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潰れかけの酒場に救世主?
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「み……ミリアーナ様!いらっしゃいますか!?」
「わっ……ちょっと、どうしたのよアン。そんなに慌てて。今日あなた非番じゃなかったの?」
「そうなんですけど……それが......」
「五月蠅いぞ、人間。今俺はブラッシングの最中なのだ。もう少し静かにだな......」
「ご、ごめんなさいレタ様」
「レタ、そうカッカしないで。もうちょっと優しい言葉をかけてあげなさいよ……」
「騒々しいのが嫌いなだけだ。怒ってなどおらぬ」
「話がそれたわね。続けて」
「はい。先日、お嬢様が作ったカレーパンをおじさんとおばさんに差し上げたところ、いたく気に入られたようで......。ちょうどお客さんが2人いたので、その方にもカレーパンをおすそわけしたんです」
「うん」
「そこまではいいいのですが、そのお客さん、何を勘違いしてしまったのか、あのカレーパンがお店の料理だと勘違いしてしまって……カレーパンの噂が平民街中に瞬く間に広がって......今、野人の酒場にはカレーパンを求める人であふれかえっているんです!」
「ただの噂で……?にわかには信じ難いんだけど......」
「平民は貧困なものが多いですし、娯楽も少ないですから……。とくに食べ物系の噂は1日もあれば王国中に広まっちゃいますよぉ~」
「どうしましょう……ミリアーナ様」
「説明しようにも噂に尾ひれがついてしまったのを修正するのは難しいわね。手っ取り早いのが実際にカレーパンを食べてもらうことでしょう。……お母様に少し相談してみるわ」
…………。
「まぁ、あのカレーパンがねぇ……。いいじゃない。ミリアーナ社会勉強がてらアンご贔屓の酒場にいってカレーパンを作ってらっしゃいな」
「私は構いませんが……いいのですか?」
「結果はどうであれ、騒ぎの一因となったにはこちらにも責任があります。ならば事態収拾に努めるのは当然のことよ」
「あの貴族の体裁とか……いいのですか?」
「もちろん、その姿では目立つから平民の恰好はしていきなさい。……それよりもあのカレーパンを初め、美味しいものが固定概念にとらわれずに広まればこそこそと私たちで楽しむ必要はなくなるでしょう。いい機会だわ」
「わかりました。お言葉に甘えて酒場の方に行ってきたいと思います」
★
あの後野人の酒場に行ってカレーパンを作ってみせる。
おじさんとおばさんはカレーパン作りの行程を嬉しそうに眺めた。
「お嬢様だと侮っていたけど見事な手際だねぇ......」
「本当だ、見事なものだ。そして油でパンを揚げるなど想像もしなかったよ。あのカレーがこんなに劇的な変化を遂げちまうんだねぇ」
カレーパンを作り終え、試食を済ますと、さっそくと言わんばかりに二人はぜひ、うちで売り出したいと話を持ち掛けてくる。
「今までにない手軽で新しいパンの形」
「カレーを良い形で世間に広められる」
のことなので話し合いの結果、売り上げの10%を私がもらう。そしておじさんとおばさんが独占的にカレーパンを売る権利として契約を結ぶ。
正当な対価をもらうので、私はレシピを木札に書きおじさんとおばさんに渡した。
それからというものの、閑散とした店前はがらりと雰囲気が変わったらしい......。
「なぁ……知ってるか?野人の酒場の昼間限定のカレーパン、あれめちゃくちゃうまいらしいぞ?」
「知ってる知ってる!なんでも油で揚げているパンで、辛くてスパイシー。銅貨1枚で買えちまうんだから俺らみたいな稼ぎが少ない人間にもありがたいよな~」
野人の酒場の様子でも覗きに行こうとアンとメリーを連れて平民街を歩いているとカレーパンの話題が小耳に入ってくる。
