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しおりを挟む軽い脳震盪だったみたいだ。
最近眠れなかったしなー。
「あ、そうだ」
て、目覚めの第一声。
「さとる!」って、2人の声が同時に響いた。
「ん?」
ここ、誰んち?
「ごめん、さとる!」
「うん、そうね。」
なんだろ、これ。
毎回このパターン、飽きるよいい加減。
「大丈夫か?
あのクソは解雇されたから」
あー、まあ、うん、そうね。
「めんどくさいねー
ちなみに、ここどこ?」
「俺のマンションよ
そうだな、兄貴が悪すぎだな」
ニコッと笑って、一志さんを見た。
「俺ね、抱かれなくなった理由が知りたいんだ。
そしたら、もう、関わらないから。」
「っ、わかった
でも、俺は、さとるを離す気はない!」
まあ、いいや
「俺ね、一志さんが好きすぎて、嫌われたくなくて、無意識に我慢してたけん
喧嘩もできなくなってたんよ
元々、喧嘩も苦手やからそれはいい
でも、好きな人があれ以来触っても来ないのは、つらいけん
ちゃんと、教えて?
飽きたとかさ、めんどくさくてほってるだけなら、もう、終わりにしてくれん?」
隣で聞いてた侑士が肩を抱いてくれた。
「ここまで拗れてたのか」
「侑士、触るな
俺のだ
さとるも、触らせるな!」
「それ、今の兄貴に言う権利あるか?」
どちらも怒気を含んでる。
侑士はわざと、肩を抱いたり言ってくれたりして、脳筋な一志さんに教えようとしてくれてるんだってわかる。
「俺は!
俺は、一志さんが好きだよ、愛してる
でも、もう、教えてもらったから、
愛し合うことが、一番幸せなんだって知ったから、
今の状態はつらいよ」
「ほら、なんでだよ?
俺が、さとるを抱いていいなら、そのままもらうけど。
サードバージンね。
あぁ、でもあれ以来ってなら、もうほとんどバージンだね」
「ふぅ、俺は、さとるが汚物塗れになって泣いてる姿を見て、勃起したんだ。
最低すぎて、許せなかった。
もしかしたら、さとるがあの変態にって妄想もした。
殺してやりたいくらいの憤りと、その姿のさとるに、勃起したんだ!」
えぇぇぇぇ!!!!!!
「兄貴、新しい扉を開けちゃってたのか・・・・。」
「ねぇ、バカなの?」
新しい性癖開花させてんじゃねーよ!
なに、ソレ。
凌辱系とかNTR系とか?
「俺の悩んだ時間、返して?
その変態プレイがしたいってことなわけ?」
ついこの間(でもないけど)貫通したばっかの俺に何てこと言わせるんだよ。
こくこくって、うなずくんじゃねーよ。
「あのな、兄貴、俺もまぁ嫌いじゃないって言うか、好きだけどさ。
まずはさ、さとるにその話をしてあげなきゃ、かわいそすぎね?
それに、あの設定、3P案件だよな?」
「え?
えぇぇぇ?!!!」
ちょっとあんたたち、もじもじすんな!
「そうだな、さとる
本当にすまなかった。
したいのはやまやまだが、無理にすることない
あの時の動画を、侑士からもらっているから、我慢できる」
「侑士、お前、なんてもの撮ってんだよ?
いいやつだとか、気遣い上手だとか、俺の涙を返せ!」
まさか、一志さんが、あんなゴスロリとか汚物塗れとか、脱がされかけの下着とか、まさか!
勃起してたから、こっち側に来るの遅れただと?
どんだけ怖かったとか、恥ずかしかったと思ってんだ!
その姿に、勃起したからってこんな倦怠期夫婦みたいな悩みを抱えた俺、かわいそすぎね?
そんで、何度も勃起勃起言わせんなよ!
「で、さとるはダメなの?」
「え、あ、の
そしたら、してくれるの?
まだ、好き?」
まだ、好きでいてくれるのか、一番の不安はそれだったから。
「しなくても、さとるを好きなのは変わらないし、
一生一緒も変わらない。
好きだからしたいんだ。
好きでいて欲しいからするのは、違う
そんなこともちゃんと伝えられていなくて、悲しくさせてごめんよ。」
「そのプレイ以外は、しないってこと?
おれ、これからずっとソロプレイになるの?」
「え?!
それいいね!」
なんで、満面の笑顔なんだよ。
てか、3Pってハードル高くね?
この流れだと、侑士がメンバー入り?
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