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2日目(朝)
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――二日目の朝。
「おはようございます。ミリアーナ様」
昨日はご飯を食べて片付けをした後、結局二人は戻ってこなかったので、クリフォード様、ヨシュア様、私は順番に火が消えないように番をしながら休むことにした。
まずは私が火が消えないように監視をした後、ヨシュア様、クリフォード様の順で睡眠をとった。
私が目を覚ました頃にはすでにマリア、アシュリーは拠点に戻ってきており、火にあたっていた。水浴びをしたのだろうか、二人とも若干髪の毛が濡れている。
私は近くにいたヨシュア様にそっと耳打ちをした。
「お二人はいつ戻ってらしたの?」
「ミリアーナ様がお休みになってすぐですよ。そのあとは二人ともすぐにお休みになられました」
「......まぁ。そうなのですね」
アシュリー、マリアが手伝いをするとは思っていなかったので火を見張る当番には頭数入れていなかったが、勝手にいなくなった挙句にしれっと戻ってきて火にあたっているのはどうなのだろうか。
しかもなんか心なしか二人が昨日よりラブラブに見えるのは気のせい?
なぜ二人の距離が近いのか気になるが、しすぎても埒があかないので別の話題に切り替えよう。
「クリフォード様が起きる前に今日の朝ごはんとお弁当の分も作ってしまいましょう。お米を炊きたいので手伝っていただいてもよろしいですか?」
「もちろんです。ありがとうございます。夕食だけでなく朝食やお弁当まで作っていただいて......」
「気になさらないで。簡単なものですし、多めに作っても手間は同じですもの」
支給された穀物類、もといお米を洗米して火にかけて炊いていく。
その間に一夜干しを枝にさして昨日と同じ要領で焼いていくと、ふんわりとお米と焼いた魚の匂いが漂う。
「ふわぁ…...。いいにおい」
やはり朝に嗅ぐ焼き魚の匂いと白米の匂いは格別で心が休まる。
うっとりとしながら、ついでに昨日採取してもらった野草の残りでおひたしを作っていると、不愛想な声が聞こえてきた。
「おい」
「......なんでしょうか」
あえて自分から話かけなかったアシュリーは口をへの字にまげて不満な顔で口を開いた。
せっかくいい気分で朝食を作っていたのに邪魔をしないで欲しいものだ。
「マリアは魚を嫌っているんだ。焼くなら俺たちがいないところで焼け」
「......はぁ?」
おっと、また本音が漏れてしまった。手に持っていた枝で口を押えてこれ以上突拍子の声を漏れないように努める。
というか、いうに事欠いてマリアが魚が嫌いだから他のところで焼けって。朝食はこれしかないし私だけじゃなくてヨシュア様もクリフォード様も口にするものだ。
「............」
アシュリーとマリアのわがままでわざわざ移動して焼き直す必要は当然ない。
これにはさすがに私も反論させてもらいたい。......がやはりアーテル家の体裁的なものを考えるとマリア相手ならともかく、アシュリーにはいいたいことが言えない。
「どうした、さっさと移動しろ」
沈黙を肯定と受け取ったのか、せかすアシュリー。
自分の気持ちを素直に言いたいが、やはり立場的なことを考えるとどうしてもはばかられる。
返答に困っていると、クリフォード様が眠気が丁度よく起きてきた。
「横暴が過ぎるし図々しいぞ、アシュリー、マリア。魚の匂いが気になるなら俺たちがいる場所とは違う場所で休憩すればいいだろう」
「なっ......!クリフォード、ミリアーナの肩を持つ気なのか!」
「クリフォード様、私、そんな気は…...」
「俺は正しいことをいったまでだ。それにこの場を仕切る決定権はお前らにはない。当然お前たちが水遊びで濡れた髪を乾かし、冷えた体を温めているその火にもあたる権利もない。どこからそんな無神経な言葉が出るのだ?」
クリフォード様のぐうの音も出ない反論に、茹でタコのように顔を怒りで真っ赤にさせながらアシュリーは叫ぶ。
「権利がないだと!俺はこのノエル王国の第一王子だ!この国の民、物はすべて王族のものだ。場を仕切る権利も、愚鈍な婚約者を叱る勤めも俺の役目なのはわからないのか」
誰がどうみても自己中心的でわがままな言い分に深いため息をこぼす。クリフォード様は視線をマリアの方に向けた。
「マリア、我慢をするくらいなら俺たちの食事が終わる間、魚の焼けた匂いが届かないところで身を休めていてはどうだ?せっかくの朝食におまえたちに騒がれては飯もまずくなる」
「――クリフォードッ!」
理解できない、物語るように息を引いたマリアにさらに追い打ちをかけるように追撃の言葉を浴びせようとするが、自分の思い通りにならない主張に耐えかねたアシュリーは言葉でダメなら暴力でと言いたげにクリフォード様を打とうと大きく手をあげた。
