72 / 210
第一章 最果ての街キッパゲルラ
絶体絶命
しおりを挟む
最果ての街キッパゲルラ、その周囲に広がる荒野に激しい戦闘の音が響いている。
それは鉄を打ち付け合う耳障りな金属音と、刺し貫かれ泣き叫ぶ兵士達の悲鳴だ。
その出自を隠すためなのか、目立つ意匠や旗を掲げていないフードの男の軍に対して、ヘイニー達の様々な領主達の兵からなる連合軍はカラフルだ。
その連合軍が今、二倍の戦力を有する敵軍に押し潰されようとしていた。
「ぐっ・・・こ、こいつら強いぞ!!」
「こ、こんなの敵う訳が・・・ぎゃあああ!!?」
ヘイニーの演説によって士気も高まっていた連合軍は当初、優勢に戦況を進めていた。
しかしそれも初めのうちだけで長く続くことはなく、徐々に数の差や練度の差に押し込まれ始めた彼らは、やがてもはや取り返しのつかないほどに追い詰められてしまっていた。
「左翼、バーグ伯爵の部隊が救援を求めております!!」
旗色の悪い連合軍の間を、伝令が駆ける。
彼は中央の軍勢の中に割って入ると、その指揮官ヘイニー対して叫ぶ。
「で、では、こちらから兵を割いて、救援に向かわせるんだ!」
「し、しかしこちらも余裕はありません!これ以上、兵を割いては・・・!」
味方が救援を求めているという伝令に対して、ヘイニーは自らの部隊から兵を割いてそれに向かわせようとしている。
しかし彼の近習を務める聖剣騎士団の一人が、もはや避けるような兵は残ってはいないと注進していた。
「そ、そうか・・・しかし味方を見捨てることは出来ない!何とか兵を割いて、救援に向かわせてくれ!!」
「か、畏まりました!」
全体的に悪い戦況に、ヘイニーが指揮を取っている中央の軍も例外ではなかった。
後方にいる筈のヘイニー達ですら敵軍の息吹がすぐ傍に感じられる状況に、割ける兵など存在しない。
しかしヘイニーはそれでも救援を送ると決断すると、近くの騎士へと命令を下す。
「た、大変ですヘイニー様!右翼を指揮していた、ガスパー様が・・・ガスパー様が指揮を放棄して逃亡した模様です!!」
「何だって!?」
ヘイニーの命令を受けて何か決意した表情で駆けていった騎士と入れ替わるように、別の騎士が慌てた様子で駆け込んでくる。
彼は右翼の部隊の指揮を任せていた貴族が、その指揮を放棄して逃亡したという驚きの情報を伝えてくる。
「それは本当か!?くっ、とにかくそれを確かめるためにも私が一度そちらに向かう!ここで右翼が崩れては、総崩れになってしまうぞ!ここの指揮は私に代わって―――」
慌てた様子でそれを伝えてきた、騎士の情報は不確かだ。
しかしそれが仮に事実だとすれば、一気に総崩れになりかねない危険に、ヘイニーは自ら右翼に乗り込むことで何とか戦線を支えようとする。
「ヘイニー様、お逃げください!!」
そんな彼の下に、先ほどの騎士の鋭い声が飛ぶ。
「―――えっ?」
その声に振り返れば、前線を突破しヘイニーの下へと迫る敵方の騎士の姿が。
その騎士は槍を抱えたまま猛スピードで、ヘイニーへと突っ込んでくる。
ヘイニーを庇うように、彼へと逃げるように声を上げた騎士が立ち塞がるが、スピードの乗った敵の騎士の槍は彼諸共ヘイニーの身体を貫くだろう。
そしてそれは、もう目の前にまで迫っていた。
◆◇◆◇◆◇
「はぁ、はぁ、はぁ。へ、へへへっ・・・やるじゃねぇか」
荒い呼吸に流れ続ける汗を拭おうと、オーソンはその腕を口元へと擦りつける。
拭った口元に僅かにその中へと入った水気は、しょっぱさと僅かではあるが刺すような苦みを感じさせた。
その味の元が、口の外から入ったのかそれとも口の中から湧いたものなのか、それがオーソンには分からなかった。
「・・・この状況で随分と強がるんだな、冒険者というのはそういうものなのか?」
オーソンが立っているのもやっとという状態ながら強がって見せたのは、その目の前に相手に対してだ。
その目の前の相手であるマルコムは無傷のまま、涼しい顔で彼の事を見下ろしている。
マルコムはオーソンの態度が理解出来ないと首を傾げながら、周りを示していた。
そこにはマルコムほどの余裕はないが健在な黒葬騎士団の面々と、彼らに打ち倒された冒険者達の姿があった。
