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17.アーティアの新しい生活
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パリーン。
これは皿が割れる音だ。
アーティアがジジやカロンと一緒に暮らすようになって数日。
カロンは皿が割れる音を毎日耳にするようになった。
「お姉ちゃん大丈夫?」
「ごめんなさいカロンちゃん。また皿を」
「大丈夫だよー。まだ木のお皿があるから」
現在二人は食器を洗っている最中。
カロンの見た所アーティアは怪我をしなかった様だ。
うん、これで陶器の皿は全滅だ。
いっそ清々しいよね。
カロンはそう考える事にしたのだった。
アーティアの不器用さは筋金入りだった。
「お姉ちゃんって本当にお嬢様だったんだねー」
お嬢様ならお皿を洗ったことなんて無いだろうから仕方がないよね。と半ば開き直ったカロンは思う。
「もう少しでコツを掴めそうなのにどうしても手が滑ってしまうの」
皿を割らないで洗うコツってそこまで難しいだろうか?
兎も角、割れた皿を2人で片付ける。
アーティアはカロンの見習いとして家事全般の手伝いをしているのだが、上手にやろうと気負い過ぎる余り余計な力が入るのだった。
そして皿を落としてしまう。
初めての皿洗いで早速割ってしまったが為、今度こそ失敗しまいと更に余計な力が入るという悪循環に陥っていた。
そんなアーティアにカロンとジジは暖かく接していた。
貴族なら繊細なティーカップを扱うだろうにとも思うが、アーティアはやはり基本的に不器用なのだろう。
アーティアの頑張って家事を覚えようという姿勢は肩の力が入りすぎて今の所は空回りしている。
「もっと肩の力を抜きなされ」
「は、はい ジジ様」
アーティアにジジが話しかけた。
しゃがんで必死に皿の欠片を探しているアーティアは気付かない。
ジジの眼鏡が怪しく光っていることに。
今日のアーティアはカロンの用意してくれたカロンとお揃いのワンピースを着ている。
しかも開襟だった。
カロンとしては可愛いからの選択だったのだが、それが裏目に出てしまった。
ジジの視線の先は襟口から見えるアーティアの胸元である。
見えそうで見えない様な、チラリと見えるような。
そんな絶妙な際どさがジジイのエロイズムをビンビン刺激したのだった。
(くぅー、アーティア。よいぞよいぞ眼福じゃー。それに比べてカロンは相変わらずペッタンコじゃのー)
エロジジイの心の声が聞こえたのか、エロ視線を察知したのか、自称『ガーディアン』カロンの殺意が瞬時に膨れ上がる。
「エロジジイ退散」
カロンは持っていた皿の破片をエロジジイの眉間に向かって投げる。
ジジイは咄嗟に持ってた杖で眉間をガード。
アーティアはカロンの声にびっくりしてジジの方を見上げるとジジの杖に皿の破片が刺さっていた。
「チッ、ジジイめ、杖に救われたな」
「カロン、口が悪すぎじゃ」
「えーっと、二人とも仲良くしましょう?」
こんな感じでアーティアは毎日を殺伐とした感じで過ごしていたのだった。
そんな事があった翌日、ジジは街に出かけると言い出した。
そしてアーティアもそれに同行することになった。
カロンはお留守番である。
アーティアは勿論不安だった。
ジジやカロンと一緒のいる時は顔の火傷の事を忘れられた。
しかし、街に出るとなると嫌でも思い出させられる。
正直、他人の目が怖かった。
しかし、同時に街で買い物位は出来る様にならなければとも思う。
そんな葛藤を察してくれたのか、ジジはアーティアにフード付きの外套を渡した。
「この外套は魔法が懸かっておってのう、身につけている者の顔を認識できなくなるのじゃよ。しかもその事を気に止めなくなる優れ物なんじゃ」
「フードで顔を隠せば、顔の火傷も認識されないんですね」
「うむ見えているのに意識出来なくなって、記憶にも残らないのじゃ」
