隣の部屋のキラくんは…

teteko crazy

文字の大きさ
上 下
4 / 5

帰ろう

しおりを挟む
 ててこ : 「知らない男の家に

 泊まった!?!!」


 ななち : 「声がでかいよ!!汗」


 ててこ : 「小声で話してられっか!?

 それで、どうなったの!?」


 ななち : 「どうなったって…?」




 仕事の休憩時間



 いつもの様にててこと昼食を

 食べながら

 先日の彼との話を打ち明けた




 ななち : 「なんにもないよ。」


 ててこ : 「変なことされなかった?」


 ななち : 「されてません!笑」


 ててこ : 「はぁ~!良かった!!!

 もう気をつけなよね!?」


 ななち : 「うん…」


 ててこ : 「でも、お隣さんがまさか、

 そんなにイケメンさんだったなんて、

 1度見てみたいもんだ!」


 ななち : 「うん…かっこよかった… 」


 ててこ : 「でも、ほんとに良い人で

 良かったね?」


 ななち : 「うん…/// 」


 ててこ : 「あれ?ななちー?

 おい、ななちー!!」


 ななち : 「あ、なーに?」


 ててこ : 「あ~…なるほどね…?

 そんで彼に恋しちゃったわけだ?…笑」


 ななち : 「ふぁ!?恋!?…/////

 それは!ない!ないよ!…///// 」


 ててこ : 「全然隠せてないから笑

 いいんじゃない?良いと思うよ!

 私、応援するよ!いい人そうだし?」


 ななち : 「だ、だから違うってば!///

 何よ応援って…////」



 ててこ : 「恋するななち、か~わいい~♡」


 ななち : 「やめてーーー///// 」




 初めて会って



 いきなり恋に落ちるなんて



   これが一目惚れ?…



 ありえない



 でも



 あの日からずっと



 彼のことが頭から離れない





 _____________________________________________________






 ななち : 「あ、これ安くなってる、

 買っとこ~。」




 仕事終わり

地元のスーパーで

 ななちは買い物をしていた




 ななち : 「明日…また…

 キラくんに会える…/// 」




 彼との改札での記憶を

 ななちは思い出す




 ななち : (呼び捨て…された…

 よね…/////)




 思い出すだけで



 心臓がドキドキしてしまう




 ななち : 「ななちって…/////」






 「ななち?」





 ななち : 「え!?…/// 」





 後ろから声を掛けられ

 ななちは振り返る





 「よ!」




 ななち : 「龍!?」




 後ろから声を掛けてきたのは

 大学時代の同級生の”龍”だった




 龍 : 「何してんの?ぼーっとして。」


 ななち : 「か、買い物!

 龍こそなんでここにいるの?」


 龍 : 「俺はこの近くの居酒屋で

 働いてて、買い出し。」


 ななち : 「そうだったんだ…」


 龍 : 「お前、ここら辺住んでんの?」


 ななち : 「そう!夕飯の買い物してたとこ。」


 龍 : 「へ~。久しぶりだな。」


 ななち : 「久しぶりだね。」


 龍 : 「なあ、良かったら

 今から俺の店来ねえ?」


 ななち : 「え?」


 龍 : 「時間あんなら、だけど。」


 ななち : 「…!」






 _____________________________________________________






 龍 : 「いらっしゃい。」


 ななち : 「なんか変な感じだね!笑

 龍に接客されるなんて。」


 龍 : 「別に変じゃねーっしょ。

 甘い系でいい?」


 ななち : 「え?…うん。」


 龍 : 「はいよ。」


 ななち : 「覚えてるんだね。」


 龍 : 「何が?」


 ななち : 「私が甘いお酒しか

 飲めないの。笑」


 龍 : 「覚えてるよ。お前

 子供みたいでとろいじゃん。」


 ななち : 「それは余計だよ…笑」


 龍 : 「今も変わってねーんだろ?