「はっ、分かっちゃないねぇお前さんは・・・冒険者がそうなんじゃねぇ、この俺、オーソン・マーズがそういう男なのよぉ!!」
とうに諦め、心が折れてもいい状況だと疑問を口にするマルコムに、オーソンは支えに突き立てていた斧を担ぐと、そう啖呵を切る。
「うおおおおぉぉぉぉ、食らいやがれぇぇぇ!!!」
そして彼は雄叫びを上げると、そのままマルコムへと挑みかかっていく。
その動きは速く、とてもではないが先ほどまで立っているのもやっとという人間の動きとは思えなかった。
「・・・そうか、だからどうした?」
そんなオーソンの渾身の一撃を、マルコムは軽々と躱して見せる。
「なっ!?くっ、この!!」
「しつこいな・・・その執念は称賛に値するよ。だが、そもそも俺達の目的はお前達を倒す事じゃない。だから、わざわざこんな事に付き合ってやる義理もないんでな。おい、先に行け」
その動きに呆気に取られるオーソンはしかし、諦めずに追撃を繰り出し続ける。
しかしそれもマルコムは苦も無く躱し続け、やがて彼はそれに付き合っていられないと仲間へと指示を出していた。
それはオーソンの事など無視して彼らの本来の目的、領主の館に向かえというものだった。
「んだとぉ・・・んなことをなぁ、やらせる訳ねぇだろうがぁ!!」
目の前の自分という驚異を無視し、敵が背中を向けて他の目標へと向かおうとしている。
そんな屈辱的な扱いに、その全身へと怒りを滾らせたオーソンは、この路地から出ていこうとしているマルコムの仲間へと躍りかかっていく。
「オーソン、駄目ぇぇぇ!!!」
その時、どこかから悲鳴が響く。
それはこの袋小路の物陰へと隠れた、レジーが上げたものであった。
「―――称賛に値すると言っただろう?そうした相手には、こういう手も使う」
マルコムの仲間の行動を阻止しようと動いたオーソンは、ある人物から見れば隙だらけであった。
その人物、マルコムは彼の背後へとそっと迫ると、そう囁く。
彼はそれを言い終わるや否や、手にしていた剣をオーソンへと真っ直ぐ突き刺していた。
それは鉄を打ち付け合う耳障りな金属音と、刺し貫かれ泣き叫ぶ兵士達の悲鳴だ。
その出自を隠すためなのか、目立つ意匠や旗を掲げていないフードの男の軍に対して、ヘイニー達の様々な領主達の兵からなる連合軍はカラフルだ。
その連合軍が今、二倍の戦力を有する敵軍に押し潰されようとしていた。
「ぐっ・・・こ、こいつら強いぞ!!」
「こ、こんなの敵う訳が・・・ぎゃあああ!!?」
ヘイニーの演説によって士気も高まっていた連合軍は当初、優勢に戦況を進めていた。
しかしそれも初めのうちだけで長く続くことはなく、徐々に数の差や練度の差に押し込まれ始めた彼らは、やがてもはや取り返しのつかないほどに追い詰められてしまっていた。
「左翼、バーグ伯爵の部隊が救援を求めております!!」
旗色の悪い連合軍の間を、伝令が駆ける。
彼は中央の軍勢の中に割って入ると、その指揮官ヘイニー対して叫ぶ。
「で、では、こちらから兵を割いて、救援に向かわせるんだ!」
「し、しかしこちらも余裕はありません!これ以上、兵を割いては・・・!」
味方が救援を求めているという伝令に対して、ヘイニーは自らの部隊から兵を割いてそれに向かわせようとしている。
しかし彼の近習を務める聖剣騎士団の一人が、もはや避けるような兵は残ってはいないと注進していた。
「そ、そうか・・・しかし味方を見捨てることは出来ない!何とか兵を割いて、救援に向かわせてくれ!!」
「か、畏まりました!」
全体的に悪い戦況に、ヘイニーが指揮を取っている中央の軍も例外ではなかった。
後方にいる筈のヘイニー達ですら敵軍の息吹がすぐ傍に感じられる状況に、割ける兵など存在しない。
しかしヘイニーはそれでも救援を送ると決断すると、近くの騎士へと命令を下す。
「た、大変ですヘイニー様!右翼を指揮していた、ガスパー様が・・・ガスパー様が指揮を放棄して逃亡した模様です!!」
「何だって!?」
ヘイニーの命令を受けて何か決意した表情で駆けていった騎士と入れ替わるように、別の騎士が慌てた様子で駆け込んでくる。
