喫茶アズライト

松沢ナツオ

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喫茶アズライト

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 良く晴れた朝。店の前の道路を掃除してから、本日のおススメコーヒーの焙煎を始める。俺は調理師専門学校を卒業したものの、父親が経営していた地味な喫茶店を引き継いで経営する事になった。

 地味ではあるが固定客が多く、父親が集めたアンティーク家具や鉱物コレクションがウケてテレビドラマに使われた事から、客は更に増えていた。
 ゆったりしているが、常に誰かしら居る。時間が止まる喫茶店。そんな店が、ここ喫茶アズライトだ。

 この店は今は一人で経営している。色々作れるが一人でたくさんのメニューは出来ないので、父から教わったレシピのナポリタン、ピラフ、フレンチトースト、ホットサンドや、サラダ。そして各種コーヒーだけだ。常連には別メニューも作る。たまに気まぐれにデザートも作る。
 そろそろ暑くなって来たので、水出しコーヒーを大目に仕込んでいた。コーヒーだけは父譲りで大好きだった俺は、仕入れたり焙煎を覚えるのも楽しく、意外と合ってたなと思っている。

 朝早くから働く人の為に6時半開店だ。子供の頃から当たり前で苦ではない。その代わり早く閉店するだけ。遅くまでやってる店はたくさんあるからな。

 カランとベルが鳴り、今日最初の客がやって来た。

「いらっしゃいませ、原田さん、堂島さん。」

 いつものおじいちゃんコンビがやって来て、いつもの席に座る。

「おはよう、ともちゃん。」

 そう、おれの名前は知成ともなり。子供の頃から知っている為、もう孫扱いだ。この人達が来れば、次は…。

 カラン。再びベルが鳴る。

「おはよう~知ちゃん~!」
「いらっしゃいませ、松ばぁ、武田さん。」

 松子ばぁちゃんは、俺の親戚で近所で一人暮らしだ。親友の武田さんと毎朝ウチで食べている。子供の頃から同級生だと言う四人は仲良しで、朝はいつもウチで食べていく。
 この四人のメニューは裏メニューというか、いつの間にやら朝ごはんを俺が作る事になっている。

 味噌汁の具はお任せで、ご飯とお新香、野菜サラダの小鉢と、おかずは魚を一品。

「いつも悪いねぇ。一人だと材料余っちゃうんだよ。」
「良いけど、年取ったらタンパク質不足になりがちだってよ?卵でも増やそうか?」
「やだね、そんなに食べられないよ。」
「そうか~。なんか良い手はないかな。」

 その時、またカランとベルが鳴った。珍しいな。

「いらっしゃいませ。」

 入り口を見れば、若いスーツ姿のサラリーマンだった。長い筒を抱えている。あれ?なんか、見た事ある様な…。でもご新規さんだよなぁ。

「お好きな席にどうぞ。」

 サラリーマンは辺りをキョロキョロしている。それもそうだ。あちこちに父が集めに集めた水晶の結晶や色とりどりの鉱物と味のあるアンティーク家具がある。タイムスリップした様な古めかしさを愛する常連が多い。
 そして、初めて来た人はだいたいビックリして挙動不審になる。

「こちらがメニューです。コーヒーは、こちらのチャートを見て深煎りや浅煎りなどが選べます。お好みの物をどうぞ。分からなければお聞きください。」
「あ、ああ。詳しくないんだ...あまり酸味が強いものは好きじゃないので、どれがいいのかな...。」
「では、このチャートを選んでみてください。そこからお勧めをお出しします。お時間は大丈夫ですか。すぐに出せるものもありますが。コーヒーは後にしますか、それとも食事とご一緒で?」
「一緒で大丈夫です。よろしく。」

 その人にチャートを指差して貰い、マンデリンベースのブレンドが良さそうだと選んで豆をミルに入れる。注文のホットサンドも用意した。
 これは子供の頃から変わらないメニューの一つ。ハムとチーズ、玉ねぎとピーマンを刻んでトマトソースで味付けしたペーストを挟んでホットサンドメーカーにセットだ。

 豆が挽き終わったらハンドドリップだ。父さんもずっとそうしてきた。この店は急ぎの客には向いていないので、看板にも昔から挽きからやる店として書いてある。だから大抵の客は怒らないが、テレビの影響で来た客が説明をよく読まずに入って文句を言われる時があるのが今の悩みだ。

