10 / 119
10.
しおりを挟む
結局、そのまま黙り込んでしまった3人。
「あの・・・生意気なこと言ってすみません。でもやっぱり街に出るのはまだ無理だと思います」
「「「・・・」」」
「はぁ~・・・分かった。だけど、この森でこのまま暮らすにしてもたまに様子を見に来てもいいか?」
アレンさんはすごく心配そうに聞いてきたけど
「えっと・・・ん~・・・」
「何か問題でもあるのか?」
「問題と言うか・・・そろそろ拠点を移そうと思ってるんですよね・・・今日も本当は拠点探しをしてたんですけど・・・」
「ん?そう言えば今はどこで生活してるんだ?」
「えっと・・・そこの奥の岩場で・・・」
「「「・・・」」」
「一応安全なんですよ?私1人隠れるくらいの穴だし・・・その一応シールドも張ってますし、ただ最近ちょっと狭くなってきたので移動しようかなと・・・」
え~何さ?そんな可哀想なもの見るような目で見なくても・・・別に快適空間だし、今んところ雨の季節に沸いてくる奴らが問題なだけで
「・・・ミア。お前・・・飯は食えてるのか?」
「えっ?はい。というかこの前オーク持って帰りましたよね?」
「ってことは解体も?」
「まぁそうですね・・・やらなきゃ食べれないんで」
「・・・そうか。ならこうしないか?暫く俺達と生活してみて、ミアがそのまま森に残りたいならそれでもいいし、街に行ってみたいと思うなら俺達と一緒に行くって言うのは」
えっ?いやだから・・・アレンさんの提案は有り難いんだけど
「そうだな。実はギルドにはこの前報告している。事実確認も兼ねていたんだ。その結果保護が必要ならと」
と、私とアレンさんの会話を聞いていたロアンさんが、急に話し出した。
まぁそうだよね。話聞く限り危ない森っぽいし、こんな子供がいるわけないじゃん的なね。いたら保護してっていう大人の事情は分かるんだけど・・・
「それに私としても、君の魔法に興味があるしな」
いやそれがメインですよね?・・・アレンさん顔引き攣ってますよ?というかジャンさんさっきからキョロキョロしてますけど、話ついていけてる?
「んん゛っ!まぁそう言うことだ。どうだ?もしそれでいいなら新しい拠点探しも手伝うし!」
「えっと・・・まぁ・・・はい」
「そっか!んじゃとりあえず暫くよろしくな!」ニカッ
「はい」
こうして奇妙な共同生活が始まった・・・
私の拠点に移動し、その近くでアレンさん達が夜営準備を始める。テントを設置し終えたアレンさん達・・・ちょっとキャンプっぽくて羨ましくなったのは内緒だ
何はともあれとりあえずご飯食べないと・・・お腹空いたし。朝あんまり食べずに出ちゃったんだよね~
お昼にでも食べようと作っていた照りタマサンド♪アイテムBOXから取り出してモグモグしてると、不思議そうな顔でアレンさんが聞いてきた。
「なぁそれってパンか?」
「えっ?そうですけど・・・???」
「小麦がこの辺に生えてるのか?」
「えっ?あっ・・・いや何故かアイテムBOXの中に入ってたんです」
「ふ~ん・・・あっそうだ!今日はこの後また拠点探しするのか?」
あ~どうしよっかな・・・あっち方面は微妙かもしれないな~・・・
「ん~そうですね・・・アレンさん達は何かする事ありますか?」
「いや?まぁ狩りには行くかもしれないけど」
「そうですか。まぁ川上に行ってみようかなとは思ってますけど」
魔結晶でも探しに行こっかな♪
「川上?何かあるのか?」
「えっ?いえ、魔結晶でも探しに」
「えっ?」
「えっ?」
えっ?何?何か変なこと言った?何かビックリしてるけど
「こんなところに魔結晶なんて・・・」
「えっ?川の中にありますよね?」
「マジか!?おーいロアン!!」
えっ?もしかして知らなかった?
「何だ?」
ダルそうにロアンさんがやってきた。
「お前この川ん中に魔結晶あるって知ってたか?」
「は?何を言ってるんだ?そもそもあれは鉱山とかにあるやつだろ?」
「だよな!でもミアがあるって言うんだよ!」
えっ!?ちょっロアンさん・・・目が怖いっす
「本当か?」
「えっと・・・これですよね?」
そう言って見せたのは、思いっきり私が魔力を溜めた魔結晶・・・それを見た2人の反応は何ともお間抜けな顔をしていた。
何気にみんなイケメンなのに勿体ない!
「分かった・・・ミア・・・お前には常識が足りていない」
え~!?だってミア知識的には普通に知ってることだよね?その後ロアンさんから一般常識と呼ばれるものの話をされ・・・
「まぁ記憶が曖昧だから仕方ないかもしれないが・・・今の話を聞いて、自分がずれてることを認識した方がいい」
「はい・・・」
あっれ~おかしいなぁ~?!これでも元々庶民よ?今世は違うかもだけどさ・・・まぁ所詮は本の中の知識であって、現実とは離れてるってことは分かったかな?
そもそも鑑定自体珍しいスキルなんだって・・・さらにアイテムBOX持ち
それがあればギルドでも勿論、下手したら商会とかで使い潰される可能性もあるんだって
んで、基本的に鑑定するのはそういう魔道具が存在してて、精度的には鑑定より落ちるらしいけど・・・
アイテムBOXにしても然り
だから鑑定持ちとアイテムBOX持ちは何かと重宝されるらしい
それから毎日ロアンさんによる一般常識講座を受けることになった
「あの・・・生意気なこと言ってすみません。でもやっぱり街に出るのはまだ無理だと思います」
「「「・・・」」」
「はぁ~・・・分かった。だけど、この森でこのまま暮らすにしてもたまに様子を見に来てもいいか?」
アレンさんはすごく心配そうに聞いてきたけど
「えっと・・・ん~・・・」
「何か問題でもあるのか?」
「問題と言うか・・・そろそろ拠点を移そうと思ってるんですよね・・・今日も本当は拠点探しをしてたんですけど・・・」
「ん?そう言えば今はどこで生活してるんだ?」
「えっと・・・そこの奥の岩場で・・・」
「「「・・・」」」
「一応安全なんですよ?私1人隠れるくらいの穴だし・・・その一応シールドも張ってますし、ただ最近ちょっと狭くなってきたので移動しようかなと・・・」
え~何さ?そんな可哀想なもの見るような目で見なくても・・・別に快適空間だし、今んところ雨の季節に沸いてくる奴らが問題なだけで
「・・・ミア。お前・・・飯は食えてるのか?」
「えっ?はい。というかこの前オーク持って帰りましたよね?」
「ってことは解体も?」
「まぁそうですね・・・やらなきゃ食べれないんで」
「・・・そうか。ならこうしないか?暫く俺達と生活してみて、ミアがそのまま森に残りたいならそれでもいいし、街に行ってみたいと思うなら俺達と一緒に行くって言うのは」
えっ?いやだから・・・アレンさんの提案は有り難いんだけど
「そうだな。実はギルドにはこの前報告している。事実確認も兼ねていたんだ。その結果保護が必要ならと」
と、私とアレンさんの会話を聞いていたロアンさんが、急に話し出した。
まぁそうだよね。話聞く限り危ない森っぽいし、こんな子供がいるわけないじゃん的なね。いたら保護してっていう大人の事情は分かるんだけど・・・
「それに私としても、君の魔法に興味があるしな」
いやそれがメインですよね?・・・アレンさん顔引き攣ってますよ?というかジャンさんさっきからキョロキョロしてますけど、話ついていけてる?
「んん゛っ!まぁそう言うことだ。どうだ?もしそれでいいなら新しい拠点探しも手伝うし!」
「えっと・・・まぁ・・・はい」
「そっか!んじゃとりあえず暫くよろしくな!」ニカッ
「はい」
こうして奇妙な共同生活が始まった・・・
私の拠点に移動し、その近くでアレンさん達が夜営準備を始める。テントを設置し終えたアレンさん達・・・ちょっとキャンプっぽくて羨ましくなったのは内緒だ