アンは誇らしげに笑い、メリーは私のドレスの裾をくいっ可愛らしく引っ張った。
「ミリアーナ様、ミリアーナ様!街の人たちがみんなカレーパンの噂してますよ!ここにレシピを考案した人がいるのに......なんだか嬉しいです!」
売れるとは薄々感じていたが、まさかあのカレーパンが発売を開始して2週間。今や平民街のソウルフード的な立ち位置にまで食い込んだことが驚きだ。
手軽で安く食べられるというのをここまで大衆が求めている証拠ではないか。
なにはともあれあのカレーパンがここまで人の役に立ってくれてよかったな。
王国中から人が殺到するお店になればもうお客が来ないとおじさんやおばさんが嘆くこともなくなるし、あの美味しいカレーもまた食べられそうだ。
★
「ミリアーナちゃん!カレーパンのレシピ譲ってくれてありがとうね!あれのおかげで閉店時間までお客さんが押しかけちまうよ」
「うち元々酒場なのに、強面のおっちゃんがそろいもそろって「酒と……カレーパンあるか?」だなんて。笑いが止まらないよ」
アンとメリーと共に閉店間際の野人の酒場に訪れて、ウェルカムスープよろしくカレーを出してくれるおじさんとおばさん。
……うん。今日も安定のおいしさだ。
お店の近況報告を受けて、カレーパンが役立っていると直接聞けて私も嬉しい。
……けど。
「それはよかった。あの......差し出がましいようなのですが、流行は一時のもの。それに同じパンを食べ続けても飽きるし、カレーパン1種類だけだとすぐに客足も途絶えてしまうのでは……」
「そこなんだよねぇ......。それにうちはもっと美味しいものが沢山あるし、違う料理も楽しんでもらいたいって気持ちもあるんだ。ねぇ、あんた」
「ああ、そうだな。柄にもねぇが魚介スープやステーキだって美味しいんだぞぅ!」
おじさんは自信を表現するために二の腕の力こぶをぺちんと叩いた。
料理とは別で鍛えているのだろうか。筋肉質の頼り甲斐を感じさせる腕だった。
見た目の年の割に元気なので、ついくすりと笑ってしまった。
「ミリアーナ様の料理はカレーパンだけじゃないんですよ!おにぎりとか、アヒージョとか、沢山美味しいものを作れるんですから」
おじさんの自慢にメリーは応戦するように自分のことかのように、この間夜食会で作った品々をどういう料理なのか、味を細かく説明していく。
あ、やめて。ちょっと恥ずかしい……。自分が考案した料理じゃないけど、目の前で褒め殺しされたら誰だって胸の中が熱くなるだろう。
おじさんとおばさんはメリーの話に興味深そうに耳を傾けて「ぜひ食べてみたい」「聞くからに美味しそうだ。うちで出さないか」とオファーをくれる。
レシピ自体は渡してもいいのだが、私が出処となると色々迷惑がかかりそうだな......。
私だけじゃ判断が出来かねることだったので、両親の意見も聞くべくその日はお開きとなった。
しかし、思った以上に深刻に考えすぎていたのか。レシピの件をお父様とお母様に相談すると「いいよ」と一つ返事をくれた。
夜会の件で貴族も私の料理の件についていい方向に考えてくれていたことと、この間お母様が私の作ったカレーパンを婦人会のお茶請けにしたおかげなのか、好印象を持ってくれているようだった。
……私が知らないところでお母様、なんという恥ずかしいことを。
結果、私が料理をしていようが下町にレシピを提供していようが不利益になることはないというのが両親の見解だった。
貴族社会に長くいるお母様とお父様の言葉だったので、お言葉に甘えてさっそく学園の休日に野人の酒場に向かう。
経緯を軽く話、酒のつまみにあうレシピと昼間のカフェで提供するレシピをまずは3つずつおじさんとおばさんに提供した。
「ありがとうね!このレシピを無駄にしないようにじゃんじゃん作ってがっぽりと儲けるから!ロイヤリティも楽しみにしててねぇ」
「あんたは俺たちの恩人だ。なにか困ったことがあればいつでもここに来てくれよ!他の店なんか頼ったら俺たちが悲しいしな!」
