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しおりを挟む「ゲオルグ、センセ、その告白、衝撃的なんですが」
アシッドがさっきまでの揶揄い顔から、残念なものを見る様な哀れな表情でゲオルグを見ていた。
「仕方無いだろ!
恋愛なんかに全く興味が無かったし、定期的に出すためだけに行ってただけだ!
自分でするのも変だしな」
いや、変ってアンタ……、オナッて無い成人男性はそんなにいないと思うよ?
「だから、服も脱がなかったの?」
「そうだ、もっとちゃんと勉強して知識を持ってからじゃないと、ラグの小さなアナルが切れてしまったら大変じゃないか!」
え、ちょっと待て!
「年齢とか、子供の体良いとかじゃないの?」
「体に関しては、ラグであれば痩せてようが太ってようが、大きくても小さくても関係無い!
年齢は倫理的な問題だ。
ちゃんと大人になって、自分の意志で決着を付けられる様になってくれないと!
伴侶にするにはちゃんと成人してからと決まっている」
「学校免除資格で大人だって言ったじゃないですか!」
「働く上では、大人と同等に扱われるが、そう言った性を扱う店には入れない」
これ、まだ入ってないけど、玄関先でこの話ししてるってどうなの?
「ゲオルグ先生、さすがにここでその話しは如何なものかと……」
アシッドが苦笑しながら止めに入って来た。
「あ、あぁ、そうだな、すまん。
だがラグ、これだけは信じて欲しい。
私は、ラグだけを愛している」
「うん、さすがにその告白は信じるしかないからね」
ごめん、僕も苦笑いしか出なかった。
玄関と言えるのだろうか?
まるで城門の様な扉が現れ、岩の一面に凄い存在感を持って鎮座していた。
扉は魔力を流さなくては開かない仕組みで、結界を突破した上にこの扉が個々の魔力を記憶して開けられる様になっていた。
アレだ、まるで指紋認証か網膜認証みたいなの!!
改めて魔法ってすごいなぁと感心した。
いや、ロッシが凄いのか。
入る前に、僕らの魔力を扉に通して記憶をさせた。
「凄いな、コレ」
関心するしかなかった。
魔力を通して記憶させて僕自身で扉を開けると、中からパパが物凄い勢いで走って来た。
「ラグ!! ラグ!!
心配させて!!」
ぎゅうぎゅうに抱きしめられて、仕舞いには抱き上げられてそのまま色んな所にキスをされた。
「パパ! ごめんなさい!!」
相変わらずのスペックで、僕は泣き出してしまった。
絶対パパ離れなんか出来ないって実感した。
「ラグ、ちゃんと話を聞きたいが、先ずは顔を良く見せて?
ああ、私の可愛いままのラグだね。
それに傷を治したんだね、益々綺麗な子になったな。
少し背が高くなったかい?」
「大分男らしくなったでしょ?」
「いやいや、まだまだ可愛い赤ちゃんだよ」
やっぱりパパは僕のパパだった。
「旦那様、色々ご報告がございますので、場所を変えましょう」
「そうだな、ラグに凄いプレゼントを用意してるんだ。
十五歳のお誕生日おめでとう!
これが言いたくてパパ頑張っちゃったよ~」
「きゃ~、パパ! 大好き!!」
パパが初めて僕の誕生日をお祝いしてくれた!
プレゼントなんていらない、パパがいれば良い!
めっちゃ甘えてスリスリして、ぎゅ~ってした。
まだこの屋敷? 砦? の構造とか分かってないけど、パパに肩を抱かれて大広間へ行くと、いきなり明かりがついて中には騎士団のみんなが駆け付けてくれてた。
「おめでとう!! ラグ!!
俺たちは諦めてないからな!!!」
口々にお祝いと、例の結婚してくれが始まって元気な彼らの姿を見て、また僕は泣いてしまった。
「ね、これ、どんな魔法?」
「ね、皆んな君を待っていたんだ。
ジョーハンでの事も、決着がついたから彼らを呼び戻したんだ。
あの時のラグの判断は間違いじゃなかった。
でも、やっぱり、彼らは君にとって必要な人達だと私は思っているからね」
パパは騎士団全員とは言わないだろうけど、いつか、僕が世界樹に飲み込まれてしまうその時に抗える力を持っていたいから、有志を募ったんだ、と言った。
世界樹に取り込まれるとか、パパには言ってなかったと思うよ?
「チビさんが、教えてくれたよ
途中、ラグを追えなくなって物凄く心配したけど、無事で良かった。
でもね、ゲオルグの事はちょっと賛成できないな」
「え!? そこも分かってるの?」
「ああ、精霊王が逐一チビさんで連絡してくれていたからね」
緑頭、やるな。
「いま、緑頭は具合が悪くて……」
「みたいだね、この所連絡も無くて心配していた所だよ」
「世界樹がおかしいみたい」
世界樹と聞いたパパの顔が険しくなって、そうか、とだけ呟いた。
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