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4章

一番は誰だ? 

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 俺は先に戻り、たっぷり時間をかけて隅々まで洗われ、香油でマッサージをされた。あえて無香料なのは、俺自身の香りが強いので変に香りが増えるのはもったいない、という理由だった。
 そして、ドキドキしながら身につけているのは今夜の為に作って貰った下着なのだが……俺の予想を超えたエッチな物が届いてしまった。

「ノーマ……ヴァイン……こ、これ、すごく恥ずかしい。それに、あざとくないか?」

 こっそり一人で着ようと思っていたが、ヒモヒモ&ジャラジャラのため、一人では着れなかったのだ!! 脱いだらもう一人では着れないです!

「すっごくお綺麗ですよ!!」
「それに、気品のある中に妖艶さもあり、皆様はもっと夢中になると思います!!」

 モジモジとしながら二人に聞けば、二人が太鼓判をしてくれた。

「思った以上に透けすぎてる…。それに、この上着? というよりジュエリーみたいの、必要?」

 俺が身につけているのは、ボディチェーンというらしい。首元はネックレスだが、金具で繋がった金のチェーンやビーズで繊細に編み上げられ、ビジューがたっぷりついている。
 更には何本もの金のチェーンが胸の辺りでクロスし体に沿うように出来ている。そして、動くとシャラシャラとチェーンやビジューが揺れる。両手首には宝石の付いたチェーンを施したバングルを付けている。
 ーーこれ、何一つ隠せていないんですけど? むしろ乳首の辺りは避けて作られているし!
 いや、ちょっとセクシーにとはお願いをした。ファルボド様も俺に任せろ!! と言った。でもやり過ぎて引くんじゃないか!?

「なんていうか、あざとくないか?本当に大丈夫かなぁ」
「「絶対大丈夫です!!」」
「そっか……」

 それにパンツだ。これは大問題だ!! もしも黒い下着なら透けても分かりにくいのに、何故かパンツは白いんだ!だからスケスケです!! 両サイドは繊細なリボンで結んでいるのだが、俺の俺がうっすら見えています。その……下の毛は事前に処理していましてね。

 言わせんなっ! 恥ずかしいっ!

 そして、腰回りにもビジューのついたチェーンが揺れる。無駄にエロい仕様はファルボド様か。これ、本当にみんなが喜ぶのかっ?!

「では、こちらを羽織って下さいね」

 ヴァインが透けないローブを着せてくれて、ほっと一息ついた。まぁ、なる様になるか……

「あ~、あと、一つ欲しい物があるんだけど」
「はい、なんでしょう? ご用意しますよ」
「えっと。先に、玉を入れて置きたいんだ。今まで、凄く待たせて来たから……」
「はいっ! こちらにあります」