「あはは、ありがとうございます。困った時……もしそんなことがあったら相談させていただきますね!」
「わっ……ちょっと、どうしたのよアン。そんなに慌てて。今日あなた非番じゃなかったの?」
「そうなんですけど……それが......」
「五月蠅いぞ、人間。今俺はブラッシングの最中なのだ。もう少し静かにだな......」
「ご、ごめんなさいレタ様」
「レタ、そうカッカしないで。もうちょっと優しい言葉をかけてあげなさいよ……」
「騒々しいのが嫌いなだけだ。怒ってなどおらぬ」
「話がそれたわね。続けて」
「はい。先日、お嬢様が作ったカレーパンをおじさんとおばさんに差し上げたところ、いたく気に入られたようで......。ちょうどお客さんが2人いたので、その方にもカレーパンをおすそわけしたんです」
「うん」
「そこまではいいいのですが、そのお客さん、何を勘違いしてしまったのか、あのカレーパンがお店の料理だと勘違いしてしまって……カレーパンの噂が平民街中に瞬く間に広がって......今、野人の酒場にはカレーパンを求める人であふれかえっているんです!」
「ただの噂で……?にわかには信じ難いんだけど......」
「平民は貧困なものが多いですし、娯楽も少ないですから……。とくに食べ物系の噂は1日もあれば王国中に広まっちゃいますよぉ~」
「どうしましょう……ミリアーナ様」
「説明しようにも噂に尾ひれがついてしまったのを修正するのは難しいわね。手っ取り早いのが実際にカレーパンを食べてもらうことでしょう。……お母様に少し相談してみるわ」
…………。
「まぁ、あのカレーパンがねぇ……。いいじゃない。ミリアーナ社会勉強がてらアンご贔屓の酒場にいってカレーパンを作ってらっしゃいな」
「私は構いませんが……いいのですか?」
「結果はどうであれ、騒ぎの一因となったにはこちらにも責任があります。ならば事態収拾に努めるのは当然のことよ」
「あの貴族の体裁とか……いいのですか?」
「もちろん、その姿では目立つから平民の恰好はしていきなさい。……それよりもあのカレーパンを初め、美味しいものが固定概念にとらわれずに広まればこそこそと私たちで楽しむ必要はなくなるでしょう。いい機会だわ」
「わかりました。お言葉に甘えて酒場の方に行ってきたいと思います」
★
あの後野人の酒場に行ってカレーパンを作ってみせる。
おじさんとおばさんはカレーパン作りの行程を嬉しそうに眺めた。
「お嬢様だと侮っていたけど見事な手際だねぇ......」
「本当だ、見事なものだ。そして油でパンを揚げるなど想像もしなかったよ。あのカレーがこんなに劇的な変化を遂げちまうんだねぇ」
カレーパンを作り終え、試食を済ますと、さっそくと言わんばかりに二人はぜひ、うちで売り出したいと話を持ち掛けてくる。
「今までにない手軽で新しいパンの形」
「カレーを良い形で世間に広められる」
のことなので話し合いの結果、売り上げの10%を私がもらう。そしておじさんとおばさんが独占的にカレーパンを売る権利として契約を結ぶ。
正当な対価をもらうので、私はレシピを木札に書きおじさんとおばさんに渡した。
それからというものの、閑散とした店前はがらりと雰囲気が変わったらしい......。
「なぁ……知ってるか?野人の酒場の昼間限定のカレーパン、あれめちゃくちゃうまいらしいぞ?」
「知ってる知ってる!なんでも油で揚げているパンで、辛くてスパイシー。銅貨1枚で買えちまうんだから俺らみたいな稼ぎが少ない人間にもありがたいよな~」
野人の酒場の様子でも覗きに行こうとアンとメリーを連れて平民街を歩いているとカレーパンの話題が小耳に入ってくる。
アンは誇らしげに笑い、メリーは私のドレスの裾をくいっ可愛らしく引っ張った。
「ミリアーナ様、ミリアーナ様!街の人たちがみんなカレーパンの噂してますよ!ここにレシピを考案した人がいるのに......なんだか嬉しいです!」
