと、冷や汗を垂らしていた。
「ねーねー、なに話してるのー?難しいお話ー?」
大の大人が真剣な表情で向き合っている机の下から、突如ひょっこりと可愛らしい顔が覗く。
それに先行して現れた黒い耳をピクピクと動かして、その可愛らしい顔の持ち主ネロは二人の顔を不思議そうに見比べていた。
「うおわぁ!?な、何だネロか・・・びっくりさせないでくれよ」
不吉な話をしている最中、突如現れた彼女の姿にユーリは思わず悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちそうになってしまう。
何とかそれを持ち直したユーリは、自らの娘の顔をまじまじと見詰めると胸を押さえて深々と安堵の息を吐いていた。
「だ、駄目だよネロ!お話の邪魔しちゃ!」
「えー?別にいいじゃーん。あ、それよりおとーさん!今から遊びに行ってもいい?」
彼女の背後、同じくらいの身長の白い髪の少女がお話の邪魔をしては駄目だと彼女を引っ張っている。
その少女、プティの注意を特に気にした様子もないネロは、ユーリの前の机へと身を投げ出すと、寝っ転がった姿勢で彼を見上げ遊びに行きたいとおねだりしていた。
「んー、今からか?別に構わないけど、あんまり遅くなるんじゃないぞ?」
「やったー!ほら行くよ、プティ!」
「う、うん!行ってくるね、おとーさん!」
机の上へと寝っ転がったネロの髪をくしゃくしゃにかき混ぜながら、ユーリは彼女に遊びに行く許可を与える。
彼女はそれに跳ね起きると、すぐ近くでその様子を羨ましそうに眺めていたプティの手を取って駆け出していく。
「おー・・・あ、そうだ一応聞いとかないと。お前らー、どこに遊びに行くんだー?」
「んー?オリビアのとこー!」
部屋の出入り口まで駆けていき、そこでエクスとプティの二人に髪を整えてもらっているネロに、ユーリはどこに遊びに行くのかと手を振りながら訪ねる。
それに彼女は一言で答えると、そのまま扉の外へと駆けていった。
「あぁ、オリビアの所ね・・・んんっ!?オリビアの所!?」
ネロの言葉に何だいつもの事かと頷いていたユーリは、ヘイニーへと向き直った所で何かに気付き振り返る。
彼女は今、オリビアの所に遊びに行くと言わなかったか。
彼らが散々話し合い、今は取り返すことの出来ないと諦めた彼女の下へと。
「子供の行動力というのは、恐ろしいものですね」
「は、ははは・・・そ、そうですね」
呆気に取られた表情で、二人の父親は苦笑いを漏らす。
その視線の先では、窓の向こうでオリビア達の下へと真っ直ぐに駆けていく子供達の姿が映っていた。
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