51 / 62
悪役王子だるまにされてエロ産卵してしまった 6
しおりを挟む
卵が孵化するまで手元に置くか聞かれたから、手元に置くことにした。子どもの前でやるなよという手が通じるかわからないが、保険のためだ。使える手は一つでも多くないと、ごく自然にエロ展開になっておれが受けになる世界だから。スーパー受け様と呼んでくれても……良くない!!
進化した触手は、卵が気に入ったみたいで敷き藁のように卵の下に納まっている。触手が下にあるせいで鳥の巣のようだ。進化してエロ機能が増えたが、食事の頻度が減ったのは喜ばしい。
他ごとを考えながらカリデュカの来訪を待っていると、扉がノックされる。
カリデュカとイリアスが入ってきて、イリアスが扉の所で警備兵よろしく待機した。
ひさしぶりのおっぱいにおれはウキウキだ。
「カリデュカ、久しぶり」
「シンタ、元気そうでよかったわ。卵も、触手が守ってくれているのね。サキュバスと触手は共生関係って聞いたわ。ここで雇ってもらえてからいっぱい勉強させてもらえているの。ありがとう」
満面の笑みで知識を披露してくれるカリデュカは賢い人なんだろう。だけど、ちょっと違和感があった。以前のような親しさがないような……カリデュカをカリデュカたらしめていた妖しい魅力が薄れているというか。外見は変わりないのに、どういうことだろう。
卵の出産を終えておれの心が変わってしまった?
だけどカリデュカ(のおっぱい)が好きな気持ちは変わらない。
「勉強楽しい?」
「ええ、楽しいわ。卵が孵化したら私がいろいろ教えてあげるの。間違ったことを教えないようにがんばるね」
「うん、ありがとう。それで……カリデュカ。後宮に入ってくれる? できたら、おれの子どもを君に産んでほしいんだ」
違和感を感じつつも、彼女からの好意的な雰囲気は間違いがないと信じて、おれは勝負に出た。彼女の表情は、にこやかな笑顔から一瞬で真顔になった。あ、言わなきゃよかった……。
カリデュカが申し訳なさそうな顔で口を開く。
「シンタ、ごめんね。私はもうインキュバスじゃないの。私の両親は魔物と人間で愛し合って子を成したの。そういう半魔物は性質を次代に継がせてしまうと、性質が消えてしまうの。いまの私はただの人間だから、シンタの希望には添えない……」
どどどどどういうこと? もうカリデカちんこが消えたってこと? それなら完璧な女子!?
「君が完璧な女性なら、なおさら、どうして駄目なんだろう。王妃に……なってはくれない?」
「身分が足りないわ。それに……私のインキュバスの部分がシンタを愛したと思うの。今でも好きよ? でもそれは兄や弟に向かうような親愛なの……。だから、シンタの子どもを産むとか、考えられない」
言葉にならない。
ショックを受けているおれに、もう一度「ごめんね」と言ってカリデュカは去っていった。
肩を落とすおれに、イリアスが近づいてきて肩をたたいた。
「最後の足を取り戻そう」
「うん……」
進化した触手は、卵が気に入ったみたいで敷き藁のように卵の下に納まっている。触手が下にあるせいで鳥の巣のようだ。進化してエロ機能が増えたが、食事の頻度が減ったのは喜ばしい。
他ごとを考えながらカリデュカの来訪を待っていると、扉がノックされる。
カリデュカとイリアスが入ってきて、イリアスが扉の所で警備兵よろしく待機した。
ひさしぶりのおっぱいにおれはウキウキだ。
「カリデュカ、久しぶり」
「シンタ、元気そうでよかったわ。卵も、触手が守ってくれているのね。サキュバスと触手は共生関係って聞いたわ。ここで雇ってもらえてからいっぱい勉強させてもらえているの。ありがとう」
満面の笑みで知識を披露してくれるカリデュカは賢い人なんだろう。だけど、ちょっと違和感があった。以前のような親しさがないような……カリデュカをカリデュカたらしめていた妖しい魅力が薄れているというか。外見は変わりないのに、どういうことだろう。
卵の出産を終えておれの心が変わってしまった?
だけどカリデュカ(のおっぱい)が好きな気持ちは変わらない。
「勉強楽しい?」
「ええ、楽しいわ。卵が孵化したら私がいろいろ教えてあげるの。間違ったことを教えないようにがんばるね」
「うん、ありがとう。それで……カリデュカ。後宮に入ってくれる? できたら、おれの子どもを君に産んでほしいんだ」
違和感を感じつつも、彼女からの好意的な雰囲気は間違いがないと信じて、おれは勝負に出た。彼女の表情は、にこやかな笑顔から一瞬で真顔になった。あ、言わなきゃよかった……。
カリデュカが申し訳なさそうな顔で口を開く。
「シンタ、ごめんね。私はもうインキュバスじゃないの。私の両親は魔物と人間で愛し合って子を成したの。そういう半魔物は性質を次代に継がせてしまうと、性質が消えてしまうの。いまの私はただの人間だから、シンタの希望には添えない……」
どどどどどういうこと? もうカリデカちんこが消えたってこと? それなら完璧な女子!?
「君が完璧な女性なら、なおさら、どうして駄目なんだろう。王妃に……なってはくれない?」
「身分が足りないわ。それに……私のインキュバスの部分がシンタを愛したと思うの。今でも好きよ? でもそれは兄や弟に向かうような親愛なの……。だから、シンタの子どもを産むとか、考えられない」
言葉にならない。
ショックを受けているおれに、もう一度「ごめんね」と言ってカリデュカは去っていった。
肩を落とすおれに、イリアスが近づいてきて肩をたたいた。
「最後の足を取り戻そう」
「うん……」
15
お気に入りに追加
618
あなたにおすすめの小説
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

BLゲームのモブに転生したので壁になろうと思います
雪
BL
前世の記憶を持ったまま異世界に転生!
しかも転生先が前世で死ぬ直前に買ったBLゲームの世界で....!?
モブだったので安心して壁になろうとしたのだが....?
ゆっくり更新です。

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる