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ててこ : 「知らない男の家に
泊まった!?!!」
ななち : 「声がでかいよ!!汗」
ててこ : 「小声で話してられっか!?
それで、どうなったの!?」
ななち : 「どうなったって…?」
仕事の休憩時間
いつもの様にててこと昼食を
食べながら
先日の彼との話を打ち明けた
ななち : 「なんにもないよ。」
ててこ : 「変なことされなかった?」
ななち : 「されてません!笑」
ててこ : 「はぁ~!良かった!!!
もう気をつけなよね!?」
ななち : 「うん…」
ててこ : 「でも、お隣さんがまさか、
そんなにイケメンさんだったなんて、
1度見てみたいもんだ!」
ななち : 「うん…かっこよかった… 」
ててこ : 「でも、ほんとに良い人で
良かったね?」
ななち : 「うん…/// 」
ててこ : 「あれ?ななちー?
おい、ななちー!!」
ななち : 「あ、なーに?」
ててこ : 「あ~…なるほどね…?
そんで彼に恋しちゃったわけだ?…笑」
ななち : 「ふぁ!?恋!?…/////
それは!ない!ないよ!…///// 」
ててこ : 「全然隠せてないから笑
いいんじゃない?良いと思うよ!
私、応援するよ!いい人そうだし?」
ななち : 「だ、だから違うってば!///
何よ応援って…////」
ててこ : 「恋するななち、か~わいい~♡」
ななち : 「やめてーーー///// 」
初めて会って
いきなり恋に落ちるなんて
これが一目惚れ?…
ありえない
でも
あの日からずっと
彼のことが頭から離れない
_____________________________________________________
ななち : 「あ、これ安くなってる、
買っとこ~。」
仕事終わり
地元のスーパーで
ななちは買い物をしていた
ななち : 「明日…また…
キラくんに会える…/// 」
彼との改札での記憶を
ななちは思い出す
ななち : (呼び捨て…された…
よね…/////)
思い出すだけで
心臓がドキドキしてしまう
ななち : 「ななちって…/////」
「ななち?」
ななち : 「え!?…/// 」
後ろから声を掛けられ
ななちは振り返る
「よ!」
ななち : 「龍!?」
後ろから声を掛けてきたのは
大学時代の同級生の”龍”だった
龍 : 「何してんの?ぼーっとして。」
ななち : 「か、買い物!
龍こそなんでここにいるの?」
龍 : 「俺はこの近くの居酒屋で
働いてて、買い出し。」
ななち : 「そうだったんだ…」
龍 : 「お前、ここら辺住んでんの?」
ななち : 「そう!夕飯の買い物してたとこ。」
龍 : 「へ~。久しぶりだな。」
ななち : 「久しぶりだね。」
龍 : 「なあ、良かったら
今から俺の店来ねえ?」
ななち : 「え?」
龍 : 「時間あんなら、だけど。」
ななち : 「…!」
_____________________________________________________
龍 : 「いらっしゃい。」
ななち : 「なんか変な感じだね!笑
龍に接客されるなんて。」
龍 : 「別に変じゃねーっしょ。
甘い系でいい?」
ななち : 「え?…うん。」
龍 : 「はいよ。」
ななち : 「覚えてるんだね。」
龍 : 「何が?」
ななち : 「私が甘いお酒しか
飲めないの。笑」
龍 : 「覚えてるよ。お前
子供みたいでとろいじゃん。」
ななち : 「それは余計だよ…笑」
龍 : 「今も変わってねーんだろ?
仕事ちゃんとできてんの?笑」
ななち : 「失礼な!ちゃんと
社会人してますー!!」
龍は大学時代
校舎が広すぎて迷っていた
私を助けてくれて
それからよく話したり
飲みに誘ってくれたりして
なかなか人の和に
入れなかった私を
彼は手を引くように
助けてくれた
たまに意地悪なことも
言われるけど
“大切な友達”
龍 : 「はい、どーぞ。」
ななち : 「ありがとう!
いただきます!」
カウンター席に座った
ななちは龍にお礼を言ってから
お酒を口にする
ななち : 「ん~!染み渡ります…///」
龍 : 「キンキンだろ。笑」
ななち : 「おいしいです~!
仕事帰りに寄り道したの
今日が初めてかも…」
龍 : 「まじで?じゃあまだ
越してきたばっかなのか?」
ななち : 「うん、この間まで
まだバタバタしてたから
こういうことする暇なくて。」
龍 : 「そっか。じゃあまた時間あるとき
来たらいいじゃん。」
ななち : 「そうだね。でもそれじゃ、
龍と乾杯できないね。」
龍 : 「それはお互い休みの時に
飲めばいいだろ。そのうち。」
ななち : 「そうだね。そのうち。」
龍 : 「で、新居はどうなの?」
ななち : 「え?」
龍 : 「お前のことだから
まだ部屋散らかってるんだろ?笑」
ななち : 「な!失礼な!
