101 / 210
第二章 王国動乱
主従
しおりを挟む
黒百合城の上部、その奥まった場所には王族の女性達が使うための姫百合の間という場所が設けられていた。
その姫百合の間にある部屋の一つへと足を踏み入れた金髪の女性、リリーナはその美しい金色の髪を飾っていたティアラを下ろすと、小さく息をつく。
彼女の周囲には、彼女の侍女である複数の少女の姿があった。
それらの少女達は、戴冠式での衝撃が抜け切れていないのか不安そうな表情でお互いひそひそと話し合っており、一人を除いて落ち着かない様子を見せていた。
「もういいわ、貴方達は下がりなさい」
「っ!ですが、リリーナ様!」
「ごめんなさい、一人になりたいの」
「・・・畏まりました」
疲れた様子を見せているリリーナに、少女達のひそひそ話は神経に触るものだろう。
リリーナが冷たく告げた言葉に少女達は反抗していたが、彼女が強く迫れば従うしかなく、頭を下げてはその場を後にしていく。
「あぁ、オリビアは残って頂戴」
「・・・はい、リリーナ様」
少女達の後を追い、一番最後にこの場を後にしようとしていたリリーナの侍女の一人、オリビアへとリリーナが声を掛ける。
オリビアが通りかけていた扉の向こうから足を戻し、その扉を閉じていた。
その刹那、他の侍女達が彼女に向けた視線は嫉妬か、それとも同情か。
部屋へと戻ったオリビアが目にしたのは、彼女に背を向け纏めた髪を解きながら、ついでといった感じで彼女へと声を掛けるリリーナの姿だった。
「オリビア、脱がしてくれる?」
「畏まりました」
リリーナはそのままオリビアの方へと視線を向けようともせずに、彼女に冷たく命令する。
それにオリビアは目を伏せ了承を告げると、リリーナの細い腰をさらにきつく縛り上げたコルセットを取り外す。
「これ、必要なのかしら?私の腰は、これがなくても十分に細いと思うのだけど?ねぇ、貴方もそう思わないオリビア?」
「そういう決まりですから」
コルセットを取り外したオリビアは、手早くリリーナの式典用のドレスを脱がしていく。
そして彼女に平時の服装、それでも十分に華美なものであったが、に着替えさせていた。
「そんなつまらない決まりごとに縛られないといけないなんて・・・王族といっても、不自由なものね。オリビア、それを取って頂戴」
縛りのきついドレスから動きやすい平服へと戻ったリリーナは、身体を伸ばしてその自由さを堪能している。
彼女は椅子に座り足を伸ばしながら、この部屋の片隅に置いてあった果物の盛り合わせを指し示し、オリビアにそれを取ってくるように命令する。
「どうぞ、リリーナ様」
「ありがとう、オリビア」
足早にそれを取って来てはリリーナへと捧げるオリビアに、彼女はそれに目を向ける事もなく手を伸ばすと、その中の一つを摘まみ上げて口に放り込んでいた。
「っ!?何なのよこれは!!もしかして、ワブドウ!?オリビア、貴方またやったのね!!私がこれを嫌いだって、貴方知っているでしょう!?」
「も、申し訳ありませんリリーナ様!!」
リリーナがオリビアが差し出す果物の盛り合わせから口にしたのは、そのワブドウというブドウの一種であった。
ワブドウはその名の通り輪状に実がなる珍しい葡萄であり、そのためなのか一粒一粒が通常のブドウよりも大きく、酸味の濃いブドウであった。
その独特の形状から高級食材として貴族に好まれていたが、その特徴のある味は嫌う者も多く、リリーナもまたそれを嫌う者の一人であるようだった。
「貴方、前もやったわよね!?一度だけならばまだしも・・・二度目は許せません!!覚悟なさい!!」
「お許しください、お許しくださいリリーナ様!!」
「いいえ、許せませんわ!!」
「ひっ!?」
嫌いなワブドウを手違いとはいえ食べさせられたリリーナは怒り狂い、オリビアを怒鳴り散らす。
オリビアはそんな彼女の足元に必死に縋りつき、許しを請うがそんな事で彼女の怒りは収まらない。
オリビアの顔を引っ叩こうと手を振り上げたリリーナの姿に、彼女は悲鳴を上げると頭を抱えて蹲る。
「・・・ぷっ、くくくっ」