 仕事ちゃんとできてんの?笑」


 ななち : 「失礼な!ちゃんと

 社会人してますー!!」






 龍は大学時代

 校舎が広すぎて迷っていた

 私を助けてくれて

 それからよく話したり

 飲みに誘ってくれたりして




 なかなか人の和に

 入れなかった私を

 彼は手を引くように

 助けてくれた




 たまに意地悪なことも

 言われるけど





 “大切な友達”






 龍 : 「はい、どーぞ。」


 ななち : 「ありがとう!

 いただきます!」




 カウンター席に座った

 ななちは龍にお礼を言ってから

 お酒を口にする




 ななち : 「ん~!染み渡ります…///」


 龍 : 「キンキンだろ。笑」


 ななち : 「おいしいです~!

 仕事帰りに寄り道したの

 今日が初めてかも…」


 龍 : 「まじで?じゃあまだ

 越してきたばっかなのか?」


 ななち : 「うん、この間まで

 まだバタバタしてたから

 こういうことする暇なくて。」


 龍 : 「そっか。じゃあまた時間あるとき

 来たらいいじゃん。」


 ななち : 「そうだね。でもそれじゃ、

龍と乾杯できないね。」


 龍 : 「それはお互い休みの時に

 飲めばいいだろ。そのうち。」


 ななち : 「そうだね。そのうち。」


 龍 : 「で、新居はどうなの?」


 ななち : 「え?」


 龍 : 「お前のことだから

 まだ部屋散らかってるんだろ?笑」


 ななち : 「な!失礼な!

 もう片付きましたからー!!///」


 龍 : 「ははっ!笑」


 ななち : 「龍!ここのおすすめの

 一品ください!」


 龍 : 「いいよ。作ってやるよ。」




 仕事も生活も忙しくて

 なかなかこういう時間が

 作れなかったから




 ななち : (たまには外で

 こうやって飲むのもいいな…




 龍が居るなら




 なんて思いながら




 ななちはお酒をゆっくりと


 飲み進めて行った




 _____________________________________________________





 ななち : 「すごく美味しかった~/// 

 ありがとう龍~/// 」


 龍 : 「お前、酔ったろ?笑」


 ななち : 「んー?ちょっと~?/// 」




 結局龍と話が弾んでしまった

 ななちは閉店の時間まで

 お酒を飲んでしまった




 ななち : 「じゃあね~龍~!///」


 龍 : 「ななち、待って。」


 ななち : 「ん~?」


 龍 : 「俺も上がるから、送る。」


 ななち : 「え~?いいのに~///」



 _____________________________________________________




 龍 : 「お前、酒弱いのも昔から

 変わってねぇのな笑」


 ななち : 「弱いよ~

 しょうがないじゃん~/// 」



 フラフラとした足取りの

 ななちの隣を呆れた顔で

 龍は見ていた



 龍 : 「こんなんでフラフラじゃ

 変なやつに掴まんぞ、笑」


 ななち : 「大丈夫~!///

 最近ね~すごくすごく

 良い人と会ったんだよ~/// 」


 龍 : 「なんだそれ。誰?」


 ななち : 「同じアパートの

 お隣さんだよ~/// 

 今度お家にお邪魔するんだ~/// 」


 龍 : 「は?、どういうこと?」



 ななちの一言に龍は

    歩いていた足を止める



 ななち : 「どういうことって~?

 んへ…色々あってね~///」



 ななちは浮かれた表情で

 龍に答える



 龍 : 「お前、それ…

 やばいんじゃないの?…」



 龍が急に真剣なトーンで

 ななちに問いかける



 ななち : 「やばい?なにが~?/// 

 最初は私もびっくりしたけどね~

 本当に良い人なんだよ~/// 」


 龍 : 「お前がそう思ってるだけで

 相手はそうじゃないかも

 しれねぇだろ、」


 ななち : 「も~!なに?

