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第一章 最果ての街キッパゲルラ
聞いてしまった言葉
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「正式な話はまた後日、か・・・」
依頼を終え、その報告も終えたユーリ達は彼らが宿泊している宿、古木の梢亭へと帰ってきていた。
彼らがまたしてもイエローグラスドラゴンという大物を仕留め、更に余裕な様子で帰ってきた事にギルドはざわめいていたが、そんな中にあってもどこかユーリは上の空であった。
それは彼にはそれ以上に、気がかりな事があったからだ。
「マービンさんは商人仲間から俺の噂を聞いたって話だけど、何でもやっとくもんだなぁ」
マービンがユーリを紹介に誘ったのは、どうやら彼のギルドでの働きぶりを商人仲間から耳にしたからであったらしい。
「ふふふふ、それにしても新しく立ち上げる事業かぁ。幾らでも仕事がありそうだなぁ、うぇへへへ・・・」
新しく立ち上げる事業、そこならば彼好みの仕事も幾らでも見つかるだろう。
それを想像しては、ユーリは気持ち悪い笑みを漏らしている。
「あぁ、あんた達帰ってたのかい。どれ、誰か薪割りを手伝っちゃくれないかい?この年になると、腰がいう事を聞かなくてねぇ」
帰ってきたユーリ達に、痛そうに腰を押さえているこの宿の主人、マイカが声を掛けてくる。
しかし輝かしい未来の想像で頭が一杯のユーリは、そんな彼女の言葉を無視して通り過ぎてしまっていた。
「なんだい!年寄りがどうなろうと知ったこっちゃないってのかい!!全く、最近の若いもんときたら・・・」
そんなユーリの姿にマイカは怒鳴り散らすと、ぶつぶつと文句を零しながら立ち去っていく。
「マスター、ここは私が」
「ん?あぁ、頼む」
去っていくマイカの後姿を見詰めていたエクスが、ユーリに一声掛けると彼女の後を追い駆ける。
そんな彼女に、ユーリは気もそぞろな様子で返事を返していた。
「奥方様、私が手伝います」
「ん?そうかいそうかい!あんたがねぇ・・・力仕事になるけど、大丈夫かい?」
「お任せを、力仕事には自信がありますので」
駆け寄ってくるエクスの姿に、マイカは機嫌を直すと手にしていた鉈を彼女へと手渡す。
エクスはそれを掴んでは、腕まくりして見せていた。
「ふぅ~、やっと帰ってきたぁ」
扉を潜り、自らの部屋へと帰ってきたユーリはそのまま身体をベッドへと投げだしている。
「さーて、どうしたもんかなぁ・・・といっても、もうほとんど決めちゃってるんだけど―――」
ベッドに仰向けに寝っ転がり両手を伸ばしてコリを解しているユーリは、マービンからの提案について考えている。
しかしその口ぶりは、もう完全に心を決めている者のそれだった。
「「おとーさーーん!!」」
そんなユーリの下に、ネロとプティの二人が飛び込んでくる。
「ぐほぉ!?」
丁度、ユーリのみぞおちの辺りを狙って。
「ねーねー、何の話ー?ねー、何の話ー?」
「分かった!さっきのマービンさんの所の話だ!ね、そーだよね?」
みぞおちへの衝撃に呼吸困難に陥りぴくぴくと震えているユーリに、二人はお構いなしといった様子でじゃれついてくる。
「げほっげほっ・・・ま、まぁそうだな。二人はどうだ、あそこは?」
そんな二人の元気な声をステレオで聞きながら回復したユーリは、二人にマービンの所はどうだったかと尋ねる。
「んー?嫌いじゃないかなー、あそこのおっちゃん達とも仲良くなったし」
「私は、あそこの農園が気になった!少し見せてもらったんだけど、楽しそうだったよ!私、あそこでお野菜のお世話とかしたいなー」
それに答える二人の感触も悪くない。
「そーかそーか!二人とも気に入ったか!なるほどなるほど・・・そうなると、問題はこいつだな」
ユーリは腕の中の二人の頭を撫でると、身体を起こしてベッドの上に座り直す。
そしてポケットの中から小ぶりな何かを取り出したユーリは、それを見詰めながらそう呟いていた。
「あそこで働くようになったら、エクスの向きの仕事は増々なくなるだろうな・・・それならいっそ、エクスは元に戻してやった方がいいんじゃないか?」
ユーリが見詰めているのは、エクスが彼の能力「命名」で生まれた時に一緒に生じた名札であった。
