子豚のワルツ

ビーバー父さん

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獅子王レオハルト ※

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僕は早まったんじゃないだろうか。

広いいつものベッドに転がって考えた。

シェライラに煽られて、何となく、いや態と王太子を選ぶようにされたんじゃないだろうか?

「さき、どうした?
 面白い顔をしているぞ?」

「なんか、腑に落ちない。」

「え?」

ん?なんかキョドッてない?

王太子は目を泳がせた。

僕を後ろから抱っこして膝に乗せてるけど、なんか怪しい。

「囮じゃなくて、態と窮地に立たせて僕がアンタを選ぶように仕向けてない?」

直球を投げてみた。

「そんな訳、ないよ」

絶対、嘘だ。
そう確信した。

「嘘つきはキライ」
「え!」

明らかに動揺してるし!

「私は裁定者だ。
 嘘はつかないよ」

「本当に?」

チロっと見やると、頬をぽりぽりと掻きながら、嘘はついてない、ちょっとだけ誘導したけど、と白状した。

「何それ!」

「やらかすだろうな、と。
 まあ、やり易いように誘導したのと、周りから、さきが居なくなれば一番の候補はアイツだと噂をさせた。」

「酷い!」

「遅かれ早かれ、奴は行動に移したさ。
 反対派の貴族連中も、さきに嫌がらせしたのはアイツの指示だとハッキリ白状させたしな。」

「あぁ、アレそうだったんだ。」

抱っこして座っていた姿勢から、横になり肘を立てた手に頭を乗せて、笑う王太子に、ちょっとドキドキした。

「さきを守りたかった。
 だから、こちらから仕掛けたんだ。
 傷を負うのは想定外で、本当に肝が冷えた。
 あんなさきを二度と見たくはない」

「まあ、許すよ。
 最終的に選んだのは僕だもん
 いつまでもへそを曲げてても、良いことなんかないからね」

僕も王太子のお腹のあたりに頭が乗っかるようにコロンと転がった。

「でも、もう、内緒はやめてね。
 約束だよ?」

「約束するとも!」

ゆびきりげんまんをして、約束をした。

ー特殊スキル、ゆびきりげんまんを取得しましたー

「へ?」

「どうした?」

「や、なんかスキルが増えたみたい。」

ステータスを見ると大分変化していた。
王太子にも見えるように可視化して、ステータスを確認した。

種族 特殊豚〔成体〕
称号 獅子王の伴侶
   世界を穿つ者
Lv.  38

HP  5600
MP  7800
スキル 暴食 愛玩 蹄の渾身一撃 痛覚耐性 衝撃耐性 水耐性 嗅覚 言語理解 苦痛耐性、心理耐性 格闘 怒りの鉄槌 風牙
特殊スキル 羽化 ゆびきりげんまん


ちょっと待て!

「まだ、伴侶じゃないし!
 世界を穿つ者ってなに!」

「私の伴侶と、世界が認めたという事か。
 私が世界の統治者だから、それを怒ることができる唯一の存在って意味かな?」

いやいや、飛躍しすぎでしょ!

「羽化して人になっても種族は豚か…
 しかも特殊豚って、食肉の何とかブランドじゃあるまいし。」

「なあ、さき
 私の伴侶になるのは嫌か?」

「そんな事、言ってないだろ!」

多分真っ赤になっていたと思う。
少ない知識ながら、僕だってセックスの意味くらい知っている。
ただ、想像以上には分からないってだけだ。

頭にあたる王太子の割れた筋肉に、恥ずかしさを覚えたっていいじゃないか。
片手で撫でられる気持ちよさを味わったっていいじゃないか。

恥ずかしいんだから!

「王太子殿下、僕はうまくできないかもしれない、それに、豚だもん。
 もしかしたら太ってものすごいデブになるかもしれない。
 それでも好きだって言える?
 可愛い子豚じゃなくなるんだよ?」

「さき、まず私の名はレオハルトだ。 
 王太子殿下ではない。
 さきが子豚の時から可愛くて、大きく育って豚以上に豚らしくても可愛いと思うぞ。
 それに、私も獣人で獅子になる。
 毛だらけで気持ち悪くないか?」

「もふもふで好きだよ?
 ぎゅうってしたい」

「なら同じだな。」

「レオハルト、僕を、食べる?」

「頂けるものなら、美味しく頂こう」

ふふふと笑い合って、僕はレオハルトにキスをしたんだ。
広いベッドなのに、二人で隙間なくぎゅうっと抱きしめ合うと、股間にずくずくとした疼きが生まれた。

僕だけかとおもったら、レオハルトの股間も熱く猛っていた。

「あの、当たってるよ」

「さきの可愛らしいものも、私の太ももに当たっている」

そう言うと、大きな手が僕の下着の中に入って来た。
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