モブの俺が甥っ子と同級生からエロいいじめをうけまくるのは何故だ

爺誤

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魔王の手綱を握れと言われましても 2

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くだけた話し方通り、王様は政治にはあまり興味がないようだった。ディアヴに興味を示したのはイリアス王子の友達だからだし、俺にボウ王子が懐いているから調べてみていたらしい。
ボウ王子が触手でも子供として可愛いと思っているなら、結構情の深い方なんだろうか。

「ボウは人間にならないのかな」
「父親はテンタクルなんじゃないですか?」
「どっちなんだろう」

王様とカイン王子がほのぼのと会話している。産んだのは王様だって聞いているけれど、父親が誰か(何か?)わからないってどういうことだろう。

「ボウのことはいい。ディアヴの話をしよう」
「はい」
「自分の状態は分かっているだろうが、ビチュードの末っ子は分かっていないようだから、カイン、わかりやすいように説明してやって。オレそういうの苦手だから」

 豪華な玉座のひじ掛けに身体をもたれかけて、だらーんとしている様子は王様に見えない。椅子も王冠も王様のものなのに、なんであんなにやる気がないのだろう。
 カイン王子は慣れた様子で説明してくれる。

「ディアヴは生まれつき魔力が高かったんだが、制御する能力も高かったから問題がなかった。今回おじさんを輪姦した奴らにブチ切れたせいで、魔王の因子を持ってしまったんだ」
「魔王!?」
「…………」

 驚いてディアヴを見たが、不機嫌そうに黙っている。否定しないってことは事実なのか。リアル魔王! ファンタジーの世界でも、俺が望むのはほのぼの生産系なんだけど。俺、魔王と結婚するの!?

「おれの父、摂政のヨゥクォーリ卿と、ボウの父親のシャイオが力を合わせてディアヴを鎖で封印したんだ。ディアヴはそれも引きちぎりそうな勢いで魔王化していたから、手足を落とすことで魔力の循環を阻害して弱体化させる話が出ていたんだけど、国王陛下が嫌がったんだ」
「手足を切るなんて可哀想だ」

王様のどこまでも軽い茶々が入る。

「ということで、おじさんにディアヴの魔力を暴発させないように頑張ってもらいたい」

世界の命運を握るのはお前だ的な流れはやめてほしい。俺はモブなんだって。みんなのおじさんで日替わりレイプ三昧でも、卒業して忘れられる日を楽しみにしている雑草魂。ディアヴと結婚しても隙を見つけられては誰かにヤられるような気がする。仕方がないから、それをちょっと楽しみにしていたのに。

「……できなかったらどうなるんですか?」
「魔王ディアヴが討伐されるか、国が滅びるかどっちかだろうね」
「滅ぼしてもいいから」
「陛下は黙っていてください」

発言した王様は、ボウ王子を両手で縦に持ち、健康器具のように揺らしている。緊迫感をください王様。ボウ王子は遊んでもらって嬉しそうに見える。触手の心がわかるようになってしまった。

「どっちも……困る……」
「うん。ディアヴが魔王にならなければいいから」
「ディアヴ……どうしたら魔王になるんだ?」
「おじさんが他のやつにヤられていると我慢ならない」

 俺のうきうきビッチライフが閉ざされる音が聞こえた。
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