試したことがないから分からないが、恐らくこれを破壊すれば彼女も消えるだろう。
ユーリはそれを両手で握ると、僅かに指先に力を籠める。
「「駄目ーーー!!!」」
それをネロとプティの二人が飛び掛かり、全力で止めていた。
「うわああぁぁ!!?」
いきなり飛び掛かってきた二人にユーリは悲鳴を上げ、思わず手にしていた名札を弾き飛ばす。
「何で!?何で、そんな事するのおとーさん!?エクスはボク達の大事な妹なんだよ!!」
「私、頑張るから!エクスの分もちゃんと頑張るから!!お願いおとーさん!!」
ユーリの上に馬乗りになったネロは噛り付くような勢いで、いや実際に噛り付いて彼を責め立てる。
プティはネロとは違い直接的な手段に訴えはしなかったが、その涙を浮かべながら必死にエクスを守ろうとする姿は胸をついた。
「痛ててて!?止めろって二人とも、冗談だって冗談!本気でそんな事する訳ないだろ!?」
二人から総スカンを食らったユーリは、必死にそれが冗談だったと主張して許しを請う。
「冗談?そうなんだ、良かった・・・」
「ぶー!!言っていい冗談と、悪い冗談があると思うな!」
「そ、そうだよ!!駄目だよ、おとーさん!!プティ、怒ったんだから!!」
ユーリが冗談だったと口にした事で一度は収まりそうだった場も、それが冗談だとしても口にしては不味い事だとバレれば、一気に形勢が悪くなる。
「はい、その通りでございます。誠にすいませんでした。反省してますので、どうかこの辺りでご勘弁いただけないでしょうか?」
一方的な形勢にもはや平謝りすることしか出来なくなったユーリは、左右に立つ二人に対してただただ頭を下げる。
「えー?本当かなー?」
「ネロ、それぐらいで・・・ほら、おとーさんも反省してるんだし」
「うーん、どうしよっかなー。ん、あれは・・・あーーー!!?」
ベッドの上で土下座しているユーリに、プティは許してあげようと促している。
それに悪戯な笑みを浮かべてはもったいぶっていたネロは、突然大声を上げると指を伸ばして何かを指し示していた。
「おとーさん、あれ!あれ!!」
「痛い痛い、どうしたんだ急に?あれって・・・あーーー!!?」
ネロが指し示すその先にあったのは、つい先ほどまでユーリが手にしていたエクスの名札だった。
そしてそれは窓の縁に引っかかっており、今まさにそこから落ちようとしている所だった。
「やばいやばいやばい!!あれを失くしたらエクスが!!」
エクスの命そのものとも呼べるそれに、ユーリはそれを取り戻そうと必死に手を伸ばす。
しかし、その手からもそれは零れ落ちていく。
「ネロ!!」
「任せて!!」
手を伸ばしたユーリの身体の上を、小さな黒い毛玉が駆け抜ける。
その感触に彼女の意図を察したユーリが身体を支え、そのユーリの身体をプティが支える。
それらを全て繋げた先で、ネロが必死に手を伸ばす。
「・・・ど、どうなった?」
沈黙に、ユーリの恐る恐る窺う声だけが響く。
「・・・セーフ」
そのネロが発した声に、三人はどっと疲れたようにその場に倒れ込んでいた。
「マスター、マイカから皆で食べるようにとお菓子を頂きました・・・マスター?」
階段を上り、自らが泊まっている部屋へと戻るエクスの腕には、小ぶりな籠が抱えられている。
そこには彼女が口にしたように、子供が喜ぶようなお菓子が詰まっていた。
彼女がそれを抱えながら扉へと手を伸ばすと、中から何やら話し声が聞こえてくる。
『―――それならいっそ、エクスは元に戻してやった方がいいんじゃないか?』
聞こえてきたその声は、エクスの主人であるユーリのものだ。
そしてその主人が、自らを要らないと宣言している声であった。
「っ!!?」
ずきりと胸が痛み、洩れそうになった悲鳴をエクスは手で覆って隠す。
抱えていた籠が落ちて、そこからお菓子が床へと散らばった。
「いいから、おとーさんはエクスを探してくる!!」
「そうだよ!ちゃんと謝って!!」
「いや、謝れって言われても。向こうは何の事か分からない・・・ん、何だこれ?」
扉がゆっくりと開き、そこからユーリが姿を現す。
しかしそこには既にエクスの姿はなく、彼女が落としていた籠とお菓子が残されているだけだった。
「おーい、二人ともー。何かお菓子が落ちてんだけど、食べるかー?」
「「いいから、早く行ってくる!!」」
「は、はーい」
それを不思議そうな表情で拾ったユーリに、二人の容赦のない声が飛ぶ。
それに押し出されるように駆け出したユーリはもう、それら事を忘れてしまっていた。
依頼を終え、その報告も終えたユーリ達は彼らが宿泊している宿、古木の梢亭へと帰ってきていた。
彼らがまたしてもイエローグラスドラゴンという大物を仕留め、更に余裕な様子で帰ってきた事にギルドはざわめいていたが、そんな中にあってもどこかユーリは上の空であった。
それは彼にはそれ以上に、気がかりな事があったからだ。
「マービンさんは商人仲間から俺の噂を聞いたって話だけど、何でもやっとくもんだなぁ」
マービンがユーリを紹介に誘ったのは、どうやら彼のギルドでの働きぶりを商人仲間から耳にしたからであったらしい。
「ふふふふ、それにしても新しく立ち上げる事業かぁ。幾らでも仕事がありそうだなぁ、うぇへへへ・・・」
新しく立ち上げる事業、そこならば彼好みの仕事も幾らでも見つかるだろう。
それを想像しては、ユーリは気持ち悪い笑みを漏らしている。
「あぁ、あんた達帰ってたのかい。どれ、誰か薪割りを手伝っちゃくれないかい?この年になると、腰がいう事を聞かなくてねぇ」
帰ってきたユーリ達に、痛そうに腰を押さえているこの宿の主人、マイカが声を掛けてくる。
しかし輝かしい未来の想像で頭が一杯のユーリは、そんな彼女の言葉を無視して通り過ぎてしまっていた。
「なんだい!年寄りがどうなろうと知ったこっちゃないってのかい!!全く、最近の若いもんときたら・・・」
そんなユーリの姿にマイカは怒鳴り散らすと、ぶつぶつと文句を零しながら立ち去っていく。
「マスター、ここは私が」
「ん?あぁ、頼む」
去っていくマイカの後姿を見詰めていたエクスが、ユーリに一声掛けると彼女の後を追い駆ける。
そんな彼女に、ユーリは気もそぞろな様子で返事を返していた。
「奥方様、私が手伝います」
「ん?そうかいそうかい!あんたがねぇ・・・力仕事になるけど、大丈夫かい?」
「お任せを、力仕事には自信がありますので」
駆け寄ってくるエクスの姿に、マイカは機嫌を直すと手にしていた鉈を彼女へと手渡す。
エクスはそれを掴んでは、腕まくりして見せていた。
「ふぅ~、やっと帰ってきたぁ」
扉を潜り、自らの部屋へと帰ってきたユーリはそのまま身体をベッドへと投げだしている。
「さーて、どうしたもんかなぁ・・・といっても、もうほとんど決めちゃってるんだけど―――」
ベッドに仰向けに寝っ転がり両手を伸ばしてコリを解しているユーリは、マービンからの提案について考えている。
しかしその口ぶりは、もう完全に心を決めている者のそれだった。
「「おとーさーーん!!」」
そんなユーリの下に、ネロとプティの二人が飛び込んでくる。
「ぐほぉ!?」
丁度、ユーリのみぞおちの辺りを狙って。
「ねーねー、何の話ー?ねー、何の話ー?」
「分かった!さっきのマービンさんの所の話だ!ね、そーだよね?」
みぞおちへの衝撃に呼吸困難に陥りぴくぴくと震えているユーリに、二人はお構いなしといった様子でじゃれついてくる。
「げほっげほっ・・・ま、まぁそうだな。二人はどうだ、あそこは?」
そんな二人の元気な声をステレオで聞きながら回復したユーリは、二人にマービンの所はどうだったかと尋ねる。
「んー?嫌いじゃないかなー、あそこのおっちゃん達とも仲良くなったし」
「私は、あそこの農園が気になった!少し見せてもらったんだけど、楽しそうだったよ!私、あそこでお野菜のお世話とかしたいなー」
それに答える二人の感触も悪くない。
「そーかそーか!二人とも気に入ったか!なるほどなるほど・・・そうなると、問題はこいつだな」
ユーリは腕の中の二人の頭を撫でると、身体を起こしてベッドの上に座り直す。
そしてポケットの中から小ぶりな何かを取り出したユーリは、それを見詰めながらそう呟いていた。
「あそこで働くようになったら、エクスの向きの仕事は増々なくなるだろうな・・・それならいっそ、エクスは元に戻してやった方がいいんじゃないか?」
ユーリが見詰めているのは、エクスが彼の能力「命名」で生まれた時に一緒に生じた名札であった。
試したことがないから分からないが、恐らくこれを破壊すれば彼女も消えるだろう。
ユーリはそれを両手で握ると、僅かに指先に力を籠める。
「「駄目ーーー!!!」」
それをネロとプティの二人が飛び掛かり、全力で止めていた。
「うわああぁぁ!!?」
いきなり飛び掛かってきた二人にユーリは悲鳴を上げ、思わず手にしていた名札を弾き飛ばす。
「何で!?何で、そんな事するのおとーさん!?エクスはボク達の大事な妹なんだよ!!」
「私、頑張るから!エクスの分もちゃんと頑張るから!!お願いおとーさん!!」
ユーリの上に馬乗りになったネロは噛り付くような勢いで、いや実際に噛り付いて彼を責め立てる。
プティはネロとは違い直接的な手段に訴えはしなかったが、その涙を浮かべながら必死にエクスを守ろうとする姿は胸をついた。
「痛ててて!?止めろって二人とも、冗談だって冗談!本気でそんな事する訳ないだろ!?」
二人から総スカンを食らったユーリは、必死にそれが冗談だったと主張して許しを請う。
「冗談?そうなんだ、良かった・・・」
「ぶー!!言っていい冗談と、悪い冗談があると思うな!」
「そ、そうだよ!!駄目だよ、おとーさん!!プティ、怒ったんだから!!」
ユーリが冗談だったと口にした事で一度は収まりそうだった場も、それが冗談だとしても口にしては不味い事だとバレれば、一気に形勢が悪くなる。
「はい、その通りでございます。誠にすいませんでした。反省してますので、どうかこの辺りでご勘弁いただけないでしょうか?」
一方的な形勢にもはや平謝りすることしか出来なくなったユーリは、左右に立つ二人に対してただただ頭を下げる。
「えー?本当かなー?」
「ネロ、それぐらいで・・・ほら、おとーさんも反省してるんだし」
「うーん、どうしよっかなー。ん、あれは・・・あーーー!!?」
ベッドの上で土下座しているユーリに、プティは許してあげようと促している。
それに悪戯な笑みを浮かべてはもったいぶっていたネロは、突然大声を上げると指を伸ばして何かを指し示していた。
「おとーさん、あれ!あれ!!」
「痛い痛い、どうしたんだ急に?あれって・・・あーーー!!?」
ネロが指し示すその先にあったのは、つい先ほどまでユーリが手にしていたエクスの名札だった。
そしてそれは窓の縁に引っかかっており、今まさにそこから落ちようとしている所だった。
「やばいやばいやばい!!あれを失くしたらエクスが!!」
エクスの命そのものとも呼べるそれに、ユーリはそれを取り戻そうと必死に手を伸ばす。
しかし、その手からもそれは零れ落ちていく。
「ネロ!!」
「任せて!!」
手を伸ばしたユーリの身体の上を、小さな黒い毛玉が駆け抜ける。
その感触に彼女の意図を察したユーリが身体を支え、そのユーリの身体をプティが支える。
それらを全て繋げた先で、ネロが必死に手を伸ばす。
「・・・ど、どうなった?」
沈黙に、ユーリの恐る恐る窺う声だけが響く。
「・・・セーフ」
そのネロが発した声に、三人はどっと疲れたようにその場に倒れ込んでいた。
「マスター、マイカから皆で食べるようにとお菓子を頂きました・・・マスター?」
階段を上り、自らが泊まっている部屋へと戻るエクスの腕には、小ぶりな籠が抱えられている。
そこには彼女が口にしたように、子供が喜ぶようなお菓子が詰まっていた。
彼女がそれを抱えながら扉へと手を伸ばすと、中から何やら話し声が聞こえてくる。
『―――それならいっそ、エクスは元に戻してやった方がいいんじゃないか?』
聞こえてきたその声は、エクスの主人であるユーリのものだ。
そしてその主人が、自らを要らないと宣言している声であった。
「っ!!?」
ずきりと胸が痛み、洩れそうになった悲鳴をエクスは手で覆って隠す。
抱えていた籠が落ちて、そこからお菓子が床へと散らばった。
「いいから、おとーさんはエクスを探してくる!!」
「そうだよ!ちゃんと謝って!!」
「いや、謝れって言われても。向こうは何の事か分からない・・・ん、何だこれ?」
扉がゆっくりと開き、そこからユーリが姿を現す。
しかしそこには既にエクスの姿はなく、彼女が落としていた籠とお菓子が残されているだけだった。
「おーい、二人ともー。何かお菓子が落ちてんだけど、食べるかー?」
「「いいから、早く行ってくる!!」」
「は、はーい」
それを不思議そうな表情で拾ったユーリに、二人の容赦のない声が飛ぶ。
それに押し出されるように駆け出したユーリはもう、それら事を忘れてしまっていた。
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