もう片付きましたからー!!///」
龍 : 「ははっ!笑」
ななち : 「龍!ここのおすすめの
一品ください!」
龍 : 「いいよ。作ってやるよ。」
仕事も生活も忙しくて
なかなかこういう時間が
作れなかったから
ななち : (たまには外で
こうやって飲むのもいいな…
龍が居るなら
なんて思いながら
ななちはお酒をゆっくりと
飲み進めて行った
_____________________________________________________
ななち : 「すごく美味しかった~///
ありがとう龍~/// 」
龍 : 「お前、酔ったろ?笑」
ななち : 「んー?ちょっと~?/// 」
結局龍と話が弾んでしまった
ななちは閉店の時間まで
お酒を飲んでしまった
ななち : 「じゃあね~龍~!///」
龍 : 「ななち、待って。」
ななち : 「ん~?」
龍 : 「俺も上がるから、送る。」
ななち : 「え~?いいのに~///」
_____________________________________________________
龍 : 「お前、酒弱いのも昔から
変わってねぇのな笑」
ななち : 「弱いよ~
しょうがないじゃん~/// 」
フラフラとした足取りの
ななちの隣を呆れた顔で
龍は見ていた
龍 : 「こんなんでフラフラじゃ
変なやつに掴まんぞ、笑」
ななち : 「大丈夫~!///
最近ね~すごくすごく
良い人と会ったんだよ~/// 」
龍 : 「なんだそれ。誰?」
ななち : 「同じアパートの
お隣さんだよ~///
今度お家にお邪魔するんだ~/// 」
龍 : 「は?、どういうこと?」
ななちの一言に龍は
歩いていた足を止める
ななち : 「どういうことって~?
んへ…色々あってね~///」
ななちは浮かれた表情で
龍に答える
龍 : 「お前、それ…
やばいんじゃないの?…」
龍が急に真剣なトーンで
ななちに問いかける
ななち : 「やばい?なにが~?///
最初は私もびっくりしたけどね~
本当に良い人なんだよ~/// 」
龍 : 「お前がそう思ってるだけで
相手はそうじゃないかも
しれねぇだろ、」
ななち : 「も~!なに?
そんな怖い顔して、
また私のこと子供だって
思ってるんでしょ?…/// 」
龍 : 「そうじゃねーよ、だから、」
浮かれながら
空を見上げているななちに
龍にはなぜか
イラだちを感じた
同時に
胸の奥に
針が刺さったような
感覚がした
ななち : 「もう家目の前だから
ここまででいーよー龍ー!
送ってくれてありがとう~///」
龍 : 「おいななち!」
ななち : 「ありがと~!///
おやすみぃ~!!…///」
ななちは大きい声で
龍に手を振りながら
前を向き先を歩いていく
龍 : 「…、」
_____________________________________________________
「ガチャ、」
ななち : 「たらいま~/// 」
無事自宅に帰宅した
ななちは誰もいない部屋に
向かって声をかける
ななち : 「ふぁ~!
飲みすぎちゃった~///」
ななちはジャケットを
脱ぎ捨てるとそのまま
ベッドに倒れ込む
ななち : (龍に会うの…
久しぶりだったな…
相変わらず意地悪だったぜ…)
ななち : 「あ…そうだ…明日…
またキラくんちに行くんだった…」
ななちは仰向けになり
ポッケから携帯を取り出す
ななち : 「神代…キラ…/// 」
ななち : (もう1時だ…
キラくんもう寝たかな…?)
そんなことを考えながら
彼の連絡先を見つめる
ななち : 「明日…何作ろう…/////」
考えるだけでワクワクして
心臓が早くなっていく
ななち : 「あ!寝ちゃダメだ!
お風呂入ってスキンケアしなければ…///」
重い体をゆっくり起き上がらせて
ななちはシャワーを浴びに
脱衣所へと向かった
_____________________________________________________
翌日
ななち : 「よし!仕事終了!
定時上がり!いいぞわたし!」
ててこ : 「なーなちー!」
ななち : 「なに!」
ててこ : 「終わったー?これから
一緒にご飯食べに行かないー?」
ななち : 「う”~!行きたいけど
今日は先約があるので先帰ります!」
ててこ : 「え? 先約?」
ななち : 「そうー!先約です。」
ててこ : 「は~ん、お隣さんだ…?笑」
ななち : 「え!?!…//////」
ててこ : 「ははっ笑 ほんっとななち、
あんた分かりやすすぎよっ笑」
ななち : 「うぅ…/// !!!」
ててこ : 「また、聞かせてよね?」
ななち : 「…!」
ててこがガッツポーズをしながら
ななちに言う
ななち : 「うんっ!お疲れ様ててこ!」
ななちはそれに答えるように
ててこにピースをして
会社を後にした
_____________________________________________________
ななち : 「たまご、たまご~
たまねぎ~、たまねぎ~ ♫」
ななちは地元に帰り
スーパーで材料を選ぶ
ななち : (キラくんの好きな食べ物って…
何なんだろう…
聞いておげは良かったな…)
_____________________________________________________
店員 : 「ありがとうございました~。」
ななち : 「ちょっと買いすぎたかな~?
ま、いいか!」
ななちは材料の入った
ビニール袋を持ちお店から出る
ななち : (やばいっ、ちょっと…
緊張してきた…かも…///)
「ななち。」
ななち : 「え?」
横から自分の名前を呼ばれ
ななちはその方向に顔を向ける
龍 : 「よ。」
ななち : 「龍!」
龍 : 「なに?今日は買い出し?」
ななち : 「うん、この間はありがとね。」
龍 : 「こちらこそ。」
ななち : 「龍も、お店の買い出し?」
龍 : 「そ。お前は今日は家でメシ?」
ななち : 「う~ん…そんな感じかな?…///」
龍 : 「なんでそんな
嬉しそうなんだよ、笑」
ななち : 「ちょっとね…///
じゃあ、私行くね!」
龍 : 「、あのさ、」
ななち : 「ん?なに?」
龍 : 「この間の帰り、お前酔ってたから
ちゃんと聞いてなかったかも
しれないけどさ、」
ななち : 「え?…」
龍 : 「お前の家の隣に住んでる奴、
俺は信用できない。」
ななち : 「、」
こんな話してる場合じゃないのに
龍は昔からそうだ
私が何かしようとするたび
引き止めてくる
ななち : 「ま、またその話?…笑」
…どうして?
