モテないゲイは、魔法使いを目指す！

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居住階へ着くと前と何にも変わってなくて、すごくホッとした。

帰ってこれたんだ。

今日からお義父さんも、海江田さんも一緒に住もうって言うんだ！
だってさ、離れてるのが怖いんだ。

この腕いっぱいではみ出しても、何しても捕まえていたいから。


「ねぇ、みんなで一緒に寝るようにもう一つベッド入れようよ
　キングサイズを二つにしたら、5人でも川の字で眠れるよね！」

みんながクスクス笑うし。
なんでよ？
すごくいい考えじゃん！

「上、上がってごらん」

お義父さんの荷物とかかな？

寝室が、広くなってた！
客室？を無くしたんだ！
壁が無くなって、何この、部屋の中全部がベッド！ってなんだ、こりゃ

「ベッドしかない、特注かー！
　すごいねー
　どこにいても落ちないよ、これ！」

スプリングもすごくて、トランポリンみたい。
トランポリンやったことないけど。

これから部屋の掃除や洗濯が大変そうなんだけど。
俺頑張らないとな！

「使い道が、違わないかな？」

お義父さんが笑うけど。

「跳ねたりして、ごめんなさい。」

「寝ようか？
　やっと退院したもんね」

「お昼寝はしてもしなくても平気だよ。」

お義父さんは、いつも俺の隣だったから、寝不足かも！

「ごめんなさい、お義父さんは寝不足だよね。」

帰って来たのが嬉しくて、子供みたいにはしゃいでしまったし、寝ると言うのはちょっと恥ずかしい単語なのだ。

「あの、ね、さっきも言ったけど、海江田さんもみんなでここで暮らすのはダメかな？」
　
だって海江田さんは、ずっと俺の側にいなきゃいけないなら、住む所も一緒がいいと思うんだよね。

「さとる、私は最初からそのつもりだよ。
　海江田は、さとるを死んでも守らないといけないからね。」

良かった。
なんかされても、海江田さんが助けてくれる！

されるとは思わなくも無くもない。
けど、怖いからね。

やったー！って寝転んだら、意外と疲れてたみたいで、眠気が来た。

一志さんも侑士も、お義父さんも海江田さんも、頭とか肩とか撫でてくれるから、余計に眠くなってしまった。

「ん、ちょっとだけ、寝させて・・・」

「側にいるからね、眠りなさい」　

起きたら、ご飯食べようね、って言って眠りに落ちた。




また、怖い夢だ

同じ夢。
夢だって思うけど、逃げられなくて、また、走る。
助けて！助けて！誰か助けて！
走って転びそうになった時、海江田さんが抱き上げてくれた。
もう大丈夫、って言って追いかけて来た怖いのを蹴って星にしたんだ。
漫画みたいにキラーン⭐︎て感じで

海江田さんの実力は、夢の中で発揮されてるのかも。