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10話 シミュレーション実験(Aパート 2)
実験レポート1日目 2
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「ちょっと待った――――――!! 実験中止――――!!」
界人はシミュレーション実験の停止ボタンをクリックした。
「どうしてですか? もう少しで何かが起こりそうじゃないですか?」
再生ボタンをクリックするすみれ。
「こんな設定で走馬灯による過去改変なんて起こるか――――――!!」
今度は、削除ボタンをクリックする界人。
「この仮想世界を完全に消去してもよろしいですか?」
100インチの大型ディスプレイの中央に表示された警告メッセージに、界人は力強くエンターキーを叩いた。
「そうですか? あのままシミュレーションを続けていれば、あるいは?」
「ない! ない! ない! それに、すみれの言動は設定だとしても、李依の最後のセリフは何だ! お嬢様かよ! キャラ崩壊してるだろ!!」
「そうですか、最近の女子高生なんてみんなあんな感じじゃなくって?」
「そんなわけあるか――――――――!! すみれ、お前、日本全国の女子高生に謝れ――――――――!!」
「ここはロンドンですが?」
興奮気味の界人に対して、無表情で冷静に返答するすみれ。
「それから、何で私が死んだことになってるんだよ!?」
「だって、私たちは観測者ですよ。観測者が世界の内側にもいるなんておかしな話じゃないですか?」
「だからって、殺さなくてもいいじゃないか!! 縁起でもない!!」
「別に、いいじゃないですか? あくまでシミュレーション、仮想世界の話ですよ。それじゃ、同じ設定でもう一度、最初からやってみましょうか?」
「えっ! この設定でまだ試すのか?」
「実験は繰り返し試さないと意味がありませんから」
界人はすぐにでも設定を変更したかったのだが、すみれの研究者としての正論を無下にはできず、その後、同じ設定で何度もシミュレーションを繰り返した。その結果、遥と信人のムスコン、マザコン親子コントを見せつけられたり、くじ引きによりペアの組み合わせが変化することはあったものの、結局、シミュレーション実験1日目は、百合色濃いめのギャルゲーをプレイさせられたに過ぎなかった。
界人はシミュレーション実験の停止ボタンをクリックした。
「どうしてですか? もう少しで何かが起こりそうじゃないですか?」
再生ボタンをクリックするすみれ。
「こんな設定で走馬灯による過去改変なんて起こるか――――――!!」
今度は、削除ボタンをクリックする界人。
「この仮想世界を完全に消去してもよろしいですか?」
100インチの大型ディスプレイの中央に表示された警告メッセージに、界人は力強くエンターキーを叩いた。
「そうですか? あのままシミュレーションを続けていれば、あるいは?」
「ない! ない! ない! それに、すみれの言動は設定だとしても、李依の最後のセリフは何だ! お嬢様かよ! キャラ崩壊してるだろ!!」
「そうですか、最近の女子高生なんてみんなあんな感じじゃなくって?」
「そんなわけあるか――――――――!! すみれ、お前、日本全国の女子高生に謝れ――――――――!!」
「ここはロンドンですが?」
興奮気味の界人に対して、無表情で冷静に返答するすみれ。
「それから、何で私が死んだことになってるんだよ!?」
「だって、私たちは観測者ですよ。観測者が世界の内側にもいるなんておかしな話じゃないですか?」
「だからって、殺さなくてもいいじゃないか!! 縁起でもない!!」
「別に、いいじゃないですか? あくまでシミュレーション、仮想世界の話ですよ。それじゃ、同じ設定でもう一度、最初からやってみましょうか?」
「えっ! この設定でまだ試すのか?」
「実験は繰り返し試さないと意味がありませんから」
界人はすぐにでも設定を変更したかったのだが、すみれの研究者としての正論を無下にはできず、その後、同じ設定で何度もシミュレーションを繰り返した。その結果、遥と信人のムスコン、マザコン親子コントを見せつけられたり、くじ引きによりペアの組み合わせが変化することはあったものの、結局、シミュレーション実験1日目は、百合色濃いめのギャルゲーをプレイさせられたに過ぎなかった。
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