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決戦、エイルアン城
囚われのアンナ 1
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薄暗い牢屋には、一人の少女が繋がれていた。
城の地下の地面を削って作られた空間は、どこかひんやりとした空気が漂っており、薄暗い照明も相まって気温以上にその肌を凍らせた。
石が組まれ積み上げられた壁には楔が打ち付けられ、そこから伸びた鎖に少女の手足が拘束されている。
少女は意識を失っているのか、それともただ疲れて眠っているだけなのか、静かな呼吸に顔を俯かせていた。
『ほっほ~ぅ、金髪かぁ!いいねぇ!!金髪ってのはヒューマンでは貴族の証なんだろう?貴族ってのは美人が多いからなぁ。近頃はもうめっきり狩り尽くしちまったから、久々じゃねぇか』
手に持った明かりが照らした少女の姿に、オーデンは歓声を上げて喜びを示す。
彼は人間の美醜に鼻が利き、自らの種族の美的感覚とは異なるその容姿を評価する事ができた。
その上彼は上流階級の人間を特に好んでおり、それらを一方的に組み伏せ犯すことに至上の喜びを感じる性質も持ち合わせている。
そのため今目の前にいる少女は、彼にとって最高の獲物であり、ついつい足取りも軽くなってしまうのも仕方のない事であった。
『ぐへへへ・・・朝ですよ~!起きてくださーい!!起きないとぉ・・・大変な事になっちゃいますよぅ、うひひひ』
少女の傍まで歩み寄ったオーデンは、その近くに持っていた松明を立てかける。
彼の左右には空の牢屋が並び、少女が繋がれているのはその廊下の一番奥であった。
そこは囚人を一時的に拘束しておく場か、拷問するための空間だろうか、僅かに開けた空間にちょっとした拷問道具が並べられている。
「・・・ぅうん?」
『おっほ!碧眼じゃん!いいねぇ、金髪碧眼!!興奮するねぇ!!』
自らの周りをウロウロしながら喚き散らすオーデンの声に、アンナはその目蓋を震わせるとゆっくりと目を覚ます。
彼女の瞳は透き通った青色の碧眼だ、貴族の容姿の典型ともいえる彼女の姿にオーデンは興奮を隠せずにいた。
「・・・ここは?あなたは・・・ひぃ!?」
『声も可愛いねぇ!こりゃ楽しみだなぁ、おい!!どんな声で鳴いてくれるもんかよぉ!!』
寝起きのぼんやりと意識で視線を彷徨わせたアンナは、目の前に立ち塞がる巨大な顔に定まらない焦点を向ける。
彼女にはそれが一瞬人の顔のようにも見えていたが、それもすぐに異形のものと分かり悲鳴を上げた。
その悲鳴もオーデンにとっては甘美な叫びとなる、彼女の美しい声は彼の期待をさらに跳ね上げさせ、彼は思わず彼女の服へとその手を掛けていた。
「なにを!?嫌!止めて、止めてください!!」
オーデンの巨大な手は彼女の半身を覆い隠さんばかりで、最初はアンナも彼が何をしているのか分からなかった。
しかし服を摘もうと弄るその感触に、彼女もようやくその意図を理解する、彼は彼女を犯そうとしているのだと。
オーデンは意外なほどに丁寧に彼女の服を摘もうと、その不器用な指を動かしていた。
それは彼に彼女を殺す気はないからだった、少なくとも楽しみ終えるまでは。
『なんだぁ・・・?初めてでもあるまいし・・・いや、初物なのか?へっへぇ!!そりゃ嬉しいねぇ!!!』
まだそれほど酷い事をしていないと感じているオーデンは、滅茶苦茶に暴れては悲鳴を上げるアンナの姿に首を捻る。
しかしそれも経験がないと考えれば、納得のいく反応であった。
彼にとってそれは嬉しい誤算である、興奮をさらに加速させたオーデンはようやく掴んだ服の布に力を込める。
