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ビーンルサノ男爵領はサルドア王国の王都から続く大川の下流に位置する。所謂、都市部に近い片田舎だ。
年に一度、国に尽くす貴族を労うための王族主催のパーティーが開催され、妹のアニスの社交界デビューと同時に私も招待された。
私の社交界デビューはまだ、というかされたことも、気にかけられたこともないのに。呑気なことね。
それでもいい。「外に出る機会」があるなら。
もし、ビーンルサノ家から逃げるなら外に出られるこの機会を逃すわけにはいかない。しかし、あてもなく外に出たところで子供である私が生き延びれる確率は低いだろう。
この世界には警察は存在しないし、子供の虐待を阻止する機関もない。自ら行動を起こして逃げ出す他ない。
勇気を踏み出さなければ一生このまま。それだけは嫌だ。
だからこそ、私は助けを求める。でも、普通に助けを求めるだけなら連れ戻される危険がある。
連れ戻されたら今度はもっと酷い目に遭う可能性もある。
ーーだから、求めるなら財力があり、権力も多く持つ貴族に助けを求めると決めた。
しかし、財力があり、権力がある貴族と言えども、辺境の地の貧乏貴族であるビーンルサノ男爵家の娘を引き取るだろうか。
これは、一か八かの賭けだ。もし、この賭けがうまくいかなければ自分はこの最悪な環境の異世界生活を甘んじて受け入れなければならないだろう。
私は、王族主催のパーティーが佳境に差し掛かる中、主賓とパーティーの費用出資者である上位貴族の紹介の中で目を付けていたある人物の背中を追いかけてバルコニーに出た。
「ん、君は……」
「初めまして、いきなりのご無礼お許しください、ベルンドル・オーツ宰相閣下。私はヴァシリッサ・ビーンルサノと申します」
「小さいのに挨拶ができて偉いね。親御さんはどこかな?」
緑色の髪の毛をオールバックにし、知的に光る丸眼鏡の先には眉間の皺と子供を見る慈愛の瞳があった。子供にはさすがに優しいのか、視線を合わせ、子供の話に耳を傾けてくれる。
「……宰相閣下、無礼を承知でお願い申し上げます。私を保護して貰えないでしょうか。ビーンルサノ男爵家から虐待にあっています」
ドレスの裾をたくし上げ、先日粗相をしたと鞭打ちされてみみずばれしたふくらはぎを見せる。いきなりの生傷に驚いたのか目を丸くさせた。
「……穏やかじゃないね、君がなにか悪いことをしたから折檻を受けたんじゃないのかい?」
「信じてくれなくて構いません。もし、保護してくれるのであれば閣下が長年頭を悩ませているであろう王国最長の川、大川の利水、治水の案を提示させていただきたく存じます」
大丈夫。いっぱい脳内シミュレーションしたし、ビーンルサノ家の事情や、王国の歴史の本、父が読み終えた新聞も盗んで読んだ。冷静に説明しよう。
ーー私が彼に提供できるものは少ない。今王国が問題視している状況から鑑みて、私が前世で教育を受けてきた知識くらいしかない。だから、必要な情報と、解決策を提示するくらいしか方法が思いつかなかった。
浅はかな考えかもしれない。けれど周囲と比較して話を聞いてもらえそうなのはこれくらいしか思いつかなかった。
「――ッ!君、それをどこで聞いた」
宰相閣下は思いの外食いついた。
ひとまず緊張が少し解ける。でも、まだ緊張が残っていて早口になってしまう。
少しずつ息を吐きながら答える。
「王都を流れる大川の設備を見れば治水が思うように進んでいないのはわかります。それに、ビーンルサノ家は川の下流に位置しますので、雨季は毎年の如く洪水を起こし、傾斜のある上流の地域へ避難させられますので置かれている状況を把握しない方が難しいかと存じます」
王国では雨季が近づくと、大川が氾濫し、河辺にある村や農作物等に大きな打撃を与え、毎年少なくない死者数も出ている。
今は雨が降れば傾斜の高い村まで避難することになっており、下流にあるビーンルサノも例外ではなく、毎年の如く、雨季は上流にある親戚の家に厄介になっていた。その時だけは暴力と暴言がある生活から離れられて天国だけれど……。
「……それで、どう大川の治水に取り掛かるというんだ?」
「その前に、私の保護を約束してはくれないでしょうか?これは私のとっておき。知識を渡し、それで使い捨てにされては溜まったものではありません。できれば保護に関する書面も残していただきたいです」
オーツ宰相は思案するため顎に手を添えてしばらく考え込む。もし、私のいうことが嘘であれば子供の虚言だったと切り捨ててしまえばいい。宰相は頷くと彼が王城に持つ執務室へと案内された。
「ひとつお伺いしたいことが。治水を行う際、管理はどうされていますか?」
