子豚のワルツ

ビーバー父さん

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残酷な事実

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☆残虐表現あり☆





「僕に泣く資格なんか無いって分かってるけど、
 エディオンの憎しみは、想像が出来ない程痛いよ」

真実が知りたい。
だから僕はハラン様から、本当のことを知りたかったんだ。

「トルク、ハラン様に会いに行こう。
 何が本当なのか、ちゃんと知らないとトリシュ兄様にもマナイ兄様にも合わす顔が無いよ」

エディオンは壁に凭れて、どうぞ、案内しますよ、と。

「急ごう!!
 エディオンは着いて来れるな?」

はいよって軽く手を挙げた。
スワンの体がその場に倒れると、そこには灰色の髪色をした美丈夫が佇んでいた。

「では行く!!
 咲季、しっかり捕まれ」

「うん!
 トルク!ありがとう!大好きだよ!」

獣化した白豹のトルクは飛ぶように早かった。
そしてエディオンは、文字通り飛んでいた。

「あの塔の地下ですよ!」

エディオンが指差す塔の地下を目指した。

「魔族の襲来まであまり時間がないですからねぇ~」

エディオンは来ないつもりだな、あれ。

トルクは念のため、半獣化したまま僕を支えて地下へ降りた。


「う、あんあ、あん、でふ、ひ、あ、」


嫌な感じの嬌声が響いて来た。
これって、エディオンが言った通りハランが?
壁の向こうをそっと覗くと、陵辱ものと言われるエロ漫画に出て来そうな光景が広がっていた。

「うひ、ひゃ、うん、あんあん、あん、ぐひゃあ、おぐ、おぐにちょうだぁい」

排泄物も一緒になった様な床に、ドロドロの男性が禿げ上がったおっさん達のペニスを咥え込んでいた。

トルクが一声唸ると、げへへ、と笑いながら混ざれ混ざれとこちらを見て手招きした。

「ハラン殿!
 正気になられよ!」 

「あぁ、トルク様ぁ
 抱いてください、貴方の子が欲しい!
 きっと強い子が生まれますよぉ!
 今まで生まれたのは、その辺の狼程度だから、間引いて魔物に与えたんですよ。
 生贄に間引いた子を与えれば強い種が授かるし、強い子を孕める様に何度でも出来るし、一石二鳥で、良いシステムですよぉ~
 トルク様、ペニスも大きそうだし、楽しみましょう、ホラ、どうぞぉ」

ぐちゃぐちゃに汚らしいアナルを見せつけて来た。

「穢らわしい!
 貴方は正気なのか!」

「正気ですとも!
 私が、国の主人になるのですから!」

操られている訳ではなかった。

「では聞く。
 英雄エディオンの伴侶を知っているか!?」

「あぁ、エディオンは私の誘いに乗らずに、同じ村の幼馴染とやらを伴侶にしてしまったわね。
 可哀想に。
 あの子、孕まなければ、お腹を裂いたりなんかしなかったのよぉー?
 いくら言っても堕ろさないから、お仕置きしたのよ、エディオンを盗ったりするから。
 お腹の子は、金色の毛皮みたいだったわねー」

気持ち悪い、何なんだ、この化け物は!
もう、無理だ。
トリシュにもマナイにも告げられない。
あんなに、あんなに心配していたのに!


〔咲季ちゃん、全部見てたから。
 大丈夫、別れは済んだ。〕

ピアスからトリシュの声、それにマナイの声も混じってた。

「トル、ク、これまでの、全部みんなに伝わってた。
 どうしよう」

「咲季、あいつらは何て?」

「別れは済んだって…」

繋がってる事を今の今まで忘れてた。

「ハラン殿、二人の子供から伝言だ。
 好きに生きて欲しい、と」

「あ、どの子からかしら?
 好きに生きてるわ~」 

その言葉を最後に、トルクはハランの首を落とした。
多分、首が落ちた事もきづいてないんじゃないかって、そんな表情だった。



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