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第五章 はじまりの終わり
大丈夫
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ドレスよし。バッグとアクセと予備のストッキングよし。ご祝儀よし。トランペットとマウスピース……よし。
十月の三連休初日の土曜、夜八時。お風呂に入る前に明日の結婚式に向けて持ち物の最終確認をしているとスマホが鳴った。
……爽太から電話?
「もしもし」
『美波、今ちょっと時間ある?』
「大丈夫だよ。どうしたの?」
『なんとなく、声聞きたくなって』
左耳に流れ込んでくる声には疲れが滲んでいる。月曜に起きた生産ラインのトラブル対応で、爽太は昨日まで五日連続残業だったはずだ。今日一日休んだくらいじゃ回復しなかったのだろう。
そんな時に私の声を聞きたいと思ってくれるのが、なんだか嬉しい。
『今何してた?』
「明日の準備。あとはお風呂入って寝るだけ。爽太は?」
何気ない問いかけに爽太が口ごもる。
――私に言えないこと、してた?
そう口に出しそうになるのをすんでのところで飲み込んで、私は爽太の返事を待つ。言えないことしてたのならこうして電話をかけてくるはずがない。大丈夫、大丈夫。
『……あのさ、美波』
「ん?」
『今、美波の家の近くにいるんだけど。ちょっとだけドライブしない?』
思いがけない誘いに私は目を瞬かせる。電話の向こうからは車のドアが閉まる音やエンジン音が小さく聞こえてきて、爽太がどこかの駐車場からかけてきているらしいことがわかった。
「いいよ。爽太、どこにいるの?」
『中学校の近くのドラッグストア。今から迎えに行くから出る準備して待ってて』
「わかった。気をつけてね」
『ありがとう』
短い言葉と共に通話が切れる。この時間は道が空いてるから、中学校からうちまでは五分もかからない。
何が起きているのかよくわからないまま私はスマホを握りしめて部屋を出た。早足で階段を降り、リビングのドアを開けて母に呼びかける。
「お母さん、ちょっと出かけてくるね」
「そんな恰好でどこ行くの?」
テレビを見ていた母が不思議そうな顔をした。今日は何も予定を入れていなかったから、朝からルームウェアで過ごしている。
「爽太とドライブ。もう着くって連絡あったからこのまま行く」
「こんな時間に呼びつけておいて着替えすらしてないなんて……まったくもう。あんまり菅原くんを振り回しちゃダメでしょ」
母の中では私が爽太を呼び出したことになっているらしい。訂正するのも面倒で、私は「行ってきます」とだけ告げてドアを閉めた。
サンダルを履いたところでインターホンが鳴る。玄関ドアを開けた先にいるのはもちろん。
「爽太」
リビングのドアが開く音に続き、パタパタとスリッパを鳴らしながら母がやって来る。
「菅原くん、こんばんは」
「夜分遅くに失礼します。明日のことで美波さんに相談があって」
「本当に、いつも娘がワガママ言ってごめんなさいね。上がっていく?」
爽太が爽やかな笑顔を浮かべ、首を振る。
「僕が急に声かけたのにお邪魔するのはさすがに申し訳ありませんから。遅くならないうちに送りますね」
爽太に促され、家の前に停まっている青い車に乗り込む。お正月と同じショートパンツのルームウェアを着た私を見て爽太が一緒何かを考えるような顔をした。
「脚、冷えちゃうな」
そう言いながら爽太は羽織っていたカーディガンを脱ぎ、私の膝の上に掛けてくれる。家の中にいる時は感じなかったけれど十月の夜の空気はほんの少し冷たい。きっとすぐ本格的な秋になって、冬を迎えて、また新しい年が――爽太との『初めて』をしたあの日がやって来る。
ライトが消え、暗くなった車の中で爽太が申し訳なさそうな顔で私を見た。
「急にごめん」
「大丈夫。……爽太、何かあった?」
「後でゆっくり話す。とりあえず、ちょっと場所変えさせて」
確かに、ここで話していたらご近所さんに何を言われるかわからない。
カチ、とシートベルトを締め直す音に続いてエンジンが唸り、車が動き出す。近所の大きな公園の駐車場に着いたところで爽太がようやく口を開いた。
「いよいよ明日だって思ったら、急に美波の顔が見たくなって。気がついたら車に乗ってた」
どういうこと、と口から出そうになった言葉を押しとどめて私は爽太を見つめる。窓から射し込む外灯に照らされた爽太の横顔があまりにも真剣で、いつものように軽く受け取ってはいけない気がした。
「明日早いのに迷惑だろ、って途中でちょっと冷静になって、運転しながらギリギリまで悩んで、とりあえず声聞くだけにしておこうと思って車停めて電話したんだけど。……声聞いたら、さ」
爽太が思いつきで動くのも、こんな風に自分のことを話すのも珍しい。いつもと様子が違う理由は、きっと。
