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育成の始まり
戦いの後で 1
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「ふぅ~・・・なんとかなりましたね」
水の入った皮袋から水分を補給し、余った水で身体についた汚れを拭っていたアンナは、一呼吸つくと笑顔で周りへと語りかける。
思い思いに休憩していた少女達は、クロードが背負った鞄から様々な物を取り出していた。
「今回は、なかなかうまくいったんじゃないかしら?ねぇ、イダちゃん?」
「・・・悪くなかった」
戦いの後で小腹が空いたのか、小さく切り取られた干し肉を取り出してはもぐもぐと食んでいたイダは、クラリッサの言葉にそれを呑み込んだ。
彼女の言葉は短く簡潔なものであったが、その自然と吊り上ってしまう唇に自信と喜びが窺えた。
「いや~、後ろから見ててもかなりいい感じだったよ。やっぱり才能ある者の動きは違うなって」
「えへへ、そ、そうですかぁ?」
「・・・もっと褒める」
彼女達の動きを後方から眺めていたクロードは、その印象を思い出しながら手放しに賞賛する。
彼の言葉はかなり適当なものであったが、その言葉にアンナは身体をくねらせると頬を赤らめていた。
褒めてもらえる空気を察したイダは、彼へと素早く駆け寄ってくるとその手を頭へとやっている。
その分かりやすいおねだりに、クロードは彼女の頭を優しく撫でてやった。
「・・・ここ、ここが良い」
「ここでよろしいでしょうか、お客様?・・・アンナ?」
「えっと、その・・・あっ、えへへ」
頭を撫で始められたイダは、クロードの足元に擦り寄りように近づいてくる。
彼女の仕草に自然と笑みを零していたクロードは、どこか寂しそうにしているアンナに気づくと、彼女の髪をそっと梳かしていた。
その動きにおずおずと頭を差し出したアンナに、クロードは安心して彼女の頭も撫で始める。
「ほら、クラリッサも」
「いえ、私は・・・二人にやってあげてください」
「そうか?まぁ、いいけど・・・」
一人のけものになっている形のクラリッサに、クロードは手を差し伸べるが、それは微妙な表情をした彼女に断られてしまう。
行き場のなくした手の平は、彷徨う事なくイダに捕まえられる。
一度は中断した撫でる手つきを再び手に入れた彼女は、満足げな息を吐いては頭の位置を調整していた。
「もう少し休憩したら、後一回ぐらい戦闘訓練を行いましょうか。時間的にもちょうどいいでしょうし」
「そうだな、二人ともそれでいいか?」
「・・・ふへへ、えっ!?あ、は、はい分かりました」
「・・・了解」
梢の間に覗く太陽を見上げたクラリッサは、午前中にもう一度戦闘を行うことを提案する。
彼女の提案に同意したクロードは、頭を撫でている二人にも同意を求めるが、気持ちの良い感触にすっかりふやけてしまっていたアンナは、それになかなか反応を示さない。
彼女はしばらくだらしない表情を垂れ流した後に、ようやく自分に話が振られたと気がついて慌てて了承を返す。
アンナの失態を隣で見ていたイダは、ちゃっかりと表情を整えて静かに返答を返していた。
「ふふっ、二人とももう少し休んでいていいからね・・・待って、何か近づいてくる」
二人の振る舞いに笑みを漏らしていたクラリッサは、その僅かに尖った耳を動かすと警戒の声を上げる。
彼女が警戒の視線を向けているのは、ゴブリン達と戦った場所とは違う方向だ。
最悪の事態ではないだろうという予測も、休んでいられる状況ではなくなった事を示している。
アンナとイダの二人も緩んだ表情から、戦いのそれへと切り替わっていた。
「クラリッサ、何か分かる?」
姿勢を低くして物音がした方へと耳を向けているクラリッサに、寄り添うように近づいたアンナは、表情を硬くして彼女に詳細を尋ねる。