何はともあれとりあえずご飯食べないと・・・お腹空いたし。朝あんまり食べずに出ちゃったんだよね~
お昼にでも食べようと作っていた照りタマサンド♪アイテムBOXから取り出してモグモグしてると、不思議そうな顔でアレンさんが聞いてきた。
「なぁそれってパンか?」
「えっ?そうですけど・・・???」
「小麦がこの辺に生えてるのか?」
「えっ?あっ・・・いや何故かアイテムBOXの中に入ってたんです」
「ふ~ん・・・あっそうだ!今日はこの後また拠点探しするのか?」
あ~どうしよっかな・・・あっち方面は微妙かもしれないな~・・・
「ん~そうですね・・・アレンさん達は何かする事ありますか?」
「いや?まぁ狩りには行くかもしれないけど」
「そうですか。まぁ川上に行ってみようかなとは思ってますけど」
魔結晶でも探しに行こっかな♪
「川上?何かあるのか?」
「えっ?いえ、魔結晶でも探しに」
「えっ?」
「えっ?」
えっ?何?何か変なこと言った?何かビックリしてるけど
「こんなところに魔結晶なんて・・・」
「えっ?川の中にありますよね?」
「マジか!?おーいロアン!!」
えっ?もしかして知らなかった?
「何だ?」
ダルそうにロアンさんがやってきた。
「お前この川ん中に魔結晶あるって知ってたか?」
「は?何を言ってるんだ?そもそもあれは鉱山とかにあるやつだろ?」
「だよな!でもミアがあるって言うんだよ!」
えっ!?ちょっロアンさん・・・目が怖いっす
「本当か?」
「えっと・・・これですよね?」
そう言って見せたのは、思いっきり私が魔力を溜めた魔結晶・・・それを見た2人の反応は何ともお間抜けな顔をしていた。
何気にみんなイケメンなのに勿体ない!
「分かった・・・ミア・・・お前には常識が足りていない」
え~!?だってミア知識的には普通に知ってることだよね?その後ロアンさんから一般常識と呼ばれるものの話をされ・・・
「まぁ記憶が曖昧だから仕方ないかもしれないが・・・今の話を聞いて、自分がずれてることを認識した方がいい」
「はい・・・」
あっれ~おかしいなぁ~?!これでも元々庶民よ?今世は違うかもだけどさ・・・まぁ所詮は本の中の知識であって、現実とは離れてるってことは分かったかな?
そもそも鑑定自体珍しいスキルなんだって・・・さらにアイテムBOX持ち
それがあればギルドでも勿論、下手したら商会とかで使い潰される可能性もあるんだって
んで、基本的に鑑定するのはそういう魔道具が存在してて、精度的には鑑定より落ちるらしいけど・・・
アイテムBOXにしても然り
だから鑑定持ちとアイテムBOX持ちは何かと重宝されるらしい
それから毎日ロアンさんによる一般常識講座を受けることになった
304
お気に入りに追加
2,265
あなたにおすすめの小説

捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。

義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

本日より他人として生きさせていただきます
ネコ
恋愛
伯爵令嬢のアルマは、愛のない婚約者レオナードに尽くし続けてきた。しかし、彼の隣にはいつも「運命の相手」を自称する美女の姿が。家族も周囲もレオナードの一方的なわがままを容認するばかり。ある夜会で二人の逢瀬を目撃したアルマは、今さら怒る気力も失せてしまう。「それなら私は他人として過ごしましょう」そう告げて婚約破棄に踏み切る。だが、彼女が去った瞬間からレオナードの人生には不穏なほつれが生じ始めるのだった。

またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。

元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる