君なんか求めてない。

ビーバー父さん

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初めての経験 ※

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※性的な表現があります。周りにご注意を。



 初心者にはハードルが高すぎて、キスだけで一杯一杯だった。
 
「シイラ、シイラ、俺、無理
 頭爆発する」

 恥ずかしさで体も熱くて、知恵熱が出そうだった。
 
「ライカ、可愛い。
 もう少しだけ頑張って」

 そう言うと、俺のちんちんに手を伸ばして来て、亀頭の部分をきゅっと握った。

「や、や、あ」

 自分でする事も殆どなくて、性欲なんて皆無だったのに!
 与えられた刺激は、今まで感じたどんな快感より、痛いくらいに気持ち良かった。

「ライカはこの先っちょの部分が気持ち良いんだね。」

「あ、あ、あ、や、弄らないで」

 ふかふかの毛布が、俺のちんちんから出て来た液で汚れて行くのを見て、余計に恥ずかしくなった。

「ライカ、気持ち良いね。
 少しだけ、ココ触ってもいい?」

「や、そこ、駄目、
 汚いからダメ、恥ずかしいし、駄目だよぉ」

 そこは排泄物が出る器官だから触って欲しくなかった。
 男同士はどこを使う事くらいちゃんと知ってたけど、使い方は分からなかったし、その、絶対臭いと思う、
 臭くないアレなんて存在しないんだから、どうにかしないとダメで、それを口出すことも出来なかった。

「ライカ、ココを私が洗ってあげる。
 それならどう?」

「ダメ、ヤダ、無理」

「ほら、魔法だ。」
 
 シイラは、俺のアナルの中を一瞬で綺麗にしたみたいだった。
 排泄感もなく、中がどうにかなった感覚も無かったけど、ソコが水気で濡れているのが良く分かった。

「も、これ以上は、ほんとに、ダメ」

「少しだけ、ね?」

 ツプッとシイラの指先が入って来たのが分かった。

「!ん!!」

 ずるい、シイラは少しだけって言いながら、どんどん凄い事をしてくるから、俺は流されっぱなしで、訳の分からないままちんちんが爆ぜていた。

「上手だよ、ライカ。
 今日はここまでにしようね。
 次は他の精霊王達もいると思うし、これ以上したら、皆んなから怒られちゃうからね。」
 
「も、やあ、」

 俺の初体験はこんな感じで終わったんだ。
 これで終わりだと、全て経験したと思い込んでいただけって気づくのは、割とすぐだった。







「おはよう、ライカ」

「ん、おはよ、ござます。」

 体が怠くて、変なところが痛む。
 そこで、昨夜の初体験を思い出した。

「あ!」

「ラーイカ、どうしたの?」

 むぅ、あんな事しておいて!

「シイラ、反省して!
 俺もうヤダって言った!」

「ごめん、あんまり可愛いくて、それに私たちに娶られてくれるって聞いたら我慢出来なかった。
 きっと、あの救世主が何か仕掛けて来るから、少しでもライカとの絆を強くしておきたいんだ。
 何かあっても、私たちを信じて欲しい。」

「ユアが何かをして来るって事?
 何で?
 あいつ、娶られたいって言ってたんだから、勝手にすればいいのに!」
 
 俺はものすごく腹が立って、あいつが魔力を供給しないと、困る人ばっかりなのに何やってんだ!

「ライカ、救世主で来たから、きっと人格が曲がっちゃったんだよ。」

「うん、そういう人いる。
 偉くなったら急に嫌な奴になっちゃう奴」

 じいちゃん、ばあちゃんになったらどんな人でも同じに皺くちゃになるのに。
 凄く残念なことだけど、きっと地位やお金、それに男?を手に入れたら今度は不老不死とか言い出すんだろうなって、簡単に想像出来た。

「シイラ、俺から離れて行かないでね」

 きっとユアはシイラたち妖精王まで欲しがると思う。

「ライカから離れる訳無いよ。
 だって、もう娶るって約束が成立しちゃってるんだから。
 無かったことにはならないよ。
 何があってもね。」

「本当だよね?
 俺の親みたいに、捨てたりしないよね?」

 いい知れない不安が膨れ上がって来たのは、きっとこの先の事を予想していたからだ。
 いつだって俺は運が無いんだ。
 小さい頃から、施設でも養子に行くはずだった家庭を、横からアピールしてきた小さい子に持っていかれた。
 いつでもそうだ。
 俺に運は無いって分かってる。
 だからこそ、期待しないように生きて来たのに、シイラたちの事は誰にも譲りたくなかった。

「俺の家族になるんだから!」

「ライカ、そうだよ。
 私たちは家族になるんだ。
 ありがとう、愛してる、ライカ」

 抱きしめられて、キスをした。

「もう、一人でいるのは嫌だよ」
 
 知ってしまった温もりを今更手放せないよ。
 そう思ってシイラにギュウギュウ抱きついていたら、真っ白な馬が駈けて来た。

「ほら、ライカ
 光の精霊王も来たぞ」

「シイラ、私たちのライカを抱きしめさせてくれ」

 白馬は人の姿になって、金髪の美丈夫が立っていた。



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