龍 : 「俺は…お前が…、」
「ななち。」
ななち : 「!?…」
龍 : 「、!…」
後ろから
聞き覚えのある声がして
ななちは振り返る
「ぽふ、」
キラ : 「仕事終わり?」
ななち : 「!?!?…///// 」
後ろから来た彼の顔が
ななちの肩に乗っかっている
ななち : 「き、キラくん!…/// 」
キラ : 「お疲れ様。」
ななち : 「お、お疲れさまっ…/////」
キラ : 「ガサッ、」
ななち : 「っ!、」
そう言い返すと
彼はななちが握っていた
荷物を奪いとるように持つ
ななち : 「あー!荷物いいよ~!
重いからッ…(汗
ってあれ?…(龍…?…」
龍 : 「っ、」
キラ : 「?…」
自然とキラと龍の目が合う
彼を見る龍の目が
鋭く尖っているように見えて
ななちはなぜか焦る
キラ : 「だれ?」
龍 : 「っ、は?…」
ななち : (き、キラくん!?…汗)
それとは反対にキラは
真顔で龍に声をかける
なぜか2人の空気が
重く感じて
ななちはハラハラしてしまう
キラ : 「ななち。」
ななち : 「はい!?…///」
キラ : 「帰ろう。」
ななち : 「!?…../////」
彼の一言に
体が一気に熱くなる
龍 : 「ななち。」
ななち : 「!、ん?…/////」
龍 : 「また、飲み来いよ。」
ななち : 「あ、うん!…///」
龍 : 「じゃあな。」
ななち : 「あ、龍…、、、」
キラ : 「…..、」
2人の姿をみた龍は
ななちにそう声をかけると
振り返って歩いて行ってしまう
ななち : (龍…、?)
キラ : 「ななち?」
ななち : 「うわ!はい!?」
キラ : 「どした?」
ななち : 「な、何でもないよ!…///
い、行こう!」
さっきの重い空気を
キラくんは気づいていたのかな…
平然とした顔で隣を歩く
彼の気持ちが
読み取れない…
_____________________________________________
キラ : 「どぞ。」
ななち : 「お邪魔します!!///// 」
特に交わす言葉もなく
彼はそのままドアを開け
ななちが入ってくるのを待つ
キラ : 「キッチン、適当に使って。
冷蔵庫も。」
ななち : 「あ、ありがとう!…/// 」
やっぱりいざ彼の部屋に入ると
《緊張しますね!!!/////》
キラ : 「俺、風呂入ってきていい?」
ななち : 「あ!も、もちろん!!!
行ってきて!ご飯作っておくから!」
キラ : 「ん…、」
ななちが答えると
彼は黙って脱衣所に向かう
ななち : (ふう!よし!キラくんが
いないこの緊張しない間に
下ごしらえするのだ!)
ななち : 「材料~材料~☆」
ななちは買い物のビニール袋から
食材を取り出しキッチンへ向かう
_____________________________________________
ななち : 「野菜よし!お米よし!」
ななち : (そういえばキラくんは
いっぱい食べるのだろうか…?
ご飯の量ってどのくらいがいい?…)
人に料理を作るのが久々すぎて
ななちは分量が分からなくなる
ななち : 「このくらい…かな?」
「ガチャ、」
ななち : 「あ、」
そんなふうに悩んでいるうちに
彼が戻ってくる音が聞こえる
ななち : 「あ、あのキラくんって…、」
キラ : 「、」
ななち : 「!?…/////」
ななちが彼に聞こうと
振り返った瞬間
キラ : 「何?」
ななち : 「あっ!!…/////」
彼はまた濡れた髪を
タオルで拭きながら
ななちの後ろに立って
顔を覗き込んでくる
キラ : 「え?」
ななち : 「…///// 」
ななち : (この人の距離感は
どうなってるんでしょうか!!!///)
ななちの顔がまた
自然と赤くなっていく
ななち : 「なんでもないです!!…///」
キラ : 「何か、手伝う?」
ななち : 「だ、大丈夫だよ!
休んでいてください!!…/// 」
キラ : 「そ。」
ななちがそう言うと
キラはななちの背中から
離れリビングに戻っていく
ななち : (危ない危ない!!
指切っちゃうとこだったよ~…///)
ななちは緊張がほぐれ
ホッと胸をなでおろした後
再び調理に取り掛かる
_____________________________________________
数十分後
ななち : 「できた!いい感じ!」
ななちはできた料理を
上から眺める
ななち : (よし、キラくんの元へ…)
~ ♫
ななち : (…?)
ななちが料理を運ぼうとした時
かすかに音が聞こえてくる
ななち : (ギターの音?…)
ななちはそっとリビングの方を
覗き込むように見る
キラ :「~ ♪ 」
ななち : 「っ!…/// 」
そこにはギターを持ち
演奏しているキラの姿があった
キラ : 「…、?」
ななち : 「はっ…/// 」
ギターを見ていたキラの目が
自然とななちの顔へと移動する
キラ : 「ごめん、うるさかった?」
ななち : 「ぜ、全然!!…/// 」
ギターを弾く彼の姿が
その音色が
美しすぎて
鼓動が早くなっていく
キラ : 「どうかした?」
ななち : 「あ!…/// ご飯できました!」
キラ : 「まじ?食いたい。」
ななち : 「今、持ってくね!!!」
_____________________________________________
キラ : 「これ…まじ?」
ななち : 「え?」
ななちが作ったオムライスを
キラがじっと見つめながら言う
キラ : 「ななちが作ったの?」
ななち : 「一応、1から作ってみました…
あ!もしかしてオムライス苦手!?」
キラ : 「いや、好き。食っていい?」
ななち : 「どうぞどうぞ!」
キラ : 「いただきます。」
ななち : 「…、、//// 」
キラはスプーンを持つと
オムライスを豪快に口に入れる
ななち : (緊張するっ…ゴクリ)
キラ : 「うん。うまいわ。」
ななち : 「ほんと!?」
キラ : 「うん。すげーうまい。」
ななち : 「良かった~!!…///// 」
キラ : 「ん…、」
キラはそう答えると
2口、3口とオムライスを
どんどん口に入れていく
美味しそうに頬張って
食べてくれている彼を見て
ななちは思わず笑顔になる
キラ : 「食わないの?」
ななち : 「あ!食べます!
いただきます…/// 」
ななちも追いかけるように
オムライスを1口食べる
キラ : 「うまいだろ?」
ななち : 「うん、おいひいね…/// 」
キラ : 「ななち、天才だな。」
ななち : 「へ?」
キラ : 「オムライスって作れるんだな。」
ななち : 「んえ?!何言ってるの?
キラくん食べたことないの?」
キラ : 「ファミレスとかで
食ったことはあるけど、
人に作ってもらうのは初めて。」
ななち : 「そう…だったんだ…!!」
キラ : 「ん、うまかった。」
ななち : 「え!? は、はや!!!」
話しているうちに彼は
オムライスを食べきっていた
キラ : 「このオムライス、
あと3杯くらい食えるよ。」
ななち : 「そんなに!?」
キラ : 「うん。うまかった。ありがとう。」
ななち : 「っ!…///// 」
彼が微笑みながら
ななちを見うめて言う
ななち : 「よ、良かった…/// 」
ななちは顔が赤くなるのを
隠すようにオムライスを食べた
キラ : 「俺、酒飲むけど、
ななちは、飲む?」
ななち : 「あ、うん…じゃあ、
一杯だけ…///」
キラ : 「ん。」
ななちが答えると
彼は食べ終わった皿を持ち
冷蔵庫へ向かう
ななち : (ほんっと…やばい…
顔が熱くてたまんないよ…/////)
キラ : 「はい。」
ななち : 「わっ!!…/// 」
キラ : 「お酒。」
ななち : 「あ!ありがとう!…/// 」
キラ : 「うん。」
「プシュ、」
彼がななちのとなりで
ビールを開けて飲み出す
ななち : (近い、近い近い…///)
キラ : 「ななち。」
ななち : 「え!?…/// 」
キラ : 「缶、開けられる?開けよっか?」
ななち : 「あっ、ごめん!
ボーッとしてた!開けれます!…/// 」
キラ : 「そ?、、、」
となりで彼がビールを飲んでいる
その彼の喉越しの音にさえも
ドキドキしてしまう
ななち : 「ごく、」
ななちもゆっくりと
お酒を喉に流し込む
キラ : 「、、」
ななち : (なにか、話さなきゃ…///
でも、何話したらいいのか…///)
キラ : 「ななちはさ、」
ななち : 「え?」
キラ : 「なんの仕事してるの?」
頭の中で悩んでいるのを
助けるように
彼が質問してくれる
ななち : 「私は!普通に会社の事務的な?
パソコンずっと打ってる!」
キラ : 「へ~、大変そう。」
ななち : 「全然、そんなことないよ!
キラくんは?何してるの?」
キラ : 「俺は、楽器屋。」
ななち : 「え!楽器屋さん!?すごい!」
キラ : 「全然。」
ななち : (だからさっき…
ギター弾いてたんだ…そっか!…)
ななち : 「音楽やってるの?」
キラ : 「いや、やってないよ。
ただ、楽器弾くのが好きなだけ。」
ななち : 「すごい!かっこいいよ!!
私も音楽大好きだから!/// 」
ななちは目を光らせながら
キラを見て言う
キラ : 「音楽好き?」
ななち : 「うん!好き!
めっちゃ聞くよ!」
キラ : 「ギターは?弾いたことある?」
ななち : 「まったく弾けないよ~!!
でも、いつか買って練習とか
してみたいなって思ってたり…///」
キラ : 「じゃあ今度店来る?」
ななち : 「え?」
キラ : 「俺の店で、弾いてみる?」
彼はそう聞きながら
ななちを見つめて言う
ななち : 「お店って…どこなの?」
キラ : 「ここの最寄駅から
2駅先のとこ。」
ななち : 「そう、なんだ…!!…/// 」
キラ : 「来る?」
ななち : 「っ!…/// 」
ななち : (これは…もしかして…
彼からのお誘い!?…////)
彼の言葉にななちの心臓が
ドクンドクンと波を打つ
キラ : 「無理にとは言わないけど…」
ななち : 「行きたいです!!/// 」
キラ : 「、?」
ななち : 「キラくんが働いてるとこ…
観察してみたいですね!!!」
ななちは目を輝かせながら
彼を見つめ答える
キラ : 「いいよ。いつ来る?」
ななち : 「いつがいいかな…、」
キラ : 「じゃあ…、」
二人は再び会う予定を話し合う
ななち : (やばい…///
キラくんといる空間は
すごく輝いていて
まるで周りに花が一気に
咲き出すようで
キラくんは
私を
ワクワクさせてくれる…
わたし…
きっと…
キラくんのこと…
“好きだ”
こんな感情…
“初めてだよ”
to be continued….