 ノーマが棚から持って来てくれたが、躊躇いがちに俺を見た。

「その、お手伝い出来ますが、どうなさいますか? 私達はやり方を教わっているので、お任せくださいますか?」

 そう、遠慮がちに俺に言った。

「ごめん……手伝って貰える……のかな?」

 恥ずかしながら、一人で正しい位置に入れる自信はなかった。

「もちろんです。お客様で慣れていますから大丈夫です!」

 慣れてるんだ!? 侍従のお仕事って大変だな。俺は万全の態勢で四人を迎え撃つ……ではなく、迎え入れる準備を終えた。





「ジュンヤ様、皆様がおいでです。では、私達は下がります。本日は、誠におめでとうございます」

 二人と入れ違いに、寝室に四人が入ってくる。ローブを羽織り、あちらも支度は万全らしい。

「ジュンヤ。やっと、ここまで来た。今夜、私達の契りは確実な物になる。ずっとこの日を待ち焦がれていた」
「ティア、俺も嬉しいよ」

 俺の王子様はキラキラとした瞳で見つめてくる。その心を反映してか、ティア自身も輝いて見えた。

「本当に長かったぜ。これで正式な伴侶だ。一気に結婚したかったがな」
「手順が必要なんでろう? でも、これで俺達は伴侶だな」

 貴族にとって婚約の儀と婚儀は大事なセットで、どちらも欠かせないという。

「ジュンヤ様、私はまだ夢の中にいる気分です」
「じゃあ、早く確認しなきゃな、ふふっ」

 エルビスはいつだって可愛い。大事にしていっぱい愛して愛されたい。

「私までこの場にいるなんて、メイリル様のお導きだ」
「俺もそう思うよ」

 マテリオが神官じゃなかったら、俺達は出会わなかったかもしれない。

「みんな、待たせてごめん。これはそのお詫びというか……プレゼントというか……」

 俺はローブの紐を解いて、自分でローブを脱ぎ捨てた。局部以外殆ど隠せてない恥ずかしい格好だが、どうしても自分で脱ごうと思っていた。

「「「「ーーーーっ!?」」」」

 あれ? 反応なし? ーーむしろ引いた!? やっぱりやり過ぎ!?

 四人は驚いた顔をしたまま固まっていて、失敗だったのか、と思い肩を落とした。仕方がない……ローブを着るか。

「ごめん。ちょっと違ったかも、んんっ!?」

 ローブを拾う前に、目にも留まらぬ速さでダリウスが目の前に迫り、抱きしめられてキスされていた。

「んーっ! んん~!! っぷはぁ! はぁ、はあっ……な、何!?」
「抑えてんのに……煽りやがって」
「それ、気に入ってくれたって事?」
「聞くまでもねーよ。ほら、分かるだろう?」

 ローブ越しではあるが、俺の腹にダリウスの臨戦体制の物モノがゴリッと押し付けられた。

「うっ……! 澄ました顔してこんなになってたのかよっ」
「俺だけじゃないぜ?」
「えっ? あ、いつの間に?」

 ダリウスに気を取られている間に、三人がぐるりと俺を取り囲んでいた。ティアの手が伸びて来て、首筋をそっと撫でる。

「ジュンヤ、とても美しい。こんなものまで身につけて。私達の為に?」
「うん……ティアはこういうの、好きじゃなかった?」
「とんでもない。とても素晴らしい。嬉しいよ、ジュンヤ」
「ジュンヤ様。これはご自分で?」
「あんっ! エルビス、そんなところ、撫でたらくすぐったい!」

 エルビスが腰をするりと撫でた。

「宝石も美しいが、最も美しいのはジュンヤだな」
「あっ、マテリオ! やっ、ああっ!」

 脇腹をゆるりと撫で上げられて、ゾクゾクと体に甘い痺れが走る。

「ここも、や~らしい下着だ」

 ダリウスが薄っぺらな布に隠された俺のぺ○スをコスコスと擦る。

「やぁっ! 全員でっ! 触るなぁ~! あっ、あぁん!」

 立ったまま四方八方から全身を撫で回されて、あまりの心地良さにガクッと膝から力が抜けた。それを誰かの腕に支えられる。

「ふふ。もう立っていられないのか? ベッドに連れて行ってやろう」

 ティアが抱き上げてくれて、俺はされるがままにベッドに横たえられた。新しく誂えられた寝室には、超巨大なベッドが鎮座している。
 俺もこの日初めて使う新しい寝室だった。それは、五人が乗っても壊れない職人技のベッドだという。

「ジュンヤ様。今夜は全員がジュンヤ様を愛します。良いですよね?」
「うん……そのつもりだよ?」
「今夜は、一人一人がジュンヤ様を抱きます。それを全員が見届けるのです」

 エルビスが確認する様に、ゆっくりと問いかける。覚悟は出来てるよ、大丈夫。

「分かってる。ーー最初は、やっぱりティア?」

 そう言ってティアを見ると、ティアは石像の様に固まった。

 ん? 違う? 次にマテリオと目があった。

「もしかして、マテリオ?」
「今夜は身分関係なしに順番を決めて来たのだ。だが、私は最初ではない……!」

 ガクリと項垂れる。

「じゃあ、エルビス?」
「……」

 さっと目を逸らすエルビス。と、いう事は。

「ふっふっふ。俺達は一番の権利を争い、そして俺が勝った!! 近衛騎士団長としては勝負には常に勝たないとな!」

 えっ? 最初にあの凄いのが来ちゃうの? 俺、最後まで保つのでしょうかーーーー?!

ーーーー

区切りをつける為に短めですいません。
ここから4連続R入りまーす!
その後最終回を迎えます。よろしくお願いします!
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