「お待たせしました。」
「良い香りだ...。それに、美味しそうですね。」

 俺はその言葉に満足してカウンターに戻る。じいちゃんばあちゃんズは、いつも通り井戸端会議に花を咲かせている。やがて、いつもの仕事前メンバー達がコーヒーを求めて入店してきた。
 今はタンブラーに入れて仕事に行きたい人用もやっていて、いつも決まったメンバーの為に用意をしている。

「おはよう!!いつものね!!」
「いらっしゃいませ。すぐお入れしますね。」
「俺はアイスで!!」
「はい、ありますよ。もう暑いですよね。」

 そう言いながら、朝の常連サラリーマンとOLさんがコーヒーを片手に出勤だ。

「いってらっしゃい!」
「「「いってきます!!」」」

 いつものメンバーがたまに欠けると、病気でもしてるのかと心配するくらい顔を覚えている。

「あの、すいません。この店、昔からここにありましたか?」
「えっ?はい。父が経営してました。」
「お父様は?」
「昨年、亡くなりました。」
「それは、失礼しました。御愁傷様です。」
「いいえ、ご丁寧にありがとうございます。」

 それは突然の事だった。俺が買い物に出ている間に父が心筋梗塞で倒れ、そのまま帰らぬ人になった。出かけた事を悔やんだが、後の祭りだ。
 母は小さい頃に離婚後一度も会わず、もう写真を見ても実感が湧かない程遠い人だ。

義成よしなり君は、知ちゃんが継いでくれて一緒に働けた事をすごく喜んでいた。親孝行をしたんだよ。だから自分を責めちゃいけないよ。”

 ばぁちゃん達のこの言葉が俺を支えててくれた。これからもこの店を守ることが、父との絆だと信じている。

「ごちそうさま。ホットサンド、すごく美味しかったです。また来ます。」
「ありがとうございました。」

 会計をして去って行く男性を見送る。

「良かったねぇ、常連さんになるかな?」
「仕事でたまたま来たんじゃない?」
「そうかねぇ。」
「でもさ、あの子誰かに似てたねぇ。」
「おや、松っちゃん、若い子が好きだねぇ。」
「ばか!違うよ!」

 ハハハッとバカ笑いするばぁちゃんズを見ながら、俺も誰か似ていると感じたんだよな。あれは…誰だっけ?
 まぁ、今日だけだろう。そう思っていたけれど…、彼は毎朝現れる様になった。そして4日目。彼はまたホットサンドを頼んだ。

「おはようございます。」
「コーヒーはお任せします。」
「あの…毎日ホットサンドでは飽きませんか?」
「えっ?でも、朝のメニューはこれかなと思って。」

 まぁそうだけど。甘いのは好みじゃないらしくフレンチトーストは頼んだことがない。俺はばぁちゃんズのテーブルを見せる。

「一人分なら、出来ますけど?」
「良いんですか…?」
「お兄ちゃん、知ちゃんが良いって言う時は甘えて良いのよ~!」
「ばぁちゃん!まぁ…材料あるのですぐ出来ますよ。」
「じゃあ、お願いしようかな。」

 彼は人懐こい笑顔でそう言った。この笑顔…。そうだ。小学校の時の幼馴染みに似てるんだ。でも相手はお客様だから、根掘り葉掘り聞く事は出来ない。
 
 何はともあれ、裏メニューの朝ごはんを作る。自分の分も作るとどうしてもちょっと余ってしまうので、今日は助かるな。
 ワカメと豆腐の味噌汁、サワラの塩焼き定食を出すと目をキラキラさせていたので、俺としても満足だ。美味そうにあっという間に平らげてくれて、皿はすっからかんで嬉しい。

「ああ、美味かった…。最近インスタント味噌汁だけだったから…。」
「この辺は洋食屋ばっかりですからね。」
「自炊も時間が無くて…コンビニ弁当だったんです。」
「それは…時々なら、別の物も出しますよ。食材によりますけど。」
「それは図々しいかなと。」

 彼は悩んでいる様だった。まぁ、そうだろうな。俺は別にどっちでも良いんだ。ただ、何となく幼馴染みに似た彼の世話を焼きたくなっただけだから。

「こっちに図々しい年寄りがこんなにいるよぉ~?」

 松ばぁちゃんが手をヒラヒラと振った。

「プッ!ふっ、ハハハッ!」

 とうとう堪えきれず笑い出した。俺は苦笑いだ。

「こんな感じで、毎日作ってるので。」
「あぁ…朝から楽しい思いをさせて貰いました。じゃあ、よろしくお願いします。あと2週間程こっちなんです。」
「2週間…。分かりました。もういっそ、朝ごはんはウチと決めてくれた方が、材料もメニューも早いですけど?」
「えっ?…いや、でも頼もうかな。おれは広井です。」
「あ、俺は小鳥遊です。」
「たかなしさん…。」