「管理?それは川を管理する体制のことだろうか。まずは過去の降雨量から推定した氾濫しやすい集水域と河川区域に分ける。そして対策の基本は王国で選抜されたものに一任し、有事の際は王室の担当の者が総括して指示をだしている」
「それでは各流域に対し、水害の対策が不十分になります。過去の降雨量ではなく、気候変動を考慮した流域治水の提案をさせていただきます」
「流域治水?なんだ、それは」
従来の治水は過去の降雨量を元に水害の対策を行うが、流域治水は気候変動等に伴う降雨量の増加を込みで水害対策、治水計画の見直しを行うことだ。今までの対策は集水域と河川区域を中心に行われていたが、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、地域の特性に応じ対策をする。これのメリットは被害の軽減はもちろん、万一被害にあった際の対策も進められる。
さらにはこの世界には堤防の設置のみで川の氾濫を押さえていたが、それだけではなくダムや貯水路の設置をすることで有事の際は増加した水を溜めて、逆に日照りが続き水位が下がる際にはダムの水を放出する仕組みを作る。
「対策の加速化というわけか……検討しよう。そして、ダムというものの作り方は知っているのか?」
「おおまかにではありますが、それもお教えします」
川の流れを調節するためのダムの設置、川の流れを調節して船が運行できるくらいの必要な量の水が流れるようにする。生活に必要な水を流す。この仕組みを作れば今よりも効果的な水害対策は可能だ。
その有用性を理解してくれたのか、宰相は深くうなずく。
「時間はかかりそうだが、災害が起こってから緊急で対策することを考えれば、長期的な対策と言えるだろう。今年の梅雨の時期は過ぎたので取り掛かれそうだ。君の案を採用する」
「ありがとうございます」
宰相はそれで、と言葉を続けた。
「この知識はどこで学んだ?少なくとも子供が考えつくような対策とは思えない。災害対策を担う現場指揮の貴族でも無理だろう」
ダムを設置するだなんて、たしかに普通の子供じゃ考えつかないかもしれない。ここは苦し紛れでも言い訳をするほかない。異世界から転生しましたなんてこと信用してもらえないだろうし、痛い人みたいで恥ずかしい。
「……ダムの知識は本で読みました。家に誇りを被った本が置いてありまして、丁度目を通したのが治水関連の本でしたので……」
「その年で文字を習得して本を読んで理解するというのは中々だな。何歳だ?」
「8歳です」
死ぬ前は18歳だったから精神年齢的には26歳だけど。
「そうか……わかった。有意義な時間になった。だが、真偽を確かめるためにも時間が欲しいが、君はいますぐに保護して欲しいのだったね」
「はい。そのために知識をお渡ししました」
どうしよう、やはり時間がかかりすぎる対策だから、却下されたとか?最初から賭けみたいなものだったし……やっぱり虐げられたまま人生を終えなければいけないのか。
「わかった。ずっと家に閉じ込められながら、領地の立地、災害から逃げる最中の少ない情報から対策を導き出す分析力はこれからもこの国の為になるだろう。君を保護する」
聞きたかった言葉が聞けたことで頭の中が一瞬真っ白になる。
ただ、言葉には続きがあるようだ。気を引き締めて聞かないと。
「しかし、保護するといっても親権がビーンルサノ家にある以上いくら私たちでも手が出せない。そこで、だ」
宰相はにやりと口角を上げる。
「今日限りを持って、君は人攫いに遭い、行方がわからなくなったことにする。その後、”身寄りがわからない”君を保護し、一時的に私の庇護下に入る。今回の情報で君の地位を盤石なものにして正式に保護すればなんら”問題”はない」
「しかし、それでは仮にバレた時に宰相閣下に不利益が被るのではないでしょうか」
拉致は日本と変わらず犯罪のはずだし、バレれば失脚の種のひとつにもなるのではないだろうか。そんな大それたことは考えに至らず、助けを請う立場でありながらつい口に出してしまった。
「信用におけるものに頼むから大丈夫だ。それに、ビーンルサノという聞いたこともない男爵家が我らに逆らえるはずもないよ。小娘1人保護するくらい私の権力ひとつでどうとでもできるさ。そこは子供が心配するところではない」
柔らかく眦を細め、宰相は頭の上に手のひらを乗せた。まるで父親が子供を可愛がるような手つき。
つい前世の幼き頃、父親に頭を撫でて貰った以来で、温かさで胸の中がじぃんと熱くなる。
「小さい体で苦労したな。取引は互いの利益を守ってこそ成り立つもの。私は約束は絶対に守るから安心してくれ」
「……ありがとう、ございます」
