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4章
Sideマテリオ *R18 神官の愉悦
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ジュンヤを抱いたダリウス様の後ろを懸命に追いかけるが、本気のスピードには到底追いつけない。人ひとりを抱いているというのに、なんという速さだ。
どこまで行くのか? と不安になった頃、後宮の一部屋に辿り着いた。
「ここなら良いだろう。鍵をかけてくれよ」
鍵をかけて見回すと、豪奢な装飾と家具に極上の絨毯……一介の神官が見る機会のない貴族の部屋そのものだ。
「こちらは?」
息を整えている間に、ダリウス様はジュンヤを寝室へと連れて行く。
「陛下が次の側室を迎えようと目論んでいてな。その人物の部屋になる筈だった」
「使ってもよろしいのですか?」
国王陛下は恐らく退位されるだろう。だが、それまでは勝手な真似は許されないのでは?
「良いんだよ。あのどすけべ国王、アユムを囲うつもりだったんだ。阻止出来て良かったぜ」
「なっ?!」
それが本当なら、アユム様を守れて良かった。ケローガに残られたのも、身の安全の為に誰かが動いたのだろう。
「それよりジュンヤだ。ほら、ここに玉があるし、香油もある。最初はお前だ」
「えっ……?」
この方の事だから、先に抱くというと思っていた。もしくは一緒に、か。私は出来れば複数でジュンヤを抱くのは避けたいと思っている。だが、状況によって受け入れて来たのだ。
「よろしいのですか?」
「今一番必要なのは、お前の持つ回復力だろう」
「ダリウ……ス」
か細い声がして、私達はジュンヤに向かい直した。
「それで、良い、のか?」
弱々しく囁くジュンヤに、ダリウス様は切なげに微笑んだ。
「まずはお前の命だ。今必要なのはマテリオの力だろう。俺の想いは後でたっぷり受け取ってくれや。じゃあ、俺は隣にいる。任せたぞ、色男」
ジュンヤに軽く口付けてベッドから離れる間際、バシン!と私の背中を叩かれ、強い力に思わず咳き込む。
「ゴホッ! ゴホッ! は、は、い……」
寝室を出て行ったのを確認してジュンヤを見下ろした。
「マテリオ、ほんとに無事で……良かった。チューしたい……」
潤んだ瞳が閉じて、軽く唇を尖らせて私を煽る。
「私を信じて任せてくれて、ありがとう」
血の気が引いた唇に口付けると、ひんやりとしていた。こんな状態になるまで浄化をしていたのか。するりと舌を差し入れれば、温かな舌が絡みついて来てほっと安堵をした。
まだ……大丈夫だ。神殿で思い出した、あの恐ろしい光景を見なくて済んだのだ……
「んん……はぁ……どうした?」
思わず動きが止まった私を訝しげに見上げて来た。
「ジュンヤが無事で良かった。私だって心配だったんだ。分かっているのか?」
「そうだな。ごめん……ありがとう」
そう言ってほほ笑み、弱った腕を必死に持ち上げて頬に触れて来た。
「なぁ、早くあんたが無事だって確かめたいなぁ」
「ジュンヤ……!」
耐えきれずに噛み付くように口付けて、その口腔を思う様貪った後、ゆっくりとジュンヤに治癒を流し込む。
愛しくて恋い焦がれた唯一の存在を、久しぶりに独り占めに出来る優越感。隣にいるダリウス様への引目など一瞬で吹き飛んだ。
ジュンヤは何度もあの方に抱かれている。
どんな風に? 何をされている?