「アシュリー様、ここで手を出されては国際問題に発展しかねません!......どうか落ち着かれてくださいませ」
「元はと言えばおまえが」
私の煮え切らない態度がこうもトラブルの種を成長させてしまったことに深く反省するしかない。
そしてアシュリーのわがままな性格と筋が通らない主張ばかりで、ついにはクリフォード様にまで暴力を振るおうとしたその態度に頭に来てしまう。
......そろそろいい加減にしてほしい。
「――いい加減にしてくださいませ。魚の匂いを嫌うのであればどうぞお二人で別の場所に避難なさってください。協調性もない。自己中心的でわがままな主張ばかり申し上げてますが、一人前に自分の主張を通されたいなら、やるべきことをしてから発言するのが筋ではありませんこと?」
「ミリアーナの癖に俺のいうことに――」
「あら、また暴力で解決なさろうとするのですね?そうなれば私のご指摘は正しかったということになりますが、よろしいのですか?」
「ミリアーナ様、少々落ち着いてくださいませ......」
マリアの八方美人な態度に胸の中にある不満という名のもやがさらに大きくなる。
元はと言えばこいつが元凶だ。自分の意見が通らないからといつもアシュリー任せに発言をして、周りを取り込ませる。
自分は弱い立場だと言動に含ませながら同情を誘う態度、人を蹴落とそうとする精神が態度や言動の節々にでているのを見逃さない。
ふとマリアの居心地が悪そうな顔を見ていると首筋の赤い印が見えた。
......予想しないでもなかったが、やはり肉体関係も持っていたのか。
なら、もう容赦しない。
「マリアさん。あなたもですわ。あなた、昨日から愚痴ばかりですべて私任せ。それだけならばまだ我慢できますが、あなたの場合、他力本願に加えて怠慢な態度が加わりますから救いようがありません。......その下品な首筋のキスマークをつける余裕がおありなら少しは協力をするということを覚えてくださいませ」
一度吐いてしまった言葉も出来事もやり直すことができない。だからもう我慢しない。
今日だけ、この時だけは怒りに身を任せてすべての不満をぶちまけたかった。
アーテル家のために理不尽な扱いに我慢してきたが、私の煮え切らない態度のせいで守ってくれる誰かに痛い思いをさせたくなかった。
「こ、これは虫に刺されて......」
「虫刺されなら患部がもう少し腫れ上がるはずですわ。患部を見させていただいても?」
「そ......それは」
ああ、私は未熟者だ。最終的には感情任せに誰かを詰るなんてマリアとアシュリーのこと言えないじゃないか。
「いい加減にしろよ、ミリアーナ。俺たちの関係がバレても困るのはお前だ。婚約者を寝取られた哀れな令嬢だって社交界に瞬く間に広がることだろう」
「お困りなのはアシュリー様とマリアさんでしょう?今は私たちしか見ていませんけど、この関係が公になればあなたたちどうなるかわかっているのでしょうか。浅はかすぎます......わ」
怒りで回りが見えていなかったが、私たち3人だけがこの場にいるわけではなく、クリフォード様、ヨシュア様も黙してはいたが、二人がいたことを思い出す。
「......あ」
「ミリアーナ......」
「ミリアーナ様」
なにかを言いたげに弱弱しい声で私の名を口にする二人に冷や水をかけられたように冷静になる。
「申し訳ございません。怒りで周りが見えていませんでした」
「いや、気にするな。おまえが言ったことは間違ってない。......だが、落ち着け」
「はい......」
クリフォード様が会話に割ってはいってくれたおかげで、これ以上この場の言い合いがヒートアップすることはなかった。
「……私のせいで変な空気になってしまいましたね。ごめんなさい......ごはんにしましょう」
だが、胸の名中に残る得体のしれない気持ち悪さと、自分の感情を制御しきれなかったことへの後悔を残して2日目の朝が終わる。
「おはようございます。ミリアーナ様」
昨日はご飯を食べて片付けをした後、結局二人は戻ってこなかったので、クリフォード様、ヨシュア様、私は順番に火が消えないように番をしながら休むことにした。
まずは私が火が消えないように監視をした後、ヨシュア様、クリフォード様の順で睡眠をとった。
私が目を覚ました頃にはすでにマリア、アシュリーは拠点に戻ってきており、火にあたっていた。水浴びをしたのだろうか、二人とも若干髪の毛が濡れている。
私は近くにいたヨシュア様にそっと耳打ちをした。
「お二人はいつ戻ってらしたの?」
「ミリアーナ様がお休みになってすぐですよ。そのあとは二人ともすぐにお休みになられました」
「......まぁ。そうなのですね」
アシュリー、マリアが手伝いをするとは思っていなかったので火を見張る当番には頭数入れていなかったが、勝手にいなくなった挙句にしれっと戻ってきて火にあたっているのはどうなのだろうか。
しかもなんか心なしか二人が昨日よりラブラブに見えるのは気のせい?
