22 / 41
第3章
5. 若い者に任せろ的な
しおりを挟む
「あーあー」
吊り橋と一緒に数人の武官が河に落ち、朱璃が気の毒そうに手を合わせた。
「まだ死んでないから、っていうかこの位じゃ死なないから」
思わず言い訳をしてしまった桃弥だった。ちょっと罪悪感。
「先生のあほー」
ぶつけようのないもどかしさ、大声を出すしかなかった。
朱璃の声が届いたのか、向こう岸では莉己がにこやかに手を振り、景雪が早く行けと左手を一振りした。
そして、まだ残っている武官達に追われるよう森の中へ消えて行った。
全て計画通りに事が運んだのだろう。それは桜雅と桃弥の表情からも読み取れた。
「私がっ、足手まといになったばっかりに……すみません」
桜雅が頭を下げる朱璃の肩を叩き、顔を上げさせた。
「お前が責任を感じる事はない」
「そうそう、俺の方こそ情けないんだからさ。結局のところ1番役に立ててないし」
桃弥もがっくしと肩を落としていた。朱璃と違って、囮になったり先陣をきったりする実力は十分備わっている。なのに残されていくのは、桜雅の護衛のためだけではない。自分もまた守られているのだ。兄達に。
こんな形で愛情を、感じるなんて……。やはり、敵わない。心の中でため息をつく桃弥であった。
桜雅もまた、自分の不甲斐なさを痛感していた。たった半日の間に4人の仲間が自分を護るために次々といなくなった。
もちろん、彼らの無事は心から信じているが、何があるか分からない。本来なら朝廷の中心になっていてもおかしくない優秀な彼らが、自分を護ろうとしてくれている意味。自分はそれに見合った人間なのだろうか。
それぞれの理由で無口になった3人だったが、朱璃がその沈黙を破った。
桜雅と桃弥の顔を覗き込む。
「2人とも落ち込んでるん? あ~桃弥泣いてる?」
「お前こそっ、保護者が誰も居なくなって寂しいんだろっ」
「別に」
「半泣きになっていたクセに」
「あれは、舌噛んで痛かっただけや」
残された3人は分かっていた。落ち込んでいる場合じゃない。そんな時間はないのだ。気持ちを切り替え、前を見る。今出来ることをするだけだ。
「2人がいるから大丈夫。それに、拳骨に怯えなくて済む」
「小言を言われることもない」
「ああ、たまにはいいかもな」
3人に少し笑顔が戻った。
「朱璃、足を見せてみろ」
桜雅が返事を待たず、近くの岩に朱璃を座らせると靴を脱がせた。
「昨日より腫れているじゃないか。無理をするからだ」
「そんなに痛くないんやって。それよか桜雅もさっきけがしてたやろ」
かなり際どい所を、剣が通りひやっとしたのだ。
「かすっただけだ」
「へへーだっせー」
「お前も、手」
朱璃が桃弥の手を掴み広げさせると、皮がめくれ出血していた。
「いやーあの縄、頑丈でさー。まじ焦ったぜ。簡単に橋落とせって言うなよなー」
桃弥がぶつぶつ文句を言いだし、調子も戻って来た。
「あの2人なら何があっても大丈夫だ。俺たちは俺たちのすべきことをするまでだ」
「そうだな。俺たちしかいねーし」
「そうそう。桜雅と桃弥だから託していったんやって。ほらっ こっちの世界でもこう言うんやろ。
子のため思うなら財産残さず借金残せって」
桜雅と桃弥が微妙な表情をした。
「なんかちょっと違う?」
「……いや、もしかして……」
身を盾にして護られていたと思った。自分達に託し、彼らは……と思ったが、もし2人が逃げずにあのまま捕まったら……。すぐに殺されることは無いだろう。おそらく王都まで護送されるはずだ。
寝ていても嫌でも目的地に着く。
「なぁ……」
「桃弥、みなまで言うな」
2人だけが捕まったのは、理由があるはずだ。
孔雀団に協力を求める必要があるからこそ、自分たちに行かせた。
押し付けやがったな……。
何となく朱璃のいう借金というのが合っている気がしてきた桜雅と桃弥はもう一度顔を見合わせた。
朱璃は百面相する2人を首をかしげて見ていたが、やがて遠慮がちにいった。
