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10 王立銀行本店
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まだぼんやりしているリカルドに無理やり魔術薬を飲ませたあとは、自室に帰って泥のように眠りこけ、何度か目を覚ましつつもまた眠りを繰り返しているうちに一日が飛んでいた。
仲間に聞いたところによると、僕が不在にしている間も問題なく営業し、リカルドの様子も魔術薬が効いたようでいつも通りだったそうだ。営業終了後、説教のために呼び出そうと思っていたところで逆に呼ばれた。自分の立場はどうやら忘れてはいないらしい。
「まずは謝罪させてください。大変申し訳ございませんでした」
「…そうだね、それが賢明だ。二度とこういうことのないように」
「それからご報告があります。俺の記憶が戻りました」
「…………えっ?」
──本当か? そんなに突然? 嘘じゃなくて? 何が要因??
営業中は、いつもと何も変わらなかったはず。いつも通りお客さんに感想を聞いてもお褒めの言葉しかいただかなかった。本当に記憶が戻ったなら、こんな仕事はやってられないはずなのだ。だって君は家格の高い家の子だ。気が狂うだろう、こんな仕事。
「俺が買われた額ですが、おそらくこれから返済できます。ここでこのまま働いてもいいとは思っていますが、それよりもっと稼ぐ方法を俺はすでに知っています。上手くいったら、俺はあなたを娶りたい。妻になってほしいのです。俺と結婚してくだ──」
「待て。ちょっと待て。なんでそうなる!! 嘘をつくなリカルド、お前は働き過ぎなんだ、疲れてるんだよ!!」
僕は彼がおかしくなってしまったのだと本気で思った。展開が急すぎる。もし記憶が全て戻ったというのなら、こんな所にいたいなんて思わないはず。すぐに出て行きたくなるはずだし、僕のことなんかどうでもよくなるはずなのだ。
元々所作は美しいと思っていたが、跪いて僕の手を取り、お姫様を見上げるような彼の姿は高貴な者のそれだった。僕なんかにはもったいない態度を見せてくれる彼に何度も、君は疲れているのだ、正気に戻れと言い聞かせたが、そうではない、話を聞いてくれと視線を逸らさず繰り返された。
悪い薬を食らった者のような、夢見心地な様子はない。濁りのない瞳は僕を終始まっすぐに見据えていた。
「…明日の休みに外出許可をいただきたい。そこにあなたもついてきて欲しい。来てくだされば俺の言うことが本当なのかわかります。お願いします」
「…わかった、どこへ行く」
「王立銀行本店です」
──────
リカルドに財産はないはずだ。あったらこんなところに来ちゃいない。初めて来たときと同じ服を纏い、迷いなく進む彼の横を歩いた。行きましょう、と手を差し出され、思わず取ったらそのまま手を繋がれた。当然のように堂々と指を絡ませてくる彼になぜか抗えず、ずっと繋いだままである。
石造りの巨大で豪奢な建物。数え切れないほどのアーチの下は煤けており、また数え切れないほどの窓がある。建てられてから随分経つのだろう。歴史を感じる場所だった。
リカルドは受付には寄らず、そのままスタスタ奥へ奥へと進んで行った。貸金庫だ。使い込まれた燻し金のボタンをガチャガチャと押し、まるで自室のように慣れたしぐさで扉を開ける。番号が振られた小さな金庫が壁一面に並んでいた。296番。彼はその金庫の扉に設置されたプレートに指を添えた。
「…開かないね、間違ってた?」
「二段階認証です。このランプが点いたら、ここで数字を入力する」
「うわ、本当に点いた。数字はいくつ入力するの?」
「128桁」
────は????
何かメモでも取り出すのかと観察してもそんな素振りはまるでなく、カチャカチャと音を立てながら素早く数字を入力する彼の手をじっと見つめていた。さすがに三桁の入力は時間がかかる。二十、三十、と数が増えていくほど緊張が高まってゆく。うかつに声を出せない、音を立てられないという気持ちになり、固唾を飲んで見守った。
「開いた……ウソでしょ……」
「うん。合ってた」
軽くそう言い、彼は分厚い扉を開けた。中には黒く塗られた金属製の引き出しが。書類の束と通帳と、王族が使うという御璽を小さくしたような印鑑が収められていた。
「これ手紙? お婆様から? えっ、あっ、僕外に出てるから」
「なんで。一緒に読んでくれていいんですよ、ほら」
抱き込まれ、目の前でバサッと開かれてしまった。僕が見たら駄目なやつでは、と思いながらも目で追ってしまう。
──リカルド、お前がこれを読んでいるということは、あの子が失敗したということですね。あの子は本当にどうにもならない。すぐズルをして快楽を得ようとする。私が何度言い聞かせようが、罰を与えようが矯正が利きませんでした。例えばあの子が十二歳のときのことです──
お手本のような美しい字で書かれた手紙に登場する『あの子』とは、おそらくリカルドの父親だろう。
ある時期から部屋に与えたはずのないものがやけに増えていることに気づいた。我が儘に育てるわけにはいかないと、何でもかんでも与えないという教育方針のお婆様は我が子を真っ先に疑った。
入念に調べてみると、下町の子供を安い金で雇い、盗みを働かせていたことが発覚。彼女は迷わず折檻した。お前が持つ階級というのは、下町の子供を駒にするためのものじゃない。矢面に立つ対価なのだ。それをお前は。お婆様は端的に言うと、立ち上がる気力を失くすまで父親をボコボコにしたのである。
分厚い手紙の束の中身は、ほとんどが父親についての愚痴だった。折檻の内容まで事細かく描写されていたのだが、その痛みを忘れたころにまた何か事件を起こしていた。…ある意味精神的にタフな父親だったようだ。
──血筋に拘る頭の古い夫のせいであの子に家の権利を譲ることになってしまいましたが、そうですか。ついに失敗しましたか。馬鹿な子ほど可愛いものですが、何事にも限度があります。あの子とは絶縁なさい。翼を広げて飛び立ちなさい。あなたは必ず成功する。私はそう信じています──
「馬鹿だとは常々思っていたが、本物の馬鹿だなあいつは」
「……まあ、否定はできないね」
「今の予約を消化したら、俺はこの金で事業を起こす。…だから待っててくれませんか。迎えに行くまで誰とも結婚しないでほしい。俺があなたを買い上げます。予約しましたからね。いいですね。返事は」
「あ、はい…………えっ」
──しまった。買うだの予約だのと言われたせいか、思わず返事をしてしまった。
うわあどうしよう、と思わず顔を歪ませた。そんな僕を見て、リカルドは口に手を当てくつくつと笑っていた。
怒涛の展開である。ちょっと前までのズル賢く情けなくとも可愛げのあった彼を返してほしい。…記憶があろうがなかろうが、ズルいところは父親と一緒だな。
────────────────────
128桁とは。確か暗証番号を入力できる限界値かなんかです。天才である彼は、お婆様が『よくお聞き、一回で覚えるんだよ』『はーい』で覚えやがりました。
ちなみに私、二段階認証のときに必要な番号4桁~6桁の暗記すらあやしいです。
ほ、ほら、馬鹿と天才は紙一重って言うじゃない、と慰めてくださる優しいお嬢さんはお気に入り登録お願いしまーす!
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「俺が買われた額ですが、おそらくこれから返済できます。ここでこのまま働いてもいいとは思っていますが、それよりもっと稼ぐ方法を俺はすでに知っています。上手くいったら、俺はあなたを娶りたい。妻になってほしいのです。俺と結婚してくだ──」
「待て。ちょっと待て。なんでそうなる!! 嘘をつくなリカルド、お前は働き過ぎなんだ、疲れてるんだよ!!」
僕は彼がおかしくなってしまったのだと本気で思った。展開が急すぎる。もし記憶が全て戻ったというのなら、こんな所にいたいなんて思わないはず。すぐに出て行きたくなるはずだし、僕のことなんかどうでもよくなるはずなのだ。
元々所作は美しいと思っていたが、跪いて僕の手を取り、お姫様を見上げるような彼の姿は高貴な者のそれだった。僕なんかにはもったいない態度を見せてくれる彼に何度も、君は疲れているのだ、正気に戻れと言い聞かせたが、そうではない、話を聞いてくれと視線を逸らさず繰り返された。
悪い薬を食らった者のような、夢見心地な様子はない。濁りのない瞳は僕を終始まっすぐに見据えていた。
「…明日の休みに外出許可をいただきたい。そこにあなたもついてきて欲しい。来てくだされば俺の言うことが本当なのかわかります。お願いします」
「…わかった、どこへ行く」
「王立銀行本店です」
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リカルドに財産はないはずだ。あったらこんなところに来ちゃいない。初めて来たときと同じ服を纏い、迷いなく進む彼の横を歩いた。行きましょう、と手を差し出され、思わず取ったらそのまま手を繋がれた。当然のように堂々と指を絡ませてくる彼になぜか抗えず、ずっと繋いだままである。
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「…開かないね、間違ってた?」
「二段階認証です。このランプが点いたら、ここで数字を入力する」
「うわ、本当に点いた。数字はいくつ入力するの?」
「128桁」
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「うん。合ってた」
軽くそう言い、彼は分厚い扉を開けた。中には黒く塗られた金属製の引き出しが。書類の束と通帳と、王族が使うという御璽を小さくしたような印鑑が収められていた。
「これ手紙? お婆様から? えっ、あっ、僕外に出てるから」
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お手本のような美しい字で書かれた手紙に登場する『あの子』とは、おそらくリカルドの父親だろう。
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うわあどうしよう、と思わず顔を歪ませた。そんな僕を見て、リカルドは口に手を当てくつくつと笑っていた。
怒涛の展開である。ちょっと前までのズル賢く情けなくとも可愛げのあった彼を返してほしい。…記憶があろうがなかろうが、ズルいところは父親と一緒だな。
────────────────────
128桁とは。確か暗証番号を入力できる限界値かなんかです。天才である彼は、お婆様が『よくお聞き、一回で覚えるんだよ』『はーい』で覚えやがりました。
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