 そんな怖い顔して、

 また私のこと子供だって

 思ってるんでしょ?…/// 」


 龍 : 「そうじゃねーよ、だから、」



 浮かれながら

 空を見上げているななちに

 龍にはなぜか




 イラだちを感じた




 同時に




 胸の奥に




 針が刺さったような




 感覚がした




 ななち : 「もう家目の前だから

 ここまででいーよー龍ー!

 送ってくれてありがとう~///」


 龍 : 「おいななち!」


 ななち : 「ありがと~!/// 

    おやすみぃ~!!…///」



 ななちは大きい声で

 龍に手を振りながら

 前を向き先を歩いていく




 龍 : 「…、」




 _____________________________________________________





 「ガチャ、」




 ななち : 「たらいま~/// 」




 無事自宅に帰宅した

 ななちは誰もいない部屋に

 向かって声をかける




 ななち : 「ふぁ~!

 飲みすぎちゃった~///」




 ななちはジャケットを

 脱ぎ捨てるとそのまま

 ベッドに倒れ込む




 ななち : (龍に会うの…

 久しぶりだったな…

 相変わらず意地悪だったぜ…)





 ななち : 「あ…そうだ…明日…

 またキラくんちに行くんだった…」




 ななちは仰向けになり

 ポッケから携帯を取り出す




 ななち : 「神代…キラ…/// 」




 ななち : (もう1時だ…

 キラくんもう寝たかな…?)




 そんなことを考えながら

 彼の連絡先を見つめる




 ななち : 「明日…何作ろう…/////」





 考えるだけでワクワクして




 心臓が早くなっていく





 ななち : 「あ!寝ちゃダメだ!

 お風呂入ってスキンケアしなければ…///」





 重い体をゆっくり起き上がらせて

 ななちはシャワーを浴びに

 脱衣所へと向かった





 _____________________________________________________




 翌日



 ななち : 「よし!仕事終了!

 定時上がり!いいぞわたし!」


 ててこ : 「なーなちー!」


 ななち : 「なに!」


 ててこ : 「終わったー?これから

 一緒にご飯食べに行かないー?」


 ななち : 「う”~!行きたいけど

 今日は先約があるので先帰ります!」


 ててこ : 「え? 先約?」


 ななち : 「そうー!先約です。」


 ててこ : 「は~ん、お隣さんだ…?笑」


 ななち : 「え!?!…//////」


 ててこ : 「ははっ笑 ほんっとななち、

 あんた分かりやすすぎよっ笑」


 ななち : 「うぅ…/// !!!」


 ててこ : 「また、聞かせてよね?」


 ななち : 「…!」



 ててこがガッツポーズをしながら

 ななちに言う



 ななち : 「うんっ!お疲れ様ててこ!」



 ななちはそれに答えるように

 ててこにピースをして

 会社を後にした




 _____________________________________________________





 ななち : 「たまご、たまご~

 たまねぎ~、たまねぎ~ ♫」




 ななちは地元に帰り

 スーパーで材料を選ぶ




 ななち : (キラくんの好きな食べ物って…

 何なんだろう…

 聞いておげは良かったな…)




 _____________________________________________________





 店員 : 「ありがとうございました~。」





 ななち : 「ちょっと買いすぎたかな~?

 ま、いいか!」




 ななちは材料の入った

 ビニール袋を持ちお店から出る




 ななち : (やばいっ、ちょっと…

 緊張してきた…かも…///)




 「ななち。」




 ななち : 「え?」




 横から自分の名前を呼ばれ

 ななちはその方向に顔を向ける




 龍 : 「よ。」


 ななち : 「龍!」


 龍 : 「なに?今日は買い出し?」


 ななち : 「うん、この間はありがとね。」


 龍 : 「こちらこそ。」


 ななち : 「龍も、お店の買い出し?」


 龍 : 「そ。お前は今日は家でメシ?」


 ななち : 「う~ん…そんな感じかな?…///」


 龍 : 「なんでそんな

 嬉しそうなんだよ、笑」


 ななち : 「ちょっとね…///

 じゃあ、私行くね!」


 龍 : 「、あのさ、」


 ななち : 「ん?なに?」


 龍 : 「この間の帰り、お前酔ってたから

 ちゃんと聞いてなかったかも

 しれないけどさ、」


 ななち : 「え?…」


 龍 : 「お前の家の隣に住んでる奴、

 俺は信用できない。」


 ななち : 「、」




 こんな話してる場合じゃないのに



 龍は昔からそうだ



 私が何かしようとするたび



 引き止めてくる




 ななち : 「ま、またその話?…笑」







 …どうして?







