ボケ老人無双

斑目 ごたく

文字の大きさ
上 下
42 / 78
栄光時代

あの時の輝きをもう一度

しおりを挟む
「はぁ、はぁ、はぁ・・・やってやったわ、やってやったわよ。へへ、どんなもんよ・・・」

 荒い呼吸にその胸を激しく上下させながら、カレンは地面へと横になり空を見上げている。
 その周囲には彼女が巻き上げた炎によって、燃やし尽くされたスケイルウルフの死体が転がっていた。
 その数は先ほどまで彼女を取り囲んでいたそれよりも少ないように見えたが、それは恐らく旗色が悪くなった段階で幾らかのスケイルウルフが逃げ去ってしまったからだろう。

「カレン様、お見事でございました。ただ私としましては、やはりあの必殺技が見とうございましたけど・・・」

 ぐったりと地面に横たわるカレンに、控えめな拍手が届く。
 彼女がそちらへと目を向ければ、そこにはにっこりと微笑むレティシアの姿があった。

「あぁ、うん。えっとね、レティシアあれは・・・あ、そうだ!それより、レティシア大丈夫だった?」
「大丈夫とは?一体、何の事でしょうか?」
「いや、ほら実際の戦いって何かとグロいじゃない?いくら魔物とはいえ、生き物が死んじゃってる訳だし・・・気持ち悪くなったりしてない?」

 カレンの戦いっぷりを称賛しながらも、彼女はどこか残念そうに俯いていた。
 それはカレンが、先ほどの戦いに彼女が望んでいた必殺技を使わなかったからだろう。
 そんなレティシアに、それはそう簡単じゃないと話そうとしていたカレンは、その途中である事実に気づく。
 それは、カレンの周りに転がっているものについての懸念であった。
 カレンがチラリと視線を向けたその先には、彼女によって叩き潰され燃やされたスケイルウルフの死体が転がっていた。

「それの、何が問題なんですの?」
「えっ?でも、その・・・可哀そうとか、気持ち悪ーいとか、思わない?」
「まさか。狼など、家畜を襲う害獣でしかないではありませんか?ましてや、魔物などと・・・人を害するものを殺すことに躊躇いを感じるなど、人としての風上にも置けないでしょう?ましてや私は貴族でございます。そうしたものから人々を守らねばならぬ立場、そのような考え持つ筈もございませんわ」
「はわぁ~・・・流石、貴族の御令嬢。子供に見えても、しっかりしてるなぁ・・・」

 カレンの心配をよそに、レティシアはそれが何の問題なのかと首を傾げて見せている。
 そして彼女は、貴族としてそんなものを哀れむような立場ではないと語っていた。
 その先ほどまでのミーハーは少女とは違う、貴族の顔を見せたレティシアに、カレンは感心するように感想を漏らしていた。

「さぁ、それよりお茶にいたしましょう、カレン様!こちらに、もう用意は出来ておりますわ!!依頼は冒険のお話を聞かせてもらう事ですもの!ちゃんとお話もしてもらいませんと!!さぁさぁ、お早く!折角淹れたお茶が、冷めてしまいますわ!」
「あれ、またいつものレティシアの戻っちゃった・・・まぁでも、こっちの方が緊張しなくて―――」

 カレンが感心した貴族としての顔を、一瞬でミーハーな少女のものへと戻してしまったレティシアは、地面に広げたレジャーシートを叩くと、そちらに早く来てとカレンを促している。
 そんな彼女の姿に苦笑いを漏らしたカレンはしかし、そちらの彼女の方が気楽だとそこへと歩いていく。

「ガアアアアァァァ!!!」

 そんな彼女の背後に突然、巨大な魔物のシルエットが現れていた。

「レティシア!!?」
「えっ、何ですかカレン様?急に・・・きゃあ!?」

 その存在にいち早く気がついたカレンは、レティシアに駆け寄るとその腕を引く。
 全くその事態に気づいていない様子のレティシアは、そんな彼女の振る舞いに目を白黒としていた。

