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20 言葉責め1 (まだ服を着ている)
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鏡の中で、俺は羞恥と期待の入り混じった顔をしている。自分でもこんな表情を見るのは初めてだ。
ダールと鏡の中で目が合い、獰猛な肉食獣が獲物を見つけた顔をされてしまった。肉食獣なんて見たことないだろと言われそうだが、帝国の魔法兵士として魔獣狩りに行ったこともある。初めての狩りで魔獣に睨まれ、恐怖して跡形も残らないほどの強力な魔法を放ってしまったことはいい思い出だ。上官からは素材が取れなくなるから過剰攻撃はやめるように注意をされ、同僚からはドン引きされて遠巻きにされるようになった。
何故こんな思い出を語っているかというと、ダールの視線から意識を逸らすためだ。
俺は男なのに、目が合うだけで妊娠してしまいそうだ。下腹が疼いて、すっかり性器になってしまった孔が切なくひくついている。
恥ずかしいなんて言っていられないほど、ダールが欲しい。だけど、俺の状態がわかっていてわざと焦らしてくるダールに、いつものように煽るような言葉を吐くことができない。
鏡を見ろヒューゴ、俺は美しい。相手が誰であろとも、ヒューゴが誘って落ちないやつなどいないさ。ましてや、ダールはすっかり発情中なのだから、何をしても喜ぶだけだ。
「ダール、お前が、脱がせろ……」
何度も口を開いては飲み込んで、そのたびにダールに乳首を責められて切ない吐息を漏らした。何とかいつも通りに言えたと思ったけれど、語尾が自信なさげに揺れてしまい、羞恥で泣きたくなる。
「へぇ、脱がせてほしいって? 自分じゃ服も脱げないのか? 帝国のお貴族様だもんなぁ?」
「んぁ……っ、ダール、ぁっ……」
もう両方の胸を摘まんだり潰されたりしていて、腰はみっともなく揺れてダールの腰に擦り付けようとしている。なのに、鏡の中のダールは欲に塗れた顔でにやにやと楽しそうに笑っている。
「お、お前が私をこうしたんだ……っぁあ」
「監獄で抵抗できないお前を野獣のような俺が犯したんだよな。痛いのはやめてくれって言っていた」
「いっ……」
がりっと後ろから首筋に歯を立てられて、びくびくっと身体が震えてしまった。ダールに与えられるものは全て快楽に変換されるようになってしまっている。俺の身体ぁ……。
「なのに、今はどうだ。痛くても感じてる」
「ぁふ……あ、もっと」
「もっと痛いのがいいのか」
「アッ!」
今度は乳首に爪を立てられてしまう。なんだこれは。
これは……もしや、言葉責めというやつか!?
ダールと鏡の中で目が合い、獰猛な肉食獣が獲物を見つけた顔をされてしまった。肉食獣なんて見たことないだろと言われそうだが、帝国の魔法兵士として魔獣狩りに行ったこともある。初めての狩りで魔獣に睨まれ、恐怖して跡形も残らないほどの強力な魔法を放ってしまったことはいい思い出だ。上官からは素材が取れなくなるから過剰攻撃はやめるように注意をされ、同僚からはドン引きされて遠巻きにされるようになった。
何故こんな思い出を語っているかというと、ダールの視線から意識を逸らすためだ。
俺は男なのに、目が合うだけで妊娠してしまいそうだ。下腹が疼いて、すっかり性器になってしまった孔が切なくひくついている。
恥ずかしいなんて言っていられないほど、ダールが欲しい。だけど、俺の状態がわかっていてわざと焦らしてくるダールに、いつものように煽るような言葉を吐くことができない。
鏡を見ろヒューゴ、俺は美しい。相手が誰であろとも、ヒューゴが誘って落ちないやつなどいないさ。ましてや、ダールはすっかり発情中なのだから、何をしても喜ぶだけだ。
「ダール、お前が、脱がせろ……」
何度も口を開いては飲み込んで、そのたびにダールに乳首を責められて切ない吐息を漏らした。何とかいつも通りに言えたと思ったけれど、語尾が自信なさげに揺れてしまい、羞恥で泣きたくなる。
「へぇ、脱がせてほしいって? 自分じゃ服も脱げないのか? 帝国のお貴族様だもんなぁ?」
「んぁ……っ、ダール、ぁっ……」
もう両方の胸を摘まんだり潰されたりしていて、腰はみっともなく揺れてダールの腰に擦り付けようとしている。なのに、鏡の中のダールは欲に塗れた顔でにやにやと楽しそうに笑っている。
「お、お前が私をこうしたんだ……っぁあ」
「監獄で抵抗できないお前を野獣のような俺が犯したんだよな。痛いのはやめてくれって言っていた」
「いっ……」
がりっと後ろから首筋に歯を立てられて、びくびくっと身体が震えてしまった。ダールに与えられるものは全て快楽に変換されるようになってしまっている。俺の身体ぁ……。
「なのに、今はどうだ。痛くても感じてる」
「ぁふ……あ、もっと」
「もっと痛いのがいいのか」
「アッ!」
今度は乳首に爪を立てられてしまう。なんだこれは。
これは……もしや、言葉責めというやつか!?
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