そんな悋気が起こり、私の腕の中で悶え善がり狂う声を存分に聞かせたい……そんな浅ましい独占欲に駆り立てられた。
「ん、んぅ……はぁ、はぁ……あんっ!」
シャツの隙間から手を差し入れて胸の尖りを摘むと、ピクンと跳ねて甘い喘ぎが漏れた。だが、その肌も冷えていて、喜びと切なさが入り混じる。
私が温めてやるからな。
「ジュンヤ、ゆっくり愛したいが、余り状態が良くない様だ。玉を入れても良いか?」
「ん、いいよ。おれも、早く一つになりたい……」
恥じらいながらも求めてくれる。私はジュンヤの衣服を剥ぎ取り、ほっそりとしているがしっかり鍛えられた美神の裸体に目が眩みそうだった。
教えられた棚から玉と香油を取り出して、ゆっくりとジュンヤの両足を開くと、慎ましやかな秘所を目の当たりにする。なんて愛らしい蕾だ。
「ジュンヤ、入れるぞ」
興奮を抑えながら、ゆっくりと秘所に埋め込む。
「うう……ん、あぅ……」
「痛いのか?」
「違う、あ、んんっ……」
奥まで埋め込んで指を抜くと。秘所がパクパクとねだる様に開いた。
可愛い。
「っ!? マテリオ? や、ダメ、汚いっ!」
思わず秘所に口付けると弱々しく抵抗をして来た。
「お前に汚いところがあるのか? それに、玉も入れた。問題はないだろう?」
「~! でも、やだ! キスしにくく、なるし……」
そう言われればそうか。とても排泄孔には見えないから思わず口付けてしまった。ジュンヤが嫌なら仕方がないし、キスが出来ないのはもっと嫌だ。
仕方なく指を一本蕾に入れると、玉の効果でトロリと潤滑油が溢れはじめていた。
「マテリオ!あんまり、じ、焦らすなって~!」
「焦って傷つけたくない。特にここは狭くて敏感な場所だ。お前には快楽しか与えたくない。」
欲しがってくれるのは嬉しい。だが、必死で抑えている理性が飛んでしまいそうだから煽らないで欲しい。
二本目、三本目と中に埋めてしこりを押し上げる。同時にジュンヤのペ○スを擦り上げると、中がきゅうっと指を締め付けた。
「はぅう~! あ、あ、あぅ!」
艶のある嬌声を上げ、快感を示す様に先端からはトロトロと雫が滴る。
「早いかもしれないが、良いか?」
「も、いいからぁ……早くぅ~!」
「ああ、私も限界だ」
足を肩に抱え、ゆっくりとジュンヤの中に欲望を突き立てると、狭い入り口が誘う様に吸い付いた。
本当に、なんて体なんだ……!!
「くっ、う、ふっ……う……!」
一番太いところを呑み込む時は、さすがに苦しげだが、眉を寄せ堪える表情が返って情欲を駆り立てる。苦しげな表情を快楽で蕩けさせたいと、凶暴な欲望を生むのだ。
「っくぅ……あまり、締めないで、くれ……」
「そん、な、して……はぁ……な、い、あぅっ!」
「は、はっ……全部、入った、ぞ。」
「うん……うれしぃ……はやく、動いて?」
「このっ……!」
「はぅっ!? あっ! あ、あ、あ!!」
もう耐えるのは無理だった。奥深くまで突き上げて、悶え狂う箇所を念入りに押し上げる。
ジュンヤは、与えられた刺激にビクビクと震え、黒髪を振り乱し密色の肌がほんのりと色付いた。まだ体の熱は戻っていないが、私の愛を注げば……
ジュンヤは私の愛で命を繋ぐ……
その事実が与える狂おしい程の優越感……
私達はお互いの物であり、どちらが欠けても生きていけないのだ。
治癒を流し続けると、ジュンヤからの力も流れ始める。完全に意識を失っている時は、ここまでがとても辛かった。不本意なのではないかと苦しみの中で抱いて来た。
「あ、あん! マテリオ、きもちぃ……ちゅーしたい! んむっ!」
望み通りに口付けて、互いの唾液を交換し合う。
