61 / 78
トージロー
全てを託して
しおりを挟む
遠くから聞こえた喧騒は、東の城門から聞こえた鬨の声か。
それは戦いの始まりを告げる声であり、同時にドラクロワの予言が的中した証であった。
「・・・そうか、援軍は来ないのか」
そちらへと顔を向け、立ち尽くすリータスはそう諦めたように呟いている。
耳を澄ませば、そちらほどではないものの他の方角からも騒乱の音が聞こえてきている。
それらはこの街の城門が全て襲われていることを意味し、それは即ちここに援軍の兵士がやってこないことを意味していた。
「何だ、信じていなかったのか?言っただろう、援軍は来ないと。この程度の街、落とすだけならば私一人でも事足りるのだが・・・やりたい事があったのでな」
リータスの呟きを耳聡く聞き咎めたドラクロワは、自らの言葉を信じていなかった様子の彼に心外だと言わんばかりに肩を竦めて見せていた。
「・・・やりたい事だと?何だ、ここに自分の国でも打ち立ててみたくなったのか?」
「ふむ、惜しいが少し違うな・・・人間、貴様オーガトロルという生き物を知っているか?」
「オーガトロル?その名なら、最近耳にしたが・・・それがどうした?」
この街程度ならば自分一人でも落とせたと語るドラクロワに、リータスはそれを否定しようとはしない。
個体として凄まじい戦闘能力を誇るだけでなく、噛みつき血を吸う事で眷属を無限に増やすことの出来るその能力を考えれば、実際それは容易だろう。
しかし何か別の目的があったためそうしなかったと語るドラクロワに、リータスは険しい表情でそれを尋ねていた。
「おや、知っているのか?かなりマイナーな生き物だと思ったのだがな・・・いやなに、まだ復活したばかりの頃、近くの森の景色を懐かしんでいると出会ってね・・・あの双子のオーガトロルに。珍しいものに出会ったと観察していたら、何やら気に触ったようでね。結局戦闘になったのだが・・・そうして支配してみるとどうだ、不思議な生き物が出来上がったではないか!」
オーガトロル、その珍しい魔物の名はリータスも最近耳にしていた。
そんなリータスの態度に僅かに驚いて見せたドラクロワは、彼らとの出会いについて楽しそうに語りだしていた。
「報告では、見つかったオーガトロルは変異種だったとあったが・・・まさか、それは!?」
「ほほぅ、そちらにもそう認識されていたか。いやはや面白いものだとは思わんかね?あの生き物オーガトロルには生殖能力がないのだ。そしてご存じの通り我らアンデッドにも生殖能力などという下賤なものは生まれつき備わっておらぬ。どうやらその辺りが、そうした結果に繋がっているのだとは思われるが・・・まぁ、それはこの際どうでもよいのだ。問題は、それが私にとってとても愉快な出来事だったという事実だ」
最終的にオーガトロルを眷属にしたと話すドラクロワは、そこで起きた変化について愉快げに語っている。
それは目の前の化け物が語る与太話に過ぎないものであったかもしれないが、リータスにはそれに心当たりがあった。
街に近くに現れたという魔物オーガトロル、その珍しい魔物は変異種という更に珍しい特徴を持っていたと報告されていた筈であった。
「愉快だと?化け物が考える事は理解出来んな・・・それで、それがこの街と何の関係がある?」
オーガトロルの変異という生命の神秘に関心を示すドラクロワに、リータスはそんな命を弄ぶような趣味は理解出来ないと吐き捨てる。
そんな事よりも彼は、それとこの街が襲われている現状に何の関連があるのかと知りたがっていた。
「ふんっ!所詮、人間などという下等生物には、この高尚な趣味の面白さが理解出来んと見える。まぁよい・・・この街との関係だったか?知れたことよ、ここをオーガトロルの養殖場にする、ただそれだけの話だ。あれらは食欲旺盛だからな、大量の家畜が欲しいと思っておったのだ」
それにドラクロワは、あっさりと答えていた。
ここをオーガトロルの養殖場にするのだと。
「馬鹿な!?そんな事が許されると思っているのか!!?」
「思っているが?許さないというのならば、抵抗するがいい。私は止めないぞ?家畜が減ってしまうのは困るが・・・まぁ、心配せずともすぐに増えるのだろう?お前達、人間という生き物は」
この街に住む人間を、オーガトロルの餌にするための家畜にすると宣言するドラクロワに、リータスは激しく憤るとそんな事は許されないと叫んでいた。
そんなリータスの憤慨をドラクロワは軽く受け流すと、好きなだけ抵抗するがいいと促している。
彼のその無関心な態度は、この街の人間達の事を始めからただの餌としか見ていない、強大な種族の性が如実に現れていた。
「知っているか?オーガトロルというのは大変珍しい生き物だが、それはオーガとトロルの交配が自然ではめったに起こらないのが原因なのだ。試しに捕らえて無理やりやらせてみれば、どうだ!簡単に孕むではないか!!ふふふ、今森ではそうだな・・・百匹程度のオーガトロルが世に出るのを今か今かと待っておるだろうよ。気にはならんか、人間?オーガの腹から生まれるオーガトロルと、トロルの腹から生まれるオーガトロルではどのような違いがあるのかと!!」