アーティアはジジの言葉を信じ、外套のフードを目深に被る。
魔法のかかった外套を惜しげもなく貸してくれるジジは一体何者なのかと、アーティアは思う。
考えて判ることではないし、聞く気もなかった。
アーティアにとってジジやカロンが何者かなんてどうでもいいこと、大事なのは2人は新しい家族だ、ということだった。
ジジがアーティアを連れ出した理由、それは家事一つとっても頑張りすぎるアーティアに気分転換させる為であり、街に出る事に慣れる為である。
アーティアは家から初めて出た時、(そうだろうとは思ってはいたが)ここが陥没湖に面した森の中だった事を知った。
そして2人はフェリス公爵領の領都の方向にのんびりと馬車で向かったのだった。
馬車と言っても車輪付きの荷台を馬に曳かせた物で、アーティアは荷台に座り、ジジは当然御者席にいる。
目的地は領都の手前にある小さな町だ。
「ジジ様は本当に凄いお方なんですね」
アーティアはお世辞では無く本心で言った。
ジジの使った魔法が王立魔術学院で魔法を学んだにも関わらず全く判らなかったのだ。
「まぁ、年の功じゃよ」
「でも魔法で馬と荷車を作り出すなんて、聞いたこともありません」
「ああ、これは魔法で作ったんじゃ無いのじゃよ。召喚しただけじゃ」
ジジは事も無げに言ったが、アーティアはジジの言葉に目を輝かせた。
魔法について学んだからこそ判る。
召喚魔法がどれがけ高度な魔法であるのか。
「これが召喚……凄いです。召喚魔法はどの属性魔法になるのですか?」
「召喚魔法自体は学院で言う所じゃと無属性じゃな。実際には空間と時間を操る複合魔法になるじゃろうかの」
道中、魔法についてジジに色々と教わるアーティアだった。
(ジジ様はきっと隠遁生活を送る大賢者様なのだわ。私もそのつもりで敬意を持って接しないと)
ジジは尊敬すべき大賢者だとアーティアの中では確定してしまった。
しかしそうなるとカロンのジジに向けるあの態度は一体何なんだろう。
とはアーティアは考えないのだった。
2人は町に着くと、食材と木の食器を買い足したのだった。
ジジの付添ではあったがアーティアは初めて街で買い物をした。
ジジに渡されたお金で支払ったりもした。
魔法の外套は効果覿面で、アーティアに不快な表情を向ける者は皆無だった。
アーティアにはその事が涙が出るほど嬉しかった。
魔法の外套に依存する形ではあるが、この外套があるなら街に出る勇気を持てるのだ。
「で、できましたカロンちゃん。皿を落とさずに洗えたわ」
「おめでとうお姉ちゃん。やったねー」
「ありがとうございます。この感覚を忘れない様にしないと」
「そんな気負わなくても大丈夫だよー。毎日やってれば慣れるよ」
この日アーティアは皿洗いで皿を落とさなかった。
まあ、全て木の皿なので落とした位では割れないのだが。
落としても割れないお皿という事でアーティアは安心して皿洗いに臨めた。
その事が今日の成功に繋がったのだ。
この成功体験を重ねて行くことできっと、いずれ陶器の皿洗いもマスターするだろう。
などと大層な話ではないが、亀の歩み程の速度でアーティア町娘化計画は進んでいるのだった。
これは皿が割れる音だ。
アーティアがジジやカロンと一緒に暮らすようになって数日。
カロンは皿が割れる音を毎日耳にするようになった。
「お姉ちゃん大丈夫?」
「ごめんなさいカロンちゃん。また皿を」
「大丈夫だよー。まだ木のお皿があるから」
現在二人は食器を洗っている最中。
カロンの見た所アーティアは怪我をしなかった様だ。
うん、これで陶器の皿は全滅だ。
いっそ清々しいよね。
カロンはそう考える事にしたのだった。
アーティアの不器用さは筋金入りだった。
「お姉ちゃんって本当にお嬢様だったんだねー」
お嬢様ならお皿を洗ったことなんて無いだろうから仕方がないよね。と半ば開き直ったカロンは思う。
「もう少しでコツを掴めそうなのにどうしても手が滑ってしまうの」
皿を割らないで洗うコツってそこまで難しいだろうか?
