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悪役王子だるまにされたけど手が生えたから脱走することにした 1
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シャイオと打ち合わせすると楽しそうにイリアスが出ていき、おれは一人で片腕の可能性を試していた。二輪挿された尻は痛むが、そこが痛むのは良くあることだし、時間が経つかシャイオがいれば治る。
あいつらの子供を産まされるなんて御免だ。だいたいどうして可愛い女の子がモブ扱いで放置されているんか全く意味がわからない。この世界、どうやって人間増やしてるんだよ。
「触手、おまえ腹いっぱいだろ。ちょっと手伝え。どっかに馬いるだろ? それにおれを括り付けてほしいんだ。あとは運次第。それぐらいなら大した労力じゃないからやれるだろ」
とにかく逃げるのが先決だ。腕の二本目も欲しいところだけど、あいつら腕よりもおれに孕ませるのを優先させそうだから危険だ。待っていても事態は悪化するばかりだから、ここは討って出よう。一本あればおっぱいは揉める。
ここにきて触手が有能さを発揮した。おれが召喚した魔物とは思えない優秀さだった。
まず、シャイオと逃げ回っている間に厩舎は発見していたようで、迷いなくおれを運んだ。
運び方は、蜘蛛が獲物を運ぶ感じと言えばわかるだろうか。触手でミノムシにされたおれを天井からぶらさげて運んだ。真昼間でも天井に何かがいると思わないようで、何度かヒヤリとしたものの無事に厩舎にたどり着いた。
そこで触手はまさかの馬から精液採取を行った。ちょうど発情中のやつがいたらしい。厩舎の藁の中に隠れてみていたがえぐかった。馬ぁ……。
栄養補給をした触手は、小さめの馬の腹におれを触手でくくりつけた。一緒に行ってくれるらしい。ちょっと心強い。馬は臭い。
腹におれを張り付けられた馬は不機嫌だった。厩舎の扉が開いたとたんに振り落とそうと駆け出す。良いぞどんどん走れ。おれは酔いそうだ、うっぷ。
牧場の端の森に近いところで馬が柵に阻まれて先に進めなくなった。不機嫌そうに鳴く馬に礼を言って、柵の外に転げ出た。初めての自由だ。外の空気が気持ちいい。触手は疲れたみたいで大人しくなっている。ここで精液搾り取られなくて良かった。
あいつらの子供を産まされるなんて御免だ。だいたいどうして可愛い女の子がモブ扱いで放置されているんか全く意味がわからない。この世界、どうやって人間増やしてるんだよ。
「触手、おまえ腹いっぱいだろ。ちょっと手伝え。どっかに馬いるだろ? それにおれを括り付けてほしいんだ。あとは運次第。それぐらいなら大した労力じゃないからやれるだろ」
とにかく逃げるのが先決だ。腕の二本目も欲しいところだけど、あいつら腕よりもおれに孕ませるのを優先させそうだから危険だ。待っていても事態は悪化するばかりだから、ここは討って出よう。一本あればおっぱいは揉める。
ここにきて触手が有能さを発揮した。おれが召喚した魔物とは思えない優秀さだった。
まず、シャイオと逃げ回っている間に厩舎は発見していたようで、迷いなくおれを運んだ。
運び方は、蜘蛛が獲物を運ぶ感じと言えばわかるだろうか。触手でミノムシにされたおれを天井からぶらさげて運んだ。真昼間でも天井に何かがいると思わないようで、何度かヒヤリとしたものの無事に厩舎にたどり着いた。
そこで触手はまさかの馬から精液採取を行った。ちょうど発情中のやつがいたらしい。厩舎の藁の中に隠れてみていたがえぐかった。馬ぁ……。
栄養補給をした触手は、小さめの馬の腹におれを触手でくくりつけた。一緒に行ってくれるらしい。ちょっと心強い。馬は臭い。
腹におれを張り付けられた馬は不機嫌だった。厩舎の扉が開いたとたんに振り落とそうと駆け出す。良いぞどんどん走れ。おれは酔いそうだ、うっぷ。
牧場の端の森に近いところで馬が柵に阻まれて先に進めなくなった。不機嫌そうに鳴く馬に礼を言って、柵の外に転げ出た。初めての自由だ。外の空気が気持ちいい。触手は疲れたみたいで大人しくなっている。ここで精液搾り取られなくて良かった。
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