ここで泣くな。喉の奥から湧き上がるしょっぱさを懸命に飲み込むが鼻と目の奥から濁流が押し寄せた。
年に一度、国に尽くす貴族を労うための王族主催のパーティーが開催され、妹のアニスの社交界デビューと同時に私も招待された。
私の社交界デビューはまだ、というかされたことも、気にかけられたこともないのに。呑気なことね。
それでもいい。「外に出る機会」があるなら。
もし、ビーンルサノ家から逃げるなら外に出られるこの機会を逃すわけにはいかない。しかし、あてもなく外に出たところで子供である私が生き延びれる確率は低いだろう。
この世界には警察は存在しないし、子供の虐待を阻止する機関もない。自ら行動を起こして逃げ出す他ない。
勇気を踏み出さなければ一生このまま。それだけは嫌だ。
だからこそ、私は助けを求める。でも、普通に助けを求めるだけなら連れ戻される危険がある。
連れ戻されたら今度はもっと酷い目に遭う可能性もある。
ーーだから、求めるなら財力があり、権力も多く持つ貴族に助けを求めると決めた。
しかし、財力があり、権力がある貴族と言えども、辺境の地の貧乏貴族であるビーンルサノ男爵家の娘を引き取るだろうか。
これは、一か八かの賭けだ。もし、この賭けがうまくいかなければ自分はこの最悪な環境の異世界生活を甘んじて受け入れなければならないだろう。
私は、王族主催のパーティーが佳境に差し掛かる中、主賓とパーティーの費用出資者である上位貴族の紹介の中で目を付けていたある人物の背中を追いかけてバルコニーに出た。
「ん、君は……」
「初めまして、いきなりのご無礼お許しください、ベルンドル・オーツ宰相閣下。私はヴァシリッサ・ビーンルサノと申します」
「小さいのに挨拶ができて偉いね。親御さんはどこかな?」
緑色の髪の毛をオールバックにし、知的に光る丸眼鏡の先には眉間の皺と子供を見る慈愛の瞳があった。子供にはさすがに優しいのか、視線を合わせ、子供の話に耳を傾けてくれる。
「……宰相閣下、無礼を承知でお願い申し上げます。私を保護して貰えないでしょうか。ビーンルサノ男爵家から虐待にあっています」
ドレスの裾をたくし上げ、先日粗相をしたと鞭打ちされてみみずばれしたふくらはぎを見せる。いきなりの生傷に驚いたのか目を丸くさせた。
「……穏やかじゃないね、君がなにか悪いことをしたから折檻を受けたんじゃないのかい?」
「信じてくれなくて構いません。もし、保護してくれるのであれば閣下が長年頭を悩ませているであろう王国最長の川、大川の利水、治水の案を提示させていただきたく存じます」
大丈夫。いっぱい脳内シミュレーションしたし、ビーンルサノ家の事情や、王国の歴史の本、父が読み終えた新聞も盗んで読んだ。冷静に説明しよう。
ーー私が彼に提供できるものは少ない。今王国が問題視している状況から鑑みて、私が前世で教育を受けてきた知識くらいしかない。だから、必要な情報と、解決策を提示するくらいしか方法が思いつかなかった。
浅はかな考えかもしれない。けれど周囲と比較して話を聞いてもらえそうなのはこれくらいしか思いつかなかった。
「――ッ!君、それをどこで聞いた」
宰相閣下は思いの外食いついた。
ひとまず緊張が少し解ける。でも、まだ緊張が残っていて早口になってしまう。
少しずつ息を吐きながら答える。
「王都を流れる大川の設備を見れば治水が思うように進んでいないのはわかります。それに、ビーンルサノ家は川の下流に位置しますので、雨季は毎年の如く洪水を起こし、傾斜のある上流の地域へ避難させられますので置かれている状況を把握しない方が難しいかと存じます」
王国では雨季が近づくと、大川が氾濫し、河辺にある村や農作物等に大きな打撃を与え、毎年少なくない死者数も出ている。
今は雨が降れば傾斜の高い村まで避難することになっており、下流にあるビーンルサノも例外ではなく、毎年の如く、雨季は上流にある親戚の家に厄介になっていた。その時だけは暴力と暴言がある生活から離れられて天国だけれど……。
「……それで、どう大川の治水に取り掛かるというんだ?」
「その前に、私の保護を約束してはくれないでしょうか?これは私のとっておき。知識を渡し、それで使い捨てにされては溜まったものではありません。できれば保護に関する書面も残していただきたいです」
オーツ宰相は思案するため顎に手を添えてしばらく考え込む。もし、私のいうことが嘘であれば子供の虚言だったと切り捨ててしまえばいい。宰相は頷くと彼が王城に持つ執務室へと案内された。
「ひとつお伺いしたいことが。治水を行う際、管理はどうされていますか?」
