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第三章 雨降って地固ま、る?
至れり尽くせり
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オカムラ電気さんの見積の拾い出しを済ませてタイムカードを押し、二階へ上がる階段の踊り場で爽太にメッセージを送る。
『今終わったからこれから行くね』
……もう八時か。爽太はもう家でごはん食べてるだろうから、向かいのコンビニで自分のごはんと爽太へのお土産を買ってお邪魔しよう。
二階にある更衣室のロッカーの鍵を開け、帰りに練習するつもりで持ってきていたトランペットを取り出す。爽太の顔を見ても気持ちが落ち着かなかったらカラオケ寄ってひと吹きして帰ろうかな、と思いながら階段を降り、裏の通用口から外に出る。
私はトランペットケースをできるだけ濡らさないように胸の前で抱え、雨の中へ飛び出した。ぱちゃ、という音と共に足元に跳ねた水が気持ち悪いけど、コンビニの隣の駐車場に停めてある車に辿り着くまでは我慢するしかない。
駐車場が見えてきたところで思わずスピードが緩んだ。こんな時間に傘を差して佇んでいる人がいる。
――嘘でしょ。
「爽太!?」
声に反応して駆け寄ってきた爽太が、私の肩を引き寄せて傘の中に入れてくれる。
「お疲れ様」
「爽太、なんでここに」
「話は後。濡れるから車行くよ」
コンビニに停めた車に視線を向け、爽太は私の肩を抱いたまま歩きだす。ワイシャツにスラックス姿ということは。
「……もしかして、会社からそのまま来た?」
「嫌なことあったみたいだから、少しでも速く合流したほうがいいと思って」
車の中にはかすかにコーヒーの香りが漂っていた。きっと、私が連絡するまでここでコーヒーを飲みながら待っていてくれたのだろう。
私の濡れた頭に真新しいタオルを被せてから爽太が問いかけてきた。
「うちで夕飯食べながら話す? それとも食べに行く?」
「ハナマル行きたい」
「だと思った」
唐辛子がガッツリ入った肉味噌ともやし、溶き卵を一緒に炒めてラーメンに載っけたハナマルラーメン。今日みたいな、じめっとじとっとして気分がすっきりしない日に食べたいものといったらこれ一択だ。
「だったら、うちに着くまで話すの我慢できる? どこで職場の人の耳に入るかわからないし」
ハナマルはここから割と近いし、うちの社員だけじゃなくて取引先にもファンが多い有名店だ。そこで話すのは確かにまずい。
頷いた私に爽太が笑いかける。
「俺、こっち帰ってきてからハナマル行くの初めてかも」
「私も久しぶり」
「唐揚げ食べる?」
「食べる」
「餃子つける?」
「いいの?」
「半チャーハン頼んでふたりで分けようか」
「さっすスガ。最高」
爽太がシートベルトを締め、車のエンジンをかけた。
結局、今夜は爽太のところに泊めてもらうことになった。「車は明日回収すればいいからこのまま行くよ」と言われ、私は爽太の家に向かう車の中で母にメッセージを送る。
うちの親は無断外泊でない限り泊まってくること自体には何も言わないのだけれど、連絡したら『どうせうっかり呑んじゃって運転できなくなったんでしょ。菅原くんに迷惑かけないようにね』という返事をよこしてきた。今日は一滴も呑んでないのに失礼な話だ。
親からの返信にイライラを隠せずにいた私を、爽太は家に着くなりトランペットと一緒に防音室に放り込んだ。「気が済むまで吹いていいよ」と言われたのでお言葉に甘えることにして、軽くウォーミングアップをしてから好きなフレーズを思いつくまま吹いていく。
……爽太のおばあちゃん、こんな遅くにうるさくしてごめんなさい!