自らの計画が楽しくてしょうがないのか、ドラクロワは聞いてもいないのにペラペラと喋り続けている。
彼はその中で、どうとでもない事かのように百匹のオーガトロルが生まれる予定なのだと口走っていた。
一匹ですら経験豊富な冒険者パーティを壊滅する力のあるオーガトロル。
それが百匹も生まれてしまえば、それはどれ程の被害を人間社会に齎すだろうか。
想像するのも恐ろしい話だった。
「もういい、それ以上聞く必要はない」
「何だ、もういいのか?まだまだ話す事ならたくさんあるぞ?餌となる家畜をどう増やすかという計画など、中々愉快な・・・」
「もういい!もう聞きたくないと言ったのだ!!お前が決して見逃すことの出来ない、人類の敵であるという事ははっきりと分かった!!もはや交渉の余地はあるまい、であれば話は終いだ!!」
心底楽しそうに自らの計画を語るドラクロワに、リータスは腕を掲げるとそれ以上話す必要はないと示していた。
そんなリータスの制止にも、ドラクロワはまだまだ話したりないとその両手をわちゃわちゃと動かしていたが、それは彼に怒鳴り声を上げさせただけ。
例えそれが人類の天敵と呼べる魔物でも、知恵ある生き物であるならば交渉の余地がある。
そう考えて話を続けていたリータスであったが、ドラクロワの言動に彼が正真正銘の人類の敵対者であると知り、もはや話をする意味はないと交渉の打ち切りを叫んでいた。
「そうか、残念だ。それで、どうするというのかね?その程度の兵で、私に勝てるとでも?」
「そうは思ってはいない。しかしここには、お前に勝てるかもしれないものが一人だけいる・・・カレン・アシュクロフト!!」
交渉を打ち切りを告げるリータスに、ドラクロワは心底残念そうに肩を竦めている。
彼はリータスの周辺を固める兵士に目をやっては、それで私と戦うのかと尋ねるが、リータスの返答は違っていた。
「はひぃ!?」
突然呼ばれたその名前に、カレンが素っ頓狂な声を上げたのは、彼女がこの場から逃れることが出来ていなかったからだ。
先ほどのやり取りから再び本当に実力のある冒険者だと周囲に認識されてしまったカレンに、周りは彼女をこの場から逃そうとはしなかった。
そして再び領主であるリータスに告げられた名前に、彼女は周囲の人からその背中を押され、ドラクロワの前へと押し出されてしまっていたのだった。
「あ、あははは・・・わ、私に何か御用でしょうか?」
完全に場違いな空気に、カレンはその頭を掻きながら愛想笑いを浮かべている。
その頬には、今も冷たい汗が滴り落ちていた。
「・・・先ほど口にした言葉は、この化け物の注意を引くための作戦でしかなかった。しかし、その時口にした言葉に嘘はない!!頼む、カレン・アシュクロフト!!そなたの祖父と同じように、この化け物を倒してくれないか!!そなたしか、頼れる者がいないのだ!!頼む、この街を・・・私達を救ってくれ!!」
先ほど、カレンの事を持ち上げる言葉を口にしたのは、レティシアを救出するための作戦だったと告白したリータスはしかし、その言葉に偽りはなかったと話す。
そしてカレンに対して真っ直ぐに頭を下げたリータスは、彼女にこの街の命運を託していた。
「ほほぅ、なるほどなるほど・・・それは、私としても願ってもないこと。さぁ、因縁の決着をつけようではないか、娘よ!」
そしてドラクロワもまた、その提案に乗り気なようだった。
彼はこれまで散々横やりを入れられ、実現しなかったカレンとの決着ようやくつけられると笑みを浮かべると、その鋭い牙を覗かせている。
そうして彼はマントを翻すと、戦いの気配を漂わせ始めていた。
「えっと、その・・・ほ、本気で?」
周囲の期待と、ドラクロワから漂ってくる強烈な敵意がカレンの身体に突き刺さってくる。
カレンはそれに両手で杖を抱きしめながら、何とかそれが冗談か何かではないかと尋ねている。
しかし、そんな彼女の言葉に答えようとする者は誰一人いなかった。
それは戦いの始まりを告げる声であり、同時にドラクロワの予言が的中した証であった。
「・・・そうか、援軍は来ないのか」
そちらへと顔を向け、立ち尽くすリータスはそう諦めたように呟いている。
耳を澄ませば、そちらほどではないものの他の方角からも騒乱の音が聞こえてきている。
それらはこの街の城門が全て襲われていることを意味し、それは即ちここに援軍の兵士がやってこないことを意味していた。
「何だ、信じていなかったのか?言っただろう、援軍は来ないと。この程度の街、落とすだけならば私一人でも事足りるのだが・・・やりたい事があったのでな」
リータスの呟きを耳聡く聞き咎めたドラクロワは、自らの言葉を信じていなかった様子の彼に心外だと言わんばかりに肩を竦めて見せていた。