『敵襲ー!!敵襲ー!!!』
『なんだぁ!?敵がきただとぉ!!?・・・こいつを取り返しにきたのか?ますます上物って事か、これは?』
上から響いた声は、この牢屋に届いてオーデンの手を止めさせる。
力を込め引っ張った服は僅かに破れ、彼女の肩口を露出させている、しかし流石に敵襲とあればそんなことをやっている場合でもなく、オーデンはその手を離していた。
上の階への階段へと向かう途中振り返った彼は、この襲撃を彼女の奪還が目的だと推測し、その価値をさらに上昇させる。
階段へと足を掛けた彼の唇は、欲情に濡れて吊り上っていた。
『おいお前!敵はどこにいる!!どこから攻めてきた、規模は!!?』
『い、いえ。私もさっき聞いたばかりで・・・』
『ふん、使えん奴め!!』
上の階へと上り、そこへ通った兵士を捕まえたオーデンは敵襲について尋ねる。
しかし彼も先ほどの声を聞いて慌てて持ち場へと向かっている所であり、要領を得ない内容しか返せなかった。
碌な返答を寄越さなかった兵士を突き飛ばしたオーデンは、一瞬司令部のある城の奥へと向かおうとするが、それよりもまず現場の様子を確かめようと城門へと歩みを進める。
『そうだ人間の捕虜共がいたな、奴らを処刑しておけ。言っておくが、この下にいる女には手を出すなよ!!あれは俺様の獲物だから!!』
『は、ははぁ!!』
城門へと向かう間際に捕虜にしていた人間達の事を思い出した彼は、この状況に不穏分子を排除しておく事に決める。
先ほど突き飛ばした兵士へと命令を下した彼は、間違っても自らのお楽しみまで殺されてしまわぬよう言いつけると、上機嫌で立ち去っていく。
「なに?一体何が・・・?」
四肢を拘束されているため、破れた肩口を庇う事が出来ないアンナは、突然去っていったオーデンに疑問の声を漏らす。
彼女にも敵襲を知らせる声は聞こえていたが、違う言語に彼女にはどこかから聞こえてくる大声としか認識できていなかった。
城の地下の地面を削って作られた空間は、どこかひんやりとした空気が漂っており、薄暗い照明も相まって気温以上にその肌を凍らせた。
石が組まれ積み上げられた壁には楔が打ち付けられ、そこから伸びた鎖に少女の手足が拘束されている。
少女は意識を失っているのか、それともただ疲れて眠っているだけなのか、静かな呼吸に顔を俯かせていた。
『ほっほ~ぅ、金髪かぁ!いいねぇ!!金髪ってのはヒューマンでは貴族の証なんだろう?貴族ってのは美人が多いからなぁ。近頃はもうめっきり狩り尽くしちまったから、久々じゃねぇか』
手に持った明かりが照らした少女の姿に、オーデンは歓声を上げて喜びを示す。
彼は人間の美醜に鼻が利き、自らの種族の美的感覚とは異なるその容姿を評価する事ができた。
その上彼は上流階級の人間を特に好んでおり、それらを一方的に組み伏せ犯すことに至上の喜びを感じる性質も持ち合わせている。
そのため今目の前にいる少女は、彼にとって最高の獲物であり、ついつい足取りも軽くなってしまうのも仕方のない事であった。
『ぐへへへ・・・朝ですよ~!起きてくださーい!!起きないとぉ・・・大変な事になっちゃいますよぅ、うひひひ』
少女の傍まで歩み寄ったオーデンは、その近くに持っていた松明を立てかける。
彼の左右には空の牢屋が並び、少女が繋がれているのはその廊下の一番奥であった。
そこは囚人を一時的に拘束しておく場か、拷問するための空間だろうか、僅かに開けた空間にちょっとした拷問道具が並べられている。
「・・・ぅうん?」
『おっほ!碧眼じゃん!いいねぇ、金髪碧眼!!興奮するねぇ!!』
