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34.鍵を握る者 後編
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(うひーーー ナルシリス こわー)
幸いにもミンティリスの内心の声は表情に現れていない。
ナルシリスの人を値踏みするかの様な刺す視線を受ければ大抵の者が同じ感想を持つに違いない。
それだけ人を恐れさせる何かがナルシリスにはあった。
「リラックスしてくれというのも無理だろうから早速本題に入らせてもらおう。其の方、最近ウィリアムに付きまとわれているそうだな」
ミンティリスの緊張を察してか、王太子アルドリヒはいきなり本題に入った。
アルドリヒにしてみればナルシリスに頼まれたから会う機会を設けたのであって、本当は早めに済ませてナルシリスと2人きりで過ごしたいのだ。
「男爵家の次女に過ぎない私には勿体無い事でございます」
ミンティリスの返事は、”爵位が釣り合わないから王太子の方から第2王子に言ってあげてよ”という期待を込めたものだった。
ミンティリスは生きて学院を卒業し、気楽に生きていくつもりなのだ。
「あら、爵位など気になさらなくてもいいのですよ。第2王子にもお考えがありましょう。 わたくしも当家も応援致しますわ」
「うむ」
間髪いれずにナルシリスがミンティリスの退路を潰しにかかる。
王太子も頷いている。
貴族の結婚は家どうしの利害で結ばれる。
第2王子が本当にその気ならミンティリスを然るべき爵位の養女にするだけだ。
後継者問題が無いこの国で、継承権2位とは云え国王になる可能性が低い第2王子の場合は、ある程度自由に選んで大きな問題にならない。
現在近隣に婿を必要とする国が無い事もあり、ストロンシア国王には第二王子を他国に出すつもりは無いのだった。
「勿体ないお言葉です」
(えーー! 第2王子ルートに入れたがってる? なんで? ど、どうしよう……)
貴族に自由恋愛など無いというのにと思うミンティリスは貴族の考え方からすれば真っ当だ。
ま、実際は貴族といえど人なので恋愛感情だって持つ。
想い人同士が結ばれる例も少ないながら、あったりもする。
ナルシリスの言葉は第2王子の恋心を心情的にだけでなく、家としても応援すると言うもの。
明言はしていないが、暗にナルシリスを侯爵家で養女にしても良いと言っている。
「わざわざナルシリスが協力すると言っているのだ。其の方も嬉しいだろう」
王太子が追い打ちをかけてきた。
こんな言われ方をされては断ることが出来ない。
「有難き幸せに御座います」
ミンティリスは頭を下げてそう言う他なかった。
これ以上の遠慮は2人の不興を買う。
逆らえば、ミンティリスの家など簡単に吹き飛ぶだろう。
ミンティリスは生き残りたい。
どの道選択肢など無いのだから今は流れに乗るのみだった。
「喜んでくれて嬉しいわ。 ウィリアム王子と結ばれるなら貴方は私の義妹になるのだもの。仲良くしましょうね。兎も角後は任せて頂戴」
(義姉妹になんてなりたくなーーーーーーーい!!)
「お願い致します。殿下、ナルシリス様」
心の声が表情に出ない様にミンティリスは頑張った。
一見するととても喜んでいる風に見える。
ミンティリスには女優の資質があるのかも知れない。
「でねミンティリス。貴女とは定期的にお茶をしたいわ。色々と困らないようにしてあげたいし」
(ふふふ、これで準備は整う。アルデリヒ様の立場を脅かすものは例えご兄弟であっても不要だわ。 あ、そうだ、もっといい事を思いついたわ。心中は止めにして反乱を起こして貰いましょうか。邪魔なあの一族ごと処分できるわ)
ナルシリスはにっこり微笑むのだった。
☆★☆
「私 終わった……そしてお腹空いた」
王太子と昼食時の呼び出しの後、御前を辞した昼食を食べる気にならず食堂を出てしまったミシンティリスは結局昼食抜きになった。
そして、その日の授業を終えて寮の自室に戻ってきてベッドに突っ伏した。
メリスが手紙で依頼したきたナルシリスの情報集めどころじゃなかった。
(リアルナルシリス こわーーー!)