「緊張してきた?」
「そうかも」
困ったように笑う爽太の表情に胸がせつなくなってきた。いつも軽やかで爽やかな『さすスガ』が今、私の前で素の姿を見せてくれている。
そんな爽太に、私がしてあげられることはひとつしかない。
「爽太」
私は手を伸ばし、爽太の頬を両手で包み込んでこっちを向かせた。大事なことは、ちゃんと目を見て言わないと。
「緊張するよね。でも、爽太なら絶対大丈夫」
爽太に笑いかけ、今度は膝の上に置かれていた両手を自分の手のひらで包み込む。
「最近の爽太、現役の頃よりもいい音鳴らせるようになってる。あれだけ練習したんだから自信持って」
五重奏の再結成が決まった時、爽太は皆の前で『絶対演れるようにするから任せといて』と宣言した。そのためにどれだけ努力をしたのか私はちゃんと知ってるし、結果はこの手と、音にきちんと表れている。
爽太がゆっくりまばたきをして、目を伏せた。
「心配させてごめん」
「あのさ」
私は爽太のおでこに指を当て、顔を上げさせる。
「彼氏の心配するのは当たり前だよ」
元旦に言われたことをそのまま返すと爽太が目を丸くした。そんなに驚かなくてもいいのに。
「それに、こうやって頼ってもらえたの初めてだからなんかちょっと嬉しい。でも」
おでこに当てたままの人差し指にほんの少し力を入れ、ぐりぐりっと押す。心配だからこそこれだけは言っておきたい。
「疲れてるのに運転はダメ。そういう時に会いたくなったら遠慮なく呼んで。すぐ行くから」
爽太が今まで私にしてくれたことに見合うとは思えないけれど、それでも、自分にできることをしてあげたいと思うのも当たり前だ。
相変わらず困ったような顔をしたままの爽太が口を開く。
「呼び出しておいて寝落ちしてるかも」
「そうなったら私も隣で寝るよ。……そのための合鍵でしょ?」
どこかに出かけたり、防音室に篭って練習したり、キッチンで並んで料理をしたりベットの上で抱き合ったり。この半年間私達はそうして過ごしてきたけれど、たまには何もせずに一緒にいるのも悪くないと思う。
爽太の口元が、ようやく綻んだ。
「確かに。……ありがと、美波」
「どういたしまして」
私は爽太のおでこに当てていた指を離し、頭をそっと撫でる。爽太も同じように髪に触れてきた、と思ったらそのまま頭を引き寄せられ、おでこに優しくキスをされる。
『初めて』の後や元旦にされたのと同じ、そういう気配を感じさせないキス。あったかくて柔らかい、爽太が私を好きでいてくれる証。
……このキスをしてもらえるうちは、きっと、まだ大丈夫。
十月の三連休初日の土曜、夜八時。お風呂に入る前に明日の結婚式に向けて持ち物の最終確認をしているとスマホが鳴った。
……爽太から電話?
「もしもし」
『美波、今ちょっと時間ある?』
「大丈夫だよ。どうしたの?」
『なんとなく、声聞きたくなって』
左耳に流れ込んでくる声には疲れが滲んでいる。月曜に起きた生産ラインのトラブル対応で、爽太は昨日まで五日連続残業だったはずだ。今日一日休んだくらいじゃ回復しなかったのだろう。
そんな時に私の声を聞きたいと思ってくれるのが、なんだか嬉しい。
『今何してた?』
「明日の準備。あとはお風呂入って寝るだけ。爽太は?」
何気ない問いかけに爽太が口ごもる。
――私に言えないこと、してた?
そう口に出しそうになるのをすんでのところで飲み込んで、私は爽太の返事を待つ。言えないことしてたのならこうして電話をかけてくるはずがない。大丈夫、大丈夫。
『……あのさ、美波』
「ん?」
『今、美波の家の近くにいるんだけど。ちょっとだけドライブしない?』
思いがけない誘いに私は目を瞬かせる。電話の向こうからは車のドアが閉まる音やエンジン音が小さく聞こえてきて、爽太がどこかの駐車場からかけてきているらしいことがわかった。
「いいよ。爽太、どこにいるの?」
『中学校の近くのドラッグストア。今から迎えに行くから出る準備して待ってて』
「わかった。気をつけてね」
『ありがとう』
短い言葉と共に通話が切れる。この時間は道が空いてるから、中学校からうちまでは五分もかからない。
何が起きているのかよくわからないまま私はスマホを握りしめて部屋を出た。早足で階段を降り、リビングのドアを開けて母に呼びかける。
「お母さん、ちょっと出かけてくるね」
「そんな恰好でどこ行くの?」
テレビを見ていた母が不思議そうな顔をした。今日は何も予定を入れていなかったから、朝からルームウェアで過ごしている。
「爽太とドライブ。もう着くって連絡あったからこのまま行く」
「こんな時間に呼びつけておいて着替えすらしてないなんて……まったくもう。あんまり菅原くんを振り回しちゃダメでしょ」
母の中では私が爽太を呼び出したことになっているらしい。訂正するのも面倒で、私は「行ってきます」とだけ告げてドアを閉めた。