 龍 : 「俺は…お前が…、」








 「ななち。」








 ななち : 「!?…」






 龍 : 「、!…」






 後ろから



 聞き覚えのある声がして



 ななちは振り返る





 「ぽふ、」





 キラ : 「仕事終わり?」


 ななち : 「!?!?…///// 」




 後ろから来た彼の顔が


 ななちの肩に乗っかっている




 ななち : 「き、キラくん!…/// 」


 キラ : 「お疲れ様。」


 ななち : 「お、お疲れさまっ…/////」


 キラ : 「ガサッ、」


 ななち : 「っ!、」




 そう言い返すと

 彼はななちが握っていた

 荷物を奪いとるように持つ




 ななち : 「あー!荷物いいよ~!

    重いからッ…(汗

    ってあれ?…(龍…?…」




 龍 : 「っ、」



 キラ : 「?…」




 自然とキラと龍の目が合う


 


    

彼を見る龍の目が


 鋭く尖っているように見えて


 ななちはなぜか焦る




 キラ : 「だれ?」


 龍 : 「っ、は?…」


 ななち : (き、キラくん!?…汗)




 それとは反対にキラは


 真顔で龍に声をかける




 なぜか2人の空気が


 重く感じて


 ななちはハラハラしてしまう




 キラ : 「ななち。」

 ななち : 「はい!?…///」






 キラ : 「帰ろう。」


 ななち : 「!?…../////」






 彼の一言に



 体が一気に熱くなる





 龍 : 「ななち。」


 ななち : 「!、ん?…/////」


 龍 : 「また、飲み来いよ。」


 ななち : 「あ、うん!…///」


 龍 : 「じゃあな。」


 ななち : 「あ、龍…、、、」





 キラ : 「…..、」




 2人の姿をみた龍は

 ななちにそう声をかけると

 振り返って歩いて行ってしまう




 ななち : (龍…、?)



 キラ : 「ななち?」



 ななち : 「うわ!はい!?」

 キラ : 「どした?」


 ななち : 「な、何でもないよ!…///

 い、行こう!」





 さっきの重い空気を



 キラくんは気づいていたのかな…



 平然とした顔で隣を歩く



 彼の気持ちが



 読み取れない…




_____________________________________________





キラ : 「どぞ。」


ななち : 「お邪魔します!!///// 」




特に交わす言葉もなく

彼はそのままドアを開け

ななちが入ってくるのを待つ




キラ : 「キッチン、適当に使って。

冷蔵庫も。」


ななち : 「あ、ありがとう!…/// 」





やっぱりいざ彼の部屋に入ると



《緊張しますね!!!/////》





キラ : 「俺、風呂入ってきていい?」


ななち : 「あ!も、もちろん!!!

行ってきて!ご飯作っておくから!」


キラ : 「ん…、」



ななちが答えると

彼は黙って脱衣所に向かう




ななち : (ふう!よし!キラくんが

いないこの緊張しない間に

下ごしらえするのだ!)


ななち : 「材料~材料~☆」




ななちは買い物のビニール袋から

食材を取り出しキッチンへ向かう




_____________________________________________





ななち : 「野菜よし!お米よし!」



ななち : (そういえばキラくんは

いっぱい食べるのだろうか…?