「ん、んくっ……はぁ、おいし……もっとぉ~んんっ!」
ああ、なんて可愛いんだ。普段の凛々しさは鳴りを潜め、ひたすらに甘えて縋って全てを与えてくれる。
口付けを繰り返しながら何度も腰を打ち付けると、ジュンヤの中が蠕動し私が欲しいと誘う。
「はぁ、あん! イク、イク~! そこ、いい! ~~っ!!」
一際中がうねりジュンヤが絶頂したのを確認して、誘われるままに欲望を注ぐ。
「くぅっ……ジュンヤ……!」
「んう……あついの、きもちい……あぁ、いい……」
微笑みながら、恍惚と私の精を奥深くで受け止める表情を堪能する。
ああ、なんと美しく淫らな……私の神……
注いだ精から力が行き渡るように、ジュンヤの唇や胸の飾りに色が戻っていく。幾度か見た光景だが、苦しい状況の筈なのに昏い悦びも沸き起こるのだ。
だが私も一度ではとても足りない……。ダリウス様に変わるべきかもしれないが、一度目は命を繋ぐ為の交わりだ。もう少し、二人で愛し合いたいのだが。
「マテリオ、くっつきたい……」
「あぁ。」
繋がったまま、伸ばされた腕の中に収まり、ぴったりと体を重ねる。たったそれだけで、幸福感でいっぱいになる。
「もっかい、しよ? 俺、さっきは体が動かなかったから……今度は一緒にきもちよくなろう?」
そう言って唇を合わせて腰を揺らし、蠱惑的に誘う。こんな誘いを断れる筈なく、あっという間に私の欲望はジュンヤを求めてしまう。
「うれしい……」
「動くぞ」
「うん、あ、あぁん、あ、いいっ!」
二度目はジュンヤを堪能しながら、ゆっくりと腰を動かした。私の僅かな動き全てに反応し善がり嬌声をあげながら悶える。
汗が滲む肌が官能的で、思わず首筋に吸い付き舐め取ると、まるで爽やかな果実のようだった。
同時にジュンヤの力が流れ込んで来て、狂おしい程の愛しさが溢れて止まらない。
もう、無理だ……
「あっ、つぅ!? マテリオ……?」
細い首筋に強く吸い付くと、赤い痕がくっきりと残る。
「私の物だ……」
「うん、そうだよ……俺は、あんたの物だから、あっ、ああっ! まっ、は、はげしっ! あぅっ!」
繋がったまま、小さな体を抱き上げ私の上に座らせると、ぴったりと肌が合わさり一つに溶け合っている様に感じた。自重で更に深く繋がったジュンヤは、私の背にしっかりとしがみ付いて胸に舌を這わせて来た。
「はぁ……すげーきもちいぃ……マテリオ、汗も美味いって、知ってた?」
「あぁ……お前は全部が美味いのだがな」
「ふふっ、そうか……。じゃあ、いっぱい食えよ」
「では、遠慮なく」
「んう! あ、はぁ、あんっ!イイ、イッてる、イイ!」
今度こそ容赦なく突き上げると、中が絡みついて私の愛を注いで欲しいとねだって来る。だが、もう少し。もう少しだけ……!!
「はぁっ、マテ、リオ~! ナカに欲しい、おねがい、はやく、あついの! すき、すきぃ! ナカ、だしてぇ~!」
「くっ、狡いぞっ! はぁっ、もう、イクッ! 出すぞ!」
「あっ、あっ! きて……!」
奥深くに愛の証を注ぐと、ジュンヤが一瞬虹色の光に包まれた。恐らく殿下達には見えない光だ。私だけが見るジュンヤの秘密……
決して誰にも知らせない。そう、ジュンヤ本人にさえも。この光の存在は私が墓場まで持って行く。
ああ……神官になって良かった。メイリル神よ、治癒を持って生まれた事に感謝します。
ジュンヤが白濁を飛ばしながら、また絶頂する。もっと、何度でも見ていたい。
生涯を捧げるに値する私の恋人は、誰よりも勇敢で美しい。
ーーーーーーーーーー
むっつり神官さんは、自分だけが見られるジュンヤをひた隠しに生きていくのです、ふふふ。
次はダリウスさんのターン!