なぜ二人の距離が近いのか気になるが、しすぎても埒があかないので別の話題に切り替えよう。
「クリフォード様が起きる前に今日の朝ごはんとお弁当の分も作ってしまいましょう。お米を炊きたいので手伝っていただいてもよろしいですか?」
「もちろんです。ありがとうございます。夕食だけでなく朝食やお弁当まで作っていただいて......」
「気になさらないで。簡単なものですし、多めに作っても手間は同じですもの」
支給された穀物類、もといお米を洗米して火にかけて炊いていく。
その間に一夜干しを枝にさして昨日と同じ要領で焼いていくと、ふんわりとお米と焼いた魚の匂いが漂う。
「ふわぁ…...。いいにおい」
やはり朝に嗅ぐ焼き魚の匂いと白米の匂いは格別で心が休まる。
うっとりとしながら、ついでに昨日採取してもらった野草の残りでおひたしを作っていると、不愛想な声が聞こえてきた。
「おい」
「......なんでしょうか」
あえて自分から話かけなかったアシュリーは口をへの字にまげて不満な顔で口を開いた。
せっかくいい気分で朝食を作っていたのに邪魔をしないで欲しいものだ。
「マリアは魚を嫌っているんだ。焼くなら俺たちがいないところで焼け」
「......はぁ?」
おっと、また本音が漏れてしまった。手に持っていた枝で口を押えてこれ以上突拍子の声を漏れないように努める。
というか、いうに事欠いてマリアが魚が嫌いだから他のところで焼けって。朝食はこれしかないし私だけじゃなくてヨシュア様もクリフォード様も口にするものだ。
「............」
アシュリーとマリアのわがままでわざわざ移動して焼き直す必要は当然ない。
これにはさすがに私も反論させてもらいたい。......がやはりアーテル家の体裁的なものを考えるとマリア相手ならともかく、アシュリーにはいいたいことが言えない。
「どうした、さっさと移動しろ」
沈黙を肯定と受け取ったのか、せかすアシュリー。
自分の気持ちを素直に言いたいが、やはり立場的なことを考えるとどうしてもはばかられる。
返答に困っていると、クリフォード様が眠気が丁度よく起きてきた。
「横暴が過ぎるし図々しいぞ、アシュリー、マリア。魚の匂いが気になるなら俺たちがいる場所とは違う場所で休憩すればいいだろう」
「なっ......!クリフォード、ミリアーナの肩を持つ気なのか!」
「クリフォード様、私、そんな気は…...」
「俺は正しいことをいったまでだ。それにこの場を仕切る決定権はお前らにはない。当然お前たちが水遊びで濡れた髪を乾かし、冷えた体を温めているその火にもあたる権利もない。どこからそんな無神経な言葉が出るのだ?」
クリフォード様のぐうの音も出ない反論に、茹でタコのように顔を怒りで真っ赤にさせながらアシュリーは叫ぶ。
「権利がないだと!俺はこのノエル王国の第一王子だ!この国の民、物はすべて王族のものだ。場を仕切る権利も、愚鈍な婚約者を叱る勤めも俺の役目なのはわからないのか」
誰がどうみても自己中心的でわがままな言い分に深いため息をこぼす。クリフォード様は視線をマリアの方に向けた。
「マリア、我慢をするくらいなら俺たちの食事が終わる間、魚の焼けた匂いが届かないところで身を休めていてはどうだ?せっかくの朝食におまえたちに騒がれては飯もまずくなる」
「――クリフォードッ!」
理解できない、物語るように息を引いたマリアにさらに追い打ちをかけるように追撃の言葉を浴びせようとするが、自分の思い通りにならない主張に耐えかねたアシュリーは言葉でダメなら暴力でと言いたげにクリフォード様を打とうと大きく手をあげた。
「アシュリー様、ここで手を出されては国際問題に発展しかねません!......どうか落ち着かれてくださいませ」
「元はと言えばおまえが」
私の煮え切らない態度がこうもトラブルの種を成長させてしまったことに深く反省するしかない。
