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番外編1
しおりを挟む番外編1 殴られ損のロゲル。
咲季が毒にも近い媚薬で幻覚を見ていた。
譫言のように、喘ぐ咲季をそりゃちょっとはエロい事したかったけど、嫌われたくなかったから、そりゃもう、必死で己の息子を調教したさ。
「い、や、」
咲季ちゃんのがピンとおっきしてるのが分かって、修行だ、これは修行だと思い込んで、息子を調教した。
「ごめん、咲季ちゃん
薬のせいだから」
「ぁぁ、ゃだ
触らないで」
いや、俺、触ってないよ!そりゃ背中とか支えないといけないから、触るよ、でもね、えっちいな感じで触ってないから!!
「お願い、お願い。」
そう言われて聞き返したよ。
「何を?」
「っ、ひぁ、あ、ん」
え?俺、ほんと、何にもしてないから!!
一生懸命トルクを探して腕を伸ばす咲季ちゃんが可哀そうで、空を切るその細くて綺麗な手を握った。
「いや、あ、ごめんなさい、ごめんなさい」
「咲季ちゃん、謝る事ないよ」
薬の所為だもん。
それに、これ咲季ちゃんには毒なんだって思うから、謝らないで。
こんな作戦でこんな事になるなんて…。
悶える咲季ちゃんに対して、エロい衝動を起こしそうになる自分が情けなかった。
気が狂いそうな程、咲季ちゃんだって媚薬と戦っているのに、俺は何もできなくてその手を掴んで、大丈夫、もうすぐトルクが来るからねって言っても、その声は届いていない様子だった、
その時、神様が現れて、この媚薬は咲季にとって毒でしかないから解毒と治癒を同時にするのと幻覚を観ている精神支配をどうにかすると言って連れて行ってしまった。
トルクがマロの転移魔法で船の中に行き、そこから咲季達が連れて行かれた売春宿へ辿り着いた時には、大分時間が経っていた。
「ロゲル兄上!!
咲季は?!」
「トルク、すまなかった。
俺は、咲季ちゃんを助ける為に」
言い終わらないうちに、トルクは俺を殴りつけた。
そりゃそうだ、大事な伴侶がこんな目に合ってるんだし、俺が総括としてもっとちゃんとしてれば。
「ぐっ、すまない。
お前が怒るのも当たり前だ。」
「トルク兄上!
ロゲル兄上は仕方なく、咲季ちゃんの体から常用性のある薬を抜く為に、緊急措置だったんです!!」
トリシュと一緒に魔力で押し流そうとして、余計に悪くさせたんだ、甘んじて受けるさ。
「すまなかった。」
「…分かっている、
分かっているから…!
一番自分に腹が立つ!!」
「トルク…」
「咲季はどこだ?」
青褪めた顔から、苦渋の表情を浮かべて咲季の行方を聞いた。
「それが、」
「神様が、連れて行ったの。
母様が飲まされた薬、毒だからって。」
エリュが割り込んできた。
ここで一連の話をしたけど、俺、殴られる程だったんだろうか…。
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