三上さんはメモをとる

 腰ほどまである艶やかな黒髪。猫のような大きな目と、薄い唇。シミ一つない白い肌はとうに溶け去ったはずの雪を連想させ、見ているだけで心臓が動きを活発化させる。

 三上は俺と同じ大学に通う生徒であり、俺が密かに想いを寄せる相手でもある。

 見た目だけでなく成績まで優秀な彼女に隙はない。

 ーーように見えるが、実は彼女には一つだけ特徴的な趣味があるのだ。

「三上、今日は何て書いたんだ?」
「キーワードの設定がよく分からない。です」
「そこ!?」

 ちょっとズレたメモと、甘い大学生活のお話。
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