そしてアシュリーのわがままな性格と筋が通らない主張ばかりで、ついにはクリフォード様にまで暴力を振るおうとしたその態度に頭に来てしまう。
......そろそろいい加減にしてほしい。
「――いい加減にしてくださいませ。魚の匂いを嫌うのであればどうぞお二人で別の場所に避難なさってください。協調性もない。自己中心的でわがままな主張ばかり申し上げてますが、一人前に自分の主張を通されたいなら、やるべきことをしてから発言するのが筋ではありませんこと?」
「ミリアーナの癖に俺のいうことに――」
「あら、また暴力で解決なさろうとするのですね?そうなれば私のご指摘は正しかったということになりますが、よろしいのですか?」
「ミリアーナ様、少々落ち着いてくださいませ......」
マリアの八方美人な態度に胸の中にある不満という名のもやがさらに大きくなる。
元はと言えばこいつが元凶だ。自分の意見が通らないからといつもアシュリー任せに発言をして、周りを取り込ませる。
自分は弱い立場だと言動に含ませながら同情を誘う態度、人を蹴落とそうとする精神が態度や言動の節々にでているのを見逃さない。
ふとマリアの居心地が悪そうな顔を見ていると首筋の赤い印が見えた。
......予想しないでもなかったが、やはり肉体関係も持っていたのか。
なら、もう容赦しない。
「マリアさん。あなたもですわ。あなた、昨日から愚痴ばかりですべて私任せ。それだけならばまだ我慢できますが、あなたの場合、他力本願に加えて怠慢な態度が加わりますから救いようがありません。......その下品な首筋のキスマークをつける余裕がおありなら少しは協力をするということを覚えてくださいませ」
一度吐いてしまった言葉も出来事もやり直すことができない。だからもう我慢しない。
今日だけ、この時だけは怒りに身を任せてすべての不満をぶちまけたかった。
アーテル家のために理不尽な扱いに我慢してきたが、私の煮え切らない態度のせいで守ってくれる誰かに痛い思いをさせたくなかった。
「こ、これは虫に刺されて......」
「虫刺されなら患部がもう少し腫れ上がるはずですわ。患部を見させていただいても?」
「そ......それは」
ああ、私は未熟者だ。最終的には感情任せに誰かを詰るなんてマリアとアシュリーのこと言えないじゃないか。
「いい加減にしろよ、ミリアーナ。俺たちの関係がバレても困るのはお前だ。婚約者を寝取られた哀れな令嬢だって社交界に瞬く間に広がることだろう」
「お困りなのはアシュリー様とマリアさんでしょう?今は私たちしか見ていませんけど、この関係が公になればあなたたちどうなるかわかっているのでしょうか。浅はかすぎます......わ」
怒りで回りが見えていなかったが、私たち3人だけがこの場にいるわけではなく、クリフォード様、ヨシュア様も黙してはいたが、二人がいたことを思い出す。
「......あ」
「ミリアーナ......」
「ミリアーナ様」
なにかを言いたげに弱弱しい声で私の名を口にする二人に冷や水をかけられたように冷静になる。
「申し訳ございません。怒りで周りが見えていませんでした」
「いや、気にするな。おまえが言ったことは間違ってない。......だが、落ち着け」
「はい......」
クリフォード様が会話に割ってはいってくれたおかげで、これ以上この場の言い合いがヒートアップすることはなかった。
「……私のせいで変な空気になってしまいましたね。ごめんなさい......ごはんにしましょう」
だが、胸の名中に残る得体のしれない気持ち悪さと、自分の感情を制御しきれなかったことへの後悔を残して2日目の朝が終わる。
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