 考えているそぶりだけど、俺も幼馴染みは広井じゃないな、とボンヤリと思った。

「どうかしました?」
「い、え。あ、もう行かないと!」

 そう言って慌てて出て行く背中を見送った。

「彼は広井って名前なのね。似てるけど、あの子はそう言う名前じゃなかったよねぇ。」

 松ばぁちゃんが、ガッカリした様に呟いた。確かに苗字は違う。まぁ、今の世の中名前が変わる事はあるけど…。ばぁちゃん達はおしゃべりをしてから、健康体操教室に勇んで出て行った。

 そして俺は朝のコーヒーのテイクアウトラッシュを迎え、終わったら少しゆっくりと出来る。ランチタイムの後はしばらく店を閉めて、二階の自室で休む。3時頃また開店して、夕方は6時には閉店だ。

 ディナータイムは近隣のレストランがあるので競合は無理だし、一人ではこれで精一杯なんだ。それでも営業出来る事に感謝している。夜は一人のんびりとチューハイを飲みながら、映画配信を見たり本を読んでいる

 そんないつもの日常が最近は少し変わった。ピンポンと店側のインターフォンが鳴る。時計を見れば8時半を回っている。階下へ降りてドアを開けると、そこには原井さんがいる。

「はい、お疲れ様。おかえり。」
「はい。ただいま…。」

 ちょっと照れくさそうに返事をする広井さん。何でただの客がここにいるかといると、理由はちゃんとある。

「ごはん、食べる?」
「はい…。」

 きっかけは接待で飲まされた広井さんが、間違えてウチに来たことからだった。短期契約マンションを借りているが、酔ったせいかウチに来た。短時間で馴染みすぎ。

「ここは、なんだか懐かしくて、好きなんだ…。」

 酔っ払った広井さんの言葉は、一人暮らしになってしまった俺の寂しい気持ちを少し埋めてくれた。
 カウンターに入って仕込み済みの物を調理する。その間原井さんは、良く棚の中の石などを眺めている。

「これ、面白いなぁ。見れば見るほど味がある。配置を変えるとまた雰囲気変わるかも…。」

 ブツブツと呟きながらいつも楽しそうだ。出来上がった夕食をカウンターで食べる。俺はコーヒーを飲みながら話し相手だ。

「たかなしさん…。表札は出してないの?」
「ああ、家の玄関は裏なんだ。」
「そうだったのか。その、字はどう書く?」
「小鳥が遊ぶ、で小鳥遊。」
「…やっぱり、ことりちゃんか!?俺、松島冬馬、だった!!」
「っ!?」

 俺をそう呼んだのは、たった一人だ。他の誰も呼ばない名前で呼び合おうと決めた、あの頃。

「松島冬馬…うーちゃん?」
「そう!!そうだよ!やっぱりこの店、ことり屋さんだ!」

 ことり屋。それは小学校低学年の頃、うーちゃんが小鳥遊の漢字をたかなしと呼ぶのを納得しなくて、呼び始めたのがことり屋。

「名前でペットショップだと記憶が変換されてたんだな…!この石とか、あのカウンター、見覚えあったんだ!」
「そ、そうか。やっぱり、うーちゃんだったのか。」
「気づいたら教えてくれれば良かったのに。」
「俺も分かんなかったよ。お互い子供だったろ?なんで…、いや、いいや。」

 話したくないこともある筈だ。あんな消え方をしたんだから。

「うーん、俺ん家、父親が自殺しちゃって。借金苦って奴。広井は母方の姓だよ。で、葬儀もまともにしないまま母に連れられてあちこち…。あれは逃げてたのかなぁ…。」

 遠くを見る様な目に、悲しさや寂しさを感じた。

「話さなくても良いよ。」
「いいや、聞いてよ、ことりちゃん。」
「それやめろって!」
「良いじゃないか。親友の証の呼び名だろ?」
「はぁ…他の人がいる時はダメって事で。」
「うん、もちろんだ。」

 広井さん…もとい、うーちゃんは俺の記憶にある屈託の無い笑顔で笑った。やっとモヤモヤがスッキリしたのに。たった2週間。
 そして今日は金曜日。建築関係の仕事をしているうーちゃんは、もうここでの仕事を終えて違う現場を見て回るらしい。

 また、俺は独りぼっちか。楽しかったせいで、少し辛いな。

「今日で、ここの仕事は終わるんだ。たまに様子を見には来るけど…もうこんなに頻繁には来れない。」
「仕事だもんな。…たまに、顔出してよ。コーヒー飲む?」
「うん。」

 すっかり覚えたうーちゃん好みのブレンドも、もう必要なくなるな。

「ことりちゃん。俺、会いに来るから。」
「そうか。」

 社交辞令でも嬉しい。ハンサムで仕事出来る男はわざわざこんな所にもう来ない。

「信じて無い?ID交換しよう。」

 俺はニコッと笑って見せる。

「信じてるよ。」

 そんな俺を複雑そうな顔で見ているのは何故だろう。食事を終えて出て行く背中を見送って、鍵をかけて二階へ上がる。
 テレビを見ていたけど、お笑いの笑い声も耳に入らなくて、少しだけ寂しくて泣いた。

 また俺は置いていかれるんだ。

 月曜日。それでも毎日は変わらない。おはようのスタンプが入っていた。俺も返しておしまい。それだけでも、なんとなく繋がりが残っているだけで、少しだけホッとした。

 だけど、そんな生活も1ヶ月も経てばただの流れ作業になり、義務の様に送って来るのが申し訳なくて、もう良いよと返事をしたら来なくなった。

 ばぁちゃん達だけの為に開けてる日曜日の昼のこと。

「知ちゃん、あんた大丈夫かい?」
「何?武田さん。」
「なんだか顔色悪いよ?あのお兄ちゃん、やっぱり松島さん所の冬馬君だったって?」
「なんで?!」
「堂島さんがさ、気になるって言ってさ。小さい時も仲良かったでしょう?もう来ないのかしら?」
「仕事場が違うから、来ないでしょ。」

 やっと忘れかけたのになぁ。ため息をつく。

「ねぇ知ちゃん。あの頃はさ、大変だったからみんな口をつぐんじゃって、あんた達も不安だったでしょう?ごめんね。」
「俺らも子供には言えなくてさ。冬馬君はどこって聞かれて、引っ越したとしか言えなくて悪かったよ。」
「ああ、良いよ。もう昔の話だし。」

 その時、店インターフォンが鳴って。ドアがコンコンとノックをされた。クローズの札をかけているのに...。一回無視するか、と放置したらまたノックされた。

「知ちゃん、変な人ならじーちゃん達が追い返してやるから。」
「はぁ、仕方ないなぁ。」

 のろのろとドアへ向かい、面倒な人だったら嫌だな、とため息をついてドアを開けた。

「こんにちは、ことりちゃん。」
「......うーちゃん。」
「入っても良いかな?」

 うーちゃんは今日はスーツじゃなくて、白いポロシャツで爽やか青年だった。どうして急に?

「あら、冬馬君、よね?」
「あ、ええと、すいません。覚えてなくて...。」
「良いのよぉ。勝手に覚えているだけだから。」
「おお、俺らはもう行くか!!」

 じいちゃん達は俺の肩を叩きながら出て行ってしまった。そうなると二人きりだ。
 あの、気まずいんですけど。

「あー、今日は、どうしました?」
「随分と他人行儀だね。」
「それは、まぁ気にしないで。で?また仕事ですか?」
「引っ越して来た。」
「えっ?」
「この先のアパート。前の所引き払う手続きが時間掛かってさ。これから近所だから、また朝ごはん頼んで良い?」

 覗き込んでくるうーちゃんは、びっくりしてる俺を楽しそうに見ている。

「お客さんが増えるのは、良いけど。」
「うん。頼むね。」

 嬉しいのと、びっくりしてるのと、なんで?って聞きたいのが交錯している。ぐるぐるしているせいで話せない。

「ずっと会いたかったんだ。でもさ、色々お互い変わってるから...初めから始めようよ。」
「初めから?」

 うーちゃんが頷く。

「俺、広井冬馬です。冬の馬でとうま。これからよろしく。」
「俺は...小鳥遊知成。小鳥が遊ぶで、たかなしです。」
「よろしくね、ことりちゃん。」

 うーちゃんの眩しい笑顔に、俺は知らず笑い返していた。伸ばして来た右手を握る。

 子供だった俺達は、自分ではどうにも出来なかった。

 ここは喫茶アズライト。
 
 時が止まった喫茶店。

 止まった時間が、動き出す。

  
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