モテないゲイは、魔法使いを目指す！

80※R18

「親父、年なんだから無理すんな」

一志さんと侑士が、櫂砥を挑発するもんだから、俺のお尻が壊れてしまう！

もう、ばかばか！
そんなとこで張り合うなうよ！




「やぁぁぁぁあ、あ、あ！！！！」

めちゃくちゃに突かれた。
俺は対抗意識の道具じゃない！

「や、や！やめて！！！！！！
　かいと！やめて！」

心が伴わないと、セックスって気持ちよくないんだな。

「さとる！イクよ！！」

思いっきり最奥を突き上げられ、俺は気を失った。







「さとる、さとる！」

お風呂の中で、目が覚めた。

「ん、かいと、のばか」

安楽座椅子状態の櫂砥に悪態をついた。

「えー、どうして？」

「俺、止めてって言った。　
　一志さんも、侑士も、海江田さんも、
　みんな好きだけど、対抗意識を満足させるための道具じゃないよ。
　経験の少ない俺でもわかるよ、さっきのは、自己満足だよね？」

「はい、ごめんなさい。
　さとるを満足させられない年になってると思ってるから、
　息子たちに言われて、若さに張り合ってしまいました。
　ごめんね」

「俺、櫂砥を不安にさせてる？
　言っておくけど、甘々エッチが好きなんだよ。
　ハードなのも、俺をそうやって愛したいって思える愛情があるからするんだよ？」

自分が不安だったから、櫂砥が不安とか何かを思ってるんじゃないかって。

綺麗に笑って櫂砥が、凄いねって言った。

「さとるって、やっぱり最高のお嫁さんですよ。
　これでもね、テクやら自信があったんですけどね、
　さとるの中に入ってみて、今までの経験なんて何もならないくらい、気持ち良かったんですよ。
　愛情があるって、こんなに気持ちいい物なんですね。
　生まれた時から目をつけてて、本当に良かった。
　できれば、バカ息子に初めてなんてゆすりたくなかったですが、これでも親なんで、
　一応、息子の幸せを考えたんですよ。
　でもね、あまりにも酷い。
　最初の賭けからの事故、そして不始末による傷害、ストーカーに出遅れ、最後は殺人未遂まで。
　もう、任せておけなくなったんです。
　息子として愛せれば、なんて思ったのが間違いなんだってね。
　だから、余計にさとるとのセックスを激しくしてしまいました。
　こんな私は、嫌いですか？」

可愛い。
どうしよ。

にまにましちゃう。
だって、こんなに綺麗で自信家で、包容力のある人が、俺をこんなに好きって言ってくれるなんて、ちょっと前の自分では想像もつかなかった。



「ん、とね。櫂砥が好きだよ。
　愛してる。
　みんな公平にかって言われたら、そりゃ、でこぼこはあるの。
　でもね、そのでこぼこを、みんなが補ってくれてるから、やっぱり全員なんだよ？
　俺は、誰かに迷惑がかかるなら、逃げていなくなるよ」

どんなに、みんなが怒っても、俺は誰かの重荷にはなりたくなかった。