15 / 38
014 隣りのJKとの恋バナ
しおりを挟む恥ずかしそうに桃花が答えるのを見て、翔はとてもピュアで純粋なものを見ている心地がした。
「いいね。気になる人って、どんな子なの?」
どんなクラスの男の子だろうと想像しながら、翔は桃花に質問を重ねた。
「そうですね…とっても優しそうで、色んな人に親切にできて、大人っぽいけど…でもちょっと抜けてるところとかがあって…、すっごく素敵な人だなって。」
「ふーん、なかなかベタぼれだね。」
「……そうなん…ですかね?///」
恥ずかし気に応える純情な乙女が、まさか自分のことを慕っているとは翔は露にも思っていない。
青春の色にきらきらと輝く炎を、対岸の高みから見物しているように、翔は第三者的な立ち位置で桃花の話を聞いていた。
来週の金曜ロードショーの映画が、あまり興味のない洋画のアクション映画であることを確認し、食器を片づけて、その日はお開きになった。
自室に戻った桃花は、ウサギ型の抱き枕にひしっとしがみ付いて、悶えていた。
桃花は先ほどから、まだ膨らみかけの胸の辺りがずっとどきどきと脈打っていた。
孤独で一人訪れた神戸の町で、見ず知らずの私に優しい笑顔で親切に接してくれたこと…。
私の作った料理を、いつも美味しいと言って食べてくれるところ…。
大人っぽいけど、料理がとっても苦手なところ…。
苦手な料理も、一生懸命努力しようとしているところ…。
“そうえば翔さんって彼女さんいるのかな…。”
せっかくなら、あの話の流れで聞いとけばよかったと桃花は後悔した。
だがしかし、翔にもし彼女がいたらどうしようという不安もある。
「~~っぅ///」
桃花が一人、布団に顔をおしつけて悶える一方で、翔は能天気に「やっぱり宮崎駿は偉大だな」っと、座面が回転する椅子に座りながらクルクル回っていた。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる