【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい

斑目 ごたく

文字の大きさ
上 下
37 / 210
第一章 最果ての街キッパゲルラ

聞いてしまった言葉

しおりを挟む
「正式な話はまた後日、か・・・」

 依頼を終え、その報告も終えたユーリ達は彼らが宿泊している宿、古木の梢亭へと帰ってきていた。
 彼らがまたしてもイエローグラスドラゴンという大物を仕留め、更に余裕な様子で帰ってきた事にギルドはざわめいていたが、そんな中にあってもどこかユーリは上の空であった。
 それは彼にはそれ以上に、気がかりな事があったからだ。

「マービンさんは商人仲間から俺の噂を聞いたって話だけど、何でもやっとくもんだなぁ」

 マービンがユーリを紹介に誘ったのは、どうやら彼のギルドでの働きぶりを商人仲間から耳にしたからであったらしい。

「ふふふふ、それにしても新しく立ち上げる事業かぁ。幾らでも仕事がありそうだなぁ、うぇへへへ・・・」

 新しく立ち上げる事業、そこならば彼好みの仕事も幾らでも見つかるだろう。
 それを想像しては、ユーリは気持ち悪い笑みを漏らしている。

「あぁ、あんた達帰ってたのかい。どれ、誰か薪割りを手伝っちゃくれないかい?この年になると、腰がいう事を聞かなくてねぇ」

 帰ってきたユーリ達に、痛そうに腰を押さえているこの宿の主人、マイカが声を掛けてくる。
 しかし輝かしい未来の想像で頭が一杯のユーリは、そんな彼女の言葉を無視して通り過ぎてしまっていた。

「なんだい!年寄りがどうなろうと知ったこっちゃないってのかい!!全く、最近の若いもんときたら・・・」

 そんなユーリの姿にマイカは怒鳴り散らすと、ぶつぶつと文句を零しながら立ち去っていく。

「マスター、ここは私が」
「ん?あぁ、頼む」

 去っていくマイカの後姿を見詰めていたエクスが、ユーリに一声掛けると彼女の後を追い駆ける。
 そんな彼女に、ユーリは気もそぞろな様子で返事を返していた。

「奥方様、私が手伝います」
「ん?そうかいそうかい!あんたがねぇ・・・力仕事になるけど、大丈夫かい?」
「お任せを、力仕事には自信がありますので」

 駆け寄ってくるエクスの姿に、マイカは機嫌を直すと手にしていた鉈を彼女へと手渡す。
 エクスはそれを掴んでは、腕まくりして見せていた。



「ふぅ~、やっと帰ってきたぁ」

 扉を潜り、自らの部屋へと帰ってきたユーリはそのまま身体をベッドへと投げだしている。

「さーて、どうしたもんかなぁ・・・といっても、もうほとんど決めちゃってるんだけど―――」

 ベッドに仰向けに寝っ転がり両手を伸ばしてコリを解しているユーリは、マービンからの提案について考えている。
 しかしその口ぶりは、もう完全に心を決めている者のそれだった。

「「おとーさーーん!!」」

 そんなユーリの下に、ネロとプティの二人が飛び込んでくる。

「ぐほぉ!?」

 丁度、ユーリのみぞおちの辺りを狙って。

「ねーねー、何の話ー?ねー、何の話ー?」
「分かった!さっきのマービンさんの所の話だ!ね、そーだよね?」

 みぞおちへの衝撃に呼吸困難に陥りぴくぴくと震えているユーリに、二人はお構いなしといった様子でじゃれついてくる。

「げほっげほっ・・・ま、まぁそうだな。二人はどうだ、あそこは?」

 そんな二人の元気な声をステレオで聞きながら回復したユーリは、二人にマービンの所はどうだったかと尋ねる。

「んー?嫌いじゃないかなー、あそこのおっちゃん達とも仲良くなったし」
「私は、あそこの農園が気になった!少し見せてもらったんだけど、楽しそうだったよ!私、あそこでお野菜のお世話とかしたいなー」

 それに答える二人の感触も悪くない。

「そーかそーか!二人とも気に入ったか!なるほどなるほど・・・そうなると、問題はこいつだな」

 ユーリは腕の中の二人の頭を撫でると、身体を起こしてベッドの上に座り直す。
 そしてポケットの中から小ぶりな何かを取り出したユーリは、それを見詰めながらそう呟いていた。

「あそこで働くようになったら、エクスの向きの仕事は増々なくなるだろうな・・・それならいっそ、エクスは元に戻してやった方がいいんじゃないか?」

 ユーリが見詰めているのは、エクスが彼の能力「命名」で生まれた時に一緒に生じた名札であった。
 試したことがないから分からないが、恐らくこれを破壊すれば彼女も消えるだろう。
 ユーリはそれを両手で握ると、僅かに指先に力を籠める。

「「駄目ーーー!!!」」

 それをネロとプティの二人が飛び掛かり、全力で止めていた。

「うわああぁぁ!!?」

 いきなり飛び掛かってきた二人にユーリは悲鳴を上げ、思わず手にしていた名札を弾き飛ばす。

「何で!?何で、そんな事するのおとーさん!?エクスはボク達の大事な妹なんだよ!!」
「私、頑張るから!エクスの分もちゃんと頑張るから!!お願いおとーさん!!」

 ユーリの上に馬乗りになったネロは噛り付くような勢いで、いや実際に噛り付いて彼を責め立てる。
 プティはネロとは違い直接的な手段に訴えはしなかったが、その涙を浮かべながら必死にエクスを守ろうとする姿は胸をついた。

「痛ててて!?止めろって二人とも、冗談だって冗談!本気でそんな事する訳ないだろ!?」

 二人から総スカンを食らったユーリは、必死にそれが冗談だったと主張して許しを請う。

「冗談?そうなんだ、良かった・・・」
「ぶー!!言っていい冗談と、悪い冗談があると思うな!」
「そ、そうだよ!!駄目だよ、おとーさん!!プティ、怒ったんだから!!」

 ユーリが冗談だったと口にした事で一度は収まりそうだった場も、それが冗談だとしても口にしては不味い事だとバレれば、一気に形勢が悪くなる。

「はい、その通りでございます。誠にすいませんでした。反省してますので、どうかこの辺りでご勘弁いただけないでしょうか?」

 一方的な形勢にもはや平謝りすることしか出来なくなったユーリは、左右に立つ二人に対してただただ頭を下げる。

「えー?本当かなー?」
「ネロ、それぐらいで・・・ほら、おとーさんも反省してるんだし」
「うーん、どうしよっかなー。ん、あれは・・・あーーー!!?」

 ベッドの上で土下座しているユーリに、プティは許してあげようと促している。
 それに悪戯な笑みを浮かべてはもったいぶっていたネロは、突然大声を上げると指を伸ばして何かを指し示していた。

「おとーさん、あれ!あれ!!」
「痛い痛い、どうしたんだ急に?あれって・・・あーーー!!?」

 ネロが指し示すその先にあったのは、つい先ほどまでユーリが手にしていたエクスの名札だった。
 そしてそれは窓の縁に引っかかっており、今まさにそこから落ちようとしている所だった。

「やばいやばいやばい!!あれを失くしたらエクスが!!」

 エクスの命そのものとも呼べるそれに、ユーリはそれを取り戻そうと必死に手を伸ばす。
 しかし、その手からもそれは零れ落ちていく。

「ネロ!!」
「任せて!!」

 手を伸ばしたユーリの身体の上を、小さな黒い毛玉が駆け抜ける。
 その感触に彼女の意図を察したユーリが身体を支え、そのユーリの身体をプティが支える。
 それらを全て繋げた先で、ネロが必死に手を伸ばす。

「・・・ど、どうなった?」

 沈黙に、ユーリの恐る恐る窺う声だけが響く。

「・・・セーフ」

 そのネロが発した声に、三人はどっと疲れたようにその場に倒れ込んでいた。



「マスター、マイカから皆で食べるようにとお菓子を頂きました・・・マスター?」

 階段を上り、自らが泊まっている部屋へと戻るエクスの腕には、小ぶりな籠が抱えられている。
 そこには彼女が口にしたように、子供が喜ぶようなお菓子が詰まっていた。
 彼女がそれを抱えながら扉へと手を伸ばすと、中から何やら話し声が聞こえてくる。

『―――それならいっそ、エクスは元に戻してやった方がいいんじゃないか?』

 聞こえてきたその声は、エクスの主人であるユーリのものだ。
 そしてその主人が、自らを要らないと宣言している声であった。

「っ!!?」

 ずきりと胸が痛み、洩れそうになった悲鳴をエクスは手で覆って隠す。
 抱えていた籠が落ちて、そこからお菓子が床へと散らばった。

「いいから、おとーさんはエクスを探してくる!!」
「そうだよ!ちゃんと謝って!!」
「いや、謝れって言われても。向こうは何の事か分からない・・・ん、何だこれ?」

 扉がゆっくりと開き、そこからユーリが姿を現す。
 しかしそこには既にエクスの姿はなく、彼女が落としていた籠とお菓子が残されているだけだった。

「おーい、二人ともー。何かお菓子が落ちてんだけど、食べるかー?」
「「いいから、早く行ってくる!!」」
「は、はーい」

 それを不思議そうな表情で拾ったユーリに、二人の容赦のない声が飛ぶ。
 それに押し出されるように駆け出したユーリはもう、それら事を忘れてしまっていた。
しおりを挟む
感想 54

あなたにおすすめの小説

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します

かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。 追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。 恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。 それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。 やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。 鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。 ※小説家になろうにも投稿しています。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜

ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。 その一員であるケイド。 スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。 戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。 それでも彼はこのパーティでやって来ていた。 彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。 ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。 途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。 だが、彼自身が気付いていない能力があった。 ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。 その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。 自分は戦闘もできる。 もう荷物持ちだけではないのだと。 見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。 むしろもう自分を卑下する必要もない。 我慢しなくていいのだ。 ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。 ※小説家になろう様でも連載中

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!

よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。 10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。 ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。 同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。 皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。 こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。 そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。 しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。 その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。 そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした! 更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。 これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。 ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした

コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。 クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。 召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。 理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。 ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。 これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。

処理中です...