それでも向こうからミンティリスに近づいてきた事自体が情報になりそうである。
本当なら夏季休暇前の試験にこそ報酬のノートが欲しいところ。
でも手紙に書くなんて怖いことできる筈もない。
兎も角今は流れの乗るしか無い。
その行き先は判らなけど出来る限り足掻くだけである。
「はぁ 今日の晩御飯はなにかな」
ミンティリスはため息ながらに呟いた。
☆★☆
もう就寝時間になろうという頃
「そう、ご苦労様」
ナルシリスは侍女から手渡された手紙を受け取りを受け満足そうに侍女を労った。
手紙は第2王子ウィリアムからだった。
今日のお昼にミンティリスに話してその日の内に手紙が来るとはよほどミンティリスにご執心と見える。
あの後、アルデリヒがウィリアムに協力を申し出た。
その気があるなら第2王子に相応の爵位家とミンティリスを養子縁組させるのに協力できると言ったのだ。
流石にディアス侯爵家で養子縁組してしまうのは政治的に問題がある。王宮の全てを掌握出来ていない現状では周囲に警戒感を与えてしまう。
そもそも本当に協力する気はない。
第2王子にはミンティリスと養子縁組する後ろ盾になる家ごと潰れて貰うのだから。
そして、その家ももう決まっている。
フェリス公爵家
憎いリリアーシアの実家。
自分より爵位が高いというだけでアルデリヒの婚約者となった。
今でこそ、その地位から引きずり下ろして自身がその座にいるが、その憎しみは今でも消えていない。
できればフェリス公爵家も跡形も無く潰してしまいたい。
だがあの家は帝国とも関係があり、下手をすると帝国に流れてしまう。
そうなってはストロンシア王国では手が出せなくなる。
だから、第2王子には強力な後ろ盾を得て王位簒奪狙い反乱を起こすという大罪を犯して貰わなければならないのだ。
そしてその計画は実行に移されること無く、事前に白日の元に晒され第2王子もろともフェリス公爵家も滅びるのだ。
動機はある。
第二王子は王太子がそのまま王位につくと考えられている現状に焦って。
フェリス公爵はリリアーシアと婚約破棄した王太子を廃して恨みを晴らし、更に手に入れる筈だった権力の中心を再び掴む為だ。
タイミングさえ間違えなければ、公爵の身柄を抑えるなど簡単である。
ミンティリスには申し訳無いことになるが所詮は一男爵家の令嬢。とるに足らない存在であり、使い潰したところで何の問題もない。
ナルシリスは手紙に目を通す。
案の定、こちらの申し出へのお礼と協力のお願いが綴られている。
笑いが自然と溢れた。
(恋は盲目と言うけれど本当ね。本当に愚かな事だわ)
計画通りに進んで行く状況にナルシリスは上機嫌だった。
計画通りに次の一手を打とう。
リリアーシアの親友である私が、生前に受けた恩義に報いるとして公爵家に養女の提案をするのだ。
万が一公爵が私を警戒しているとしてもリリアーシアとの友情を語ってみせればなんとでもなる。
公爵が近々登城することは把握していた。
アルデリヒと一緒に面会すれば公爵にはどうする事も出来ない。
そして第2王子にご執心の男爵令嬢がいることを教え、養女の提案をすればかなり確率で飛びつくだろう。
リリアーシアを失い公爵家は王家との縁が薄くなってしまった。
ナルシリスの計画である反乱の動機に繋がる事だが、第2王子と誼を通じておくのは公爵家にとって名誉回復の為にも政治の為にも有効な申し出になる。
どの道内心はどうあれ、この申し出を公爵は断れない。
アルデリヒと……王家と事を構えたいのなら別だが。
ナルシリスは手紙の返事を直ぐにしたためた。
「ふふふ……首を長くして返事を待っているのかしら」
☆★☆
それから数日後、父親からの手紙がミンティリスに届いた。
手紙には王家が第2王子との交際を認めたという内容と、王家よりの指示によりミンティリスが然るべき家の養女になる事、どの家との養子縁組になるかは調整中である事などが書いてあった。
婚約まではいかないものの、その一歩手前でしかも王家公認の交際となった。
その手紙を見てミンティリスは卒倒したのだった。
夏季休暇を翌週に控えた暑い日の事だった。
幸いにもミンティリスの内心の声は表情に現れていない。
ナルシリスの人を値踏みするかの様な刺す視線を受ければ大抵の者が同じ感想を持つに違いない。
それだけ人を恐れさせる何かがナルシリスにはあった。
「リラックスしてくれというのも無理だろうから早速本題に入らせてもらおう。其の方、最近ウィリアムに付きまとわれているそうだな」
ミンティリスの緊張を察してか、王太子アルドリヒはいきなり本題に入った。
アルドリヒにしてみればナルシリスに頼まれたから会う機会を設けたのであって、本当は早めに済ませてナルシリスと2人きりで過ごしたいのだ。
「男爵家の次女に過ぎない私には勿体無い事でございます」
ミンティリスの返事は、”爵位が釣り合わないから王太子の方から第2王子に言ってあげてよ”という期待を込めたものだった。
ミンティリスは生きて学院を卒業し、気楽に生きていくつもりなのだ。
「あら、爵位など気になさらなくてもいいのですよ。第2王子にもお考えがありましょう。 わたくしも当家も応援致しますわ」
「うむ」
間髪いれずにナルシリスがミンティリスの退路を潰しにかかる。
王太子も頷いている。
貴族の結婚は家どうしの利害で結ばれる。
第2王子が本当にその気ならミンティリスを然るべき爵位の養女にするだけだ。
後継者問題が無いこの国で、継承権2位とは云え国王になる可能性が低い第2王子の場合は、ある程度自由に選んで大きな問題にならない。
現在近隣に婿を必要とする国が無い事もあり、ストロンシア国王には第二王子を他国に出すつもりは無いのだった。
「勿体ないお言葉です」
(えーー! 第2王子ルートに入れたがってる? なんで? ど、どうしよう……)
貴族に自由恋愛など無いというのにと思うミンティリスは貴族の考え方からすれば真っ当だ。
ま、実際は貴族といえど人なので恋愛感情だって持つ。
想い人同士が結ばれる例も少ないながら、あったりもする。
ナルシリスの言葉は第2王子の恋心を心情的にだけでなく、家としても応援すると言うもの。
明言はしていないが、暗にナルシリスを侯爵家で養女にしても良いと言っている。
「わざわざナルシリスが協力すると言っているのだ。其の方も嬉しいだろう」
王太子が追い打ちをかけてきた。
こんな言われ方をされては断ることが出来ない。
「有難き幸せに御座います」
ミンティリスは頭を下げてそう言う他なかった。
これ以上の遠慮は2人の不興を買う。
逆らえば、ミンティリスの家など簡単に吹き飛ぶだろう。
ミンティリスは生き残りたい。
どの道選択肢など無いのだから今は流れに乗るのみだった。
「喜んでくれて嬉しいわ。 ウィリアム王子と結ばれるなら貴方は私の義妹になるのだもの。仲良くしましょうね。兎も角後は任せて頂戴」
(義姉妹になんてなりたくなーーーーーーーい!!)
「お願い致します。殿下、ナルシリス様」
心の声が表情に出ない様にミンティリスは頑張った。
一見するととても喜んでいる風に見える。
ミンティリスには女優の資質があるのかも知れない。
「でねミンティリス。貴女とは定期的にお茶をしたいわ。色々と困らないようにしてあげたいし」
(ふふふ、これで準備は整う。アルデリヒ様の立場を脅かすものは例えご兄弟であっても不要だわ。 あ、そうだ、もっといい事を思いついたわ。心中は止めにして反乱を起こして貰いましょうか。邪魔なあの一族ごと処分できるわ)
ナルシリスはにっこり微笑むのだった。
☆★☆
「私 終わった……そしてお腹空いた」
王太子と昼食時の呼び出しの後、御前を辞した昼食を食べる気にならず食堂を出てしまったミシンティリスは結局昼食抜きになった。
そして、その日の授業を終えて寮の自室に戻ってきてベッドに突っ伏した。
メリスが手紙で依頼したきたナルシリスの情報集めどころじゃなかった。
(リアルナルシリス こわーーー!)
それでも向こうからミンティリスに近づいてきた事自体が情報になりそうである。
本当なら夏季休暇前の試験にこそ報酬のノートが欲しいところ。
でも手紙に書くなんて怖いことできる筈もない。
兎も角今は流れの乗るしか無い。
その行き先は判らなけど出来る限り足掻くだけである。
「はぁ 今日の晩御飯はなにかな」
ミンティリスはため息ながらに呟いた。
☆★☆
もう就寝時間になろうという頃
「そう、ご苦労様」
ナルシリスは侍女から手渡された手紙を受け取りを受け満足そうに侍女を労った。
手紙は第2王子ウィリアムからだった。
今日のお昼にミンティリスに話してその日の内に手紙が来るとはよほどミンティリスにご執心と見える。
あの後、アルデリヒがウィリアムに協力を申し出た。
その気があるなら第2王子に相応の爵位家とミンティリスを養子縁組させるのに協力できると言ったのだ。
流石にディアス侯爵家で養子縁組してしまうのは政治的に問題がある。王宮の全てを掌握出来ていない現状では周囲に警戒感を与えてしまう。
そもそも本当に協力する気はない。
第2王子にはミンティリスと養子縁組する後ろ盾になる家ごと潰れて貰うのだから。
そして、その家ももう決まっている。
フェリス公爵家
憎いリリアーシアの実家。
自分より爵位が高いというだけでアルデリヒの婚約者となった。
今でこそ、その地位から引きずり下ろして自身がその座にいるが、その憎しみは今でも消えていない。
できればフェリス公爵家も跡形も無く潰してしまいたい。
だがあの家は帝国とも関係があり、下手をすると帝国に流れてしまう。
そうなってはストロンシア王国では手が出せなくなる。
だから、第2王子には強力な後ろ盾を得て王位簒奪狙い反乱を起こすという大罪を犯して貰わなければならないのだ。
そしてその計画は実行に移されること無く、事前に白日の元に晒され第2王子もろともフェリス公爵家も滅びるのだ。
動機はある。
第二王子は王太子がそのまま王位につくと考えられている現状に焦って。
フェリス公爵はリリアーシアと婚約破棄した王太子を廃して恨みを晴らし、更に手に入れる筈だった権力の中心を再び掴む為だ。
タイミングさえ間違えなければ、公爵の身柄を抑えるなど簡単である。
ミンティリスには申し訳無いことになるが所詮は一男爵家の令嬢。とるに足らない存在であり、使い潰したところで何の問題もない。
ナルシリスは手紙に目を通す。
案の定、こちらの申し出へのお礼と協力のお願いが綴られている。
笑いが自然と溢れた。
(恋は盲目と言うけれど本当ね。本当に愚かな事だわ)
計画通りに進んで行く状況にナルシリスは上機嫌だった。
計画通りに次の一手を打とう。
リリアーシアの親友である私が、生前に受けた恩義に報いるとして公爵家に養女の提案をするのだ。
万が一公爵が私を警戒しているとしてもリリアーシアとの友情を語ってみせればなんとでもなる。
公爵が近々登城することは把握していた。
アルデリヒと一緒に面会すれば公爵にはどうする事も出来ない。
そして第2王子にご執心の男爵令嬢がいることを教え、養女の提案をすればかなり確率で飛びつくだろう。
リリアーシアを失い公爵家は王家との縁が薄くなってしまった。
ナルシリスの計画である反乱の動機に繋がる事だが、第2王子と誼を通じておくのは公爵家にとって名誉回復の為にも政治の為にも有効な申し出になる。
どの道内心はどうあれ、この申し出を公爵は断れない。
アルデリヒと……王家と事を構えたいのなら別だが。
ナルシリスは手紙の返事を直ぐにしたためた。
「ふふふ……首を長くして返事を待っているのかしら」
☆★☆
それから数日後、父親からの手紙がミンティリスに届いた。
手紙には王家が第2王子との交際を認めたという内容と、王家よりの指示によりミンティリスが然るべき家の養女になる事、どの家との養子縁組になるかは調整中である事などが書いてあった。
婚約まではいかないものの、その一歩手前でしかも王家公認の交際となった。
その手紙を見てミンティリスは卒倒したのだった。
夏季休暇を翌週に控えた暑い日の事だった。
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