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悪役王子だるまにされたけどとうとう一本取り戻す 5

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 イリアスはおれを犯し尽くした後、シャイオを呼んだ。犯されて腕を折られているおれの様子を見て、さすがのシャイオも表情を変える。

「癒せ。魔石ならいくらでもある。欠損を回復させるのは手間がかかるだろうが、骨折ぐらいなら一瞬だろう」
「……はい」

 立場の違いをわきまえたシャイオが、おれの腕を癒した。ついでに負荷がかかったほかの部分もさらっと癒してくれる。うぅ、小さな優しさが身に染みる……。

「貴様の魔力が回復するのは何日かかる」
「今の環境で食事を頂ければ、三日もあれば回復できます」
「では三日後、ドゥルマの治癒を施す。……ドゥルマは俺を抱きしめたいそうだ」
「御意」

 シャイオは無表情だった。おれを馬鹿にしているかもしれない。オナホのくせに二人を手玉に取ろうとするから、とか考えてたら……むかつく。こいつら二人ともむかつく。
 手を生やすのはまた折るためかもしれないが、痛くてもないよりあったほうがましだ。手があれば移動ができるようになる。

 シャイオが退出させられ二人きりになる。早速おれの着たばかりの服の中をまさぐっていて、腕の痛みがないから素直に感じてしまう。
 イリアスも絶倫、おれも絶倫。ベッドの下から触手がわくわくしてチロチロ覗いてる。

「手足を取り戻した暁には、ドゥルマは王太子として王宮に戻る。だが、その前に教会で誓いを立てねばならない。礼装に身を包んだお前は美しいだろう」
「教会で誓い……?」
「そうだ、結婚する。王太子として教育を受けていないドゥルマを支える王配として、俺も王宮に行ってやるから安心しろ」

 ぞっとした。手足を取り戻しても、イリアスが近くにいたらおれは童貞を捨てられない。女の子に手を出したら相手が殺されそうだ。

「おれが……王になるなら、子供を作らなきゃならない……無理だ」
「あの男、シャイオは優秀だ。男でも孕める研究を進めていたそうだぞ?」

 男性妊娠キタ――!!
 クッソどこまでてんこ盛りにするつもりだ。絶対に逃げてやるぞ。シャイオのことだ、おれの相手がイリアスだったら協力したくないはずだ。あいつだっておれのことを。

「あの男なら、俺の次に種付けさせてやると言ったら二つ返事だったぞ」

 な、なんてことだ。すべて読まれている。イリアスは読心術の魔法でも使えるのか。

「熱情が冷めたわけではないが、盲目になっていた俺の目は覚めた。浅はかで可愛いドゥルマ。お前は愛されるほうが向いている」
「ん……」
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