しかしその途中、どこかから耐え切れずに吹き出すような笑い声が漏れ聞こえてきていた。
「だ、駄目ですお嬢様。こ、これ以上は・・・」
その声はどうやら、オリビアの頬を引っ叩こうと手を振り上げていたリリーナの口から漏れ出したものであるようだった。
彼女はプルプルと震えて笑いを堪えながら、今までとは違う優しい口調でオリビアへと声を掛けていた。
「もー!駄目じゃないリリィ!!お姫様らしく振舞う練習をしたいって、貴方から言いだしたのよ?」
「で、ですがお嬢様・・・果物の好き嫌いぐらいで人を叩くなんて、流石に無理があると」
「それは私も思いましたけど・・・お姫様って、そういうものなのじゃないかしら?」
リリーナの声に立ち上がったオリビアも、先ほどまでの怯えた様子は露ほども感じさせない様子を見せ、逆にリリーナを方を叱りつけるように眉を顰めていた。
彼女達はどうやら、リリーナにお姫様らしい振る舞いを学習させようと練習したようで、二人してお姫様という曖昧なイメージに首を捻っては顔を見合わせていた。
「『何なのよこれは!!もしかして、ワブドウ!?オリビア、貴方またやったのね!!私がこれを嫌いだって、貴方知っているでしょう!?』」
「お、お止めくださいお嬢様!私だって、やりたくてやった訳では!!」
お互いに顔を見合わせ首を捻っている二人、そんなリリーナの前でオリビアは突然腕を伸ばすと、彼女が口にした先ほどのセリフを大袈裟に真似して見せる。
リリーナはそれに顔を真っ赤に染めると、彼女の身体を抱きしめて無理やりその演技を止めさせていた。
「えー?良く出来てると思ってやってあげたのですのよ?特に『私がこれを嫌いだって、貴方知っているでしょう!?』の所なんて、とても我侭なお姫様らしく・・・ぷっ、くくく、あははははっ!!!」
「お、お嬢様、からかわないでください!もうっ・・・ふふふっ、あははははっ!!」
ニヤニヤと笑いながらリリーナをからかっていたオリビアはやがて、堪えきれなくなり笑いだしてしまう。
そんな彼女に不満の声を上げていたリリーナも笑いだし、かつて主従はその立場を逆転させても変わらず、楽しそうに抱きしめあい笑い合っていたのだった。
「・・・リリーナ様、来客のようでございます」
そんな二人の下に、来客を告げるノックの音が響く。
「うむ。では、オリビア。お客様に入ってもらいなさい」
そのノックの音に素早く表情を入れ替え、先ほどまでのお姫様とその侍女、という演技へと戻ったオリビア。
彼女の振る舞いに、リリーナも慌ててそれに合わせたお姫様の振る舞いを演じていた。
「畏まりました、リリーナ様・・・ぷっ、くくくっ、あはははははっ!!」
「お、お嬢様!笑わないでください!!」
「だって、うむって!そ、それは流石に偉そうすぎるって・・・あはははははっ!!」
「うっ!?そ、それは・・・ふふっ、ふふふっ、あはははははっ!!」
急に取り繕った演技は、どうしても綻びが出てしまう。
それがツボに嵌まってしまったオリビアは笑いだし、それが移ったリリーナも堪えきれずに笑いだしてしまう。
そしてその部屋に再び抱きしめ合う主従の笑い声が響く、中からの応答がなく所在なさげなノックの音と共に。
その姫百合の間にある部屋の一つへと足を踏み入れた金髪の女性、リリーナはその美しい金色の髪を飾っていたティアラを下ろすと、小さく息をつく。
彼女の周囲には、彼女の侍女である複数の少女の姿があった。
それらの少女達は、戴冠式での衝撃が抜け切れていないのか不安そうな表情でお互いひそひそと話し合っており、一人を除いて落ち着かない様子を見せていた。
「もういいわ、貴方達は下がりなさい」
「っ!ですが、リリーナ様!」
「ごめんなさい、一人になりたいの」
「・・・畏まりました」
疲れた様子を見せているリリーナに、少女達のひそひそ話は神経に触るものだろう。
リリーナが冷たく告げた言葉に少女達は反抗していたが、彼女が強く迫れば従うしかなく、頭を下げてはその場を後にしていく。
「あぁ、オリビアは残って頂戴」
「・・・はい、リリーナ様」
少女達の後を追い、一番最後にこの場を後にしようとしていたリリーナの侍女の一人、オリビアへとリリーナが声を掛ける。
オリビアが通りかけていた扉の向こうから足を戻し、その扉を閉じていた。
その刹那、他の侍女達が彼女に向けた視線は嫉妬か、それとも同情か。
部屋へと戻ったオリビアが目にしたのは、彼女に背を向け纏めた髪を解きながら、ついでといった感じで彼女へと声を掛けるリリーナの姿だった。
「オリビア、脱がしてくれる?」
「畏まりました」
リリーナはそのままオリビアの方へと視線を向けようともせずに、彼女に冷たく命令する。
それにオリビアは目を伏せ了承を告げると、リリーナの細い腰をさらにきつく縛り上げたコルセットを取り外す。
「これ、必要なのかしら?私の腰は、これがなくても十分に細いと思うのだけど?ねぇ、貴方もそう思わないオリビア?」
「そういう決まりですから」
コルセットを取り外したオリビアは、手早くリリーナの式典用のドレスを脱がしていく。
そして彼女に平時の服装、それでも十分に華美なものであったが、に着替えさせていた。
「そんなつまらない決まりごとに縛られないといけないなんて・・・王族といっても、不自由なものね。オリビア、それを取って頂戴」
縛りのきついドレスから動きやすい平服へと戻ったリリーナは、身体を伸ばしてその自由さを堪能している。
彼女は椅子に座り足を伸ばしながら、この部屋の片隅に置いてあった果物の盛り合わせを指し示し、オリビアにそれを取ってくるように命令する。
「どうぞ、リリーナ様」
「ありがとう、オリビア」
足早にそれを取って来てはリリーナへと捧げるオリビアに、彼女はそれに目を向ける事もなく手を伸ばすと、その中の一つを摘まみ上げて口に放り込んでいた。
「っ!?何なのよこれは!!もしかして、ワブドウ!?オリビア、貴方またやったのね!!私がこれを嫌いだって、貴方知っているでしょう!?」
「も、申し訳ありませんリリーナ様!!」
リリーナがオリビアが差し出す果物の盛り合わせから口にしたのは、そのワブドウというブドウの一種であった。
ワブドウはその名の通り輪状に実がなる珍しい葡萄であり、そのためなのか一粒一粒が通常のブドウよりも大きく、酸味の濃いブドウであった。
その独特の形状から高級食材として貴族に好まれていたが、その特徴のある味は嫌う者も多く、リリーナもまたそれを嫌う者の一人であるようだった。
「貴方、前もやったわよね!?一度だけならばまだしも・・・二度目は許せません!!覚悟なさい!!」
「お許しください、お許しくださいリリーナ様!!」
「いいえ、許せませんわ!!」
「ひっ!?」
嫌いなワブドウを手違いとはいえ食べさせられたリリーナは怒り狂い、オリビアを怒鳴り散らす。
オリビアはそんな彼女の足元に必死に縋りつき、許しを請うがそんな事で彼女の怒りは収まらない。
オリビアの顔を引っ叩こうと手を振り上げたリリーナの姿に、彼女は悲鳴を上げると頭を抱えて蹲る。
「・・・ぷっ、くくくっ」
しかしその途中、どこかから耐え切れずに吹き出すような笑い声が漏れ聞こえてきていた。
「だ、駄目ですお嬢様。こ、これ以上は・・・」
その声はどうやら、オリビアの頬を引っ叩こうと手を振り上げていたリリーナの口から漏れ出したものであるようだった。
彼女はプルプルと震えて笑いを堪えながら、今までとは違う優しい口調でオリビアへと声を掛けていた。
「もー!駄目じゃないリリィ!!お姫様らしく振舞う練習をしたいって、貴方から言いだしたのよ?」
「で、ですがお嬢様・・・果物の好き嫌いぐらいで人を叩くなんて、流石に無理があると」
「それは私も思いましたけど・・・お姫様って、そういうものなのじゃないかしら?」
リリーナの声に立ち上がったオリビアも、先ほどまでの怯えた様子は露ほども感じさせない様子を見せ、逆にリリーナを方を叱りつけるように眉を顰めていた。
彼女達はどうやら、リリーナにお姫様らしい振る舞いを学習させようと練習したようで、二人してお姫様という曖昧なイメージに首を捻っては顔を見合わせていた。