「ごめん、今更なんやけど、私、何が何だかさっぱりやねん。孔雀さんの手を借りて関を超えたら、何したらええん?」
「ぷっ」
思わず桃弥が噴き出した。
「お前っ何託されたのかわかってないのかー」
「いや、桃弥。俺たちのせいだ」
桜雅がしゃがみ込んで、申し訳なさそうにしている朱璃の頭を撫でた。
考えてみれば、朱璃は寝ている所を起こされ、突然の逃亡劇に巻き込まれたのである。面倒くさがりの景雪が説明するわけもなく、頼みの綱の琉晟は早い段階で別行動となっていた。
「済まなかった。誰も説明すらしてなかったんだな。一緒にいるのがあまり自然で、気が回らなかった」
「そうか、ごめん。俺もお前とはずっと一緒に居た気になってた。でもさ、よく分からないのに良くもまぁ、あれだけ一生懸命頑張れるなあー。お前、相当お人好しだろ」
桃弥にもポンポンと頭を叩かれて、へらっと朱璃が笑った。
自分達にの肩ほどしかない小柄な朱璃の気の抜けたような笑顔に、肩の力が抜けた。
そして兄達から託されたものは、陰謀の解明解決の鍵のなる孔雀団との接触だけではない事に今更ながら気がついた。
朱璃。
あの景雪が、信じられないことだが大切にしている弟子である。
決して無茶をするないう暗黙のメッセージか。
桜雅は小さく笑った。朱璃が自分達の気力も体力も回復させてくれた気がした。朱璃効果すごいな。
「よし、道々説明してやるよ。それで、お前は自分の置かれた状況をしっかり把握しろ。いいな」
「はーい」
朱璃への説明はかえって自分の頭を整理する良い機会になった。朱璃の質問は先入観がないだけに、案外鋭い所を突いてくる。お陰で思わぬ発見があったり、新たに冷静な判断が出来ることがあった。
少し自分の考えに没頭していた桜雅が、何か物足りなくなり朱璃を見た。
「いつからだ?」
「お腹すいた 夜ごはん食べてへんのに。から10歩も歩いていないかも」
笑いながら桃弥が答えた。
散々おんぶを拒んだくせに……と呆れつつ、桃弥の背でスヤスヤ眠るあどけない寝顔に自然に頬が緩む。
「よく眠っている」
「ああ、疲れたんだろう。なかなかハードだったからな」
考えてみれば、朱璃と3年ぶりの再会を果たしてから、まだ1日しか経っていない。内容が、濃すぎてもう随分前から一緒にいる気がする。
「そういや、三年前も馬で寝てたよな」
「そーそー。って俺も馬かよ」
「あはは 似たようなものだろう」
「ひでっ。あーそう言えば、琉晟が朱璃は突然、燃料がなくなったように眠ってしまうって言ってたな」
夕食中にも何度も朱璃の様子を見に行っていた琉晟の過保護っぷりが思い出される。
いつも寡黙に(聾唖なので当然だが)景雪の世話をしている優秀な側近なのだか、あんなオカンみたいな琉晟を初めてみた。そしてそんな様子を呆れたように見る景雪の顔も珍しいものだった。
「2人に預けてよかったな」
「ああ、久しぶりに兄上のあんな顔を見た」
桃弥の嬉しそうな顔に桜雅は目を細めた。
「でもさーなんで朱璃の事をバクっていうんだろうな」
朱璃の行動にアホ、ボケと酷い事をいい、挙句に拳骨。かなり厳しい師匠のようだが、朱璃をとても可愛がっているのがわかる。
優秀すぎて人に合わせられず、振り回す方だった景雪が振り回わさているのを見るのは、ある種の感動だった。
バクという景雪しか呼ばない愛称。2人の間にある絆は師匠愛や家族愛以上のものなのかも知れない。
色々考えていると桜雅の胸の奥がピリッと痺れた。
「どうした? そんな難しい顔して」
バクの意味を考えるのにそこまで悲惨な顔をしなくても……。変なところで真面目だなーと桃弥は少し心配になった。
話をそらす意味も含め、その兄のことでもうひとつ気なる事聞いてみる。
「大丈夫かな」
「……孫殿か?」
泉李や琉晟、莉己や景雪の名が出てこないのは、彼らの実力(恐ろしさ)を知っているからだ。
「ああ。敵だとしても、ちょっと同情するかも……」
「……大丈夫だろ。たぶん」
遠い目をする2人だった。
吊り橋と一緒に数人の武官が河に落ち、朱璃が気の毒そうに手を合わせた。