「・・・やりたい事だと?何だ、ここに自分の国でも打ち立ててみたくなったのか?」
「ふむ、惜しいが少し違うな・・・人間、貴様オーガトロルという生き物を知っているか?」
「オーガトロル?その名なら、最近耳にしたが・・・それがどうした?」
この街程度ならば自分一人でも落とせたと語るドラクロワに、リータスはそれを否定しようとはしない。
個体として凄まじい戦闘能力を誇るだけでなく、噛みつき血を吸う事で眷属を無限に増やすことの出来るその能力を考えれば、実際それは容易だろう。
しかし何か別の目的があったためそうしなかったと語るドラクロワに、リータスは険しい表情でそれを尋ねていた。
「おや、知っているのか?かなりマイナーな生き物だと思ったのだがな・・・いやなに、まだ復活したばかりの頃、近くの森の景色を懐かしんでいると出会ってね・・・あの双子のオーガトロルに。珍しいものに出会ったと観察していたら、何やら気に触ったようでね。結局戦闘になったのだが・・・そうして支配してみるとどうだ、不思議な生き物が出来上がったではないか!」
オーガトロル、その珍しい魔物の名はリータスも最近耳にしていた。
そんなリータスの態度に僅かに驚いて見せたドラクロワは、彼らとの出会いについて楽しそうに語りだしていた。
「報告では、見つかったオーガトロルは変異種だったとあったが・・・まさか、それは!?」
「ほほぅ、そちらにもそう認識されていたか。いやはや面白いものだとは思わんかね?あの生き物オーガトロルには生殖能力がないのだ。そしてご存じの通り我らアンデッドにも生殖能力などという下賤なものは生まれつき備わっておらぬ。どうやらその辺りが、そうした結果に繋がっているのだとは思われるが・・・まぁ、それはこの際どうでもよいのだ。問題は、それが私にとってとても愉快な出来事だったという事実だ」
最終的にオーガトロルを眷属にしたと話すドラクロワは、そこで起きた変化について愉快げに語っている。
それは目の前の化け物が語る与太話に過ぎないものであったかもしれないが、リータスにはそれに心当たりがあった。
街に近くに現れたという魔物オーガトロル、その珍しい魔物は変異種という更に珍しい特徴を持っていたと報告されていた筈であった。
「愉快だと?化け物が考える事は理解出来んな・・・それで、それがこの街と何の関係がある?」
オーガトロルの変異という生命の神秘に関心を示すドラクロワに、リータスはそんな命を弄ぶような趣味は理解出来ないと吐き捨てる。
そんな事よりも彼は、それとこの街が襲われている現状に何の関連があるのかと知りたがっていた。
「ふんっ!所詮、人間などという下等生物には、この高尚な趣味の面白さが理解出来んと見える。まぁよい・・・この街との関係だったか?知れたことよ、ここをオーガトロルの養殖場にする、ただそれだけの話だ。あれらは食欲旺盛だからな、大量の家畜が欲しいと思っておったのだ」
それにドラクロワは、あっさりと答えていた。
ここをオーガトロルの養殖場にするのだと。
「馬鹿な!?そんな事が許されると思っているのか!!?」
「思っているが?許さないというのならば、抵抗するがいい。私は止めないぞ?家畜が減ってしまうのは困るが・・・まぁ、心配せずともすぐに増えるのだろう?お前達、人間という生き物は」
この街に住む人間を、オーガトロルの餌にするための家畜にすると宣言するドラクロワに、リータスは激しく憤るとそんな事は許されないと叫んでいた。
そんなリータスの憤慨をドラクロワは軽く受け流すと、好きなだけ抵抗するがいいと促している。
彼のその無関心な態度は、この街の人間達の事を始めからただの餌としか見ていない、強大な種族の性が如実に現れていた。
「知っているか?オーガトロルというのは大変珍しい生き物だが、それはオーガとトロルの交配が自然ではめったに起こらないのが原因なのだ。試しに捕らえて無理やりやらせてみれば、どうだ!簡単に孕むではないか!!ふふふ、今森ではそうだな・・・百匹程度のオーガトロルが世に出るのを今か今かと待っておるだろうよ。気にはならんか、人間?オーガの腹から生まれるオーガトロルと、トロルの腹から生まれるオーガトロルではどのような違いがあるのかと!!」
自らの計画が楽しくてしょうがないのか、ドラクロワは聞いてもいないのにペラペラと喋り続けている。
彼はその中で、どうとでもない事かのように百匹のオーガトロルが生まれる予定なのだと口走っていた。
一匹ですら経験豊富な冒険者パーティを壊滅する力のあるオーガトロル。
それが百匹も生まれてしまえば、それはどれ程の被害を人間社会に齎すだろうか。
想像するのも恐ろしい話だった。
「もういい、それ以上聞く必要はない」
「何だ、もういいのか?まだまだ話す事ならたくさんあるぞ?餌となる家畜をどう増やすかという計画など、中々愉快な・・・」