サンダルを履いたところでインターホンが鳴る。玄関ドアを開けた先にいるのはもちろん。
「爽太」
リビングのドアが開く音に続き、パタパタとスリッパを鳴らしながら母がやって来る。
「菅原くん、こんばんは」
「夜分遅くに失礼します。明日のことで美波さんに相談があって」
「本当に、いつも娘がワガママ言ってごめんなさいね。上がっていく?」
爽太が爽やかな笑顔を浮かべ、首を振る。
「僕が急に声かけたのにお邪魔するのはさすがに申し訳ありませんから。遅くならないうちに送りますね」
爽太に促され、家の前に停まっている青い車に乗り込む。お正月と同じショートパンツのルームウェアを着た私を見て爽太が一緒何かを考えるような顔をした。
「脚、冷えちゃうな」
そう言いながら爽太は羽織っていたカーディガンを脱ぎ、私の膝の上に掛けてくれる。家の中にいる時は感じなかったけれど十月の夜の空気はほんの少し冷たい。きっとすぐ本格的な秋になって、冬を迎えて、また新しい年が――爽太との『初めて』をしたあの日がやって来る。
ライトが消え、暗くなった車の中で爽太が申し訳なさそうな顔で私を見た。
「急にごめん」
「大丈夫。……爽太、何かあった?」
「後でゆっくり話す。とりあえず、ちょっと場所変えさせて」
確かに、ここで話していたらご近所さんに何を言われるかわからない。
カチ、とシートベルトを締め直す音に続いてエンジンが唸り、車が動き出す。近所の大きな公園の駐車場に着いたところで爽太がようやく口を開いた。
「いよいよ明日だって思ったら、急に美波の顔が見たくなって。気がついたら車に乗ってた」
どういうこと、と口から出そうになった言葉を押しとどめて私は爽太を見つめる。窓から射し込む外灯に照らされた爽太の横顔があまりにも真剣で、いつものように軽く受け取ってはいけない気がした。
「明日早いのに迷惑だろ、って途中でちょっと冷静になって、運転しながらギリギリまで悩んで、とりあえず声聞くだけにしておこうと思って車停めて電話したんだけど。……声聞いたら、さ」
爽太が思いつきで動くのも、こんな風に自分のことを話すのも珍しい。いつもと様子が違う理由は、きっと。
「緊張してきた?」
「そうかも」
困ったように笑う爽太の表情に胸がせつなくなってきた。いつも軽やかで爽やかな『さすスガ』が今、私の前で素の姿を見せてくれている。
そんな爽太に、私がしてあげられることはひとつしかない。
「爽太」
私は手を伸ばし、爽太の頬を両手で包み込んでこっちを向かせた。大事なことは、ちゃんと目を見て言わないと。
「緊張するよね。でも、爽太なら絶対大丈夫」
爽太に笑いかけ、今度は膝の上に置かれていた両手を自分の手のひらで包み込む。
「最近の爽太、現役の頃よりもいい音鳴らせるようになってる。あれだけ練習したんだから自信持って」
五重奏の再結成が決まった時、爽太は皆の前で『絶対演れるようにするから任せといて』と宣言した。そのためにどれだけ努力をしたのか私はちゃんと知ってるし、結果はこの手と、音にきちんと表れている。
爽太がゆっくりまばたきをして、目を伏せた。
「心配させてごめん」
「あのさ」
私は爽太のおでこに指を当て、顔を上げさせる。
「彼氏の心配するのは当たり前だよ」
元旦に言われたことをそのまま返すと爽太が目を丸くした。そんなに驚かなくてもいいのに。
「それに、こうやって頼ってもらえたの初めてだからなんかちょっと嬉しい。でも」
おでこに当てたままの人差し指にほんの少し力を入れ、ぐりぐりっと押す。心配だからこそこれだけは言っておきたい。
「疲れてるのに運転はダメ。そういう時に会いたくなったら遠慮なく呼んで。すぐ行くから」
爽太が今まで私にしてくれたことに見合うとは思えないけれど、それでも、自分にできることをしてあげたいと思うのも当たり前だ。
相変わらず困ったような顔をしたままの爽太が口を開く。
「呼び出しておいて寝落ちしてるかも」
「そうなったら私も隣で寝るよ。……そのための合鍵でしょ?」
どこかに出かけたり、防音室に篭って練習したり、キッチンで並んで料理をしたりベットの上で抱き合ったり。この半年間私達はそうして過ごしてきたけれど、たまには何もせずに一緒にいるのも悪くないと思う。
爽太の口元が、ようやく綻んだ。
「確かに。……ありがと、美波」
「どういたしまして」
私は爽太のおでこに当てていた指を離し、頭をそっと撫でる。爽太も同じように髪に触れてきた、と思ったらそのまま頭を引き寄せられ、おでこに優しくキスをされる。
『初めて』の後や元旦にされたのと同じ、そういう気配を感じさせないキス。あったかくて柔らかい、爽太が私を好きでいてくれる証。
……このキスをしてもらえるうちは、きっと、まだ大丈夫。
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