「まだ死んでないから、っていうかこの位じゃ死なないから」
思わず言い訳をしてしまった桃弥だった。ちょっと罪悪感。
「先生のあほー」
ぶつけようのないもどかしさ、大声を出すしかなかった。
朱璃の声が届いたのか、向こう岸では莉己がにこやかに手を振り、景雪が早く行けと左手を一振りした。
そして、まだ残っている武官達に追われるよう森の中へ消えて行った。
全て計画通りに事が運んだのだろう。それは桜雅と桃弥の表情からも読み取れた。
「私がっ、足手まといになったばっかりに……すみません」
桜雅が頭を下げる朱璃の肩を叩き、顔を上げさせた。
「お前が責任を感じる事はない」
「そうそう、俺の方こそ情けないんだからさ。結局のところ1番役に立ててないし」
桃弥もがっくしと肩を落としていた。朱璃と違って、囮になったり先陣をきったりする実力は十分備わっている。なのに残されていくのは、桜雅の護衛のためだけではない。自分もまた守られているのだ。兄達に。
こんな形で愛情を、感じるなんて……。やはり、敵わない。心の中でため息をつく桃弥であった。
桜雅もまた、自分の不甲斐なさを痛感していた。たった半日の間に4人の仲間が自分を護るために次々といなくなった。
もちろん、彼らの無事は心から信じているが、何があるか分からない。本来なら朝廷の中心になっていてもおかしくない優秀な彼らが、自分を護ろうとしてくれている意味。自分はそれに見合った人間なのだろうか。
それぞれの理由で無口になった3人だったが、朱璃がその沈黙を破った。
桜雅と桃弥の顔を覗き込む。
「2人とも落ち込んでるん? あ~桃弥泣いてる?」
「お前こそっ、保護者が誰も居なくなって寂しいんだろっ」
「別に」
「半泣きになっていたクセに」
「あれは、舌噛んで痛かっただけや」
残された3人は分かっていた。落ち込んでいる場合じゃない。そんな時間はないのだ。気持ちを切り替え、前を見る。今出来ることをするだけだ。
「2人がいるから大丈夫。それに、拳骨に怯えなくて済む」
「小言を言われることもない」
「ああ、たまにはいいかもな」
3人に少し笑顔が戻った。
「朱璃、足を見せてみろ」
桜雅が返事を待たず、近くの岩に朱璃を座らせると靴を脱がせた。
「昨日より腫れているじゃないか。無理をするからだ」
「そんなに痛くないんやって。それよか桜雅もさっきけがしてたやろ」
かなり際どい所を、剣が通りひやっとしたのだ。
「かすっただけだ」
「へへーだっせー」
「お前も、手」
朱璃が桃弥の手を掴み広げさせると、皮がめくれ出血していた。
「いやーあの縄、頑丈でさー。まじ焦ったぜ。簡単に橋落とせって言うなよなー」
桃弥がぶつぶつ文句を言いだし、調子も戻って来た。
「あの2人なら何があっても大丈夫だ。俺たちは俺たちのすべきことをするまでだ」
「そうだな。俺たちしかいねーし」
「そうそう。桜雅と桃弥だから託していったんやって。ほらっ こっちの世界でもこう言うんやろ。
子のため思うなら財産残さず借金残せって」
桜雅と桃弥が微妙な表情をした。
「なんかちょっと違う?」
「……いや、もしかして……」
身を盾にして護られていたと思った。自分達に託し、彼らは……と思ったが、もし2人が逃げずにあのまま捕まったら……。すぐに殺されることは無いだろう。おそらく王都まで護送されるはずだ。
寝ていても嫌でも目的地に着く。
「なぁ……」
「桃弥、みなまで言うな」
2人だけが捕まったのは、理由があるはずだ。
孔雀団に協力を求める必要があるからこそ、自分たちに行かせた。
押し付けやがったな……。
何となく朱璃のいう借金というのが合っている気がしてきた桜雅と桃弥はもう一度顔を見合わせた。
朱璃は百面相する2人を首をかしげて見ていたが、やがて遠慮がちにいった。
「ごめん、今更なんやけど、私、何が何だかさっぱりやねん。孔雀さんの手を借りて関を超えたら、何したらええん?」
「ぷっ」
思わず桃弥が噴き出した。