泊まった!?!!」
ななち : 「声がでかいよ!!汗」
ててこ : 「小声で話してられっか!?
それで、どうなったの!?」
ななち : 「どうなったって…?」
仕事の休憩時間
いつもの様にててこと昼食を
食べながら
先日の彼との話を打ち明けた
ななち : 「なんにもないよ。」
ててこ : 「変なことされなかった?」
ななち : 「されてません!笑」
ててこ : 「はぁ~!良かった!!!
もう気をつけなよね!?」
ななち : 「うん…」
ててこ : 「でも、お隣さんがまさか、
そんなにイケメンさんだったなんて、
1度見てみたいもんだ!」
ななち : 「うん…かっこよかった… 」
ててこ : 「でも、ほんとに良い人で
良かったね?」
ななち : 「うん…/// 」
ててこ : 「あれ?ななちー?
おい、ななちー!!」
ななち : 「あ、なーに?」
ててこ : 「あ~…なるほどね…?
そんで彼に恋しちゃったわけだ?…笑」
ななち : 「ふぁ!?恋!?…/////
それは!ない!ないよ!…///// 」
ててこ : 「全然隠せてないから笑
いいんじゃない?良いと思うよ!
私、応援するよ!いい人そうだし?」
ななち : 「だ、だから違うってば!///
何よ応援って…////」
ててこ : 「恋するななち、か~わいい~♡」
ななち : 「やめてーーー///// 」
初めて会って
いきなり恋に落ちるなんて
これが一目惚れ?…
ありえない
でも
あの日からずっと
彼のことが頭から離れない
_____________________________________________________
ななち : 「あ、これ安くなってる、
買っとこ~。」
仕事終わり
地元のスーパーで
ななちは買い物をしていた
ななち : 「明日…また…
キラくんに会える…/// 」
彼との改札での記憶を
ななちは思い出す
ななち : (呼び捨て…された…
よね…/////)
思い出すだけで
心臓がドキドキしてしまう
ななち : 「ななちって…/////」
「ななち?」
ななち : 「え!?…/// 」
後ろから声を掛けられ
ななちは振り返る
「よ!」
ななち : 「龍!?」
後ろから声を掛けてきたのは
大学時代の同級生の”龍”だった
龍 : 「何してんの?ぼーっとして。」
ななち : 「か、買い物!
龍こそなんでここにいるの?」
龍 : 「俺はこの近くの居酒屋で
働いてて、買い出し。」
ななち : 「そうだったんだ…」
龍 : 「お前、ここら辺住んでんの?」
ななち : 「そう!夕飯の買い物してたとこ。」
龍 : 「へ~。久しぶりだな。」
ななち : 「久しぶりだね。」
龍 : 「なあ、良かったら
今から俺の店来ねえ?」
ななち : 「え?」
龍 : 「時間あんなら、だけど。」
ななち : 「…!」
_____________________________________________________
龍 : 「いらっしゃい。」
ななち : 「なんか変な感じだね!笑
龍に接客されるなんて。」
龍 : 「別に変じゃねーっしょ。
甘い系でいい?」
ななち : 「え?…うん。」
龍 : 「はいよ。」
ななち : 「覚えてるんだね。」
龍 : 「何が?」
ななち : 「私が甘いお酒しか
飲めないの。笑」
龍 : 「覚えてるよ。お前
子供みたいでとろいじゃん。」
ななち : 「それは余計だよ…笑」
龍 : 「今も変わってねーんだろ?
仕事ちゃんとできてんの?笑」
ななち : 「失礼な!ちゃんと
社会人してますー!!」
龍は大学時代
校舎が広すぎて迷っていた
私を助けてくれて
それからよく話したり
飲みに誘ってくれたりして
なかなか人の和に
入れなかった私を
彼は手を引くように
助けてくれた
たまに意地悪なことも
言われるけど
“大切な友達”
龍 : 「はい、どーぞ。」
ななち : 「ありがとう!
いただきます!」
カウンター席に座った
ななちは龍にお礼を言ってから
お酒を口にする
ななち : 「ん~!染み渡ります…///」
龍 : 「キンキンだろ。笑」
ななち : 「おいしいです~!
仕事帰りに寄り道したの
今日が初めてかも…」
龍 : 「まじで?じゃあまだ
越してきたばっかなのか?」
ななち : 「うん、この間まで
まだバタバタしてたから
こういうことする暇なくて。」
龍 : 「そっか。じゃあまた時間あるとき
来たらいいじゃん。」
ななち : 「そうだね。でもそれじゃ、
龍と乾杯できないね。」
龍 : 「それはお互い休みの時に
飲めばいいだろ。そのうち。」
ななち : 「そうだね。そのうち。」
龍 : 「で、新居はどうなの?」
ななち : 「え?」
龍 : 「お前のことだから
まだ部屋散らかってるんだろ?笑」
ななち : 「な!失礼な!