「グルルルゥゥゥ」
「そんな、嘘でしょ・・・?オーガトロル・・・何でこいつが、ここに」

 二人の前に現れた魔物、それはかつてカレンが戦った強大な魔物、オーガトロルであった。



「ガアアアァァァ!!!」

 森の木々を揺り動かすような雄叫びは、実際にその木々を揺り動かしている。
 それはその雄叫びの主、オーガトロルが振り抜いた拳によって齎されていた。

「あぁ・・・あぁ・・・」

 そのオーガトロルのこぶしによって弾き飛ばされ、揺り動かされた木々の一つに叩きつけられたカレンは、力なくズルズルとその表面をずり落ちていく。
 その喉から漏れるように零れている悲鳴は、彼女のダメージの深刻さを示していた。

「だ、め・・・立た、ないと。レティシアを、守ら・・・なきゃ」

 それでもカレンは、成すがままにその木の根元までずり落ちた身体を、何とか起こそうとしていた。
 手放すことのなかった杖に体重を掛け、何とか身体を起こしているカレンの視線の先には、自分よりももっと無力の存在の姿があった。

「・・・レティシア?貴方、何を・・・?」

 その無力な、守るべき存在であるレティシアが、まるで彼女を守るかのようにオーガトロルとの間に立ち塞がる。
 それが何のためなのか、カレンには分からなかった。

「カレン様、あの魔物・・・もしかして、オーガトロルではないのでしょうか?貴方が初めての依頼で倒したという、とても強力な魔物の」
「え、えぇ・・・だから、レティシア。貴方は早く逃げ―――」

 カレンの前へと立ち塞がったレティシアは、振り返ると彼女へと尋ねている。
 その目の前の魔物が、カレンが初めての依頼で討伐したという、あのオーガトロルではないのかと。

「でしたら、取るべき一つしかありませんわ。カレン様、貴方の必殺技を使うのです。あのカレンファイヤーを。新聞には載っていませんでしたが、きっと前回もそうして倒したのでしょう?だったら、きっと今回も倒せるはずですわ!」

 レティシアの質問の頷いたカレンはだからこそ、早く逃げるべきだと伝えようとしていた。
 しかしレティシアはそれを遮るように首を横に振ると、それならばあの魔物を倒す手段は一つだけだと告げていた。
 カレンの必殺技である、カレンファイヤーただ一つだと。

「ち、違うの・・・あの時は、あの時は私がやったんじゃなくて―――」
「そのための時間を、私が稼ぎますわ!!」

 カレンの活躍を新聞記事の内容でしか知らないレティシアからすれば、そう考えてしまうのも自然な成り行きであった。
 そしてカレン自身も、その手柄を自分のものだと喧伝して回っていたのだ。
 だから今更どうにもならない、それが自分ではなくトージローがやったのだとしても。
 レティシアはカレンが止める間もなく、自らが囮になって時間を稼ごうと駆け出して行ってしまっていた。

「オーガトロルさん!お茶はいかがかしら?少し冷めてしまったけれど、まだ十分楽しめますわよ!?」

 慌てて逃げ出したためか、抱えたままであったバスケットの中身を見せるように傾けて、レティシアはオーガトロルを挑発しようとしている。

「クンクン・・・ガアアアァァァ!!!」

 そしてそこから食べ物の匂いを感じ取ったオーガトロルは、雄叫びを上げるとレティシアに向かっていく。

「私じゃ、私じゃないの・・・あいつを倒したのは・・・トージロー!?トージローいるんでしょ!!?お願い、助けて!!」

 そんなレティシアの姿を目にしては、カレンはフルフルと横に振り続けていた。
 自分にそんな力はないと震えるカレンは、その力を持つ者へと助けを求める。

「っ、トージロー!?来てくれたの、ね・・・?」

 そしてその声に応えるように、物陰から何かが飛び出してきていた。

「キゥー?」

 それは妙に立派な体格をした牡鹿と、それに擦り合わせるように身体を寄せている雌鹿の番であった。
 その番はカレンの声に応えるように一声鳴くと、そのままこの場を立ち去っていく。