兎も角、割れた皿を2人で片付ける。
アーティアはカロンの見習いとして家事全般の手伝いをしているのだが、上手にやろうと気負い過ぎる余り余計な力が入るのだった。
そして皿を落としてしまう。
初めての皿洗いで早速割ってしまったが為、今度こそ失敗しまいと更に余計な力が入るという悪循環に陥っていた。
そんなアーティアにカロンとジジは暖かく接していた。
貴族なら繊細なティーカップを扱うだろうにとも思うが、アーティアはやはり基本的に不器用なのだろう。
アーティアの頑張って家事を覚えようという姿勢は肩の力が入りすぎて今の所は空回りしている。
「もっと肩の力を抜きなされ」
「は、はい ジジ様」
アーティアにジジが話しかけた。
しゃがんで必死に皿の欠片を探しているアーティアは気付かない。
ジジの眼鏡が怪しく光っていることに。
今日のアーティアはカロンの用意してくれたカロンとお揃いのワンピースを着ている。
しかも開襟だった。
カロンとしては可愛いからの選択だったのだが、それが裏目に出てしまった。
ジジの視線の先は襟口から見えるアーティアの胸元である。
見えそうで見えない様な、チラリと見えるような。
そんな絶妙な際どさがジジイのエロイズムをビンビン刺激したのだった。
(くぅー、アーティア。よいぞよいぞ眼福じゃー。それに比べてカロンは相変わらずペッタンコじゃのー)
エロジジイの心の声が聞こえたのか、エロ視線を察知したのか、自称『ガーディアン』カロンの殺意が瞬時に膨れ上がる。
「エロジジイ退散」
カロンは持っていた皿の破片をエロジジイの眉間に向かって投げる。
ジジイは咄嗟に持ってた杖で眉間をガード。
アーティアはカロンの声にびっくりしてジジの方を見上げるとジジの杖に皿の破片が刺さっていた。
「チッ、ジジイめ、杖に救われたな」
「カロン、口が悪すぎじゃ」
「えーっと、二人とも仲良くしましょう?」
こんな感じでアーティアは毎日を殺伐とした感じで過ごしていたのだった。
そんな事があった翌日、ジジは街に出かけると言い出した。
そしてアーティアもそれに同行することになった。
カロンはお留守番である。
アーティアは勿論不安だった。
ジジやカロンと一緒のいる時は顔の火傷の事を忘れられた。
しかし、街に出るとなると嫌でも思い出させられる。
正直、他人の目が怖かった。
しかし、同時に街で買い物位は出来る様にならなければとも思う。
そんな葛藤を察してくれたのか、ジジはアーティアにフード付きの外套を渡した。
「この外套は魔法が懸かっておってのう、身につけている者の顔を認識できなくなるのじゃよ。しかもその事を気に止めなくなる優れ物なんじゃ」
「フードで顔を隠せば、顔の火傷も認識されないんですね」
「うむ見えているのに意識出来なくなって、記憶にも残らないのじゃ」
アーティアはジジの言葉を信じ、外套のフードを目深に被る。
魔法のかかった外套を惜しげもなく貸してくれるジジは一体何者なのかと、アーティアは思う。
考えて判ることではないし、聞く気もなかった。
アーティアにとってジジやカロンが何者かなんてどうでもいいこと、大事なのは2人は新しい家族だ、ということだった。
ジジがアーティアを連れ出した理由、それは家事一つとっても頑張りすぎるアーティアに気分転換させる為であり、街に出る事に慣れる為である。
アーティアは家から初めて出た時、(そうだろうとは思ってはいたが)ここが陥没湖に面した森の中だった事を知った。
そして2人はフェリス公爵領の領都の方向にのんびりと馬車で向かったのだった。
馬車と言っても車輪付きの荷台を馬に曳かせた物で、アーティアは荷台に座り、ジジは当然御者席にいる。
目的地は領都の手前にある小さな町だ。
「ジジ様は本当に凄いお方なんですね」
アーティアはお世辞では無く本心で言った。
ジジの使った魔法が王立魔術学院で魔法を学んだにも関わらず全く判らなかったのだ。
「まぁ、年の功じゃよ」
「でも魔法で馬と荷車を作り出すなんて、聞いたこともありません」
「ああ、これは魔法で作ったんじゃ無いのじゃよ。召喚しただけじゃ」
ジジは事も無げに言ったが、アーティアはジジの言葉に目を輝かせた。
魔法について学んだからこそ判る。
召喚魔法がどれがけ高度な魔法であるのか。
「これが召喚……凄いです。召喚魔法はどの属性魔法になるのですか?」
「召喚魔法自体は学院で言う所じゃと無属性じゃな。実際には空間と時間を操る複合魔法になるじゃろうかの」
道中、魔法についてジジに色々と教わるアーティアだった。
(ジジ様はきっと隠遁生活を送る大賢者様なのだわ。私もそのつもりで敬意を持って接しないと)
ジジは尊敬すべき大賢者だとアーティアの中では確定してしまった。
しかしそうなるとカロンのジジに向けるあの態度は一体何なんだろう。
とはアーティアは考えないのだった。
2人は町に着くと、食材と木の食器を買い足したのだった。
ジジの付添ではあったがアーティアは初めて街で買い物をした。
ジジに渡されたお金で支払ったりもした。
魔法の外套は効果覿面で、アーティアに不快な表情を向ける者は皆無だった。
アーティアにはその事が涙が出るほど嬉しかった。
魔法の外套に依存する形ではあるが、この外套があるなら街に出る勇気を持てるのだ。
「で、できましたカロンちゃん。皿を落とさずに洗えたわ」
「おめでとうお姉ちゃん。やったねー」
「ありがとうございます。この感覚を忘れない様にしないと」
「そんな気負わなくても大丈夫だよー。毎日やってれば慣れるよ」
この日アーティアは皿洗いで皿を落とさなかった。
まあ、全て木の皿なので落とした位では割れないのだが。
落としても割れないお皿という事でアーティアは安心して皿洗いに臨めた。
その事が今日の成功に繋がったのだ。
この成功体験を重ねて行くことできっと、いずれ陶器の皿洗いもマスターするだろう。
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