もう片付きましたからー!!///」
龍 : 「ははっ!笑」
ななち : 「龍!ここのおすすめの
一品ください!」
龍 : 「いいよ。作ってやるよ。」
仕事も生活も忙しくて
なかなかこういう時間が
作れなかったから
ななち : (たまには外で
こうやって飲むのもいいな…
龍が居るなら
なんて思いながら
ななちはお酒をゆっくりと
飲み進めて行った
_____________________________________________________
ななち : 「すごく美味しかった~///
ありがとう龍~/// 」
龍 : 「お前、酔ったろ?笑」
ななち : 「んー?ちょっと~?/// 」
結局龍と話が弾んでしまった
ななちは閉店の時間まで
お酒を飲んでしまった
ななち : 「じゃあね~龍~!///」
龍 : 「ななち、待って。」
ななち : 「ん~?」
龍 : 「俺も上がるから、送る。」
ななち : 「え~?いいのに~///」
_____________________________________________________
龍 : 「お前、酒弱いのも昔から
変わってねぇのな笑」
ななち : 「弱いよ~
しょうがないじゃん~/// 」
フラフラとした足取りの
ななちの隣を呆れた顔で
龍は見ていた
龍 : 「こんなんでフラフラじゃ
変なやつに掴まんぞ、笑」
ななち : 「大丈夫~!///
最近ね~すごくすごく
良い人と会ったんだよ~/// 」
龍 : 「なんだそれ。誰?」
ななち : 「同じアパートの
お隣さんだよ~///
今度お家にお邪魔するんだ~/// 」
龍 : 「は?、どういうこと?」
ななちの一言に龍は
歩いていた足を止める
ななち : 「どういうことって~?
んへ…色々あってね~///」
ななちは浮かれた表情で
龍に答える
龍 : 「お前、それ…
やばいんじゃないの?…」
龍が急に真剣なトーンで
ななちに問いかける
ななち : 「やばい?なにが~?///
最初は私もびっくりしたけどね~
本当に良い人なんだよ~/// 」
龍 : 「お前がそう思ってるだけで
相手はそうじゃないかも
しれねぇだろ、」
ななち : 「も~!なに?
そんな怖い顔して、
また私のこと子供だって
思ってるんでしょ?…/// 」
龍 : 「そうじゃねーよ、だから、」
浮かれながら
空を見上げているななちに
龍にはなぜか
イラだちを感じた
同時に
胸の奥に
針が刺さったような
感覚がした
ななち : 「もう家目の前だから
ここまででいーよー龍ー!
送ってくれてありがとう~///」
龍 : 「おいななち!」
ななち : 「ありがと~!///
おやすみぃ~!!…///」
ななちは大きい声で
龍に手を振りながら
前を向き先を歩いていく
龍 : 「…、」
_____________________________________________________
「ガチャ、」
ななち : 「たらいま~/// 」
無事自宅に帰宅した
ななちは誰もいない部屋に
向かって声をかける
ななち : 「ふぁ~!
飲みすぎちゃった~///」
ななちはジャケットを
脱ぎ捨てるとそのまま
ベッドに倒れ込む
ななち : (龍に会うの…
久しぶりだったな…
相変わらず意地悪だったぜ…)
ななち : 「あ…そうだ…明日…
またキラくんちに行くんだった…」
ななちは仰向けになり
ポッケから携帯を取り出す
ななち : 「神代…キラ…/// 」
ななち : (もう1時だ…
キラくんもう寝たかな…?)
そんなことを考えながら
彼の連絡先を見つめる
ななち : 「明日…何作ろう…/////」
考えるだけでワクワクして
心臓が早くなっていく
ななち : 「あ!寝ちゃダメだ!
お風呂入ってスキンケアしなければ…///」
重い体をゆっくり起き上がらせて
ななちはシャワーを浴びに
脱衣所へと向かった
_____________________________________________________
翌日
ななち : 「よし!仕事終了!
定時上がり!いいぞわたし!」
ててこ : 「なーなちー!」
ななち : 「なに!」
ててこ : 「終わったー?これから
一緒にご飯食べに行かないー?」
ななち : 「う”~!行きたいけど
今日は先約があるので先帰ります!」
ててこ : 「え? 先約?」
ななち : 「そうー!先約です。」
ててこ : 「は~ん、お隣さんだ…?笑」
ななち : 「え!?!…//////」
ててこ : 「ははっ笑 ほんっとななち、
あんた分かりやすすぎよっ笑」
ななち : 「うぅ…/// !!!」
ててこ : 「また、聞かせてよね?」
ななち : 「…!」
ててこがガッツポーズをしながら
ななちに言う
ななち : 「うんっ!お疲れ様ててこ!」
ななちはそれに答えるように
ててこにピースをして
会社を後にした
_____________________________________________________
ななち : 「たまご、たまご~
たまねぎ~、たまねぎ~ ♫」
ななちは地元に帰り
スーパーで材料を選ぶ
ななち : (キラくんの好きな食べ物って…
何なんだろう…
聞いておげは良かったな…)
_____________________________________________________
店員 : 「ありがとうございました~。」
ななち : 「ちょっと買いすぎたかな~?
ま、いいか!」
ななちは材料の入った
ビニール袋を持ちお店から出る
ななち : (やばいっ、ちょっと…
緊張してきた…かも…///)
「ななち。」
ななち : 「え?」
横から自分の名前を呼ばれ
ななちはその方向に顔を向ける
龍 : 「よ。」
ななち : 「龍!」
龍 : 「なに?今日は買い出し?」
ななち : 「うん、この間はありがとね。」
龍 : 「こちらこそ。」
ななち : 「龍も、お店の買い出し?」
龍 : 「そ。お前は今日は家でメシ?」
ななち : 「う~ん…そんな感じかな?…///」
龍 : 「なんでそんな
嬉しそうなんだよ、笑」
ななち : 「ちょっとね…///
じゃあ、私行くね!」
龍 : 「、あのさ、」
ななち : 「ん?なに?」
龍 : 「この間の帰り、お前酔ってたから
ちゃんと聞いてなかったかも
しれないけどさ、」
ななち : 「え?…」
龍 : 「お前の家の隣に住んでる奴、
俺は信用できない。」
ななち : 「、」
こんな話してる場合じゃないのに
龍は昔からそうだ
私が何かしようとするたび
引き止めてくる
ななち : 「ま、またその話?…笑」
…どうして?
龍 : 「俺は…お前が…、」
「ななち。」
ななち : 「!?…」
龍 : 「、!…」
後ろから
聞き覚えのある声がして
ななちは振り返る
「ぽふ、」
キラ : 「仕事終わり?」
ななち : 「!?!?…///// 」
後ろから来た彼の顔が
ななちの肩に乗っかっている
ななち : 「き、キラくん!…/// 」
キラ : 「お疲れ様。」
ななち : 「お、お疲れさまっ…/////」
キラ : 「ガサッ、」
ななち : 「っ!、」
そう言い返すと
彼はななちが握っていた
荷物を奪いとるように持つ
ななち : 「あー!荷物いいよ~!
重いからッ…(汗
ってあれ?…(龍…?…」
龍 : 「っ、」
キラ : 「?…」
自然とキラと龍の目が合う
彼を見る龍の目が
鋭く尖っているように見えて
ななちはなぜか焦る
キラ : 「だれ?」
龍 : 「っ、は?…」
ななち : (き、キラくん!?…汗)
それとは反対にキラは
真顔で龍に声をかける
なぜか2人の空気が
重く感じて
ななちはハラハラしてしまう
キラ : 「ななち。」
ななち : 「はい!?…///」
キラ : 「帰ろう。」
ななち : 「!?…../////」
彼の一言に
体が一気に熱くなる
龍 : 「ななち。」
ななち : 「!、ん?…/////」
龍 : 「また、飲み来いよ。」
ななち : 「あ、うん!…///」
龍 : 「じゃあな。」
ななち : 「あ、龍…、、、」
キラ : 「…..、」
2人の姿をみた龍は
ななちにそう声をかけると
振り返って歩いて行ってしまう
ななち : (龍…、?)
キラ : 「ななち?」
ななち : 「うわ!はい!?」
キラ : 「どした?」
ななち : 「な、何でもないよ!…///
い、行こう!」
さっきの重い空気を
キラくんは気づいていたのかな…
平然とした顔で隣を歩く
彼の気持ちが
読み取れない…
_____________________________________________
キラ : 「どぞ。」
ななち : 「お邪魔します!!///// 」
特に交わす言葉もなく
彼はそのままドアを開け
ななちが入ってくるのを待つ
キラ : 「キッチン、適当に使って。
冷蔵庫も。」
ななち : 「あ、ありがとう!…/// 」
やっぱりいざ彼の部屋に入ると
《緊張しますね!!!/////》
キラ : 「俺、風呂入ってきていい?」
ななち : 「あ!も、もちろん!!!
行ってきて!ご飯作っておくから!」
キラ : 「ん…、」
ななちが答えると
彼は黙って脱衣所に向かう
ななち : (ふう!よし!キラくんが
いないこの緊張しない間に
下ごしらえするのだ!)
ななち : 「材料~材料~☆」
ななちは買い物のビニール袋から
食材を取り出しキッチンへ向かう
_____________________________________________
ななち : 「野菜よし!お米よし!」
ななち : (そういえばキラくんは
いっぱい食べるのだろうか…?
ご飯の量ってどのくらいがいい?…)
人に料理を作るのが久々すぎて
ななちは分量が分からなくなる
ななち : 「このくらい…かな?」
「ガチャ、」
ななち : 「あ、」
そんなふうに悩んでいるうちに
彼が戻ってくる音が聞こえる
ななち : 「あ、あのキラくんって…、」
キラ : 「、」
ななち : 「!?…/////」
ななちが彼に聞こうと
振り返った瞬間
キラ : 「何?」
ななち : 「あっ!!…/////」
彼はまた濡れた髪を
タオルで拭きながら
ななちの後ろに立って
顔を覗き込んでくる
キラ : 「え?」
ななち : 「…///// 」
ななち : (この人の距離感は
どうなってるんでしょうか!!!///)
ななちの顔がまた
自然と赤くなっていく
ななち : 「なんでもないです!!…///」
キラ : 「何か、手伝う?」
ななち : 「だ、大丈夫だよ!
休んでいてください!!…/// 」
キラ : 「そ。」
ななちがそう言うと
キラはななちの背中から
離れリビングに戻っていく
ななち : (危ない危ない!!
指切っちゃうとこだったよ~…///)
ななちは緊張がほぐれ
ホッと胸をなでおろした後
再び調理に取り掛かる
_____________________________________________
数十分後
ななち : 「できた!いい感じ!」
ななちはできた料理を
上から眺める
ななち : (よし、キラくんの元へ…)
~ ♫
ななち : (…?)
ななちが料理を運ぼうとした時
かすかに音が聞こえてくる
ななち : (ギターの音?…)
ななちはそっとリビングの方を
覗き込むように見る
キラ :「~ ♪ 」
ななち : 「っ!…/// 」
そこにはギターを持ち
演奏しているキラの姿があった
キラ : 「…、?」
ななち : 「はっ…/// 」
ギターを見ていたキラの目が
自然とななちの顔へと移動する
キラ : 「ごめん、うるさかった?」
ななち : 「ぜ、全然!!…/// 」
ギターを弾く彼の姿が
その音色が
美しすぎて
鼓動が早くなっていく
キラ : 「どうかした?」
ななち : 「あ!…/// ご飯できました!」
キラ : 「まじ?食いたい。」
ななち : 「今、持ってくね!!!」
_____________________________________________
キラ : 「これ…まじ?」
ななち : 「え?」
ななちが作ったオムライスを
キラがじっと見つめながら言う
キラ : 「ななちが作ったの?」
ななち : 「一応、1から作ってみました…
あ!もしかしてオムライス苦手!?」
キラ : 「いや、好き。食っていい?」
ななち : 「どうぞどうぞ!」
キラ : 「いただきます。」
ななち : 「…、、//// 」
キラはスプーンを持つと
オムライスを豪快に口に入れる
ななち : (緊張するっ…ゴクリ)
キラ : 「うん。うまいわ。」
ななち : 「ほんと!?」
キラ : 「うん。すげーうまい。」
ななち : 「良かった~!!…///// 」
キラ : 「ん…、」
キラはそう答えると
2口、3口とオムライスを
どんどん口に入れていく
美味しそうに頬張って
食べてくれている彼を見て
ななちは思わず笑顔になる
キラ : 「食わないの?」
ななち : 「あ!食べます!