彼は右翼の部隊の指揮を任せていた貴族が、その指揮を放棄して逃亡したという驚きの情報を伝えてくる。
「それは本当か!?くっ、とにかくそれを確かめるためにも私が一度そちらに向かう!ここで右翼が崩れては、総崩れになってしまうぞ!ここの指揮は私に代わって―――」
慌てた様子でそれを伝えてきた、騎士の情報は不確かだ。
しかしそれが仮に事実だとすれば、一気に総崩れになりかねない危険に、ヘイニーは自ら右翼に乗り込むことで何とか戦線を支えようとする。
「ヘイニー様、お逃げください!!」
そんな彼の下に、先ほどの騎士の鋭い声が飛ぶ。
「―――えっ?」
その声に振り返れば、前線を突破しヘイニーの下へと迫る敵方の騎士の姿が。
その騎士は槍を抱えたまま猛スピードで、ヘイニーへと突っ込んでくる。
ヘイニーを庇うように、彼へと逃げるように声を上げた騎士が立ち塞がるが、スピードの乗った敵の騎士の槍は彼諸共ヘイニーの身体を貫くだろう。
そしてそれは、もう目の前にまで迫っていた。
◆◇◆◇◆◇
「はぁ、はぁ、はぁ。へ、へへへっ・・・やるじゃねぇか」
荒い呼吸に流れ続ける汗を拭おうと、オーソンはその腕を口元へと擦りつける。
拭った口元に僅かにその中へと入った水気は、しょっぱさと僅かではあるが刺すような苦みを感じさせた。
その味の元が、口の外から入ったのかそれとも口の中から湧いたものなのか、それがオーソンには分からなかった。
「・・・この状況で随分と強がるんだな、冒険者というのはそういうものなのか?」
オーソンが立っているのもやっとという状態ながら強がって見せたのは、その目の前に相手に対してだ。
その目の前の相手であるマルコムは無傷のまま、涼しい顔で彼の事を見下ろしている。
マルコムはオーソンの態度が理解出来ないと首を傾げながら、周りを示していた。
そこにはマルコムほどの余裕はないが健在な黒葬騎士団の面々と、彼らに打ち倒された冒険者達の姿があった。
「はっ、分かっちゃないねぇお前さんは・・・冒険者がそうなんじゃねぇ、この俺、オーソン・マーズがそういう男なのよぉ!!」
とうに諦め、心が折れてもいい状況だと疑問を口にするマルコムに、オーソンは支えに突き立てていた斧を担ぐと、そう啖呵を切る。
「うおおおおぉぉぉぉ、食らいやがれぇぇぇ!!!」
そして彼は雄叫びを上げると、そのままマルコムへと挑みかかっていく。
その動きは速く、とてもではないが先ほどまで立っているのもやっとという人間の動きとは思えなかった。
「・・・そうか、だからどうした?」
そんなオーソンの渾身の一撃を、マルコムは軽々と躱して見せる。
「なっ!?くっ、この!!」
「しつこいな・・・その執念は称賛に値するよ。だが、そもそも俺達の目的はお前達を倒す事じゃない。だから、わざわざこんな事に付き合ってやる義理もないんでな。おい、先に行け」
その動きに呆気に取られるオーソンはしかし、諦めずに追撃を繰り出し続ける。
しかしそれもマルコムは苦も無く躱し続け、やがて彼はそれに付き合っていられないと仲間へと指示を出していた。
それはオーソンの事など無視して彼らの本来の目的、領主の館に向かえというものだった。
「んだとぉ・・・んなことをなぁ、やらせる訳ねぇだろうがぁ!!」
目の前の自分という驚異を無視し、敵が背中を向けて他の目標へと向かおうとしている。
そんな屈辱的な扱いに、その全身へと怒りを滾らせたオーソンは、この路地から出ていこうとしているマルコムの仲間へと躍りかかっていく。
「オーソン、駄目ぇぇぇ!!!」
その時、どこかから悲鳴が響く。
それはこの袋小路の物陰へと隠れた、レジーが上げたものであった。
「―――称賛に値すると言っただろう?そうした相手には、こういう手も使う」
マルコムの仲間の行動を阻止しようと動いたオーソンは、ある人物から見れば隙だらけであった。
その人物、マルコムは彼の背後へとそっと迫ると、そう囁く。
彼はそれを言い終わるや否や、手にしていた剣をオーソンへと真っ直ぐ突き刺していた。
12
お気に入りに追加
2,410
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる