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ーーーーー煌夜視点ーーーーー
蓮見が突然留学した。
誰にも何も言わずひっそりと。俺が連絡を受けたとき既に蓮見の姿はなかった。ただ一通の手紙だけを残して・・・
そこには、今までの感謝の言葉と、留学のこと。そして、卒業まで帰って来ないことが書かれていた。何かあったのかと海堂に聞きに行った。しかし、留学の事は知らなかったらしい。
しばらくして、最近まであった内部制裁や揉め事がなくなった。あれほどまでにあったことが綺麗になくっている。
通常業務に切り替わり、その後も大きな事件もなく日々が過ぎていった。
そして、神坂と海堂が付き合いだしたという話が流れた。親衛隊からも応援されているという。ただ不思議だったのが、親衛隊の隊長にはなっていないそうだ。蓮見と付き合っていた時に作ったといわれている親衛隊。その彼らが何故こうもすんなり受け入れているのか・・・
その後海堂の親衛隊から変な話を聞いた。
神坂が来てからが蓮見がこれ見よがしに海堂といちゃつき、独占し、神坂に自分達を使って制裁を加えたため追放したと、逆に神坂は新歓の日から自分達に善くしてくれて、海堂との交流もしやすくなったと・・・
確かに神坂が制裁を受けた時、そんな調書を見たし、その件で蓮見は否定しなかったともなっていた。それは本当に蓮見なのか?あの時、蓮見に直接確認はしていない。風紀の案件は俺が最終的に確認をして生徒会へ上げるようになっている。しかしそれもなかった。俺が知らないところで何かが起こっている。
しかし確認しようにも肝心の蓮見はいない。その時聴取をした風紀も蓮見だったと言っている。おかしい。そういえば新歓の日の報告も生徒会に上がっていないと言われた。俺は新歓の日の調書を取り出し、報告に行った委員を呼び出した。そいつは確かに報告に行ったが会長たちは居らず役員席にいた生徒に報告したという。
何処かで情報がすれ違っている。新歓の日の報告書も確かに届けたというし、謎が多すぎる。
俺は気持ち悪い頭をまとめるため、見回りにでた。そこで海堂達が歩いてるのを見つけた。その後ろ姿を見てあの日ことを思い出す。神坂の髪の色は蓮見と一緒だ。俺もあの日、蓮見だと思って連絡をしたが、それは亜蓮だった。そこでハッとする。親衛隊が見た蓮見達は神坂と海堂だったのではないか?確か神坂が学園に慣れるまで生徒会が面倒を見ていた。実際、神坂の側には常に海堂がいた。ということは、他の奴らからしたら蓮見と一緒にいるように見えるのではないか?だとしたら、制裁は?仕組まれていた?
月島の件は?どうやら冴島に神坂が紹介したと言っていたが、転校してきたばかりのあいつにそんなことが出来るのか?俺はもう一度風紀委員室に戻り、調書を見た。そこには神坂ではなく蓮見が紹介したと書いてあった。俺としたことが見落としていた。それから冴島に確認を取ると
「え~確かに亜蓮が連れてきたけど、零っちからだって聞いたよ~。何か~他の隊が関わるとダメだからって~つか、何で今さら~???」
何てことだ。そりゃ誰だって信じるだろう。親衛隊が他の隊に関わることはご法度。一応隊長達は情報交換としてのみ関わるが、隊の問題に干渉しない。
「すまなかったな。ちょっと気になることがあってな」
「ま~いいけど~。あの時のお陰で今はラブラブだし~」
「ほどほどにな。」
確証があるわけでもない。そんな事は分かっている。が、何だ?このイヤな感じは・・・まるで蓮見を排除するような・・・しかし、誰が何のために?俺は急ぎ電話を掛けた。あと1人、あいつの側にいたあいつに聞かなければ・・・
「何だ?何か用事か?」
「少し確認したいことがあってな。今1人か?」
「何だ?誰かいたらいけないのか?」
「蓮見に関してだ。あまり聞かれたくはない。」
「今は1人だ。で、何だ?あいつの事は知らない。俺はもう関係ないからな。もう居ないやつのことなんてどうでもいいし、知りたくもない。」
「あいつと付き合っていたんだろ?何故そんな言いかだが出来る?」
「どうでもいい。あいつは俺を裏切っていた。そんな話なら聞きたくもない。もう切るぞ」
「あぁ・・分かった・・・」
電話を切った俺は今はもういない蓮見を思い出す。あいつはどう思っていた?みんなを海堂を想って守り、動いていたあいつは・・・それだけで俺は胸が苦しくなった。信頼していた海堂に、大切にしていた親衛隊からあんな風に言われ・・・あいつは・・・海堂のことはもうどうでもいい。俺だけはお前を守りたい。
それから、海堂の親衛隊や月島に確認して廻った。
そのうち、おかしいことに気付いてくれたが、それでも何も変わらなかった。
蓮見が突然留学した。
誰にも何も言わずひっそりと。俺が連絡を受けたとき既に蓮見の姿はなかった。ただ一通の手紙だけを残して・・・
そこには、今までの感謝の言葉と、留学のこと。そして、卒業まで帰って来ないことが書かれていた。何かあったのかと海堂に聞きに行った。しかし、留学の事は知らなかったらしい。
しばらくして、最近まであった内部制裁や揉め事がなくなった。あれほどまでにあったことが綺麗になくっている。
通常業務に切り替わり、その後も大きな事件もなく日々が過ぎていった。
そして、神坂と海堂が付き合いだしたという話が流れた。親衛隊からも応援されているという。ただ不思議だったのが、親衛隊の隊長にはなっていないそうだ。蓮見と付き合っていた時に作ったといわれている親衛隊。その彼らが何故こうもすんなり受け入れているのか・・・
その後海堂の親衛隊から変な話を聞いた。
神坂が来てからが蓮見がこれ見よがしに海堂といちゃつき、独占し、神坂に自分達を使って制裁を加えたため追放したと、逆に神坂は新歓の日から自分達に善くしてくれて、海堂との交流もしやすくなったと・・・
確かに神坂が制裁を受けた時、そんな調書を見たし、その件で蓮見は否定しなかったともなっていた。それは本当に蓮見なのか?あの時、蓮見に直接確認はしていない。風紀の案件は俺が最終的に確認をして生徒会へ上げるようになっている。しかしそれもなかった。俺が知らないところで何かが起こっている。
しかし確認しようにも肝心の蓮見はいない。その時聴取をした風紀も蓮見だったと言っている。おかしい。そういえば新歓の日の報告も生徒会に上がっていないと言われた。俺は新歓の日の調書を取り出し、報告に行った委員を呼び出した。そいつは確かに報告に行ったが会長たちは居らず役員席にいた生徒に報告したという。
何処かで情報がすれ違っている。新歓の日の報告書も確かに届けたというし、謎が多すぎる。
俺は気持ち悪い頭をまとめるため、見回りにでた。そこで海堂達が歩いてるのを見つけた。その後ろ姿を見てあの日ことを思い出す。神坂の髪の色は蓮見と一緒だ。俺もあの日、蓮見だと思って連絡をしたが、それは亜蓮だった。そこでハッとする。親衛隊が見た蓮見達は神坂と海堂だったのではないか?確か神坂が学園に慣れるまで生徒会が面倒を見ていた。実際、神坂の側には常に海堂がいた。ということは、他の奴らからしたら蓮見と一緒にいるように見えるのではないか?だとしたら、制裁は?仕組まれていた?
月島の件は?どうやら冴島に神坂が紹介したと言っていたが、転校してきたばかりのあいつにそんなことが出来るのか?俺はもう一度風紀委員室に戻り、調書を見た。そこには神坂ではなく蓮見が紹介したと書いてあった。俺としたことが見落としていた。それから冴島に確認を取ると
「え~確かに亜蓮が連れてきたけど、零っちからだって聞いたよ~。何か~他の隊が関わるとダメだからって~つか、何で今さら~???」
何てことだ。そりゃ誰だって信じるだろう。親衛隊が他の隊に関わることはご法度。一応隊長達は情報交換としてのみ関わるが、隊の問題に干渉しない。
「すまなかったな。ちょっと気になることがあってな」
「ま~いいけど~。あの時のお陰で今はラブラブだし~」
「ほどほどにな。」
確証があるわけでもない。そんな事は分かっている。が、何だ?このイヤな感じは・・・まるで蓮見を排除するような・・・しかし、誰が何のために?俺は急ぎ電話を掛けた。あと1人、あいつの側にいたあいつに聞かなければ・・・
「何だ?何か用事か?」
「少し確認したいことがあってな。今1人か?」
「何だ?誰かいたらいけないのか?」
「蓮見に関してだ。あまり聞かれたくはない。」
「今は1人だ。で、何だ?あいつの事は知らない。俺はもう関係ないからな。もう居ないやつのことなんてどうでもいいし、知りたくもない。」
「あいつと付き合っていたんだろ?何故そんな言いかだが出来る?」
「どうでもいい。あいつは俺を裏切っていた。そんな話なら聞きたくもない。もう切るぞ」
「あぁ・・分かった・・・」
電話を切った俺は今はもういない蓮見を思い出す。あいつはどう思っていた?みんなを海堂を想って守り、動いていたあいつは・・・それだけで俺は胸が苦しくなった。信頼していた海堂に、大切にしていた親衛隊からあんな風に言われ・・・あいつは・・・海堂のことはもうどうでもいい。俺だけはお前を守りたい。
それから、海堂の親衛隊や月島に確認して廻った。
そのうち、おかしいことに気付いてくれたが、それでも何も変わらなかった。
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