「『何なのよこれは!!もしかして、ワブドウ!?オリビア、貴方またやったのね!!私がこれを嫌いだって、貴方知っているでしょう!?』」
「お、お止めくださいお嬢様!私だって、やりたくてやった訳では!!」
お互いに顔を見合わせ首を捻っている二人、そんなリリーナの前でオリビアは突然腕を伸ばすと、彼女が口にした先ほどのセリフを大袈裟に真似して見せる。
リリーナはそれに顔を真っ赤に染めると、彼女の身体を抱きしめて無理やりその演技を止めさせていた。
「えー?良く出来てると思ってやってあげたのですのよ?特に『私がこれを嫌いだって、貴方知っているでしょう!?』の所なんて、とても我侭なお姫様らしく・・・ぷっ、くくく、あははははっ!!!」
「お、お嬢様、からかわないでください!もうっ・・・ふふふっ、あははははっ!!」
ニヤニヤと笑いながらリリーナをからかっていたオリビアはやがて、堪えきれなくなり笑いだしてしまう。
そんな彼女に不満の声を上げていたリリーナも笑いだし、かつて主従はその立場を逆転させても変わらず、楽しそうに抱きしめあい笑い合っていたのだった。
「・・・リリーナ様、来客のようでございます」
そんな二人の下に、来客を告げるノックの音が響く。
「うむ。では、オリビア。お客様に入ってもらいなさい」
そのノックの音に素早く表情を入れ替え、先ほどまでのお姫様とその侍女、という演技へと戻ったオリビア。
彼女の振る舞いに、リリーナも慌ててそれに合わせたお姫様の振る舞いを演じていた。
「畏まりました、リリーナ様・・・ぷっ、くくくっ、あはははははっ!!」
「お、お嬢様!笑わないでください!!」
「だって、うむって!そ、それは流石に偉そうすぎるって・・・あはははははっ!!」
「うっ!?そ、それは・・・ふふっ、ふふふっ、あはははははっ!!」
急に取り繕った演技は、どうしても綻びが出てしまう。
それがツボに嵌まってしまったオリビアは笑いだし、それが移ったリリーナも堪えきれずに笑いだしてしまう。
そしてその部屋に再び抱きしめ合う主従の笑い声が響く、中からの応答がなく所在なさげなノックの音と共に。
7
お気に入りに追加
2,398
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
その無能、実は世界最強の魔法使い 〜無能と蔑まれ、貴族家から追い出されたが、ギフト《転生者》が覚醒して前世の能力が蘇った〜
蒼乃白兎
ファンタジー
15歳になると、人々は女神様からギフトを授かる。
しかし、アルマはギフトを何も授かることは出来ず、実家の伯爵家から無能と蔑まれ、追い出されてしまう。
だが実はアルマはギフトを授からなかった訳では無かった。
アルマは既にギフト《転生者》を所持していたのだ──。
実家から追い出された直後にギフト《転生者》が発動し、アルマは前世の能力を取り戻す。
その能力はあまりにも大きく、アルマは一瞬にして世界最強の魔法使いになってしまった。
なにせアルマはギフト《転生者》の能力を最大限に発揮するために、一度目の人生を全て魔法の探究に捧げていたのだから。
無能と蔑まれた男の大逆転が今、始まる。
アルマは前世で極めた魔法を利用し、実家を超える大貴族へと成り上がっていくのだった。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました
ぽいづん
ファンタジー
ウェブ・ステイは剣士としてパーティに加入しそこそこ活躍する日々を過ごしていた。
そんなある日、パーティリーダーからいい話と悪い話があると言われ、いい話は新メンバー、剣士ワット・ファフナーの加入。悪い話は……ウェブ・ステイの追放だった……
失意のウェブは気がつくと街外れをフラフラと歩き、石に躓いて転んだ。その拍子にポケットの中の銅貨1枚がコロコロと転がり、小さな穴に落ちていった。
その時、彼の目の前に銅貨3枚でガチャが引けます。という文字が現れたのだった。
※小説家になろうにも投稿しています。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる