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決戦、エイルアン城
久々の死
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「わぁぁぁぁぁぁぁ!!!??」
踏み出した先には地面などなく、そこが崖の上に立てられた城だという事に、落下し始めてようやく思い出していた。
今までも何度か経験した落下感も、その後に猛烈な痛みや死が待っているとなると慣れる訳もない。
悲鳴を上げるクロードは、すぐに崖の斜面へと身体を打ち付けていた。
「ぐっ!!?いっつ、うおぉ!!?」
断崖絶壁といっても、垂直の崖がずっと続いている訳ではない。
切り立った崖には僅かな傾斜が伸びている、それに強かに背中をぶつけたクロードは、痛みに息を詰まらせると再び身体を打ち付けて弾かれてしまっていた。
「くそっ!?どうにか出来ないか、幾ら復活できるからって死ぬのは嫌だぞ!!」
猛烈な勢いで落下しながら、クロードは迫り来る確実な死から逃れようと手段を模索する。
先ほど弾かれてしまった崖は、僅かに距離が出来て指を精一杯伸ばして、どうにか触れられるかどうかといった所だった。
「届くか!?くっ、もうちょい・・・」
崖に指が届いた所で、何が出来るかなど考えていない。
しかし刻一刻と落下していっている状況で、他に出来る様な事は見当たらなかった。
「お、届いた!うっ、痛って!!」
どうにか届いた指先は、落下の速度に猛烈な勢いで肌を削っていく。
怪我は治癒の力で癒せても、伝わってくる痛みは誤魔化しようはない。
クロードは思わず、指を引いてしまっていた。
「うぅ・・・これしかないもんな、よし!とりあえず砂に!」
痛みに怯えた指を抱えても、何も解決しない事は分かりきっている。
クロードは恐る恐る再び指を伸ばすと、今度は歯を食いしばって痛みに備えていた。
「おぉ!?これはいいんじゃないか?」
指先だけを触れさせた崖の斜面に能力を発動させたクロードは、そこを砂へと変えていく。
僅かについていた傾斜に、今では腕を突っ込めるようになっていた崖は、彼の落下速度を緩めていった。
その様子に喜びの声を上げたクロードは、自らの身を助けるためにさらに能力を強くしていた。
「・・・ん?でもこれって上の城にも影響でない?あれ、不味くね?」
助かるための必死さが、その能力の限界を引き上げていく。
思いのほか広い範囲を砂へと変換し始めた自らの能力に、クロードは頭上に見える城への影響を懸念し始める。
そこには先ほどまで一緒に戦っていたレオン達や、アンナも捕らえられている筈だ。
死んでも復活できるクロードと違い、彼らは死んだらそれっきりだ、それを犠牲にして自らが助かっていいのだろうか。
彼は腕に纏わせた光を弱めていく。
「いや、うまくコントロールすればいけるんじゃないか?がっ!!?」
考えなしに範囲を広げさえしなければ、問題ないのではないかと考え直したクロードは、力の発動を再開しようとする。
しかし速度を緩めたといえど落下のスピードは凄まじく、力の発動を取りやめた僅かな時間に砂へと変換した崖の斜面は終りを迎えていた。
硬い地面にぶつかり、弾かれた腕はその勢いに身体ごとクロードを崖から遠ざけてしまう。
その距離はもはや、腕を伸ばしても届くようなものではなくなっていた。
「嘘だろっ!?えええぇぇぇぇぇぇ!!?」
ぶつかった反動によって勢いがついたためか、どんどんと崖から離れていく身体に、クロードは為す術がない。
今更辺りを窺ったところで、何か使えるものなど見つかる訳もなく、彼は物凄いスピードで地面へと落下していく。
その後には、彼の悲痛な叫び声だけが響いていた。
踏み出した先には地面などなく、そこが崖の上に立てられた城だという事に、落下し始めてようやく思い出していた。
今までも何度か経験した落下感も、その後に猛烈な痛みや死が待っているとなると慣れる訳もない。
悲鳴を上げるクロードは、すぐに崖の斜面へと身体を打ち付けていた。
「ぐっ!!?いっつ、うおぉ!!?」
断崖絶壁といっても、垂直の崖がずっと続いている訳ではない。
切り立った崖には僅かな傾斜が伸びている、それに強かに背中をぶつけたクロードは、痛みに息を詰まらせると再び身体を打ち付けて弾かれてしまっていた。
「くそっ!?どうにか出来ないか、幾ら復活できるからって死ぬのは嫌だぞ!!」
猛烈な勢いで落下しながら、クロードは迫り来る確実な死から逃れようと手段を模索する。
先ほど弾かれてしまった崖は、僅かに距離が出来て指を精一杯伸ばして、どうにか触れられるかどうかといった所だった。
「届くか!?くっ、もうちょい・・・」
崖に指が届いた所で、何が出来るかなど考えていない。
しかし刻一刻と落下していっている状況で、他に出来る様な事は見当たらなかった。
「お、届いた!うっ、痛って!!」
どうにか届いた指先は、落下の速度に猛烈な勢いで肌を削っていく。
怪我は治癒の力で癒せても、伝わってくる痛みは誤魔化しようはない。
クロードは思わず、指を引いてしまっていた。
「うぅ・・・これしかないもんな、よし!とりあえず砂に!」
痛みに怯えた指を抱えても、何も解決しない事は分かりきっている。
クロードは恐る恐る再び指を伸ばすと、今度は歯を食いしばって痛みに備えていた。
「おぉ!?これはいいんじゃないか?」
指先だけを触れさせた崖の斜面に能力を発動させたクロードは、そこを砂へと変えていく。
僅かについていた傾斜に、今では腕を突っ込めるようになっていた崖は、彼の落下速度を緩めていった。
その様子に喜びの声を上げたクロードは、自らの身を助けるためにさらに能力を強くしていた。
「・・・ん?でもこれって上の城にも影響でない?あれ、不味くね?」
助かるための必死さが、その能力の限界を引き上げていく。
思いのほか広い範囲を砂へと変換し始めた自らの能力に、クロードは頭上に見える城への影響を懸念し始める。
そこには先ほどまで一緒に戦っていたレオン達や、アンナも捕らえられている筈だ。
死んでも復活できるクロードと違い、彼らは死んだらそれっきりだ、それを犠牲にして自らが助かっていいのだろうか。
彼は腕に纏わせた光を弱めていく。
「いや、うまくコントロールすればいけるんじゃないか?がっ!!?」
考えなしに範囲を広げさえしなければ、問題ないのではないかと考え直したクロードは、力の発動を再開しようとする。
しかし速度を緩めたといえど落下のスピードは凄まじく、力の発動を取りやめた僅かな時間に砂へと変換した崖の斜面は終りを迎えていた。
硬い地面にぶつかり、弾かれた腕はその勢いに身体ごとクロードを崖から遠ざけてしまう。
その距離はもはや、腕を伸ばしても届くようなものではなくなっていた。
「嘘だろっ!?えええぇぇぇぇぇぇ!!?」
ぶつかった反動によって勢いがついたためか、どんどんと崖から離れていく身体に、クロードは為す術がない。
今更辺りを窺ったところで、何か使えるものなど見つかる訳もなく、彼は物凄いスピードで地面へと落下していく。
その後には、彼の悲痛な叫び声だけが響いていた。
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