ご飯の量ってどのくらいがいい?…)



人に料理を作るのが久々すぎて

ななちは分量が分からなくなる



ななち : 「このくらい…かな?」


「ガチャ、」


ななち : 「あ、」



そんなふうに悩んでいるうちに

彼が戻ってくる音が聞こえる



ななち : 「あ、あのキラくんって…、」



キラ : 「、」



ななち : 「!?…/////」



ななちが彼に聞こうと

振り返った瞬間



キラ : 「何?」



ななち : 「あっ!!…/////」



彼はまた濡れた髪を

タオルで拭きながら

ななちの後ろに立って

顔を覗き込んでくる



キラ : 「え?」

ななち : 「…///// 」


ななち : (この人の距離感は

どうなってるんでしょうか!!!///)



ななちの顔がまた

自然と赤くなっていく



ななち : 「なんでもないです!!…///」

キラ : 「何か、手伝う?」

ななち : 「だ、大丈夫だよ!

休んでいてください!!…/// 」

キラ : 「そ。」



ななちがそう言うと

キラはななちの背中から

離れリビングに戻っていく



ななち : (危ない危ない!!

指切っちゃうとこだったよ~…///)



ななちは緊張がほぐれ

ホッと胸をなでおろした後

再び調理に取り掛かる



_____________________________________________

数十分後



ななち : 「できた!いい感じ!」



ななちはできた料理を

上から眺める



ななち : (よし、キラくんの元へ…)



~ ♫



ななち : (…?)



ななちが料理を運ぼうとした時

かすかに音が聞こえてくる



ななち : (ギターの音?…)



ななちはそっとリビングの方を

覗き込むように見る



キラ :「~ ♪ 」



ななち : 「っ!…/// 」



そこにはギターを持ち

演奏しているキラの姿があった



キラ : 「…、?」

ななち : 「はっ…/// 」



ギターを見ていたキラの目が

自然とななちの顔へと移動する



キラ : 「ごめん、うるさかった?」

ななち : 「ぜ、全然!!…/// 」



ギターを弾く彼の姿が


その音色が


美しすぎて


鼓動が早くなっていく




キラ : 「どうかした?」

ななち : 「あ!…/// ご飯できました!」

キラ : 「まじ?食いたい。」

ななち : 「今、持ってくね!!!」



_____________________________________________




キラ : 「これ…まじ?」

ななち : 「え?」



ななちが作ったオムライスを

キラがじっと見つめながら言う



キラ : 「ななちが作ったの?」

ななち : 「一応、1から作ってみました…

あ!もしかしてオムライス苦手!?」


キラ : 「いや、好き。食っていい?」

ななち : 「どうぞどうぞ!」

キラ : 「いただきます。」

ななち : 「…、、//// 」



キラはスプーンを持つと

オムライスを豪快に口に入れる



ななち : (緊張するっ…ゴクリ)


キラ : 「うん。うまいわ。」

ななち : 「ほんと!?」

キラ : 「うん。すげーうまい。」

ななち : 「良かった~!!…///// 」

キラ : 「ん…、」



キラはそう答えると

2口、3口とオムライスを

どんどん口に入れていく



美味しそうに頬張って

食べてくれている彼を見て

ななちは思わず笑顔になる



キラ : 「食わないの?」

ななち : 「あ!食べます!

いただきます…/// 」



ななちも追いかけるように

オムライスを1口食べる



キラ : 「うまいだろ?」

ななち : 「うん、おいひいね…/// 」


キラ : 「ななち、天才だな。」

ななち : 「へ?」


キラ : 「オムライスって作れるんだな。」

ななち : 「んえ?!何言ってるの?