「カレン様!?何をしてらっしゃるのですか!?お早く、お早くお願いいたします!!もう持たな・・・きゃあ!?」

 通り過ぎていった鹿の番を見送り、呆然とその場に立ち尽くしてばかりいるカレンに、レティシアの焦った声が響く。
 彼女はもう限界だと叫んでいたが、その言葉はすぐに現実のものとなってしまっていた。

「ガアアアァァァ!!!」

 彼女との間に遮るものを、周りの木々もろとも薙ぎ払ったオーガトロルは、勝利を確信したかのように雄叫びを上げている。
 そのオーガトロルの前には、それに巻きこまれたのかぐったりと横たわるレティシアの姿があった。
 横たわる彼女の横には、バスケットから零れたティーポットが。
 そこから漏れだしている液体が妙に赤いのは、その中身が紅茶だからだけではないだろう。

「・・・私が、やらないと」

 そう呟いた唇が震え、握りしめた杖の感触は固い。
 それでもカレンはそれをオーガトロルに真っ直ぐに向けると、集中をし始める。
 レティシアが望んだ必殺技、カレンファイヤーを使うために。

「イメージしろ、イメージ・・・あの時の私を。トージローではなく、あの時強かった自分自身の事を・・・」

 デリックから教わった即席魔法の使い方は、イメージすること。
 それをあの時と同じように繰り返すカレンの杖の先には、あの時と同じように、いやそれよりも大きな火球が宿り始めていた。

「グルゥ?ガアアアァァァ!!!」

 その姿にオーガトロルも彼女が脅威だと感じたのか、再び雄叫びを上げるとそちらへと向かい始めていた。

「・・・あぁ、カレン様・・・どうかそれで、そのカレンファイヤーで・・・この敵を、打ち倒してくださいませ・・・」

 ぐったり横たわった状態から、レティシアが僅かに顔を上げカレンへとその視線を向ける。
 その瞳は、いつかと変わらずうっとりと輝いていた。

「これで、決める!!カレン・・・ファイヤーーー!!!」

 絞り切った魔力にクラクラと眩む頭は無視して、カレンは啖呵を切ると炎の宿った杖を振りかぶる。
 そして放っていた、彼女の必殺技であるカレンファイヤーを。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】

雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。  そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!  気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?  するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。  だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──  でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!

没落貴族の異世界領地経営!~生産スキルでガンガン成り上がります!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生した元日本人ノエルは、父の急死によりエトワール伯爵家を継承することになった。 亡くなった父はギャンブルに熱中し莫大な借金をしていた。 さらに借金を国王に咎められ、『王国貴族の恥!』と南方の辺境へ追放されてしまう。 南方は魔物も多く、非常に住みにくい土地だった。 ある日、猫獣人の騎士現れる。ノエルが女神様から与えられた生産スキル『マルチクラフト』が覚醒し、ノエルは次々と異世界にない商品を生産し、領地経営が軌道に乗る。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️ ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。  嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる! 転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。 新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか?? 更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する

美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」 御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。 ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。 ✳︎不定期更新です。 21/12/17 1巻発売! 22/05/25 2巻発売! コミカライズ決定! 20/11/19 HOTランキング1位 ありがとうございます!

転生してテイマーになった僕の異世界冒険譚

ノデミチ
ファンタジー
田中六朗、18歳。 原因不明の発熱が続き、ほぼ寝たきりの生活。結果死亡。 気が付けば異世界。10歳の少年に! 女神が現れ話を聞くと、六朗は本来、この異世界ルーセリアに生まれるはずが、間違えて地球に生まれてしまったとの事。莫大な魔力を持ったが為に、地球では使う事が出来ず魔力過多で燃え尽きてしまったらしい。 お詫びの転生ということで、病気にならないチートな身体と莫大な魔力を授かり、「この世界では思う存分人生を楽しんでください」と。 寝たきりだった六朗は、ライトノベルやゲームが大好き。今、自分がその世界にいる! 勇者? 王様? 何になる? ライトノベルで好きだった「魔物使い=モンスターテイマー」をやってみよう! 六朗=ロックと名乗り、チートな身体と莫大な魔力で異世界を自由に生きる! カクヨムでも公開しました。

処理中です...