どこまで行くのか? と不安になった頃、後宮の一部屋に辿り着いた。
「ここなら良いだろう。鍵をかけてくれよ」
鍵をかけて見回すと、豪奢な装飾と家具に極上の絨毯……一介の神官が見る機会のない貴族の部屋そのものだ。
「こちらは?」
息を整えている間に、ダリウス様はジュンヤを寝室へと連れて行く。
「陛下が次の側室を迎えようと目論んでいてな。その人物の部屋になる筈だった」
「使ってもよろしいのですか?」
国王陛下は恐らく退位されるだろう。だが、それまでは勝手な真似は許されないのでは?
「良いんだよ。あのどすけべ国王、アユムを囲うつもりだったんだ。阻止出来て良かったぜ」
「なっ?!」
それが本当なら、アユム様を守れて良かった。ケローガに残られたのも、身の安全の為に誰かが動いたのだろう。
「それよりジュンヤだ。ほら、ここに玉があるし、香油もある。最初はお前だ」
「えっ……?」
この方の事だから、先に抱くというと思っていた。もしくは一緒に、か。私は出来れば複数でジュンヤを抱くのは避けたいと思っている。だが、状況によって受け入れて来たのだ。
「よろしいのですか?」
「今一番必要なのは、お前の持つ回復力だろう」
「ダリウ……ス」
か細い声がして、私達はジュンヤに向かい直した。
「それで、良い、のか?」
弱々しく囁くジュンヤに、ダリウス様は切なげに微笑んだ。
「まずはお前の命だ。今必要なのはマテリオの力だろう。俺の想いは後でたっぷり受け取ってくれや。じゃあ、俺は隣にいる。任せたぞ、色男」
ジュンヤに軽く口付けてベッドから離れる間際、バシン!と私の背中を叩かれ、強い力に思わず咳き込む。
「ゴホッ! ゴホッ! は、は、い……」
寝室を出て行ったのを確認してジュンヤを見下ろした。
「マテリオ、ほんとに無事で……良かった。チューしたい……」
潤んだ瞳が閉じて、軽く唇を尖らせて私を煽る。
「私を信じて任せてくれて、ありがとう」
血の気が引いた唇に口付けると、ひんやりとしていた。こんな状態になるまで浄化をしていたのか。するりと舌を差し入れれば、温かな舌が絡みついて来てほっと安堵をした。
まだ……大丈夫だ。神殿で思い出した、あの恐ろしい光景を見なくて済んだのだ……
「んん……はぁ……どうした?」
思わず動きが止まった私を訝しげに見上げて来た。
「ジュンヤが無事で良かった。私だって心配だったんだ。分かっているのか?」
「そうだな。ごめん……ありがとう」
そう言ってほほ笑み、弱った腕を必死に持ち上げて頬に触れて来た。
「なぁ、早くあんたが無事だって確かめたいなぁ」
「ジュンヤ……!」
耐えきれずに噛み付くように口付けて、その口腔を思う様貪った後、ゆっくりとジュンヤに治癒を流し込む。
愛しくて恋い焦がれた唯一の存在を、久しぶりに独り占めに出来る優越感。隣にいるダリウス様への引目など一瞬で吹き飛んだ。
ジュンヤは何度もあの方に抱かれている。
どんな風に? 何をされている?