「もういい!もう聞きたくないと言ったのだ!!お前が決して見逃すことの出来ない、人類の敵であるという事ははっきりと分かった!!もはや交渉の余地はあるまい、であれば話は終いだ!!」
心底楽しそうに自らの計画を語るドラクロワに、リータスは腕を掲げるとそれ以上話す必要はないと示していた。
そんなリータスの制止にも、ドラクロワはまだまだ話したりないとその両手をわちゃわちゃと動かしていたが、それは彼に怒鳴り声を上げさせただけ。
例えそれが人類の天敵と呼べる魔物でも、知恵ある生き物であるならば交渉の余地がある。
そう考えて話を続けていたリータスであったが、ドラクロワの言動に彼が正真正銘の人類の敵対者であると知り、もはや話をする意味はないと交渉の打ち切りを叫んでいた。
「そうか、残念だ。それで、どうするというのかね?その程度の兵で、私に勝てるとでも?」
「そうは思ってはいない。しかしここには、お前に勝てるかもしれないものが一人だけいる・・・カレン・アシュクロフト!!」
交渉を打ち切りを告げるリータスに、ドラクロワは心底残念そうに肩を竦めている。
彼はリータスの周辺を固める兵士に目をやっては、それで私と戦うのかと尋ねるが、リータスの返答は違っていた。
「はひぃ!?」
突然呼ばれたその名前に、カレンが素っ頓狂な声を上げたのは、彼女がこの場から逃れることが出来ていなかったからだ。
先ほどのやり取りから再び本当に実力のある冒険者だと周囲に認識されてしまったカレンに、周りは彼女をこの場から逃そうとはしなかった。
そして再び領主であるリータスに告げられた名前に、彼女は周囲の人からその背中を押され、ドラクロワの前へと押し出されてしまっていたのだった。
「あ、あははは・・・わ、私に何か御用でしょうか?」
完全に場違いな空気に、カレンはその頭を掻きながら愛想笑いを浮かべている。
その頬には、今も冷たい汗が滴り落ちていた。
「・・・先ほど口にした言葉は、この化け物の注意を引くための作戦でしかなかった。しかし、その時口にした言葉に嘘はない!!頼む、カレン・アシュクロフト!!そなたの祖父と同じように、この化け物を倒してくれないか!!そなたしか、頼れる者がいないのだ!!頼む、この街を・・・私達を救ってくれ!!」
先ほど、カレンの事を持ち上げる言葉を口にしたのは、レティシアを救出するための作戦だったと告白したリータスはしかし、その言葉に偽りはなかったと話す。
そしてカレンに対して真っ直ぐに頭を下げたリータスは、彼女にこの街の命運を託していた。
「ほほぅ、なるほどなるほど・・・それは、私としても願ってもないこと。さぁ、因縁の決着をつけようではないか、娘よ!」
そしてドラクロワもまた、その提案に乗り気なようだった。
彼はこれまで散々横やりを入れられ、実現しなかったカレンとの決着ようやくつけられると笑みを浮かべると、その鋭い牙を覗かせている。
そうして彼はマントを翻すと、戦いの気配を漂わせ始めていた。
「えっと、その・・・ほ、本気で?」
周囲の期待と、ドラクロワから漂ってくる強烈な敵意がカレンの身体に突き刺さってくる。
カレンはそれに両手で杖を抱きしめながら、何とかそれが冗談か何かではないかと尋ねている。
しかし、そんな彼女の言葉に答えようとする者は誰一人いなかった。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】
雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。
そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!
気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?
するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。
だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──
でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!
没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。
亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。
さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。
南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。
ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる