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天界革命
バカな悪役
しおりを挟む天使の姿になった。
そしてわざと、威光を隠すことなく発揮して翼を大きく広げて見せた。
それこそ、羽根の一枚一枚を広げるように。
最初から力天使も追い詰められた、堕天間際の天使たちも跪いていたからあんまり分からなったんだろうけど、マトリエルは立っていることが出来なくて、揺ら揺らとなりながら跪いた。
「神の御業である御威光の前に立っていられるわけがない」
ミカエルは立ったまま、そう告げた。
「私たち上級の更に上、熾天使に属する者くらいだろう」
ウリエルが追加する。
なので、当然ジョフィエルは跪いた。
う~ん、これじゃ水戸〇門じゃんよ。
両側に立ってるミカエルとウリエル、それにジョフィエル。
これで入浴シーン担当がいればまんまじゃねーか。
〇七かうっかり八〇衛のどっちなんだろう、って想像は置いといて。
「さて、聞いていいですかね?」
「なんなりと」
「君らが言う赦して欲しいこととは何でしょうか?」
マトリエル以外の堕天間際、もしくは堕天予備軍に聞いた。
「ガブリエル様の言動を鵜呑みにし、赤い悪魔を討伐しなくてはいけない、そう言って下級天使を扇動するようにマトリエルから指示を受け、行動に移しました。
最後まで加担することを拒んだ下級天使や奉仕の人間を処罰と称して滅してしまうよう仕向けました」
「まるで魔女狩りだ」
彼らは威光の前では都合の悪いことも全て話さざる負えない。
マトリエルの甘言で、悪意を流布という言い訳が実際とは大分違った。
結果は率先して扇動し、それに賛同しないものは始末してきたって事だった。
奉仕で頑張ってる人間や、下級でも自分の意志や目でちゃんと判断ができる天使たちを、理不尽な階級で縛り命を弄んだ、と言う事か。
「先ほどの子供のいたずらの様な話とは、程遠くないでしょうか?」
「え、いや、あ、は、えっと
違います、違うんです」
喋ってしまった内容に本人も焦っていた。
そりゃそうだ。
喋る気はさらさらなくて、都合よく減刑してもらおうなどと思っていただろうから。
「俺は君らの罪を聞いた。
行き過ぎただけの話なら、階級を下げるくらいでと思っていたけど。
命が関わってるなら、話は別だ」
階級にしがみつく奴らはどこに行ってもこんな奴らの方が多い。
階級にある責任をきちんと理解して行動できる奴なら、この程度の階級に収まったりしていないからな。
「力天使たちは、この証言で追加もしくは修正がありますか?」
いくら威光のおかげで嘘偽りなくとは言え、一方的ではいけないと思うから状況を知ってるかもしれない力天使たちにも確認した。
中には、あのクソハルカとデキていた力天使の顔もあった。
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