「管理?それは川を管理する体制のことだろうか。まずは過去の降雨量から推定した氾濫しやすい集水域と河川区域に分ける。そして対策の基本は王国で選抜されたものに一任し、有事の際は王室の担当の者が総括して指示をだしている」
「それでは各流域に対し、水害の対策が不十分になります。過去の降雨量ではなく、気候変動を考慮した流域治水の提案をさせていただきます」
「流域治水?なんだ、それは」
従来の治水は過去の降雨量を元に水害の対策を行うが、流域治水は気候変動等に伴う降雨量の増加を込みで水害対策、治水計画の見直しを行うことだ。今までの対策は集水域と河川区域を中心に行われていたが、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、地域の特性に応じ対策をする。これのメリットは被害の軽減はもちろん、万一被害にあった際の対策も進められる。
さらにはこの世界には堤防の設置のみで川の氾濫を押さえていたが、それだけではなくダムや貯水路の設置をすることで有事の際は増加した水を溜めて、逆に日照りが続き水位が下がる際にはダムの水を放出する仕組みを作る。
「対策の加速化というわけか……検討しよう。そして、ダムというものの作り方は知っているのか?」
「おおまかにではありますが、それもお教えします」
川の流れを調節するためのダムの設置、川の流れを調節して船が運行できるくらいの必要な量の水が流れるようにする。生活に必要な水を流す。この仕組みを作れば今よりも効果的な水害対策は可能だ。
その有用性を理解してくれたのか、宰相は深くうなずく。
「時間はかかりそうだが、災害が起こってから緊急で対策することを考えれば、長期的な対策と言えるだろう。今年の梅雨の時期は過ぎたので取り掛かれそうだ。君の案を採用する」
「ありがとうございます」
宰相はそれで、と言葉を続けた。
「この知識はどこで学んだ?少なくとも子供が考えつくような対策とは思えない。災害対策を担う現場指揮の貴族でも無理だろう」
ダムを設置するだなんて、たしかに普通の子供じゃ考えつかないかもしれない。ここは苦し紛れでも言い訳をするほかない。異世界から転生しましたなんてこと信用してもらえないだろうし、痛い人みたいで恥ずかしい。
「……ダムの知識は本で読みました。家に誇りを被った本が置いてありまして、丁度目を通したのが治水関連の本でしたので……」
「その年で文字を習得して本を読んで理解するというのは中々だな。何歳だ?」
「8歳です」
死ぬ前は18歳だったから精神年齢的には26歳だけど。
「そうか……わかった。有意義な時間になった。だが、真偽を確かめるためにも時間が欲しいが、君はいますぐに保護して欲しいのだったね」
「はい。そのために知識をお渡ししました」
どうしよう、やはり時間がかかりすぎる対策だから、却下されたとか?最初から賭けみたいなものだったし……やっぱり虐げられたまま人生を終えなければいけないのか。
「わかった。ずっと家に閉じ込められながら、領地の立地、災害から逃げる最中の少ない情報から対策を導き出す分析力はこれからもこの国の為になるだろう。君を保護する」
聞きたかった言葉が聞けたことで頭の中が一瞬真っ白になる。
ただ、言葉には続きがあるようだ。気を引き締めて聞かないと。
「しかし、保護するといっても親権がビーンルサノ家にある以上いくら私たちでも手が出せない。そこで、だ」
宰相はにやりと口角を上げる。
「今日限りを持って、君は人攫いに遭い、行方がわからなくなったことにする。その後、”身寄りがわからない”君を保護し、一時的に私の庇護下に入る。今回の情報で君の地位を盤石なものにして正式に保護すればなんら”問題”はない」
「しかし、それでは仮にバレた時に宰相閣下に不利益が被るのではないでしょうか」
拉致は日本と変わらず犯罪のはずだし、バレれば失脚の種のひとつにもなるのではないだろうか。そんな大それたことは考えに至らず、助けを請う立場でありながらつい口に出してしまった。
「信用におけるものに頼むから大丈夫だ。それに、ビーンルサノという聞いたこともない男爵家が我らに逆らえるはずもないよ。小娘1人保護するくらい私の権力ひとつでどうとでもできるさ。そこは子供が心配するところではない」
柔らかく眦を細め、宰相は頭の上に手のひらを乗せた。まるで父親が子供を可愛がるような手つき。
つい前世の幼き頃、父親に頭を撫でて貰った以来で、温かさで胸の中がじぃんと熱くなる。
「小さい体で苦労したな。取引は互いの利益を守ってこそ成り立つもの。私は約束は絶対に守るから安心してくれ」
「……ありがとう、ございます」
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