いただきます…/// 」
ななちも追いかけるように
オムライスを1口食べる
キラ : 「うまいだろ?」
ななち : 「うん、おいひいね…/// 」
キラ : 「ななち、天才だな。」
ななち : 「へ?」
キラ : 「オムライスって作れるんだな。」
ななち : 「んえ?!何言ってるの?
キラくん食べたことないの?」
キラ : 「ファミレスとかで
食ったことはあるけど、
人に作ってもらうのは初めて。」
ななち : 「そう…だったんだ…!!」
キラ : 「ん、うまかった。」
ななち : 「え!? は、はや!!!」
話しているうちに彼は
オムライスを食べきっていた
キラ : 「このオムライス、
あと3杯くらい食えるよ。」
ななち : 「そんなに!?」
キラ : 「うん。うまかった。ありがとう。」
ななち : 「っ!…///// 」
彼が微笑みながら
ななちを見うめて言う
ななち : 「よ、良かった…/// 」
ななちは顔が赤くなるのを
隠すようにオムライスを食べた
キラ : 「俺、酒飲むけど、
ななちは、飲む?」
ななち : 「あ、うん…じゃあ、
一杯だけ…///」
キラ : 「ん。」
ななちが答えると
彼は食べ終わった皿を持ち
冷蔵庫へ向かう
ななち : (ほんっと…やばい…
顔が熱くてたまんないよ…/////)
キラ : 「はい。」
ななち : 「わっ!!…/// 」
キラ : 「お酒。」
ななち : 「あ!ありがとう!…/// 」
キラ : 「うん。」
「プシュ、」
彼がななちのとなりで
ビールを開けて飲み出す
ななち : (近い、近い近い…///)
キラ : 「ななち。」
ななち : 「え!?…/// 」
キラ : 「缶、開けられる?開けよっか?」
ななち : 「あっ、ごめん!
ボーッとしてた!開けれます!…/// 」
キラ : 「そ?、、、」
となりで彼がビールを飲んでいる
その彼の喉越しの音にさえも
ドキドキしてしまう
ななち : 「ごく、」
ななちもゆっくりと
お酒を喉に流し込む
キラ : 「、、」
ななち : (なにか、話さなきゃ…///
でも、何話したらいいのか…///)
キラ : 「ななちはさ、」
ななち : 「え?」
キラ : 「なんの仕事してるの?」
頭の中で悩んでいるのを
助けるように
彼が質問してくれる
ななち : 「私は!普通に会社の事務的な?
パソコンずっと打ってる!」
キラ : 「へ~、大変そう。」
ななち : 「全然、そんなことないよ!
キラくんは?何してるの?」
キラ : 「俺は、楽器屋。」
ななち : 「え!楽器屋さん!?すごい!」
キラ : 「全然。」
ななち : (だからさっき…
ギター弾いてたんだ…そっか!…)
ななち : 「音楽やってるの?」
キラ : 「いや、やってないよ。
ただ、楽器弾くのが好きなだけ。」
ななち : 「すごい!かっこいいよ!!
私も音楽大好きだから!/// 」
ななちは目を光らせながら
キラを見て言う
キラ : 「音楽好き?」
ななち : 「うん!好き!
めっちゃ聞くよ!」
キラ : 「ギターは?弾いたことある?」
ななち : 「まったく弾けないよ~!!
でも、いつか買って練習とか
してみたいなって思ってたり…///」
キラ : 「じゃあ今度店来る?」
ななち : 「え?」
キラ : 「俺の店で、弾いてみる?」
彼はそう聞きながら
ななちを見つめて言う
ななち : 「お店って…どこなの?」
キラ : 「ここの最寄駅から
2駅先のとこ。」
ななち : 「そう、なんだ…!!…/// 」
キラ : 「来る?」
ななち : 「っ!…/// 」
ななち : (これは…もしかして…
彼からのお誘い!?…////)
彼の言葉にななちの心臓が
ドクンドクンと波を打つ
キラ : 「無理にとは言わないけど…」
ななち : 「行きたいです!!/// 」
キラ : 「、?」
ななち : 「キラくんが働いてるとこ…
観察してみたいですね!!!」
ななちは目を輝かせながら
彼を見つめ答える
キラ : 「いいよ。いつ来る?」
ななち : 「いつがいいかな…、」
キラ : 「じゃあ…、」
二人は再び会う予定を話し合う
ななち : (やばい…///
キラくんといる空間は
すごく輝いていて
まるで周りに花が一気に
咲き出すようで
キラくんは
私を
ワクワクさせてくれる…
わたし…
きっと…
キラくんのこと…
“好きだ”
こんな感情…
“初めてだよ”
to be continued….
応援ありがとうございます!
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