売れるとは薄々感じていたが、まさかあのカレーパンが発売を開始して2週間。今や平民街のソウルフード的な立ち位置にまで食い込んだことが驚きだ。
手軽で安く食べられるというのをここまで大衆が求めている証拠ではないか。
なにはともあれあのカレーパンがここまで人の役に立ってくれてよかったな。
王国中から人が殺到するお店になればもうお客が来ないとおじさんやおばさんが嘆くこともなくなるし、あの美味しいカレーもまた食べられそうだ。
★
「ミリアーナちゃん!カレーパンのレシピ譲ってくれてありがとうね!あれのおかげで閉店時間までお客さんが押しかけちまうよ」
「うち元々酒場なのに、強面のおっちゃんがそろいもそろって「酒と……カレーパンあるか?」だなんて。笑いが止まらないよ」
アンとメリーと共に閉店間際の野人の酒場に訪れて、ウェルカムスープよろしくカレーを出してくれるおじさんとおばさん。
……うん。今日も安定のおいしさだ。
お店の近況報告を受けて、カレーパンが役立っていると直接聞けて私も嬉しい。
……けど。
「それはよかった。あの......差し出がましいようなのですが、流行は一時のもの。それに同じパンを食べ続けても飽きるし、カレーパン1種類だけだとすぐに客足も途絶えてしまうのでは……」
「そこなんだよねぇ......。それにうちはもっと美味しいものが沢山あるし、違う料理も楽しんでもらいたいって気持ちもあるんだ。ねぇ、あんた」
「ああ、そうだな。柄にもねぇが魚介スープやステーキだって美味しいんだぞぅ!」
おじさんは自信を表現するために二の腕の力こぶをぺちんと叩いた。
料理とは別で鍛えているのだろうか。筋肉質の頼り甲斐を感じさせる腕だった。
見た目の年の割に元気なので、ついくすりと笑ってしまった。
「ミリアーナ様の料理はカレーパンだけじゃないんですよ!おにぎりとか、アヒージョとか、沢山美味しいものを作れるんですから」
おじさんの自慢にメリーは応戦するように自分のことかのように、この間夜食会で作った品々をどういう料理なのか、味を細かく説明していく。
あ、やめて。ちょっと恥ずかしい……。自分が考案した料理じゃないけど、目の前で褒め殺しされたら誰だって胸の中が熱くなるだろう。
おじさんとおばさんはメリーの話に興味深そうに耳を傾けて「ぜひ食べてみたい」「聞くからに美味しそうだ。うちで出さないか」とオファーをくれる。
レシピ自体は渡してもいいのだが、私が出処となると色々迷惑がかかりそうだな......。
私だけじゃ判断が出来かねることだったので、両親の意見も聞くべくその日はお開きとなった。
しかし、思った以上に深刻に考えすぎていたのか。レシピの件をお父様とお母様に相談すると「いいよ」と一つ返事をくれた。
夜会の件で貴族も私の料理の件についていい方向に考えてくれていたことと、この間お母様が私の作ったカレーパンを婦人会のお茶請けにしたおかげなのか、好印象を持ってくれているようだった。
……私が知らないところでお母様、なんという恥ずかしいことを。
結果、私が料理をしていようが下町にレシピを提供していようが不利益になることはないというのが両親の見解だった。
貴族社会に長くいるお母様とお父様の言葉だったので、お言葉に甘えてさっそく学園の休日に野人の酒場に向かう。
経緯を軽く話、酒のつまみにあうレシピと昼間のカフェで提供するレシピをまずは3つずつおじさんとおばさんに提供した。
「ありがとうね!このレシピを無駄にしないようにじゃんじゃん作ってがっぽりと儲けるから!ロイヤリティも楽しみにしててねぇ」
「あんたは俺たちの恩人だ。なにか困ったことがあればいつでもここに来てくれよ!他の店なんか頼ったら俺たちが悲しいしな!」
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