自らの周りをウロウロしながら喚き散らすオーデンの声に、アンナはその目蓋を震わせるとゆっくりと目を覚ます。
彼女の瞳は透き通った青色の碧眼だ、貴族の容姿の典型ともいえる彼女の姿にオーデンは興奮を隠せずにいた。
「・・・ここは?あなたは・・・ひぃ!?」
『声も可愛いねぇ!こりゃ楽しみだなぁ、おい!!どんな声で鳴いてくれるもんかよぉ!!』
寝起きのぼんやりと意識で視線を彷徨わせたアンナは、目の前に立ち塞がる巨大な顔に定まらない焦点を向ける。
彼女にはそれが一瞬人の顔のようにも見えていたが、それもすぐに異形のものと分かり悲鳴を上げた。
その悲鳴もオーデンにとっては甘美な叫びとなる、彼女の美しい声は彼の期待をさらに跳ね上げさせ、彼は思わず彼女の服へとその手を掛けていた。
「なにを!?嫌!止めて、止めてください!!」
オーデンの巨大な手は彼女の半身を覆い隠さんばかりで、最初はアンナも彼が何をしているのか分からなかった。
しかし服を摘もうと弄るその感触に、彼女もようやくその意図を理解する、彼は彼女を犯そうとしているのだと。
オーデンは意外なほどに丁寧に彼女の服を摘もうと、その不器用な指を動かしていた。
それは彼に彼女を殺す気はないからだった、少なくとも楽しみ終えるまでは。
『なんだぁ・・・?初めてでもあるまいし・・・いや、初物なのか?へっへぇ!!そりゃ嬉しいねぇ!!!』
まだそれほど酷い事をしていないと感じているオーデンは、滅茶苦茶に暴れては悲鳴を上げるアンナの姿に首を捻る。
しかしそれも経験がないと考えれば、納得のいく反応であった。
彼にとってそれは嬉しい誤算である、興奮をさらに加速させたオーデンはようやく掴んだ服の布に力を込める。
『敵襲ー!!敵襲ー!!!』
『なんだぁ!?敵がきただとぉ!!?・・・こいつを取り返しにきたのか?ますます上物って事か、これは?』
上から響いた声は、この牢屋に届いてオーデンの手を止めさせる。
力を込め引っ張った服は僅かに破れ、彼女の肩口を露出させている、しかし流石に敵襲とあればそんなことをやっている場合でもなく、オーデンはその手を離していた。
上の階への階段へと向かう途中振り返った彼は、この襲撃を彼女の奪還が目的だと推測し、その価値をさらに上昇させる。
階段へと足を掛けた彼の唇は、欲情に濡れて吊り上っていた。
『おいお前!敵はどこにいる!!どこから攻めてきた、規模は!!?』
『い、いえ。私もさっき聞いたばかりで・・・』
『ふん、使えん奴め!!』
上の階へと上り、そこへ通った兵士を捕まえたオーデンは敵襲について尋ねる。
しかし彼も先ほどの声を聞いて慌てて持ち場へと向かっている所であり、要領を得ない内容しか返せなかった。
碌な返答を寄越さなかった兵士を突き飛ばしたオーデンは、一瞬司令部のある城の奥へと向かおうとするが、それよりもまず現場の様子を確かめようと城門へと歩みを進める。
『そうだ人間の捕虜共がいたな、奴らを処刑しておけ。言っておくが、この下にいる女には手を出すなよ!!あれは俺様の獲物だから!!』
『は、ははぁ!!』
城門へと向かう間際に捕虜にしていた人間達の事を思い出した彼は、この状況に不穏分子を排除しておく事に決める。
先ほど突き飛ばした兵士へと命令を下した彼は、間違っても自らのお楽しみまで殺されてしまわぬよう言いつけると、上機嫌で立ち去っていく。
「なに?一体何が・・・?」
四肢を拘束されているため、破れた肩口を庇う事が出来ないアンナは、突然去っていったオーデンに疑問の声を漏らす。
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