そんな悋気が起こり、私の腕の中で悶え善がり狂う声を存分に聞かせたい……そんな浅ましい独占欲に駆り立てられた。
「ん、んぅ……はぁ、はぁ……あんっ!」
シャツの隙間から手を差し入れて胸の尖りを摘むと、ピクンと跳ねて甘い喘ぎが漏れた。だが、その肌も冷えていて、喜びと切なさが入り混じる。
私が温めてやるからな。
「ジュンヤ、ゆっくり愛したいが、余り状態が良くない様だ。玉を入れても良いか?」
「ん、いいよ。おれも、早く一つになりたい……」
恥じらいながらも求めてくれる。私はジュンヤの衣服を剥ぎ取り、ほっそりとしているがしっかり鍛えられた美神の裸体に目が眩みそうだった。
教えられた棚から玉と香油を取り出して、ゆっくりとジュンヤの両足を開くと、慎ましやかな秘所を目の当たりにする。なんて愛らしい蕾だ。
「ジュンヤ、入れるぞ」
興奮を抑えながら、ゆっくりと秘所に埋め込む。
「うう……ん、あぅ……」
「痛いのか?」
「違う、あ、んんっ……」
奥まで埋め込んで指を抜くと。秘所がパクパクとねだる様に開いた。
可愛い。
「っ!? マテリオ? や、ダメ、汚いっ!」
思わず秘所に口付けると弱々しく抵抗をして来た。
「お前に汚いところがあるのか? それに、玉も入れた。問題はないだろう?」
「~! でも、やだ! キスしにくく、なるし……」
そう言われればそうか。とても排泄孔には見えないから思わず口付けてしまった。ジュンヤが嫌なら仕方がないし、キスが出来ないのはもっと嫌だ。
仕方なく指を一本蕾に入れると、玉の効果でトロリと潤滑油が溢れはじめていた。
「マテリオ!あんまり、じ、焦らすなって~!」
「焦って傷つけたくない。特にここは狭くて敏感な場所だ。お前には快楽しか与えたくない。」
欲しがってくれるのは嬉しい。だが、必死で抑えている理性が飛んでしまいそうだから煽らないで欲しい。
二本目、三本目と中に埋めてしこりを押し上げる。同時にジュンヤのペ○スを擦り上げると、中がきゅうっと指を締め付けた。
「はぅう~! あ、あ、あぅ!」
艶のある嬌声を上げ、快感を示す様に先端からはトロトロと雫が滴る。
「早いかもしれないが、良いか?」
「も、いいからぁ……早くぅ~!」
「ああ、私も限界だ」
足を肩に抱え、ゆっくりとジュンヤの中に欲望を突き立てると、狭い入り口が誘う様に吸い付いた。
本当に、なんて体なんだ……!!
「くっ、う、ふっ……う……!」
一番太いところを呑み込む時は、さすがに苦しげだが、眉を寄せ堪える表情が返って情欲を駆り立てる。苦しげな表情を快楽で蕩けさせたいと、凶暴な欲望を生むのだ。
「っくぅ……あまり、締めないで、くれ……」
「そん、な、して……はぁ……な、い、あぅっ!」
「は、はっ……全部、入った、ぞ。」
「うん……うれしぃ……はやく、動いて?」
「このっ……!」
「はぅっ!? あっ! あ、あ、あ!!」
もう耐えるのは無理だった。奥深くまで突き上げて、悶え狂う箇所を念入りに押し上げる。
ジュンヤは、与えられた刺激にビクビクと震え、黒髪を振り乱し密色の肌がほんのりと色付いた。まだ体の熱は戻っていないが、私の愛を注げば……
ジュンヤは私の愛で命を繋ぐ……
その事実が与える狂おしい程の優越感……
私達はお互いの物であり、どちらが欠けても生きていけないのだ。
治癒を流し続けると、ジュンヤからの力も流れ始める。完全に意識を失っている時は、ここまでがとても辛かった。不本意なのではないかと苦しみの中で抱いて来た。
「あ、あん! マテリオ、きもちぃ……ちゅーしたい! んむっ!」
望み通りに口付けて、互いの唾液を交換し合う。
「ん、んくっ……はぁ、おいし……もっとぉ~んんっ!」
ああ、なんて可愛いんだ。普段の凛々しさは鳴りを潜め、ひたすらに甘えて縋って全てを与えてくれる。
口付けを繰り返しながら何度も腰を打ち付けると、ジュンヤの中が蠕動し私が欲しいと誘う。
「はぁ、あん! イク、イク~! そこ、いい! ~~っ!!」
一際中がうねりジュンヤが絶頂したのを確認して、誘われるままに欲望を注ぐ。
「くぅっ……ジュンヤ……!」
「んう……あついの、きもちい……あぁ、いい……」
微笑みながら、恍惚と私の精を奥深くで受け止める表情を堪能する。
ああ、なんと美しく淫らな……私の神……
注いだ精から力が行き渡るように、ジュンヤの唇や胸の飾りに色が戻っていく。幾度か見た光景だが、苦しい状況の筈なのに昏い悦びも沸き起こるのだ。
だが私も一度ではとても足りない……。ダリウス様に変わるべきかもしれないが、一度目は命を繋ぐ為の交わりだ。もう少し、二人で愛し合いたいのだが。
「マテリオ、くっつきたい……」
「あぁ。」
繋がったまま、伸ばされた腕の中に収まり、ぴったりと体を重ねる。たったそれだけで、幸福感でいっぱいになる。
「もっかい、しよ? 俺、さっきは体が動かなかったから……今度は一緒にきもちよくなろう?」
そう言って唇を合わせて腰を揺らし、蠱惑的に誘う。こんな誘いを断れる筈なく、あっという間に私の欲望はジュンヤを求めてしまう。
「うれしい……」
「動くぞ」
「うん、あ、あぁん、あ、いいっ!」
二度目はジュンヤを堪能しながら、ゆっくりと腰を動かした。私の僅かな動き全てに反応し善がり嬌声をあげながら悶える。
汗が滲む肌が官能的で、思わず首筋に吸い付き舐め取ると、まるで爽やかな果実のようだった。
同時にジュンヤの力が流れ込んで来て、狂おしい程の愛しさが溢れて止まらない。
もう、無理だ……
「あっ、つぅ!? マテリオ……?」
細い首筋に強く吸い付くと、赤い痕がくっきりと残る。
「私の物だ……」
「うん、そうだよ……俺は、あんたの物だから、あっ、ああっ! まっ、は、はげしっ! あぅっ!」
繋がったまま、小さな体を抱き上げ私の上に座らせると、ぴったりと肌が合わさり一つに溶け合っている様に感じた。自重で更に深く繋がったジュンヤは、私の背にしっかりとしがみ付いて胸に舌を這わせて来た。
「はぁ……すげーきもちいぃ……マテリオ、汗も美味いって、知ってた?」
「あぁ……お前は全部が美味いのだがな」
「ふふっ、そうか……。じゃあ、いっぱい食えよ」
「では、遠慮なく」
「んう! あ、はぁ、あんっ!イイ、イッてる、イイ!」
今度こそ容赦なく突き上げると、中が絡みついて私の愛を注いで欲しいとねだって来る。だが、もう少し。もう少しだけ……!!
「はぁっ、マテ、リオ~! ナカに欲しい、おねがい、はやく、あついの! すき、すきぃ! ナカ、だしてぇ~!」
「くっ、狡いぞっ! はぁっ、もう、イクッ! 出すぞ!」
「あっ、あっ! きて……!」
奥深くに愛の証を注ぐと、ジュンヤが一瞬虹色の光に包まれた。恐らく殿下達には見えない光だ。私だけが見るジュンヤの秘密……
決して誰にも知らせない。そう、ジュンヤ本人にさえも。この光の存在は私が墓場まで持って行く。
ああ……神官になって良かった。メイリル神よ、治癒を持って生まれた事に感謝します。
ジュンヤが白濁を飛ばしながら、また絶頂する。もっと、何度でも見ていたい。
生涯を捧げるに値する私の恋人は、誰よりも勇敢で美しい。
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