最後に『A列車』を文化祭の動画に合わせて当時のアレンジのまま演り、おばあちゃんの写真におやすみなさいを言ってから防音室を出て隣のリビングに向かう。
ソファでスマホを見ていた爽太が顔を上げた。お風呂から上がったばかりらしく、顔がほんのり上気している。
「風呂入っておいで。着替えは俺の服置いてある」
「ありがと」
「あと、弁当箱と水筒出して」
「自分で洗うから」
「いいのいいの。ほら、早く風呂入ってのんびりしよう」
促されるまま私は爽太にお弁当バッグを渡し、途中のコンビニで買ったお泊まりグッズを持ってお風呂へ向かう。
……しまった、シャンプー買い忘れた。
とりあえず爽太のシャンプーを使わせてもらったけれど、コンディショナーがないからギシギシする。スキンケアも普段使っているものとは違うし、ボディローションも当然持ってない。手抜きもいいところだ。
脱衣所にあったTシャツとハーフパンツを借りて、ずり落ちてこないようにウエストの紐をしっかり締める。爽太が着ているとジャストサイズなのに私が着るとオーバーサイズ気味になるのが面白い。
やっぱり、爽太は男の人なんだなぁ。
ダイニングキッチンを経由して続き間のリビングに戻る途中で爽太の声が飛んできた。
「美波、アイス持ってきて。こっちで一緒に食べよう」
「はーい」
コンビニで買ったアイスを爽太に渡し、ソファに並んで座る。
最初のひと口をお互いに相手にあげてから食べ始め、三口目で爽太が問いかけてきた。
「で、何があったのか聞いてもいい?」
「後輩と、ちょっとトラブって」
怒りがぶり返してきて思わずアイスに噛みついてしまう。ワッフルコーンアイスの一番上にかかっているチョココーティングがパキっと音を立てて割れた。
事情を説明する私の声に、隣でソーダバーを食べ進める軽やかな音が重なる。
「ミスした理由は、私が休んでたせいでプリンターの紙を補充する暇もないくらい忙しくて、発注書の印刷とチェックを省いたからなんだって。ありえないよね」
「それ、美波がいないから適当に仕事してたのをごまかす嘘じゃないか?」
爽太の呆れ声でのツッコミに頷いてから私はアイスを口にする。ワッフルコーンがザクザク、パリパリと鳴った。
「私もそう思う。でも、そこからがまだひどい話でさ」
あまりにもムカついて『そのセリフ部長達の前で言ってみろ』という嫌味をオブラートに包んでぶん投げたら拗ねてしまって二時間席に戻ってこなかったこと。
部長達の前で自分はパワハラ被害者だと言い出したこと。
今回の件で、彼女だけじゃなくて指導係の私の信用も失われたこと。……これは自業自得か。
「そういうの重なって、フォローしようと思って頑張ったのがむなしくなっちゃってさ。……ごめんね、しょうもない話して」
謝るのと同時にワッフルコーンのしっぽを口の中に放り込み、バリバリ噛み砕く。
爽太が大きなため息をついた。
「……相変わらず、美波は後輩運が悪すぎるな」
『今終わったからこれから行くね』
……もう八時か。爽太はもう家でごはん食べてるだろうから、向かいのコンビニで自分のごはんと爽太へのお土産を買ってお邪魔しよう。
二階にある更衣室のロッカーの鍵を開け、帰りに練習するつもりで持ってきていたトランペットを取り出す。爽太の顔を見ても気持ちが落ち着かなかったらカラオケ寄ってひと吹きして帰ろうかな、と思いながら階段を降り、裏の通用口から外に出る。
私はトランペットケースをできるだけ濡らさないように胸の前で抱え、雨の中へ飛び出した。ぱちゃ、という音と共に足元に跳ねた水が気持ち悪いけど、コンビニの隣の駐車場に停めてある車に辿り着くまでは我慢するしかない。
駐車場が見えてきたところで思わずスピードが緩んだ。こんな時間に傘を差して佇んでいる人がいる。
――嘘でしょ。
「爽太!?」
声に反応して駆け寄ってきた爽太が、私の肩を引き寄せて傘の中に入れてくれる。
「お疲れ様」
「爽太、なんでここに」
「話は後。濡れるから車行くよ」
コンビニに停めた車に視線を向け、爽太は私の肩を抱いたまま歩きだす。ワイシャツにスラックス姿ということは。
「……もしかして、会社からそのまま来た?」
「嫌なことあったみたいだから、少しでも速く合流したほうがいいと思って」
車の中にはかすかにコーヒーの香りが漂っていた。きっと、私が連絡するまでここでコーヒーを飲みながら待っていてくれたのだろう。
私の濡れた頭に真新しいタオルを被せてから爽太が問いかけてきた。
「うちで夕飯食べながら話す? それとも食べに行く?」
「ハナマル行きたい」
「だと思った」
唐辛子がガッツリ入った肉味噌ともやし、溶き卵を一緒に炒めてラーメンに載っけたハナマルラーメン。今日みたいな、じめっとじとっとして気分がすっきりしない日に食べたいものといったらこれ一択だ。
「だったら、うちに着くまで話すの我慢できる? どこで職場の人の耳に入るかわからないし」
ハナマルはここから割と近いし、うちの社員だけじゃなくて取引先にもファンが多い有名店だ。そこで話すのは確かにまずい。
頷いた私に爽太が笑いかける。
「俺、こっち帰ってきてからハナマル行くの初めてかも」
「私も久しぶり」
「唐揚げ食べる?」
「食べる」
「餃子つける?」
「いいの?」
「半チャーハン頼んでふたりで分けようか」
「さっすスガ。最高」
爽太がシートベルトを締め、車のエンジンをかけた。
結局、今夜は爽太のところに泊めてもらうことになった。「車は明日回収すればいいからこのまま行くよ」と言われ、私は爽太の家に向かう車の中で母にメッセージを送る。
うちの親は無断外泊でない限り泊まってくること自体には何も言わないのだけれど、連絡したら『どうせうっかり呑んじゃって運転できなくなったんでしょ。菅原くんに迷惑かけないようにね』という返事をよこしてきた。今日は一滴も呑んでないのに失礼な話だ。
親からの返信にイライラを隠せずにいた私を、爽太は家に着くなりトランペットと一緒に防音室に放り込んだ。「気が済むまで吹いていいよ」と言われたのでお言葉に甘えることにして、軽くウォーミングアップをしてから好きなフレーズを思いつくまま吹いていく。
……爽太のおばあちゃん、こんな遅くにうるさくしてごめんなさい!
最後に『A列車』を文化祭の動画に合わせて当時のアレンジのまま演り、おばあちゃんの写真におやすみなさいを言ってから防音室を出て隣のリビングに向かう。
ソファでスマホを見ていた爽太が顔を上げた。お風呂から上がったばかりらしく、顔がほんのり上気している。
「風呂入っておいで。着替えは俺の服置いてある」
「ありがと」
「あと、弁当箱と水筒出して」
「自分で洗うから」
「いいのいいの。ほら、早く風呂入ってのんびりしよう」
促されるまま私は爽太にお弁当バッグを渡し、途中のコンビニで買ったお泊まりグッズを持ってお風呂へ向かう。
……しまった、シャンプー買い忘れた。
とりあえず爽太のシャンプーを使わせてもらったけれど、コンディショナーがないからギシギシする。スキンケアも普段使っているものとは違うし、ボディローションも当然持ってない。手抜きもいいところだ。
脱衣所にあったTシャツとハーフパンツを借りて、ずり落ちてこないようにウエストの紐をしっかり締める。爽太が着ているとジャストサイズなのに私が着るとオーバーサイズ気味になるのが面白い。
やっぱり、爽太は男の人なんだなぁ。
ダイニングキッチンを経由して続き間のリビングに戻る途中で爽太の声が飛んできた。
「美波、アイス持ってきて。こっちで一緒に食べよう」
「はーい」
コンビニで買ったアイスを爽太に渡し、ソファに並んで座る。
最初のひと口をお互いに相手にあげてから食べ始め、三口目で爽太が問いかけてきた。
「で、何があったのか聞いてもいい?」
「後輩と、ちょっとトラブって」
怒りがぶり返してきて思わずアイスに噛みついてしまう。ワッフルコーンアイスの一番上にかかっているチョココーティングがパキっと音を立てて割れた。
事情を説明する私の声に、隣でソーダバーを食べ進める軽やかな音が重なる。
「ミスした理由は、私が休んでたせいでプリンターの紙を補充する暇もないくらい忙しくて、発注書の印刷とチェックを省いたからなんだって。ありえないよね」
「それ、美波がいないから適当に仕事してたのをごまかす嘘じゃないか?」
爽太の呆れ声でのツッコミに頷いてから私はアイスを口にする。ワッフルコーンがザクザク、パリパリと鳴った。
「私もそう思う。でも、そこからがまだひどい話でさ」
あまりにもムカついて『そのセリフ部長達の前で言ってみろ』という嫌味をオブラートに包んでぶん投げたら拗ねてしまって二時間席に戻ってこなかったこと。
部長達の前で自分はパワハラ被害者だと言い出したこと。
今回の件で、彼女だけじゃなくて指導係の私の信用も失われたこと。……これは自業自得か。
「そういうの重なって、フォローしようと思って頑張ったのがむなしくなっちゃってさ。……ごめんね、しょうもない話して」
謝るのと同時にワッフルコーンのしっぽを口の中に放り込み、バリバリ噛み砕く。
爽太が大きなため息をついた。
「……相変わらず、美波は後輩運が悪すぎるな」
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