うまくいった先ほどの戦闘にも、彼女の恐怖はまだ拭いきれてはいないのだろう、彼女の指先はクラリッサの服の裾に触れていた。
「いえ、でも数は多くない。・・・こちらに向かってくる!?皆、戦闘の準備を!」
「・・・分かった」
「お、おう!」
地面へと耳をつけたクラリッサが、視線を巡らせながらその足音の正体を吟味する。
彼女は慎重にそれを分析していたが、急に身体を跳ね上げると焦りの声を上げた。
戦闘を告げるその言葉にイダは冷静にナイフを取り出すが、戦う術を持たないクロードはただ威勢よく声を上げただけだった。
「アンナ、盾を。前をお願い」
「わ、分かった!」
クラリッサの指示に緊張した面持ちで盾を構えたアンナは、彼女の前へと進み出ると地面へと盾を突きたてる。
彼女の後ろにそっと隠れたイダに頷いたクラリッサは、クロードの隣まで戻ってくるとその長い杖を構えた。
「来ます!!・・・・あれ?」
盾の上部から目だけを出していたアンナは、すぐ傍まで迫った物音に警戒の声を上げた。
彼女は姿勢を低くして盾へと体重を掛けると、地面を強く踏ん張って衝撃に備える。
予想する衝撃に歯を食いしばるアンナは、いつまでもやってこないそれに疑問の声を上げる、彼女の横を小さな影が通り抜けていった。
「・・・白い、蜥蜴?こんな森の中で?アルビノかしら・・・クロード様、あれが何か分かりますか?」
「ちょっと待ってくれよ・・・ん、なんだ?」
アンナの横を通り過ぎていったのは、クラリッサの膝にも届かないサイズの白い蜥蜴だった。
その森の中に生きるには相応しくない姿に、彼女は疑問の声を上げるとクロードに鑑定を頼む。
彼女のお願いにその蜥蜴へと目を凝らしたクロードは、表示された情報に首を捻る。
その内容は種族名すら表示されないもので、草むらへと消えた蜥蜴にそれすらすぐに消えてしまう。
「どうかなさいましたか、クロード様?」
「いや、なんか表示が・・・う~ん、気のせいかな?」
「はぁ・・・?」
能力は分からないまでも種族名は必ず表示されていた今までに、経験のない事態を戸惑うクロードは、気のせいだとする事で問題を先送りにする。
彼の口ぶりからあの蜥蜴の種族は分からなかったと察したクラリッサも、それ以上追求する事はせずに、気のない声を上げるだけで済ませていた。
「まだ来ます!!ぐっ!?」
どこか緩んだ空気が漂い始めていた空間に、アンナの切羽詰った声が響く。
木々の間から飛び出てきた影は、先ほどの蜥蜴よりもずっと大きく、アンナが構えた盾へとぶつかった。
彼女は衝撃に態勢を崩してしまうが、突っ込んできた影は先ほどの蜥蜴を追い掛けていたらしく、アンナには興味を示さずに通り過ぎる。
「今度は赤茶色の蜥蜴ですか・・・あのサイズですと、それなりに脅威ですね」
「あれは・・・フォレストポイズンリザード、らしい?」
「間違いないでしょう、私も一度見かけたことがあります。毒の棘を持つ尻尾に警戒すれば、それほど危険でもない魔物ですね」
一行の横を走り抜けていった蜥蜴は体長でいえば一メートルゆうに超えるだろう、先ほど蜥蜴とは違い迫力のあるその見た目に、クラリッサは警戒を口にした。
先ほどまでの流れを受けて、その蜥蜴にも目を凝らして鑑定を行ったクロードは、表示されたその種族名を自信なさげに読み上げる。
彼の言葉にクラリッサは何かを確信したように頷くと、彼女の知っている情報を捕捉する、その口調にはどこか緊迫感が薄れていた。
それも無理はないだろう、彼女が脅威に感じていた蜥蜴はもはや、森の奥へと消えようとしている。
「・・・あの赤い蜥蜴は、白い蜥蜴を襲っていたんでしょうか?」
「そうでしょうね。あれの注意がこちらに向かなくて、助かったわね」
蜥蜴達が去っていった方を見詰めていたアンナは、ポツリと当たり前の事を質問する。