キラくん食べたことないの?」


キラ : 「ファミレスとかで

食ったことはあるけど、

人に作ってもらうのは初めて。」


ななち : 「そう…だったんだ…!!」

キラ : 「ん、うまかった。」

ななち : 「え!? は、はや!!!」



話しているうちに彼は

オムライスを食べきっていた



キラ : 「このオムライス、

あと3杯くらい食えるよ。」

ななち : 「そんなに!?」

キラ : 「うん。うまかった。ありがとう。」

ななち : 「っ!…///// 」



彼が微笑みながら

ななちを見うめて言う



ななち : 「よ、良かった…/// 」



ななちは顔が赤くなるのを

隠すようにオムライスを食べた



キラ : 「俺、酒飲むけど、

ななちは、飲む?」

ななち : 「あ、うん…じゃあ、

一杯だけ…///」

キラ : 「ん。」



ななちが答えると

彼は食べ終わった皿を持ち

冷蔵庫へ向かう



ななち : (ほんっと…やばい…

顔が熱くてたまんないよ…/////)



キラ : 「はい。」

ななち : 「わっ!!…/// 」

キラ : 「お酒。」

ななち : 「あ!ありがとう!…/// 」

キラ : 「うん。」



「プシュ、」



彼がななちのとなりで

ビールを開けて飲み出す



ななち : (近い、近い近い…///)



キラ : 「ななち。」

ななち : 「え!?…/// 」

キラ : 「缶、開けられる?開けよっか?」

ななち : 「あっ、ごめん!

ボーッとしてた!開けれます!…/// 」

キラ : 「そ?、、、」



となりで彼がビールを飲んでいる



その彼の喉越しの音にさえも

ドキドキしてしまう



ななち : 「ごく、」



ななちもゆっくりと

お酒を喉に流し込む



キラ : 「、、」



ななち : (なにか、話さなきゃ…/// 

でも、何話したらいいのか…///)



キラ : 「ななちはさ、」

ななち : 「え?」

キラ : 「なんの仕事してるの?」



頭の中で悩んでいるのを

助けるように

彼が質問してくれる



ななち : 「私は!普通に会社の事務的な?

パソコンずっと打ってる!」

キラ : 「へ~、大変そう。」

ななち : 「全然、そんなことないよ!

キラくんは?何してるの?」


キラ : 「俺は、楽器屋。」

ななち : 「え!楽器屋さん!?すごい!」

キラ : 「全然。」


ななち : (だからさっき…

ギター弾いてたんだ…そっか!…)


ななち : 「音楽やってるの?」

キラ : 「いや、やってないよ。

ただ、楽器弾くのが好きなだけ。」


ななち : 「すごい!かっこいいよ!!

私も音楽大好きだから!/// 」



ななちは目を光らせながら

キラを見て言う



キラ : 「音楽好き?」

ななち : 「うん!好き!

めっちゃ聞くよ!」


キラ : 「ギターは?弾いたことある?」

ななち : 「まったく弾けないよ~!!

でも、いつか買って練習とか

してみたいなって思ってたり…///」




キラ : 「じゃあ今度店来る?」



ななち : 「え?」



キラ : 「俺の店で、弾いてみる?」



彼はそう聞きながら

ななちを見つめて言う



ななち : 「お店って…どこなの?」

キラ : 「ここの最寄駅から

2駅先のとこ。」

ななち : 「そう、なんだ…!!…/// 」



キラ : 「来る?」

ななち : 「っ!…/// 」



ななち : (これは…もしかして…

彼からのお誘い!?…////)



彼の言葉にななちの心臓が

ドクンドクンと波を打つ



キラ : 「無理にとは言わないけど…」

ななち : 「行きたいです!!/// 」

キラ : 「、?」

ななち : 「キラくんが働いてるとこ…

観察してみたいですね!!!」



ななちは目を輝かせながら

彼を見つめ答える



キラ : 「いいよ。いつ来る?」

ななち : 「いつがいいかな…、」

キラ : 「じゃあ…、」




二人は再び会う予定を話し合う



ななち : (やばい…/// 



キラくんといる空間は



すごく輝いていて



まるで周りに花が一気に



咲き出すようで



キラくんは



私を



ワクワクさせてくれる…




わたし…




きっと…




キラくんのこと…








“好きだ”








こんな感情…



“初めてだよ”









to be continued….
しおりを挟む

処理中です...