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8 はまっちゃった *
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俺が恐らく初めての行為に夢中になったように、ダールも俺との行為に溺れていったようだった。監獄にはほかに娯楽もないから、余計にのめり込みやすかったのだろう。
俺たちは次第に行為のあと、のんびり話をするようにまでなっていった。
「俺はこんなところで一生終わる気はねえ」
「……ここってどういうところなんだ?」
「ガダクツク監獄だぞ? 知らないのか?」
「いや、気がついたら捕まっていて、自分の名前ぐらいしかわからないんだ。この手枷のせいなのか、記憶も封じられてしまったのかな」
「ボケだボケだと思っていたが、記憶がないのか」
「妹がとても美人だったから、私もそれなりだと思っているんだけど、一度も鏡を見られていなくてね。自分の顔が見てみたい」
「……出たいとは思わないのか。お前をこんな目に合わせた奴らに復讐するとか」
俺の容姿についてスルーしやがった。妹は美人だったけど、そうでもないのかな。うーん残念だ。
「よくわからない。記憶が戻れば復讐したいと思うのかもしれないけれど、今はそれなりに楽しく暮らせているからなぁ」
「ふっ、はははははは!! これが楽しいのか!」
「問い返されるとちょっと恥ずかしいけど、ダールとするのは楽しいよ。君は乱暴そうで優しいし」
「コッチも強いし?」
ぐいと股間を押しつけてニヤニヤ笑われても、否定できないほど溺れている自覚がある。
毎日使っているからか、髪が伸びてきたからか、魔法の精度も上がってきている。先ほどすでに一戦を終えたというのに、また硬くなっているダールのものを魔法でサッと綺麗にしてから、期待を込めて口に含む。
当初と違うのは、そうするとダールもまた俺のものを舐めてくれるようになっていることだ。同時に後孔も指で虐められるから、すぐに我慢できなくなるのだが、対等に楽しんでいる感じがとてもいい。
「ダール、入れてくれ」
「好きモノだな」
「んっ、ふぅっ……ダールに、だけ、だ、ぁああっ」
「知ってるよ!」
「あ、あ、あっ、ああっ」
ダールの上に乗っているが、暴れ馬に翻弄されるように揺さぶられる。主導権など取れた試しはないが、すっかりダールの形を覚えた身体に不満もない。
俺はもともと闘争心のない男だったのかもしれない。そうであるなら、野心満々の人間の策略に負けるのも仕方がない。枷をつけられても魔法が使えるような人間が負けるなんて、何かないとおかしい。
俺たちは次第に行為のあと、のんびり話をするようにまでなっていった。
「俺はこんなところで一生終わる気はねえ」
「……ここってどういうところなんだ?」
「ガダクツク監獄だぞ? 知らないのか?」
「いや、気がついたら捕まっていて、自分の名前ぐらいしかわからないんだ。この手枷のせいなのか、記憶も封じられてしまったのかな」
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「……出たいとは思わないのか。お前をこんな目に合わせた奴らに復讐するとか」
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「コッチも強いし?」
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当初と違うのは、そうするとダールもまた俺のものを舐めてくれるようになっていることだ。同時に後孔も指で虐められるから、すぐに我慢できなくなるのだが、対等に楽しんでいる感じがとてもいい。
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俺はもともと闘争心のない男だったのかもしれない。そうであるなら、野心満々の人間の策略に負けるのも仕方がない。枷をつけられても魔法が使えるような人間が負けるなんて、何かないとおかしい。
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