彼女の疑問に、クラリッサは安堵の言葉を返していた。ある程度休憩できたとはいえ、彼女の身体にはまだ疲労感が残っていた。
水の入った皮袋から水分を補給し、余った水で身体についた汚れを拭っていたアンナは、一呼吸つくと笑顔で周りへと語りかける。
思い思いに休憩していた少女達は、クロードが背負った鞄から様々な物を取り出していた。
「今回は、なかなかうまくいったんじゃないかしら?ねぇ、イダちゃん?」
「・・・悪くなかった」
戦いの後で小腹が空いたのか、小さく切り取られた干し肉を取り出してはもぐもぐと食んでいたイダは、クラリッサの言葉にそれを呑み込んだ。
彼女の言葉は短く簡潔なものであったが、その自然と吊り上ってしまう唇に自信と喜びが窺えた。
「いや~、後ろから見ててもかなりいい感じだったよ。やっぱり才能ある者の動きは違うなって」
「えへへ、そ、そうですかぁ?」
「・・・もっと褒める」
彼女達の動きを後方から眺めていたクロードは、その印象を思い出しながら手放しに賞賛する。
彼の言葉はかなり適当なものであったが、その言葉にアンナは身体をくねらせると頬を赤らめていた。
褒めてもらえる空気を察したイダは、彼へと素早く駆け寄ってくるとその手を頭へとやっている。
その分かりやすいおねだりに、クロードは彼女の頭を優しく撫でてやった。
「・・・ここ、ここが良い」
「ここでよろしいでしょうか、お客様?・・・アンナ?」
「えっと、その・・・あっ、えへへ」
頭を撫で始められたイダは、クロードの足元に擦り寄りように近づいてくる。
彼女の仕草に自然と笑みを零していたクロードは、どこか寂しそうにしているアンナに気づくと、彼女の髪をそっと梳かしていた。
その動きにおずおずと頭を差し出したアンナに、クロードは安心して彼女の頭も撫で始める。
「ほら、クラリッサも」
「いえ、私は・・・二人にやってあげてください」
「そうか?まぁ、いいけど・・・」
一人のけものになっている形のクラリッサに、クロードは手を差し伸べるが、それは微妙な表情をした彼女に断られてしまう。
行き場のなくした手の平は、彷徨う事なくイダに捕まえられる。
一度は中断した撫でる手つきを再び手に入れた彼女は、満足げな息を吐いては頭の位置を調整していた。
「もう少し休憩したら、後一回ぐらい戦闘訓練を行いましょうか。時間的にもちょうどいいでしょうし」
「そうだな、二人ともそれでいいか?」
「・・・ふへへ、えっ!?あ、は、はい分かりました」
「・・・了解」
梢の間に覗く太陽を見上げたクラリッサは、午前中にもう一度戦闘を行うことを提案する。
彼女の提案に同意したクロードは、頭を撫でている二人にも同意を求めるが、気持ちの良い感触にすっかりふやけてしまっていたアンナは、それになかなか反応を示さない。
彼女はしばらくだらしない表情を垂れ流した後に、ようやく自分に話が振られたと気がついて慌てて了承を返す。
アンナの失態を隣で見ていたイダは、ちゃっかりと表情を整えて静かに返答を返していた。
「ふふっ、二人とももう少し休んでいていいからね・・・待って、何か近づいてくる」
二人の振る舞いに笑みを漏らしていたクラリッサは、その僅かに尖った耳を動かすと警戒の声を上げる。
彼女が警戒の視線を向けているのは、ゴブリン達と戦った場所とは違う方向だ。
最悪の事態ではないだろうという予測も、休んでいられる状況ではなくなった事を示している。
アンナとイダの二人も緩んだ表情から、戦いのそれへと切り替わっていた。
「クラリッサ、何か分かる?」
姿勢を低くして物音がした方へと耳を向けているクラリッサに、寄り添うように近づいたアンナは、表情を硬くして彼女に詳細を尋ねる。
うまくいった先ほどの戦闘にも、彼女の恐怖はまだ拭いきれてはいないのだろう、彼女の指先はクラリッサの服の裾に触れていた。
「いえ、でも数は多くない。・・・こちらに向かってくる!?皆、戦闘の準備を!」