「お前っ何託されたのかわかってないのかー」
「いや、桃弥。俺たちのせいだ」
桜雅がしゃがみ込んで、申し訳なさそうにしている朱璃の頭を撫でた。
考えてみれば、朱璃は寝ている所を起こされ、突然の逃亡劇に巻き込まれたのである。面倒くさがりの景雪が説明するわけもなく、頼みの綱の琉晟は早い段階で別行動となっていた。
「済まなかった。誰も説明すらしてなかったんだな。一緒にいるのがあまり自然で、気が回らなかった」
「そうか、ごめん。俺もお前とはずっと一緒に居た気になってた。でもさ、よく分からないのに良くもまぁ、あれだけ一生懸命頑張れるなあー。お前、相当お人好しだろ」
桃弥にもポンポンと頭を叩かれて、へらっと朱璃が笑った。
自分達にの肩ほどしかない小柄な朱璃の気の抜けたような笑顔に、肩の力が抜けた。
そして兄達から託されたものは、陰謀の解明解決の鍵のなる孔雀団との接触だけではない事に今更ながら気がついた。
朱璃。
あの景雪が、信じられないことだが大切にしている弟子である。
決して無茶をするないう暗黙のメッセージか。
桜雅は小さく笑った。朱璃が自分達の気力も体力も回復させてくれた気がした。朱璃効果すごいな。
「よし、道々説明してやるよ。それで、お前は自分の置かれた状況をしっかり把握しろ。いいな」
「はーい」
朱璃への説明はかえって自分の頭を整理する良い機会になった。朱璃の質問は先入観がないだけに、案外鋭い所を突いてくる。お陰で思わぬ発見があったり、新たに冷静な判断が出来ることがあった。
少し自分の考えに没頭していた桜雅が、何か物足りなくなり朱璃を見た。
「いつからだ?」
「お腹すいた 夜ごはん食べてへんのに。から10歩も歩いていないかも」
笑いながら桃弥が答えた。
散々おんぶを拒んだくせに……と呆れつつ、桃弥の背でスヤスヤ眠るあどけない寝顔に自然に頬が緩む。
「よく眠っている」
「ああ、疲れたんだろう。なかなかハードだったからな」
考えてみれば、朱璃と3年ぶりの再会を果たしてから、まだ1日しか経っていない。内容が、濃すぎてもう随分前から一緒にいる気がする。
「そういや、三年前も馬で寝てたよな」
「そーそー。って俺も馬かよ」
「あはは 似たようなものだろう」
「ひでっ。あーそう言えば、琉晟が朱璃は突然、燃料がなくなったように眠ってしまうって言ってたな」
夕食中にも何度も朱璃の様子を見に行っていた琉晟の過保護っぷりが思い出される。
いつも寡黙に(聾唖なので当然だが)景雪の世話をしている優秀な側近なのだか、あんなオカンみたいな琉晟を初めてみた。そしてそんな様子を呆れたように見る景雪の顔も珍しいものだった。
「2人に預けてよかったな」
「ああ、久しぶりに兄上のあんな顔を見た」
桃弥の嬉しそうな顔に桜雅は目を細めた。
「でもさーなんで朱璃の事をバクっていうんだろうな」
朱璃の行動にアホ、ボケと酷い事をいい、挙句に拳骨。かなり厳しい師匠のようだが、朱璃をとても可愛がっているのがわかる。
優秀すぎて人に合わせられず、振り回す方だった景雪が振り回わさているのを見るのは、ある種の感動だった。
バクという景雪しか呼ばない愛称。2人の間にある絆は師匠愛や家族愛以上のものなのかも知れない。
色々考えていると桜雅の胸の奥がピリッと痺れた。
「どうした? そんな難しい顔して」
バクの意味を考えるのにそこまで悲惨な顔をしなくても……。変なところで真面目だなーと桃弥は少し心配になった。
話をそらす意味も含め、その兄のことでもうひとつ気なる事聞いてみる。
「大丈夫かな」
「……孫殿か?」
泉李や琉晟、莉己や景雪の名が出てこないのは、彼らの実力(恐ろしさ)を知っているからだ。
「ああ。敵だとしても、ちょっと同情するかも……」
「……大丈夫だろ。たぶん」
遠い目をする2人だった。
2
お気に入りに追加
4,960
あなたにおすすめの小説
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!
