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8 ラグーさん
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極限まで緊張し、一言も発せずこれからのことを予測し続けていると、オルフェくんの手がピタリと止まった。正気に戻ったのだろうか。
ベルトごとズボンの前を握りしめ、固まっている。
恐る恐る顔を見たら、怒っているような、でも泣きそうにもなっているような表情を浮かべていた。しばらくすると目をぎゅっと瞑り、俯いて、そっと手を離し、僕の身体を起こしてくれた。
「……ごめんな。怖くなかったか。着替えよう」
さっきとは別人のように大人しくなったオルフェくんは、僕にシャツを着せてくれた。耳が左右バラバラに、くるくると動いている。ちょっと可愛く思うが、これは確か、お馬さんが不安を感じているときの仕草だ。
彼を拒否したつもりはなかったが、僕の反応が悪かったことで落ち込んでいるのかもしれない。悪いことをしてしまったと思っているのかもしれない。そう思ったらなんだか申し訳なくなって、以前僕がしてもらったときのように、俯く彼をそっと抱きしめてみた。
……今度は耳が後ろに倒れてしまった。怒ってはいないようだから、緊張してる?
そっと離れたら、またピコピコと動き出した。うーん、実に興味深い。
「……先に下降りといで、俺はあとで行く」
僕の髪や服を整えながら彼はそう言い、背中に手を当てて送り出してくれた。辛そうな顔をして、階段の手摺りにもたれ掛かりながら早く行けと手を振るオルフェくんを、何度も振り返りながら下に降りた。
──────
「食べてるかい? おかわりあるからもっとお食べよ!」
「ありがとうございます、もうお腹いっぱいです」
「それだけでいいの? 食が細いんだねえ」
「もっと食べないと大きくなれないよぉ」
「遠慮してるんじゃないかい?成長期なんだからしっかりお食べよー」
…ネズミのおばちゃん達には僕の実年齢を伝えてあるはずなのだが、毎回こう言われてしまう。でも不快じゃない。実家を思い出すなあ。
「ねえねえ、ところでオルフェとはどこまで行ったんだね」
「匂いが前より強くなってるよ。でもあんたの匂いも強くなってる気がするわ。イタチごっこだねぇ」
「アタシたちしょっちゅう聞かれるんだわ。あのいつも庭にいる可愛い子は誰だ誰だってねぇ。まだこんなに小さい子に何しようってんだろね、嫌だね男は!」
『ねーえ!』と声を揃えておばちゃん達はケラケラ笑った。
「でもさ、アライグマの獣人にだけは気を付けな。あいつは先祖返りの気があるから気性が荒いよ。人間と上手くいかない一族だったからあいつが最後の末裔だし、焦ってるかもしれないよ」
「ラグーっていうんだけどさ、アタシたち獣人ともあまり上手くいってないからね」
「そういう奴はどこにでもいるけどねぇ。あんたほんとに気をつけなよ」
ラグーさんか。アライグマの…あれ、どんな耳の動物だっけ。黒だっけ、白だっけ?
──────
「お前、誰だ」
庭で芋を洗っていると、突然ぶっきらぼうに話しかけられた。縁が白っぽくて耳の中が黒い毛で覆われている。
この人絶対ラグーさんだ。白でも黒でもなかったな。絶妙にミックスされている。
「カイです。ここの従業員です」
「いつからここに居るんだ」
「二週間前です。仕事があるので失礼し──」
「お前、いい匂いするな。オルフェの匂いも微かにする。お前、オルフェの恋人か」
──端的すぎる。あと怖い。
彼の顔はオルフェくんと同じく俳優さんみたいにかっこいいが、全体的な印象が剃刀で削ったみたいで、鋭い眼孔がなんだか怖い。
「恋人なのかと聞いている」
「仲良くさせて頂いております」
大人の対応その一。
嘘は言っていないが真相にはたどり着かせない。
「チッ。どの程度の仲良くなんだよ」
「ご想像にお任せいたします」
大人の対応その二。
相手を想像の世界へと投げ込んで煙に巻く。
内心冷や汗をかいているが、相手のペースに乗ってはいけない。そのあとは、着地点をさも自分で選んだかのように思わせてこちらが出来ないことは絶対しない。良い顧客と会社を守るため、前例を作らないために。
クレーム対応に慣れた会社の先輩が言っていたことだ。初動はうまく出来ているだろうか。
数秒の沈黙のあと、突然素早い動作でラグーさんらしき男は柵を乗り越えてきた。不法侵入。通報案件である。慌ててポケットを探った。しまった、もうここには携帯電話がない。あっても電池がないしそもそも使えない。
迷いのない歩き方でズンズン距離を縮めてきた彼は、僕の左手を掴み上げてきた。
「はっきり言え。お前はオルフェの恋人なのか。あいつとヤッたのかと聞いている。その匂い、年齢も時期も早すぎるが発情期が来ているんだろう。さっさと答えろ」
驚いた。こんなに急に、乱暴なことをする人には今まで出会ったことがなかった。故郷ではそもそも他人に関心を持たれなかった。ここに来てからは出会う人が皆親切で優しく、獣人は皆優しいものだと思い込んでいた。
『先祖返りの気があるから気性が荒い』と、ネズミのおばちゃんが言っていた。アライグマは故郷では害獣とされている。アニメなんかでは愛らしく描かれているが、成獣になるとあんなに可愛い見た目でも酷く凶暴になる。安易に近づいてはいけない動物だとされているのだ。油断した。
あとから考えても、柵を越えられたときにさっさと後ろの家に逃げればいいだけだった。その時の僕は固まるばかりで、何もできなかったのだ。
────────────────────
アライグマってそうなんですよ。子供のときは懐いてきて可愛いくっても、大人になるとどうしても。
へーそうなんだ、と今鼻をほじりながら聞いているお嬢さんはお気に入り登録お願いしまーす!
© 2023 清田いい鳥
ベルトごとズボンの前を握りしめ、固まっている。
恐る恐る顔を見たら、怒っているような、でも泣きそうにもなっているような表情を浮かべていた。しばらくすると目をぎゅっと瞑り、俯いて、そっと手を離し、僕の身体を起こしてくれた。
「……ごめんな。怖くなかったか。着替えよう」
さっきとは別人のように大人しくなったオルフェくんは、僕にシャツを着せてくれた。耳が左右バラバラに、くるくると動いている。ちょっと可愛く思うが、これは確か、お馬さんが不安を感じているときの仕草だ。
彼を拒否したつもりはなかったが、僕の反応が悪かったことで落ち込んでいるのかもしれない。悪いことをしてしまったと思っているのかもしれない。そう思ったらなんだか申し訳なくなって、以前僕がしてもらったときのように、俯く彼をそっと抱きしめてみた。
……今度は耳が後ろに倒れてしまった。怒ってはいないようだから、緊張してる?
そっと離れたら、またピコピコと動き出した。うーん、実に興味深い。
「……先に下降りといで、俺はあとで行く」
僕の髪や服を整えながら彼はそう言い、背中に手を当てて送り出してくれた。辛そうな顔をして、階段の手摺りにもたれ掛かりながら早く行けと手を振るオルフェくんを、何度も振り返りながら下に降りた。
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「食べてるかい? おかわりあるからもっとお食べよ!」
「ありがとうございます、もうお腹いっぱいです」
「それだけでいいの? 食が細いんだねえ」
「もっと食べないと大きくなれないよぉ」
「遠慮してるんじゃないかい?成長期なんだからしっかりお食べよー」
…ネズミのおばちゃん達には僕の実年齢を伝えてあるはずなのだが、毎回こう言われてしまう。でも不快じゃない。実家を思い出すなあ。
「ねえねえ、ところでオルフェとはどこまで行ったんだね」
「匂いが前より強くなってるよ。でもあんたの匂いも強くなってる気がするわ。イタチごっこだねぇ」
「アタシたちしょっちゅう聞かれるんだわ。あのいつも庭にいる可愛い子は誰だ誰だってねぇ。まだこんなに小さい子に何しようってんだろね、嫌だね男は!」
『ねーえ!』と声を揃えておばちゃん達はケラケラ笑った。
「でもさ、アライグマの獣人にだけは気を付けな。あいつは先祖返りの気があるから気性が荒いよ。人間と上手くいかない一族だったからあいつが最後の末裔だし、焦ってるかもしれないよ」
「ラグーっていうんだけどさ、アタシたち獣人ともあまり上手くいってないからね」
「そういう奴はどこにでもいるけどねぇ。あんたほんとに気をつけなよ」
ラグーさんか。アライグマの…あれ、どんな耳の動物だっけ。黒だっけ、白だっけ?
──────
「お前、誰だ」
庭で芋を洗っていると、突然ぶっきらぼうに話しかけられた。縁が白っぽくて耳の中が黒い毛で覆われている。
この人絶対ラグーさんだ。白でも黒でもなかったな。絶妙にミックスされている。
「カイです。ここの従業員です」
「いつからここに居るんだ」
「二週間前です。仕事があるので失礼し──」
「お前、いい匂いするな。オルフェの匂いも微かにする。お前、オルフェの恋人か」
──端的すぎる。あと怖い。
彼の顔はオルフェくんと同じく俳優さんみたいにかっこいいが、全体的な印象が剃刀で削ったみたいで、鋭い眼孔がなんだか怖い。
「恋人なのかと聞いている」
「仲良くさせて頂いております」
大人の対応その一。
嘘は言っていないが真相にはたどり着かせない。
「チッ。どの程度の仲良くなんだよ」
「ご想像にお任せいたします」
大人の対応その二。
相手を想像の世界へと投げ込んで煙に巻く。
内心冷や汗をかいているが、相手のペースに乗ってはいけない。そのあとは、着地点をさも自分で選んだかのように思わせてこちらが出来ないことは絶対しない。良い顧客と会社を守るため、前例を作らないために。
クレーム対応に慣れた会社の先輩が言っていたことだ。初動はうまく出来ているだろうか。
数秒の沈黙のあと、突然素早い動作でラグーさんらしき男は柵を乗り越えてきた。不法侵入。通報案件である。慌ててポケットを探った。しまった、もうここには携帯電話がない。あっても電池がないしそもそも使えない。
迷いのない歩き方でズンズン距離を縮めてきた彼は、僕の左手を掴み上げてきた。
「はっきり言え。お前はオルフェの恋人なのか。あいつとヤッたのかと聞いている。その匂い、年齢も時期も早すぎるが発情期が来ているんだろう。さっさと答えろ」
驚いた。こんなに急に、乱暴なことをする人には今まで出会ったことがなかった。故郷ではそもそも他人に関心を持たれなかった。ここに来てからは出会う人が皆親切で優しく、獣人は皆優しいものだと思い込んでいた。
『先祖返りの気があるから気性が荒い』と、ネズミのおばちゃんが言っていた。アライグマは故郷では害獣とされている。アニメなんかでは愛らしく描かれているが、成獣になるとあんなに可愛い見た目でも酷く凶暴になる。安易に近づいてはいけない動物だとされているのだ。油断した。
あとから考えても、柵を越えられたときにさっさと後ろの家に逃げればいいだけだった。その時の僕は固まるばかりで、何もできなかったのだ。
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アライグマってそうなんですよ。子供のときは懐いてきて可愛いくっても、大人になるとどうしても。
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