「・・・分かった」
「お、おう!」
地面へと耳をつけたクラリッサが、視線を巡らせながらその足音の正体を吟味する。
彼女は慎重にそれを分析していたが、急に身体を跳ね上げると焦りの声を上げた。
戦闘を告げるその言葉にイダは冷静にナイフを取り出すが、戦う術を持たないクロードはただ威勢よく声を上げただけだった。
「アンナ、盾を。前をお願い」
「わ、分かった!」
クラリッサの指示に緊張した面持ちで盾を構えたアンナは、彼女の前へと進み出ると地面へと盾を突きたてる。
彼女の後ろにそっと隠れたイダに頷いたクラリッサは、クロードの隣まで戻ってくるとその長い杖を構えた。
「来ます!!・・・・あれ?」
盾の上部から目だけを出していたアンナは、すぐ傍まで迫った物音に警戒の声を上げた。
彼女は姿勢を低くして盾へと体重を掛けると、地面を強く踏ん張って衝撃に備える。
予想する衝撃に歯を食いしばるアンナは、いつまでもやってこないそれに疑問の声を上げる、彼女の横を小さな影が通り抜けていった。
「・・・白い、蜥蜴?こんな森の中で?アルビノかしら・・・クロード様、あれが何か分かりますか?」
「ちょっと待ってくれよ・・・ん、なんだ?」
アンナの横を通り過ぎていったのは、クラリッサの膝にも届かないサイズの白い蜥蜴だった。
その森の中に生きるには相応しくない姿に、彼女は疑問の声を上げるとクロードに鑑定を頼む。
彼女のお願いにその蜥蜴へと目を凝らしたクロードは、表示された情報に首を捻る。
その内容は種族名すら表示されないもので、草むらへと消えた蜥蜴にそれすらすぐに消えてしまう。
「どうかなさいましたか、クロード様?」
「いや、なんか表示が・・・う~ん、気のせいかな?」
「はぁ・・・?」
能力は分からないまでも種族名は必ず表示されていた今までに、経験のない事態を戸惑うクロードは、気のせいだとする事で問題を先送りにする。
彼の口ぶりからあの蜥蜴の種族は分からなかったと察したクラリッサも、それ以上追求する事はせずに、気のない声を上げるだけで済ませていた。
「まだ来ます!!ぐっ!?」
どこか緩んだ空気が漂い始めていた空間に、アンナの切羽詰った声が響く。
木々の間から飛び出てきた影は、先ほどの蜥蜴よりもずっと大きく、アンナが構えた盾へとぶつかった。
彼女は衝撃に態勢を崩してしまうが、突っ込んできた影は先ほどの蜥蜴を追い掛けていたらしく、アンナには興味を示さずに通り過ぎる。
「今度は赤茶色の蜥蜴ですか・・・あのサイズですと、それなりに脅威ですね」
「あれは・・・フォレストポイズンリザード、らしい?」
「間違いないでしょう、私も一度見かけたことがあります。毒の棘を持つ尻尾に警戒すれば、それほど危険でもない魔物ですね」
一行の横を走り抜けていった蜥蜴は体長でいえば一メートルゆうに超えるだろう、先ほど蜥蜴とは違い迫力のあるその見た目に、クラリッサは警戒を口にした。
先ほどまでの流れを受けて、その蜥蜴にも目を凝らして鑑定を行ったクロードは、表示されたその種族名を自信なさげに読み上げる。
彼の言葉にクラリッサは何かを確信したように頷くと、彼女の知っている情報を捕捉する、その口調にはどこか緊迫感が薄れていた。
それも無理はないだろう、彼女が脅威に感じていた蜥蜴はもはや、森の奥へと消えようとしている。
「・・・あの赤い蜥蜴は、白い蜥蜴を襲っていたんでしょうか?」
「そうでしょうね。あれの注意がこちらに向かなくて、助かったわね」
蜥蜴達が去っていった方を見詰めていたアンナは、ポツリと当たり前の事を質問する。
彼女の疑問に、クラリッサは安堵の言葉を返していた。ある程度休憩できたとはいえ、彼女の身体にはまだ疲労感が残っていた。
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