雨宮羽那
恋愛
いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。
◇◇◇◇
私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。
元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!
気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?
元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!
だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。
◇◇◇◇
※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。
※アルファポリス先行公開。
※表紙はAIにより作成したものです。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
聖獣の卵を保護するため、騎士団長と契約結婚いたします。仮の妻なのに、なぜか大切にされすぎていて、溺愛されていると勘違いしてしまいそうです
石河 翠
恋愛
騎士団の食堂で働くエリカは、自宅の庭で聖獣の卵を発見する。
聖獣が大好きなエリカは保護を希望するが、領主に卵を預けるようにと言われてしまった。卵の保護主は、魔力や財力、社会的な地位が重要視されるというのだ。
やけになったエリカは場末の酒場で酔っ払ったあげく、通りすがりの騎士団長に契約結婚してほしいと唐突に泣きつく。すると意外にもその場で承諾されてしまった。
女っ気のない堅物な騎士団長だったはずが、妻となったエリカへの態度は甘く優しいもので、彼女は思わずときめいてしまい……。
素直でまっすぐ一生懸命なヒロインと、実はヒロインにずっと片思いしていた真面目な騎士団長の恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID749781)をお借りしております。
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。
真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。
狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。
私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。
なんとか生きてる。
でも、この世界で、私は最低辺の弱者。
【完結】中継ぎ聖女だとぞんざいに扱われているのですが、守護騎士様の呪いを解いたら聖女ですらなくなりました。
氷雨そら
恋愛
聖女召喚されたのに、100年後まで魔人襲来はないらしい。
聖女として異世界に召喚された私は、中継ぎ聖女としてぞんざいに扱われていた。そんな私をいつも守ってくれる、守護騎士様。
でも、なぜか予言が大幅にずれて、私たちの目の前に、魔人が現れる。私を庇った守護騎士様が、魔神から受けた呪いを解いたら、私は聖女ですらなくなってしまって……。
「婚約してほしい」
「いえ、責任を取らせるわけには」
守護騎士様の誘いを断り、誰にも迷惑をかけないよう、王都から逃げ出した私は、辺境に引きこもる。けれど、私を探し当てた、聖女様と呼んで、私と一定の距離を置いていたはずの守護騎士様の様子は、どこか以前と違っているのだった。
元守護騎士と元聖女の溺愛のち少しヤンデレ物語。
小説家になろう様にも、投稿しています。
気付いたら異世界の娼館に売られていたけど、なんだかんだ美男子に救われる話。
sorato
恋愛
20歳女、東京出身。親も彼氏もおらずブラック企業で働く日和は、ある日突然異世界へと転移していた。それも、気を失っている内に。
気付いたときには既に娼館に売られた後。娼館の店主にお薦め客候補の姿絵を見せられるが、どの客も生理的に受け付けない男ばかり。そんな中、日和が目をつけたのは絶世の美男子であるヨルクという男で――……。
※男は太っていて脂ぎっている方がより素晴らしいとされ、女は細く印象の薄い方がより美しいとされる美醜逆転的な概念の異世界でのお話です。
!直接的な行為の描写はありませんが、そういうことを匂わす言葉はたくさん出てきますのでR15指定しています。苦手な方はバックしてください。
※小説家になろうさんでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる