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学園に帰ってきましたが同棲状態で何をどこまでできるかな 4

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 コルトはディアヴの命令には絶対服従だそうだが、命令をしておかないと暴走するらしい。俺の尻からディアヴの精液を啜ろうとしたのは、やってはいけないと言われていなかったからだって……。いい加減変態には慣れたつもりだったけど、俺は自分の浅さを思い知った。
 こんな奴とうまくやってるディアヴなんなの!?

「おじさんに触るな。行動を制限するな。いいな」
「はい」

 コルトがいると気持ち悪くてディアヴに縋ってしまう。ディアヴは機嫌が良くなるけれど、コルトの視線は厳しくなる。俺に敵意を向けるとディアヴに叱られるのも、恍惚と受け入れているから気持ち悪さ倍増だ。
 ディアヴがコルトに接触を許すのは、靴磨きや寝癖直しだけだ。寝癖直しの時のコルトを見たらめちゃくちゃ勃起していて、俺は部屋の隅で小さくなって存在感を消していた。

 他人の勃起で期待しちゃう身体になったけど、コルトのあれには反応しなくて心底ホッとした。あれにも欲情するようになっていたら、人間としてのなにか大切なものを全て失っている気がする。

 ディアヴと一緒に行動できる時はいいが、そうでない時はコルトがつかず離れず俺を監視するようになった。コルトとどうにかなる可能性はなくなったけれど、あいつに見られていると思うだけで気力が萎える。……ディアヴの掌の上で踊らされているようだ。

 再開した学園で、俺は思いっきり腫れ物を触るように扱われている。教師たちは学園が壊された経緯を知っているだろうし、事情通の貴族なら生徒でもある程度事態を把握している。
 まだ一年以上も学園生活があるのに、ぼっちすぎて寂しい。

「ビチュード、ビチュード」

 少し離れた位置にいるコルトと反対側の陰から、静かに俺を呼ぶ声が聞こえた。コルトに気取られないように近づくと、寮で良くしてくれていたシェーバルだ。
 癒し系の顔立ちに、張り詰めていた気持ちが緩んだ。コルトから姿は見えるけど顔が見えないように位置を変える。

「シェーバル……」
「隙がなくて、声をかけられなくてごめん。こんな状況のままビチュードを放って卒業しなきゃならないなんて」

 シェーバルは一つ上の学年だ。あと数ヶ月で卒業してしまう。恋愛感情で好きというわけではないから、卒業してからまで一緒にいられるとは思わない。でも、いちばん俺に優しくしてくれたような気がするから、友達として好きだった。

「ディアヴの監視があるから、あんまり話しかけないほうがいい」
「ビチュード。友達、、との話もハイクォーリは許さないのか?」

 はっとシェーバルの顔を見た。俺と同じモブ全開のカピバラ風味の優しい顔立ち。まさかディアヴと天秤にかけるはずはないだろうと思わせる人畜無害顔だ。
 これは……イケる?
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