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これ以上の狼藉許してはおけぬ

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氷室に言われたとおり、私たちは急いで牢屋に向かった。

「う、嘘でしょ・・・」

牢屋に入ると、中は酷い物だった。牢屋に入っていた女の子達は皆何かしらの攻撃を受けたようで、血だらけでボロボロだった。

私は慌てて皆の所へ駆けよる。

よかった・・・何とか生きているみたい・・・

風間と氷室も他の子の達が生きているかどうか確かめている。

「何とか生きてる!」

「こっちも大丈夫みたいだ!」

良かった。怪我は酷いけど何とか全員生きているみたいだ。

「お願い!この花畑のどこかにいる幼女呼んできて!その人ならなんとかしてくれるから!」

「わ、わかった!」

「おう!」

砂原と一樹が外へ駆けだしていく。幼女が来るまでの間私たちはこの子達の応急処置をすることにする。幸いにもここは本拠地。包帯だったり何だったりはそろっている。

「この子達の応急処置するから手伝って!回復薬とか包帯惜しまずに使って良いから!」

・・・・・

・・・

「うーむ・・・こりゃ酷いのう。全員雷に焼かれておるわ。それに抵抗した後も無い。おそらく後から全員一遍に雷に焼かれたんじゃろうな。」

幼女が一人一人に回復魔術を掛けていく。幼女(妖精)が回復魔術を掛けることにより、焼けただれた皮膚が元の綺麗な状態に戻っていく。

「外見はなんとかなるが・・・しばらくの間は体に不自由が出るかもな。まあ、死ぬことは無いしその内治るじゃろうから心配は無用じゃ。」

「そうですか・・・よかった・・・」

全員が助かると聞いてほっとする私。風間達も同様らしい。とくに余りこのようなことになれていない砂原や一樹はより一掃ほっとしている。いや、大事な仲間が死ななくて本当に良かったよね。

「そう言えば氷室、なんでこいつらが狙われるって分かったんだ?」

風間が何でここが狙われるのが分かったのか氷室に聞く。

「だって、アイツ強力なスキルを求めているんだろ?そしたら、鈴木の暴食スキルを狙うのは当然だろ?」

た、確かに。あの子の暴食というスキルは魔法だろうが何だろうが、魔力に冠するものであれば何でも吸収してしまうとんでもないチートスキルだ。強力なスキルを求めている木崎からしたら垂涎ものだろう。

「それに、アイツは俺達に決して決定的な攻撃をせず、追いかけてくるだけだった。たぶん俺達を追いかけることで鈴木の在処を探ろうとして・・・」

「結果的にビンゴだったと・・・」

「そういうことだろう」

そっか。木崎は私たちを倒すことが目的じゃ無くて、私たちの拠点を探すことが目的だった訳か。って、それヤバくない?味方以外は入れないと思っていたこの花畑に敵が入れるようになるなんて・・・下手したら拠点が潰される可能性も・・・

「いや、しばらくは大丈夫だろう。アイツはもう狙っているスキルは取り尽くしたはずだ。俺達のスキルは盗らなかったということは必要ないということだろうし、ここへはもう来ないだろう」

氷室はそう言うが、幼女(妖精)は

「じゃが絶対無いとは言い切れんじゃろ。仕方ない。グランドの奴から眷属借りて見回りでもして貰うかの。」

そう言って幼女(妖精)は立ち上がっていってしまった。

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